あそこにコウモリのねぐらがあったはずだ・・。
子供の頃(四十数年前)の記憶をたよりに〈みっちゃ〉と出かけていった。
《コロニー発見》
『おー!、いたいた!、』
ひと塊になって逆さにぶら下がっている。正確には判らないが5、60匹はいるようだ。
近づいて写真を撮ったら、カメラのシャッター音に驚いて一斉に飛び立った。ぶつかるかと思うとヒラリとよける。
鳥より蝶の飛び方に近い。それにしても真っ暗闇の中をよくぶつからずに飛べるものだ・・。
10枚ほど写真を撮っている間に、全部どこかに飛んでいってしまった。
別にコウモリの保護を目的にしている訳ではないのだが、諸事情があって場所は公開出来ない、
ここは関係者以外立ち入り禁止区域だ。
コウモリたちにとってここは安全安心な場所だ。年中暗闇の洞窟で自由に行動出来るものは、
超音波のレーダーを持った彼ら以外にいないので外敵は来ない。
数年毎に一週間ほど水路の水が止まった時にやってくる、懐中電灯を持った人間以外は・・。
(ネットでググると、どうも《ユビナガコウモリ》らしいのだが、専門家ではないのでよく判らない)
彼らのようにぶら下がって、逆さまに世の中を見れば裏側まで見えるかとも思うが、
頭に血がのぼって(下がって)しまうだろうなあ・・・、
だから、コウモリたちは見るのを諦めて洞窟に篭もってしまったのか・・・。