『イノシシが入ったよ!』
朝6時、ナミコさんが電話で上の畑に仕掛けた檻にイノシシが入っていると言う。
急いで行ってみると、背中のシマが消えたばかりの小イノシシが檻の中を走り
回っている。いっちょまえに威嚇して突進してきたが、アゴ骨が格子に挟まって、
キーキーとなきだした。イノシシもこのぐらいまでは可愛いい。写真を撮って、
頭を檻に押し込んで外してやっていると宮川さんも上がってきた。
「どうする?、ちょっと小さいのん・・」
『そうだのん、引導渡すのも可哀想だけど放すとワルさをするのん、』
宮川さんと話していると、横の格子に突進して頭が檻の外に出た。
あれあれ?と思って見ている間もなく、身体を2・3回くねらせたかと思うと
スルリと通り抜け、そのままとっとと山に上って行った。
・・・良かったような・悪かったような・・。これも縁だな。