信州諏訪発気まぐれ親父のブログ

信州から日々の情報・映画・草花・軽登山等‥気まぐれに情報発信していきます

MINAMATA -ミナマター

2021-10-01 15:29:40 | 映画

    1971年、ニューヨークに住むフォトジャーナリストのユージン・スミス(ジョニー・デップ)は

    過去の栄光にすがり酒に溺れる日々を送っていた。そんな折、日本のカメラマンとその通訳を務める

    アイリーン(美波)が彼のスタジオを訪れる。アイリーンは日本の大企業チッソが工業排水を垂れ流した

    結果人々が病に倒れていると語り、ユージンに病気で苦しむ彼らの取材をしてほしいと訴える。

    水俣病を語る際に出てくる有名な写真を撮ったユージン・スミス氏の物語です。

    その入浴させる写真は有名ですし、モノクロームの写真が好きな方はほゞ知っていると思いますし

    モノクロームの画の重さを痛感させる画だと思います・・・話がそれてますね

    50代(小学生中学年時代)の私でも、水俣に関する記憶は曖昧で、現代の日本人ではかつての水俣の

    人々の苦悩を我が物とした事のある人はその当事者だけでは?と思います。それを、外国からの眼差し

    でこうして描かれること自体が衝撃的です。地球温暖化の今日、公害でなくとも自らも環境破壊の一因

    となっている事に思いを至らせる機会となる映画だと思う。描かれている以上に夫妻や、水俣の人々に

    過激な嫌がらせや、様々な葛藤があった事が推測され、それは現在も変わらない資本主義の暴力性

    言論や表現の自由に対する妨害を想起させる。

    2013年、水俣を日本は克服したと当時の首相が言ったことに対して、辛辣な評価をしているがその際

    「あ~解決して居るんだ・・・」と、思ったのは私だけでは無いと思う 

                                 事実を捻じ曲げてはいけないですね

     

     智子ちゃんと母のショットは水俣病の全てを物語っているような気がしてならない。 ☆☆☆☆


レミニセンス

2021-10-01 08:14:30 | 映画

    多くの都市が水没して水に覆われた世界。記憶に潜入し、その記憶を時空間映像として再現する

   「記憶潜入(レミニセンス)エージェント」のニックに、検察からある仕事が舞い込む。それは、瀕死の

    状態で発見された新興勢力のギャング組織の男の記憶に潜入し、組織の正体と目的をつかむというもの

    だった。男の記憶から映し出された、事件の鍵を握るメイという名の女性を追うことになったニックは

    次々とレミニセンスを繰り返していく。しかし、膨大な記憶と映像に翻弄され、やがて予測も

    しなかった陰謀に巻き込まれていく。

    近未来、地球温暖化などの影響で多くの都市が水没し、水に覆われた世界となっていた。そこでは

    依頼人の記憶に潜入し、その記憶を時空間映像として再現する仕事が有った。その会社に美しい女性が

    鍵を無くしたと記憶の再現を依頼しに来た。その女性メイに一目惚れしたニックがのめり込み、愛する

    ようになった。しかし、メイが突然姿を消し、意気消沈したニックは次々とレミニセンスを繰り返し

    堕落していった。実は、メイには秘密があり、その陰謀にニックは巻き込まれていくという話。

    只、最初に感じるのは「あんなに水没した街で下水処理や電力供給はどうなってるんだ?」って

    いきなり疑問が湧いた。装置を使って記憶潜入(または夢潜入)という割とよくある設定です

    こうなるんでしょ?と読めてしまうよくある展開かな?忘れられない女を追い求める主人公が割とダメ男

    でクズ設定なので感情移入もあまり出来ないし。しかし水槽に浸かるのがウルヴァリンを思い出させる

    ヒュージャックマンはカッコ良かったけどね。水没しそうな世界という設定も良かったけど、外は常に

    水浸しの世界で長靴さえ履かない人々にリアリティが・・・決してつまらなくはないのですが、思って

    いたほどの大作感が無く、退廃的で暗い絵面が多く、アクションシーンに乏しく淡々と進む感じは

    どうしても地味に映り、隠された陰謀も個人的なもので、全体的に小ぢんまりとした作品に感じました

       ノーラン作品は難解だろうと覚悟は

                      していましたが、この点はOKでした。あっ!弟か・・☆☆★