今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

勝新太郎の忌日

2005-06-21 | 人物
1997年の今日(6月21日)は、 勝新太郎 (本名奥村利夫・俳優) の忌日<65歳> 。
1931(昭和6)年11月29日、東京。長唄の師匠の次男として生まれる。若山富三郎(故人)は兄。1962年、女優の中村玉緒と結婚。
1954(昭和29)年、「花の白虎隊」で映画デビュー。暫くヒットはなかったが、その後1961(昭和36)年からの「悪名」シリーズ、1962年からの「座頭市物語」シリーズが大ヒット。その後の「兵隊やくざ」もヒットし、勝新の”第三”のシリーズものとなった。
勝新太郎は、初めは、白塗りの二枚目役であったがヒットせず、同じ、「花の白虎隊」で映画デビューした市川雷蔵が先にスターの座を獲得した。暫くは目立たぬ存在であったが、1960(昭和35)年、「不知火検校」(森一生監督)で、盲目の按摩杉の市が、師の「不知火検校」を殺し二代目を襲名、悪行を重ねた上についには捕らえられるという悪党役を演じ、新芸域を開拓。「悪名」シリーズの浅吉役、「座頭市物語」シリーズでの剣のめっぽう強い盲目の市役など、その後、このような路線に沿った役を演じてきた。中でも、一番の当たり役は、「座頭市物語」のシリーズで、1962年~1973年まで、25本が製作されている。しかし、晩年は、1978年にアヘン所持で逮捕されてから、1990年、麻薬関係で逮捕。1992年帰国後日本でも逮捕され、懲役2年6月執行猶予4年の判決(東京地裁)を受けることとなる。また、この時、大麻をパンツの中に隠しもっていたことから、「もうパンツはかない」という名言?が話題にもなった。
「座頭市」、「悪名」、「兵隊やくざ」と、勝新の代表的シリーズものの主人公の多くはアウトローの世界に生きる男、一匹狼的な男を演じてきたが、彼は私生活も、役と同様自由奔放な気ままな生き方をしてきたといえる。そのため、元女優であった妻・中村玉緒は相当な苦労をしてきたと思うが、男として、本当に魅力があったのであろう、爪の先も悪く言っているのを聞かない。
「座頭市」の映画で、足元を杖で確かめてへっぴり腰で橋を渡る座頭市。最初の頃は、暗くてちょっと切ない日陰者として生きるしかない主人公として描かれていた市であるが、シリーズ化し、作品本数が増えていくと、主人公も次第に、超人的になり、茶目っ気もあり、女性や子供にやさしい、人間臭さのある人物として描かれ、大衆受けする娯楽作品になっていった。それが、25本も製作されてきた所以であろう。私も最初の頃のいい男を演じていた時の勝新は好きではなかったが、アウトローを演じるようになってからファンになった。最近は、ああいう男臭いスケールの大きな俳優がいなくなったな~。
(画像は、大阪・新歌舞伎座「勝新太郎特別公演」チラシ)
参考:
勝新太郎 (カツシンタロウ) - goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/cast/77448/
勝新太郎(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/勝新太郎