今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

丹波哲郎(俳優)の2006年の忌日

2007-09-24 | 人物
今日(9月24日)は、丹波哲郎(俳優)の2006(平成18)年の忌日。
私にとって、丹波哲郎と言えば、先ず、テレビドラマシリーズ「Gメン’75」の黒木警視役が思い出されるが、それと、彼は死後の世界の霊界に深い関心を持っており、1989(平成11)年にはベストセラーになった著書を「丹波哲郎の大霊界」として映画化していたことが思い出される。
丹波正三郎(本名)は、東京・大久保の名家の三男で、祖父敬三は大正時代を代表する薬学者として知られ、系図を遡ると平安時代に医学書『医心方』を著した丹波康頼に辿り着くのだという。
在学中に学徒出陣し、戦後GHQ通訳のアルバイトを経験。卒業後は団体職員となるも俳優を志し、創芸小劇場、文化座を経て、1952(昭和27)年「殺人容疑者」(新東宝)にて主演級の役でデビュー。その後は脇役ばかりの日々を過ごすが、敵役・悪役としては主役俳優を圧倒してしまうほどの強烈な個性で存在感を見せた。1960(昭和35)年より新東宝を離れフリーに。1961(昭和35)年のニュー東映(昭和35年、時代劇全盛の東映の中に第二東映が生まれ、1年後にニュー東映と改称)で「霧と影」(goo映画参照)や「白昼の無頼漢」(goo映画参照)に主演し重厚な演技が徐々に注目を集める。1963(昭和38)年に始まるフジテレビのドラマ「三匹の侍」でスターダムにのし上がった。
新東宝は設立当時にはヴェネチア国際映画祭で国際賞を受賞した『西鶴一代女』 (溝口健二監督) のような傑作も生み出していたものの、1955(昭和30)年、大蔵貢が社長に迎えられて以降、金のかからないイージーで安上がりの映画が製作されるようになり、日本映画黄金期の1950年代後半でも新東宝の映画館だけは閑古鳥が鳴いていたと言われる。
私は、子供の頃から時代劇映画が好きなのでよく映画を見たが、当時、映画館は、2本立てで興行していたので、レコードで言えばA面が大映映画であればそのB面的な映画が新東宝のものであったので、私などにとっては、新東宝の映画は見たいので特別に見に行ったのではなく、大映の映画などを見たついでに見たといった感じ。だから、新東宝の映画も沢山見ている割りには、どんな映画を見たのかも余り記憶には残っていない。だから、役者である丹波にしても、思い出してみると、なにか、影のある独特な個性で、厭な感じの役回りをしていたなと言った印象だけが残っている。兎に角、当時まだ若かったころの丹波に良い印象は残っていない。1960(昭和35)年12月には、大蔵は辞任に追い込まれ、テレビ時代の到来に伴い、その後の再建策も空しく翌・1961(昭和36)年8月末日、新東宝は倒産。
この時代、テレビ界は役者不足に悩んでいたが、1961(昭和36)年の新東宝倒産からは「映画界のテレビ対策」目的も加わり、同年10月1日には、五社によるテレビへの劇映画提供が打ち切られ、五社専属俳優達のテレビドラマ出演も制限された。(五社協定参照)このため、テレビ局はドラマなどに新劇俳優を多く起用するようになり、また、倒産した新東宝の俳優たちがテレビ界へ転進した。テレビドラマ「三匹の侍」の主役:柴左近役の丹波哲郎(第1シリーズ) もその1人であった。その後、1967(昭和42)年には「007は二度死ぬ」に出演し、日本の情報機関のボスとしてほぼ全編に渡り登場し注目を集める。代表作と言われる1974(昭和49)年の松本清張の長編小説を映画化した「砂の器」では、捜査第一課の今西警部補役の重厚な演技が高く評価されている。また、翌・1975(昭和50)年より始まるTVドラマシリーズ「Gメン75」では渋く黒木警視役をえんじている。私は「三匹の侍」の頃は、まだ余り丹波を好きではなかったが、「Gメン75」の黒木警視役のころから貫禄が出てきていい役者になったと思うようになった。
彼は、霊界に深い関心を持ち、昨・2006年9月に入院した後も、「現世以上に素晴らしい世界」へ帰ることが「楽しみ」と周囲に語り、笑みさえ浮かべていたそうだが、24日肺炎で死去。享年84歳であった。兎に角、いつも役作りと言うよりも彼自身の個性がにじみ出ていた。ふてぶてしい感じのちょっと変わったところのある俳優ではあった。彼に言わせれば、死んで「霊界」にいくと年をとるのではなく若返るらしいので、今年は、83歳になったということであろうか・・・・。
彼が、何故、「俳優になったのか」「霊界研究をはじめたきっかけ」などは、以下参考に記載の「丹波哲郎の霊界サロン」に詳しく書いてあるので、そこで見られると良い。
(画像はTBS「Gメン75」から。中央男性が丹波。2006・9・26朝日新聞より)
丹波哲郎 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%B9%E6%B3%A2%E5%93%B2%E9%83%8E
丹波哲郎の霊界サロン
http://www.tamba.ne.jp/kaiindex.htm
霊界-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9C%8A%E7%95%8C
日本心霊科学協会
http://park8.wakwak.com/~kasa/Religion/shinrei.html
心霊主義 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%83%E9%9C%8A%E4%B8%BB%E7%BE%A9
丹波哲郎 (タンバテツロウ) - goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/cast/85730/index.html
五社協定- Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%94%E7%A4%BE%E5%8D%94%E5%AE%9A