こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

臨 床 観 測

2009-10-31 10:56:48 | Weblog
太陽電池の普及を急いでも

それで温暖化が実際に止まるということではない


国連の担当機関が

太陽電池を導入したその分だけ

二酸化炭素を削減したとすることを認めているため

効果を検証するプロセスを飛び越えて

再生可能エネルギーの量的拡大に

世界中が奔るようになったもの


大気中の二酸化炭素濃度が増え続けているのは

実効値ではなく

名目値で温室効果を判定してきたためだった


一瞬も止まっていることができない交流電流は

電気製品のスイッチがオンにならない限り

誘導電流を生み出す能力を秘めたまま

励磁電流として地下深くへと捨て去られる

これ以外に

安全性を確保する有効な電力輸送の方法がなかったからである


電力会社が消費者に節電を呼び掛け

その一方で

オール電化を熱心に推進している矛盾に平然としていられるというのは

発電プロセスで獲得した電力という名の経営資産を

有効利用するための機会を

もっと増やす必要性に迫られていたからなのだ


交流の高圧送電というスタイルは

電力輸送を効率化するためのモデルが負うべき宿命なのだ

電力消費のあることが前提とされて構築されたものであったため

需要の大きく減った深夜になると

エネルギー資源を消費して生み出したせっかくの電力を

利用されないことを承知の上で

そのまま大地へと投棄しなければならなくなっている


日中なら経済活動は活発であり

夜間なら消費行動が活発となっている

電力需要はきわめて旺盛であり

電力会社の収支効率はその時間一定の水準に達している

しかし人が寝静まっている深夜になると

電力消費は急減する

このため

発電所では需要がないのに

発電機を回していなければならなくなってしまうこととなった


原発が出力調整をしない電源であったことから

消費動向の変化に柔軟に対応することができなくなっている

30%強を占める原発のすべては

年間を通じて発電を行っているベース電源を構成している

火力発電の5割もベース電源に組み入れられているのだが

高圧化した電力輸送を維持する必要が生じたことから

深夜になっても一定量の発電を行っていなければならない


電力会社にとって深夜のライトダウンなど有難迷惑の極み

コンビニの深夜営業禁止など

環境の名を借りたイジメ以外のなにものでもない

環境保護団体のエゴそのもの

それで二酸化炭素が減らせるはずもない

その時間帯の電力消費を促すために

極めて低廉な深夜電力料金制度を設け

それでエコキュートの販売を促進しよう謀っているほどである


交流が止まっていることさえできない電流だったということが

電力需要の変化に対応できない送電システムを生み出させた

といえるだろう

送電系統の末端である住宅に太陽電池を大量に導入しても

それで遠隔地にある発電所の燃焼炉が

機敏に止まるはずもない

一旦電流となった高圧の交流は

止まることができずにただ下ってゆくのみとなる

だからこそ出力調整ができない発電所のことを

ベース電源と呼ぶようになったのだ


温暖化を進めているのは

国連の認識不足の結果である

名目値で積算することを認めてしまったからだった

交流と直流の違いを理解しないまま

それぞれを組み合わせてやれば

相互に補完しあう関係が成り立ち

発電所の負担が減る

と未だに信じこんでいる


高い蒸気圧力を生み出している火力発電所の燃焼炉が

消費者の節電に応じて止まっている

とする理解はあまりに牧歌的なものだった


温暖化を止めるためには

国連の認識を先に改めさせる必要があったのだ

啓蒙は上流に置いて先行させなければならない

排出権取引など

温室効果の先物取引にすぎない

いま 世界がこぞってやるべきことは

二酸化炭素の速やかな排出停止あるのみなのだ


石油の取引で利益を得ている勢力が存在している限り

温暖化はこれからもすすみ続ける

エネルギー資源に依存しない発電モデルの登場が

切に待たれている

技術的な課題は既になく

充分実現可能な状態にある

できるだけ早く実用化しなければならないのだが

阻害要因が立ちはだかっている


温暖化が実際に止まる時代には

石油の消費は止まっているか

または 減っている

基軸通貨となっているドルの過剰流動性も

同時に消え去る運命にある

通貨発行権を行使することが困難になっていくと

アメリカは

強大な軍事力を維持することが不可能な状態へと陥る

軍拡はそこでとまり

そこから

軍縮へと転じるのだが

あらたな敵を作り出す行動をとって

抵抗しようとするだろう

反応パターンの常套的な単純さに世界が気づいていれば

国際社会からの支持をアメリカは得られない


ドル余り現象が終息するとき

ドルを安売りしなければならない事情からアメリカは解放される

だが

債務の不履行が一斉に政治問題化することにもなるのだ


健全な時代の到来に備えて

アメリカはソフトランディングするための条件を

この辺りでそろそろ探っておかなければならない

ドル建ての債券を大量に抱えている国が

巨額の損失となる事態を事前に回避するためには

石油・ドル本位制の終焉に備えて

アメリカの行動規範に注文をつけておく必要があるだろう


温暖化を止めるだけなら簡単なのだが

その後の変化にも対応できるようにしておかなければならない

経済システム全体に大きな負圧がかかるようになるからである

環境の回復が進んでいくと

アメリカは積み上げてきた赤字の高い山を

早晩どこかの段階で清算しなければならなくなる

真っ先に新しいエネルギーモデルを掌中のものとしなければ

米国債をせっせと買ってきた世界中の国々は

アメリカに対する自己の保有債権を

否応なしに放棄せざるを得なくなる


現状で判断する限り

エネルギーを自給自足するシステムを開発した国が

世界の指導者となる可能性がきわめて高い

その段階に到達した時点で

アメリカのデフォルトが確定する 
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是 々 非 々

2009-10-25 07:55:18 | Weblog
温暖化を防止するための有効な対策が導けるようになったら

経済活動は

より活発なものとなる

高価な地下資源を買い求める必要がなくなるという

それだけのことで

資源コストは消え去り

その結果として

国の税収は増加するようになる


再生可能エネルギーと

再生不要エネルギーとを活用するやがて訪れる時代には

エネルギーコストは大幅に下がっている

地下資源を消費する必要がないからだ

環境コストもかからない

光熱費など

過去のもの

新しいエネルギーシステムを導入するための費用は発生しても

電気を取り出すためのコストはゼロになる

そんな方法が複数 ある


これまで効果を上げられずにいた温暖化対策費の一部を

その開発に振り替えてやるだけで

国は税収の増加を見込むことさえできるようになる

赤字国債を増発する機会など

永遠にやってこない

更なる税収の増加が

過去の国債の償還を年々歳々容易なものにするだろう


温暖化問題を解決する能力に欠けていたこれまでの一連の対策を

速やかに放棄し

有効な方法とはいったいなにか

ということを原点に戻って見極めてから

その実現へ向けた運動を積極的に展開していかなければならない


交流の高圧送電で成り立っている既存のインフラを見限った段階で

この国は世界を指導する役割が義務としてやってくる

今夏

政権交代が円滑に進んだということは

この国に指導的役割を果たす下地ができた

という意味を持つ

世界に公約した90年実績に対して

二酸化炭素を25%削減する

という目標を実際に達成してみせれば

世界は黙って日本についてくる


電力業界が生き残れなくなるのは当然の酬いだが

周辺に位置する関連産業を救う道は残される

システムの保全と管理という業務があたらしく発生するからだ

場合によっては

システムそのものの供給を行うビジネスを

国内外で展開する窓口となることも可能であろう

光熱費がゼロであっても

システム一式を国または第三者機関が有償で供与する方式にすれば

低廉な料金で

環境負荷のない優良なエネルギーが

需要地で手に入る

そのシステムが生み出した電気で

運動エネルギーだけでなく

熱エネルギーも得ることができるような時代が

やってくる


消費者は過不足なく電気を自在に創出し

そこから必要なエネルギーのかたちにして

消費地で調達することができるようになるだろう


消費者が行っていた節電努力が報われるようになるためには

直流回路で統一された仕組みが構築されていなければならない

交流の一方通行型の電路では

電流は流しっぱなしの状態となる

節電するという行為は

有効利用されて然るべき電気を使わずに

そのまま地の底へと捨て去るという結果を残す


スイッチを切ったときには

磁場の消失という変化が惹起され

逆向きに流れ出ようとする電流を誘導する

交流送電では節電に有益な効果などかけらもない

誘導電流を消し去るという磁場変化を惹き起し

それがもたらす結果である逆起電力を

そこに新たに誘導してしまうだけのことなのだ


送電を必要としない直流の自家発電を前提とした回路でなら

節電した分の電気エネルギーは

蓄電システムに温存されたままそこに永く留まる

つまり

無駄に捨てられてしまう電流など

はじめから存在しないのだ

交流では接地をとらなければ

電力輸送そのものを成り立たせておくことができない

電流は電位の差によって

流れる方向を決めている

ゼロボルトの電位が一端に設定されていなければ

定格電流をコイルに誘導することはできない


一旦発生した電流は

電位の差に沿って流れてゆく

送電プロセスで最も重要なことは

最終到達地点は大地でなければならない

ということ

送電するには接地するためのポイントが絶対的に必要なのだ


電磁誘導を成り立たせるための条件は

磁場変化と

電流を導くための最低の電位の関与

この部分全体のことを業界では接地系と呼んでいる



変電プロセスでは

磁束磁場を共有するコイル間には

電流を誘導する能力が秘められている

変圧器では高圧側のコイルに流れる電流は

そのコイルに磁石としての機能を賦与する励磁電流となり

そのまま地下深くへと墜ちてゆく


低圧側のコイルには高圧側で生じた電流による磁場変化により

ほぼ同規模の電力が

変圧された分岐状態で発生する

つまり大きな損失は ないということ

電流を接地させていながらも

あらたに電流を誘導発生させることができるようになっているからだ


交流電流は

コイルを通る時に特別の抵抗を受けている

この接地抵抗があるため

地絡という現象はおきずに

緩慢な接地がおきるような条件を成り立たせている


消費者が電気製品のスイッチを入れると

それが契機となって

トランスの低圧側コイルに

その電気製品の回路が要求する電流だけが

誘導される

多すぎもせず

また

少なすぎもしない

最適な量の消費電流だけが

誘導される仕組み


消費者が電気製品のスイッチを切ると

そこにあった電流が消えるため

負の磁場変化が二次コイルに誘導される

スイッチオフで生じたあらたな変化が

低圧のコイルに逆向きに流れ出ようとする電流を

誘導してしまうのだ

これを逆起電力と呼んでいる

互いにベクトルを異にする電流を誘導しあう関係となるのだから

そこには電気エネルギーの解放現象が否応なしに発生する

電流を相互に誘導するようになって

急速に高められた電圧は

爆裂と呼ぶに等しい反応をトランスに引き起こす

この危険な状態となることを避けるために

三相交流では中性点というものが設けられている

過剰となった電気エネルギーを

そこから系外へと捨て去ることによって

ことなきを得ているということなのだ


交流送電で行う節電努力というものは

中性線から地下へと落ちる電流を

単に生み出す行為であった

遠くにある発電所の発電機を

止める効果などあるはずもない

まして

熱を絶やすことができない

蒸気発電を行っている巨大な燃焼炉を

頻繁に止めることなど不可能なことであった


交流送電の実態を監督官庁である経産省が

知らなかったはずはない

知っていたからこそ

事実を韜晦する法律までつくりだし

真相を糊塗することによって

電力業界の延命を謀っていたということなのだ


経産省と電力業界とは

利益共同体を構成する仲

交流送電の成り立ちについて

必要な情報をこれまで公開してこなかった

ということが

国の温暖化防止対策を悉く誤らせていた

国が十年以上に亘って失ってきた時間と資本など

もはや 

取り戻すことはできない


いま国ができることがあるとすれば

それは

温暖化対策がどれほどの効果を上げていたのか

という事実に関する厳正な調査を行うということのみ

このプロセスの実施を怠っている限り

二酸化炭素の排出量は増え続けて止まることはない


電力会社は 電力需要を引き上げることに余念がない

そのために二酸化炭素がどんなに増えようと

一向に関知しないという方針で臨んでいる

企業体を存続させるためには

地球環境の破壊を是とする

そんな業界団体へとなり下がってしまった


このような身勝手で卑劣な法人グループが

生き残ることがあっては

なるまい



あたらしいエネルギー産業が勃興するときの到来を

世界中が今や遅しと待っている

時が至れば

システムの開発を止めておく訳にはいかない

それほど遠い先の話ではないのだが

不具合を生み出しているものの正体が明らかになるまでは

機が熟するまでの期間を

敢えてそこに置く

という必要性がまだ残されている

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滅 ぶ 文 明 ①

2009-10-17 13:30:09 | Weblog
二酸化炭素の排出量を2020年までに25%削減するということは

あと11年で

基準年である90年度の実績から25%

現在の水準から

40%を減らさなければならない

ということ


2009年10月時点で判明している二酸化炭素の排出量は

現実に15%増えていた

その間に経済成長が活発だったという事実は

ない

労働環境は劣化し

国民の所得は低下を続けていた

消費市場では値下げ競争で生き残りを図ったところが

力をつけている


統計資料を集計するのに二年かかっているので

この値は2007年度の排出実績ということになる

あたらしい目標の期限である2020年度末までに

要するに25%+15%の合計である

40%を日本は削減しなければならない

ということなのだ

この目標値を

今後11年間で

日本は達成することができるのだろうか


京都議定書では2012年末までに

―6%の二酸化炭素を削減する約束になっている

京都会議があったのは1997年の12月である

あれからほぼ12年が経とうとしているのだが

その間に二酸化炭素は15%増えていた

国が温暖化対策を実施していなかったということでは

決してない

巨額の国費が毎年投入され続けていたのだったが

結果をみると効果はゼロであったということなのだ

二酸化炭素は減るどころか

逆に大きく増えていた

この違いについて

国は当事者に糺すべきだったのだが

予算をつけただけで終わっていた

このため

同じ経過が毎年起きるような展開が

続けられるようになっていったのである

この無駄を断ち切るだけで

財政支出を改善することができたはず

温暖化が止まらない結果は同じであるにせよ

少なくとも

資本の浪費は止まっていた


温暖化をほんとうに止めたいのなら

二酸化炭素をこれほどまでに増加させていた真因を

第三者機関の手によって

速やかに探りださなければならない

この義務を怠ったままで

予算配分を継続してきたために

二酸化炭素が減らずに却って増加することとなったのである


日本が批准した京都議定書の国際公約を遵守するためには

あと三年以内に6+15

すなわち21%の削減が成し遂げられていなければならない

この低い目標を達成することができていたのであれば

11年後の2020年までに

削減幅を更に19%にまで拡大して

6+19=25%とすることに大きな困難はないだろう

実効ある方法を絞り込んで

削減効果をより高めてやればよいのだから


これまでのところ

温暖化を防止する名目のあらゆる対策に

二酸化炭素を減らす効果はゼロだった

資本を浪費する拙い結果に終わっていたという現実をみるべきだ

15%の二酸化炭素を増やすのみであったというこれまでの経過が

伝えている厳正な事実を反省せずに

同じ対策を更に継続しようとするのは

実に愚かなことである

効果のない対策に資本を追加投入することに

いったい

どんな意義があるというのだろうか


実効不在の対策に資本を追加投入すると

増える一方だった二酸化炭素が

いつか

反転して減り始める

という理屈は論理としてなりたっていない


国が先ず手をつけるべきことは

これまでの対策に何故効果がなかったのか

という事実の検証作業でなければならない

温暖化対策費を交付した分野のすべての法人に

費用対効果の追跡を義務付けるべきなのだ

机上の論理で導いた空式を前提とした対策では

不稔性の実りしか生みせない

実効ある対策を導入しなければ

二酸化炭素の排出量は一貫して増え続け

減るなどという結果には

決して至らない

どこまでも環境の悪化と資本の浪費を積み重ねていくだけとなる


温暖化という深刻な問題に対して

国は投下した国費の成果を

その交付先の法人すべてに

遺漏なく報告させる義務を果たすべきであろう

国民は効果のない対策を更に継続させるために

納税に励んでいる訳ではない

二酸化炭素が減るどころか

却って増えていたというこの事実を前にして

どのような申し開きもできまい


既存のあらゆる対策では

増え続ける二酸化炭素の排出を止めることはできない

この現実からスタートしなければ

温暖化は果てしなく進み続ける

地下資源が枯渇するその時がくるまで は


しかし

方法はあるのだ

真実から国が目をそらせている限り

有効な手段がそこにあっても

それに気づくことはできない

これまでの経過をみれば

そのことは明らかだ


温暖化など

止めるのは実に簡単にできることなのだ

石油 石炭 ガス の消費を止めるだけで済むからだ

実に単純な話であろう

代わりに

再生可能エネルギーと

再生不要エネルギーとを導入すればよい

それだけのことなのだ

望ましいエネルギーを適正に組み合わせいくと

実に合理的なモデルができあがる

だが

問題の本質を見損なったままでいるのなら

今がそうであるように

有効な対策を求めて

青い鳥を永遠に追いかけ続けることとなる

そして

貴重な資本をどぶに捨てるという

望ましからざる結果だけを残すのだ


現実に学ぼうとしない者は 

すなわち

生き残ることができない

ということ 
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経 年 劣 化

2009-10-10 11:04:23 | Weblog
日本経済を回復させるには

侵入してきたドル資本の

還流

すなわち

海外への流出を止めてしまうのが

よい


円が安くなっているあいだ

流入したことによって円となったドル資本は

国外へ出ていくことができない

ドル安戦略には円安戦略で臨むのが

もっとも理にかなうこと


金融資本が日本市場へと押しつけてきたドルを

最適なタイミングで回収することができなくなると

ドルの更なる流入は起きない

ドル資本による円買いにメリットがないということを理解すれば

円安の状態が安定化するからだ

ドル資本による円資産の調達が

組織的な円高という状態を誘発している


米政府が常々公式発言で望んでいるというドル高を

日本の民間ファンドが実現して差し上げるためには

円資本を構成する組織群を樹立して

円の供給を円滑化してやると

円安状態を安定化させておくことが可能になる

ドルの日本市場への流入が続いている限り

円高ドル安という状態は恒常化していくばかり

米政府が望む強いドルを盤石のものとするためには

世界中の民族資本が団結して

自国通貨の一斉供給を進めたらよい

アメリカは強いドルの発行国へと戻るだろう


ドルを売りつけなければならない事情からアメリカを開放してやれば

為替相場は安定化して落ち着いている

組織的なドル売り行為が習慣化してしまったために

ドル安政策と呼ばれる外貨高の状態が生まれでた

円高と円安とが交互におきるようになっているのは

ドル資本による円買いと

調達しておいた円で計上した収益の還流とが

一定のサイクルで起きるようになっているからである


ドル資本の決算は三か月周期で訪れる

海外投資されたドル資本は

年に四回利益を計上しなければならない

利潤の回収で生じる返す波は

いうまでもなく 円安ドル高という状態を生みだす

その後高くなったドルを手段とする

ドル資本による新たな再投資の波がやってくる

そこで

ドル安円高という状態が交互に生み出されるという仕組み

このメカニズムがみえていないと

日本市場で回るはずの資本が

海外の投資家へと還流していくだけとなる

枯れた市場は国民に困窮生活を強要する


この実態を国民は今もって知らされていない

企業に収益の増加をもたらすものは

経済活動が生み出した利潤なのだ

ドル資本はこの利潤の総てを持ち去ることを旨とする組織

ファンドの投資効率を数値化しておく必要があったからこそ

利潤の回収と再投資とを交互に実施しなければならなかったのである


日本市場に健全性が維持されていながら

産業の血液である流動性は

却って希薄化していいったのだった

貧血状態の日本経済は

長期経済成長を記録しておきながら

国民にそれを実感させることができなかった

つまり

ドル資本とアメリカのための市場となってしまっている

という結果を生み出したのだ


経済活力に乏しい国なら

たちまち貧困化してしまうのはものの道理

南北問題が真っ先に起きたというのは

当然すぎるほど当然の

帰結


その結果テロリストが増えていくという循環が生みだされ

テロ組織と戦うための装備をより強化するために

アメリカはドル通貨を大量に発行しなければならなくなっていったのだ

基軸通貨の発行権を行使するためには

ドルで決済しなければならない原油相場を高値へと導いてやればよい

温暖化で石油の消費量をこれ以上増やせない事情があるのだから

その単価を高めるしかドルを増発する手段は残されていなかった


このようなサイクルでアメリカは世界中にドルを供給し

市場で余っているドルをファンドなどが

投資目的で

貿易黒字国へと押しつけるようになっていったのである

ドルが市場でダブついているのなら

ドル紙幣を増刷するようなことはできない


ドル資本はドルの追加発行を可能にするために

回収したドルをつかって外貨を買っていたのだった

このメカニズムを生み出した仕組みを

石油・ドル本位制という

為替変動相場制はそのための手段であった

アメリカの通貨であるドルの需要が高まれば高まるほど

ドルの発行権は米国民を豊かにする

アメリカが享受してきた過剰消費社会というものは

このような背景から生み出されてきている


この通貨価値の移動にみられる不公平性に

これからも気づかないふりをしているのなら

ドル資本の更なる攻勢によって

貧困化する国が時の経過とともにより増えていく

この弊害をなくすためには

民族資本による外貨の供給を

機敏かつ果断に

増やし続けていかなければならない

ドルを売りつける必要に迫られたアメリカが

外貨を買おうというのだから

その国のファンドは自国通貨を

ドル資本が満足するまで売り続けたらよい

需要がある通貨の供給をためらっていると

ドル安外貨高の状態は一入募る

民族系のファンドにとって

自国通貨を売るチャンスを逃がす手はないだろう


ドルを売りつける必要性がアメリカになくなれば

ドル安外貨高という状態にはならない

余ったドルで外貨を買うという目的があったからこそ

ドル安が

ファンダメンタルズの結果を理由としておきるようになったのだ


基軸通貨は特定の国の既存の通貨であってはならない

第三者機関が発行する

色の付いていない人工の通貨を導入しない限り

温暖化と貧困化とは 

いつまでたっても止まらない

公平で公正な中立の基軸通貨が誕生すれば

国際経済は真の平等となる条件の下で整う

アメリカの独善を放置したままでいると

その国は次第に貧しくなっていくばかりか

エネルギーコストを高められてインフレへと陥る以外の道を閉ざされる


原油価格が いま 再び高められるようになったのは

ドルの追加発行が避けられないことを米新政権が悟ったからである

原油と為替のそれぞれの相場の動向をリンクさせて観察すれば

いろいろな戦略を選択することができる

ということがわかるはず


日本がやるべきことは

民族資本を速やかに設立して

ドル資本の跳梁にブレーキをかける

という戦術に踏み切ることだけなのだ

その上で第三通貨の創設を世界に働きかけていけば

日本主導のもとで

地球の環境は回復し

困難だった軍縮が

ようやく実現するようになる


基軸通貨というものは 

特定の国の

蒼古たる通貨であっては

ならない 
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現 実 認 識

2009-10-03 10:35:56 | Weblog
二酸化炭素の排出量を

どうやっても

減らすことができない

名目で減らしたはずのものが

実際には 増えていた


この現実を

世に先駆けて

日本が知るのは

5年から10年ほど先のことになる


おきている事実と

その経過のもつ意味を承知することができないのであれば

有効な対策を導くことは

何年たっても不可能だ


問題そのものはとても単純で素朴なもの

利害得失の調整を考慮してきたそのために

いつまでたっても

温暖化する一方の地球を

ただ 眺めながら暮らさなければならなくなった


効果のない既存の対策では

実施する意味がない

資本の浪費は経済を圧迫するのみ


電力分野から火力発電を取り除けば

CO2の50%を削減できる

消費者が節電するのではなく

電力会社が火力発電を放棄しさえすれば

片付く簡単なはなし

これだけで

温室効果ガスを25%に留まらず

その倍も

削減することができるようになる


だからといって原発を増やすような真似をしてはならない

既存の原発と水力だけで

エネルギー供給を続行できる体制へと改める

それで足りなければ

再生可能な自然資源を取り入れるということなのだ

これ以外に

すすみ続ける温暖化にストップをかける術はない


60%に達する火力発電所を全廃して

既存の発電設備の40%(原子力30%と水力10%)で

電気エネルギーのすべてを賄う工夫が必要なのだ

それには蓄電設備を電力会社が提供し

送電時間を地域に割り当てることで対応すればよい


ナトリウム硫黄(NAS)電池は

業界が率先して開発してきた蓄電用デバイスに他ならない

300℃という高温環境の管理が

安全性の確保にとって課題となっていた

民間では700℃で稼働する燃料電池が開発されている

反応熱の有効利用ができる点を考慮すれば

効率のよい熱交換システムが構築できる


燃料電池が必要とする熱は

反応を継続するために必要なもの

外部から与える熱であるため

炭化水素の消費を徒に増やすのみ


電力業界に於ける次の課題は

原発の推進という選択か

電力備蓄という方法の普遍化のどちらか一つ

この業界は他の選択肢をもちたがらない


効率的な自家発電システムを供給する民間企業が登場すると

経済合理性のあるエネルギーシステムだけが

残される

世界中の電力業界は 

短期間で淘汰されてしまう破目になる

温暖化を止められないインフラが

生き残ることなどありえない


交流送電という形式は

需要の有無にかかわらず

常に一定の発電を行っていなければ

電力の安定供給を果たすことができない

この制約による限界がある以上

導入可能な対策は限られる


温暖化がこれまで止まらずに却って悪化していたのは

火力発電による資源の消費が恒常的に続けられていたからだった

電力需要が消えた深夜になっても

大半の燃焼炉では地下資源が大量に燃やされていた

蒸気発電という仕組みは

一定の圧力に達するまで

予熱を徐々にあげていかなければならない

電力需要が増えたからといって

即座に発電機を起動することができないのだ

冷え切った炉から必要な熱を取り出すのに

二時間かけて蒸気圧を高めていくプロセスが欠かせない

だが

熱がそこに維持されていれば

すぐに発電できる状態が導ける

 
既存の方式では

要するに

電力分野から二酸化炭素を減らすことはできない

6%の削減さえできていなかったのだから

政権が変わったからと言って

それを25%へと増やせる訳がない道理


交流送電には

燃焼炉と発電機とを同時に止めてしまうことができない

という事情があるのだ

それができるのは

35%を占める調整用電源の一部だけに限られる

残りの65%のベース電源のうち水力を除くすべての発電所では

常時燃焼炉を稼働させていなければならない

30%の原子力発電所と

30%の火力発電所とは

年間を通じて熱エネルギーを経て

電気エネルギーを生み出していなければならない立場なのだ


火力発電とは

30%のベース電源と

30%の調整用電源とで構成されており

全体では60%の比率の

熱エネルギーで成り立っているシステムのこと


電力会社が火力発電を継続している以上

二酸化炭素の50%相当量を

日本はこれからも吐き出し続けていなければならない


輸送分野では

移動体のすべてからエンジンを取り除き

モーターへと置き換えてやると

30%弱の二酸化炭素が減らせる


工業炉やボイラー

そしてガス器具による燃焼の廃止で

20%強の二酸化炭素が更に減らせる

炭素系資源を使わないエネルギーモデルへと切り替えることに同意するなら

温暖化を止めることにさしたる困難は 

ない

それを可能にする方法を「再生不要エネルギー」という

資源を消費しないで

電気エネルギーを直接取り出す方法のことである


現実を正しく知りさえすれば

有効な解決策を求めることは容易にできることとなる

問題そのもののもつ意味が見えていないとき

ひとは道を誤って

行き詰る

止まらない温暖化はそのよい見本であった


エネルギー問題を日本が解決すれば

経済問題も自動的に解決する

世界を苦しめていた温暖化を止める対策は

この国の中で永く眠り続けている


執着を捨て去れば

活路を切り開くことができる

その先に待っているのは

平等な経済原則を土台とする 

繁栄に基づく平和状態の実現である 

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