こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

穴 ふ た つ

2021-10-13 13:52:21 | Weblog
マジョリティが狂信状態で

不正な幻影に囚われたとき

民主主義という制度は

劣化して

ついには死ぬ


民主制度を否定するのは

社会の劣化とそれが生む

不安定状態の

出現と定着なのだ


多数派が判断を誤ったとき

民主主義という制度は

崩壊へと至る道を歩み始める

誤謬に裏打ちされた

不健全な判断は

真実を遠ざける

増長しやがて

世界中へと蔓延してゆく

少数派が誤謬

をそれと指摘しなければ

多数派は責任をとらないまま

失敗の極点へと

まっしぐら

不具合が生じても

だれもその理由を

理解することができない

盲信状態に陥っているからだ


最悪の経過と結果を

多数派が同時に生みだす

これが民主主義の本質なのだ

状況を改善させたことは

かつてなく

ひたすら劣化してゆく

だけの社会を

止めることすらできずにいる


経過の初期にでる変化

は連立政権の成立

という状況だ

少数派の集合

でなりたっている多数派

というものは

砂上の楼閣であることから

離れられない

判断の誤りを悟ったところで

所詮は少数派であるため

多数意見を集約する能力が

欠けていてどこにもない


指導体制に責任をとせたことなど

一度もない

それが少数派の本質的欠陥

なのである

問題の解決を有耶無耶にしたまま

追求せずに諦めて

最終的に無罪放免とする経過

の負健全性を

理解することができない

バブル経済を潰した主体

となった与党政府を

与党連合が批判した事実

すら存在しなかったのだ


中小企業経営者を自死へと追い込み

少子高齢化を急がせて

雇用条件の強制的偏向を

民間企業に促した

就職氷河期を

避けることができなかった階層

は三十年後のいま

経済を牽引する中心勢力として

貧困状態を強いられている

与党政府の判断の失敗

を指摘した事実は

一例も存在しない

これは批判精神の欠如

という状態を

如実に物語っていたのである


多数派と少数派の双方が

明日は我が身

とそう心得ているため

他方の失敗を

追い詰める行為を避けたがる

相身互い

ということになるからだ


このように

フィードバックがかからないシステム

というものは

当事者から学習する機会を奪い去り

状況を悪化させるのみ

となる経過を

一方的に突き進む

これ以外の道を

知らずに過ごすことしか

できない

このため改善することが

一向にできなかったのだった


気候変動をこれほど長期間

まったく止められずにいる

世界中の知識人たち全員が

権威主義を奉じて

己の錯誤を顧みなかった


ちっとも減らないままのCO2に

業を煮やして

削減目標をひたすら

高め続けることしか

できなくなっていたからだ


温暖化に関する抑止効果が

まったく生みだされていなかった

という寒い現実の到来は

蓋し当然のこと


空気よりはるかに重いCO2は

空気層を超えて

大気圏を上昇することが

即ちできない

大気圏内のCO2

を示す400ppmとは

航空機のエンジンから

吐き出されたもの以外

には考えられないものなのだ


大気圏は空気層から上の

成層圏までの広大な領域であり

地表15km

一万五千メートルあたりが

成層圏と大気圏

との境界線となっている


温室効果ガスで最も軽いメタン

は地表25km付近にまで上昇し

そこで屯している状態にある

このため

大気圏に熱を与えていない

ことは言うまでもないことだ


世界が目の敵にしているCO2

は空気より150%も重いため

最終的に地表へと落下する

ことしかできない


落ちたところに水があれば

熱を水面に移して水和する

石灰質へと代わり

珊瑚や貝の成分として再利用され

石灰岩となって隆起したとき

崖やカルスト台地

鍾乳洞などを形成して

過去の時代が海だった

という証拠として

後代の人類に着けるのだ

それはCO2の性質

であるからだ


海面の熱は

温度が上昇し続けており

台風が発生する海域を

このところ変化させている


メタンは最も軽い温室効果ガス

成分の一つである炭素は

燃焼の酸化作用で酸素と結びつき

重い炭素化合物となる定め

もう一つの成分となっている水素は

燃えて酸素と結びつき

気体の水である水蒸気となって

上空へと立ち昇る


この反応はそれぞれが内包する

原子の重さで

その後の振る舞いを方向づけた


水素の原子番号は1で最も軽く

炭素のそれは6である

酸素は8であるため

原始状態で最も重い

原子番号は原子核の数と同義で

それが重さの指標となっている


メタンはCH4であり

炭素の6と水素の1が四つある

合計すると10個の原子核からできている

中性子も同量あるのだが

ここでは要素化しないことにした

メタンの質量は10個の原子核

が作り出した重さを示す


次に軽いのが水蒸気つまりH2O

二つある水素原子と一つの酸素原子

を合計すると

原子の数で12個となり

メタンより原子核の数で

二個少ない

CO2なら

原子番号6の炭素と

原子番号8の酸素が二つとなり

6+8+8で22と最も重い


空気は窒素78%と酸素21%であるため

原子番号7の窒素と原子番号8の酸素の合計

である15個分の重さとなる

CO2が22個の原子核数であり

H2Oが12個の原子核数となっている

概算でこれほど大きな違いが

化合物の質量の差を生みだした


正確に知りたいのなら

アボガドロ数を割り出し

比較対照することで

それぞれの比重の違いを

検証することができる


要するに空気より重いCO2は

空気圏の上層である

大気圏へと昇ってゆくことが

本質的に不可能だったのだ


ところがすべての知識人が

この比重の違いを見失っていた


温暖化は空気圏の出来事なのだが

温室効果ガスの能力は

その行く先ごとに異なっている

この部分の要素化が

国連の認識から

そっくり抜け落ちていた


こうして多数派が

温室効果ガスの本質を見失い

CO2の排出削減に務めれば

温暖化は防止できる

とそう思い込んでしまったのだった


多数派どころか

全員が判断を誤っていた

ということが

温暖化をとまらないものにした


世界を不安定化させたのは

CO2だけではなく

世界中で多くの対立項を

つぎつぎに生みだし続ける

きっかけとなって作用した

地下資源の移動と燃焼

そしてそれを可能にした

決済通貨としてのドルなのだ


ブレグジットがEUの結束に罅をいれ

ついにはガソリンを運ぶ

タンクローリーのドライバーを排除し

燃料不足を生みだして

重大な社会的混乱を引き起こした

養豚業の労働者不足も引き起こし

豚肉の価格上昇を

これから引き起こすことになっている


難民の急増が社会の安定性を損ない

極右勢力の台頭とポピュリズムを

欧州全域で生みだしてもいた


多数派が惹起した混乱は

市場経済に悪影響を及ぼし

地下資源を決済するための通貨

となった機軸通貨としてのドルが

過剰流動性となって

世界市場全域に滞留し

08年にリーマンショックを引き起こした


その直前にドル余り現象が

中国を世界第二位の経済大国へと

僅か三年で押し上げていただけでなく

過剰流動性を持て余した中国の上位階級が

世界中でドルによる爆買い

を引き起こす事態さえ生みだした

過去の事実は記憶にまだ新しい


多数派が凡庸であるとき

世界は混乱を極める

これは問題認識能力に基づいた

揺り戻しという意味をもち

壮大な変化を生みだす

最初の動因として

機能するものとなる


要は思考力の問題なのだ

民主主義の成否を決めるのは

教育の成否

であるに他ならない

だが教育が権威主義化して

学歴主義へと奔ったために

権威を信じて疑わない

多数派が跋扈することとなり

民主主義と資本主義を

無批判な姿勢で追い詰める

ようになった

現状の拙さにこそ

学ぶための教科書

の役割が隠されている


劣化した民主主義の後にくるものとは

いったい何なのだろうか

人類に用意されている墓穴は

二つあるのだ

健全な判断をくだすことのみが

生き残るための最後の道




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