こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

価 値 基 準

2017-06-25 08:42:06 | Weblog
これまで価値の基準とされていた

富に関するその量的拡大

という上昇志向のベクトルは

利益を追求してゆく貪欲な姿勢を

それと知らずに追い詰め

市場規模の一方的拡大へと

遮二無二国際社会を走らせたことにより

その結果の一つとして

二国間協定であるFTA

を手掛かりとする

市場規模の拡大を目指し

収益を積みあげることを

善と信じて努力してきた


地域連携協定となる筈だった

TPP

の成立を目論みはしたものの

合意を形成する以前に

呆気なく頓挫した


欧州では市場統合と

政治統合を含む

連盟形式のEU

と呼ばれる組織体

をその頃既に

成立させていた


これら一連の変更は

グローバリズムと呼ばれ

統一的な市場

となることを国家と経済界が

同時に目指した

ということが

温室効果ガスの濃度を高めさせ

デフレ経済の拡大を

同時並行的に

急がせた


市場統合では生産コストの差が

市場占有率の差となって現れ

物価の上昇がシェアの縮小を誘発して

富の獲得を制限する

共通の要因となって

共有化されたその市場で

一様に作用した


この相対化と呼ばれるプロセスを経て

市場を共有するようになった地域で

産業別の新たな南北問題が発生し

人口流入の拡大が

地域間格差と人種的格差

そして宗教的格差を

俄かにのっぴきならないものにした


得べかりし利益を

共有化した市場によって

縮小され

シェアを狭められた

先進的経済を先行させていた富める国家は

コストアップで生じた乖離幅の分だけ

発展途上国によるコストダウン効果で

物価の下落に苦しみ

所得水準を低迷させて

デフレサイクルへと組み込まれ

それによる財政悪化が

増税を急がせて

若年層の就職率を引き下げた


格差是正が進んで

所得水準がある程度均質化

するまでの間

不利な状況で

待ち続けることを余儀なくされた


このようにして先進市場では

コストダウンで停滞するようになった市場価格を

デフレ対策の低金利政策で

ソコアゲを図るようになっていき

後進性に縛られたままのローカル市場に於いては

コストアップ可能な余地

の存在に注目が集まり

それを富へと振替えようとする

無言の要請が

一般化することとなっていった


イギリスのEUからの離脱は

この反グローバル化の最初の波


市場を拡大して利益の拡張を目指した

ということが

デフレ経済を普遍化する経過を逆に生み

富の量的・質的劣化へと

繋がった


目先の利益に執着すると

このようにして大局観を見失い

当初の目論見を否定する

粗末な経過と結果の到来

を却って急がせる


思慮に欠けた浅薄な判断と

それが生み出す行為のすべては

自業自得と呼ぶべき結果となって

失敗をより一層際立たせる


相対化を急いだことで

飽和状態となることを速めた市場は

デフレ圧力を市場全体へと

等しくかけるものとなる


後進性を有する市場では

コストアップ要因は

所得の増加を導きはするのだが

目標をキャッチアップすることはできても

市場を牽引してゆく能力には

欠けていた



経済成長を牽引していた先進市場では

相対化プロセスが経済の停滞を生み

反転した状態を顕在化させる

後進市場の固有の価値

を取り込むことで

うまくコストダウンを図ってきた日本では

地理的に最も近い後発の市場を有する国家

であった韓国のもつ通貨価値との差

に目をつけ

円の十分の一

の通貨価値に過ぎない韓国の労働市場で

高い労働生産性を生かした

収益の確保に着目し

最初の海外生産となった

逆委託加工貿易を

70年代までに成功させていた


委託加工貿易は本来

アメリカが日本に対して行っていた制度

日本が諸外国に対して行うものを

明確に区別するために

当時の通産省では

逆委託工貿易と呼んでいた


その先鞭をつけたのが

電機製品の下請けの役割を担っていた

墨田電機という名の中小企業


これが突破口となり

成功事例を踏まえた海外生産の波

が台湾へと瞬く間に波及し

やがてタイへと広がって

その後

80年代から90年代にかけて

中国市場を発展させると同時に

13億人規模の広大な消費市場が

世界中から注目される転機となった


共産党政府が広東省周辺を

経済特区へと認定し

一国両制という

共産主義体制下での自由主義経済

を採用させて現在へと至る道

の建設に着手した


アメリカが抱えていた深刻な課題

であった過剰流動性

と呼ばれていた

アメリカが発行し過ぎた大量のドル

を速やかに回収し

新たな仕向け先を開発する任務が

国際経済にとって喫緊の課題となった


そこでドルの過剰流動性を消す目的で

中国を中心とする後発市場向けの

資本移動が方向づけられたことにより

その後の僅か三年ほどの短い期間で

世界最大の資産を擁する金満国家

へと共産党政府をドルの発行国であるアメリカが

押し上げた


アメリカは石油の決済通貨となっている

ドルを

世界規模で供給し続けることが義務となり

過剰発行したドルが

世界規模のインフレの原因

となることを早い段階で察知しており

過剰流動性を安全裏に始末するための方策として

ドルの仕向け先の確保を急いでいた

その対策を実施するための準備

を密かに進めていたのだった


その最初の事例が

ドル安政策というものだったのである

その起点となったのが

85年のプラザ合意


地下資源の決済に欠かせない通貨

の地位にあったドルは

世界中から買い手がつき

ドル高が募り続けるようになっており

工業国であると同時に

農業国でもあったアメリカを

貿易赤字と財政赤字からなる

双子の赤字で

大いに苦しめるようになっていた


このドル安政策は

アメリカの貿易赤字を緩和させると同時に

貿易黒字を謳歌していた日本経済に打撃を与え

輸出産業は利益の殆どを

長期間失い続ける事態

へと追い詰められたのだった


だがその反面

国内要因として

日本市場へと流入してきた

大量のドルが

その後長くドル安円高を演出する効果を残し

在外資本によって買われた大量の円

による土地投機へとそれが発展していった

ということが

土地神話に基いた

あのバブル景気を四年半もの間持続させ

日本が保有するようになった大量の資産で

アメリカが買えるほどまで豊かになり

過剰流動性が世界の富を

極東へと集中的に移動させっる契機となった


このバブル景気は

政府与党の判断ミスによって

文字通り

うたかた

の如く消え失せた

だが

海外から流入してきた壮大な規模の資本は

為替市場を大きく動乱させないよう

制御裏に流出を続け

その大半は中国市場へと向うこととなったのだった


残りの一部は米本土へと一旦帰還して

利益を確定させて投資家へ還元された後

再投資の波となって

ドル安政策を推進するツールとなって

国際経済の反応場で

幾重にも用いられていったのだった


日本に残った嘗てドルだった流入資産は

主にM&A(買収と合併)

の市場を形成するための資本として

それ以降積極的に利用されていた


この時代に世の注目を集めたのが

ホリエモン

フジテレビを買収しようとして

大株主であったニッポン放送株を

大量に買い占めたのだが

その戦略は成就しなかった


中国大陸への上陸を目指した

過剰流動性を消す密かな目的を帯びた

大量のドルは

人民元の安売りを続けていた中国

への攻撃材料として再活用され

生産コストの低下を目指す目的で

実需のドル売り

を推し進めるきっかけを提供した


人民元が高くなることを回避しようとして

中国政府はドル売りに対して

大量の元売りドル買いで対抗した


こうしてアメリカは中国を世界の生産基地にする

というフレコミで人民元を大量に買い進め

ドル安元高を演出しようとしたのだったが

ドル高元安に拘った中国政府に

カウンター攻撃を仕掛けられ

膠着状態へと陥った

この経過が中国政府にドルを大量に買わせ

獲得したドルによる資産が巨大化し

中国を世界最大の債権国へと

短期間で押し上げさせた


その結果中国は労せずして

大量のドルを手に入れることとなり

積みあげたそのドル資産が

人民元の追加発行を可能ならしめた


ドルの剰流動性を消すことに成功したものの

円高の定着を成功させたドル資本の実績は

中国にはまったく通用せず

元高の定着に

アメリカは失敗し続けた


中国が入手した大量のドルが

それを上回る規模の人民元を

追加発行することを許したからである

こうして遅れてきた農業国

に過ぎなかった中国は

世界最大のドル資産保有国となり

世界中で爆買いを横行させる経過を生んだ


この人民元の通貨価値は

ドルの過剰流動性が支えている

ドルの信認が何らかの理由で揺らぐなら

壮絶なインフレが

アメリカより先に

中国大陸を襲うであろう


リーマンショックが起きた後

IMFに対する資本の追加供給を行い

G20を創設する端緒となった経緯に於いて

その規模が最大だったのが

他ならぬこの中国だった

これは必然の経過と言ってよい


中国を金満国へと押し上げたのは

アメリカとその通貨である

ドルの持つ

過剰流動性という

今まで注目されてこなかった

機軸通貨としてのドルがもつ

その強い属性だったのである


国際経済はこうした

危ういバランスの上で

かろうじて成り立っている

とても剣呑な状態の上

に置かれている


グローバル化を目指す市場経済と

その循環による流動性供給機能を果たしている

機軸通貨のドルにのみ付随する

過剰流動性が引き起こす多様な変化が

拡大する一方となった

市場のグローバル化が

壮大な規模の変化

つまりデフレ経済の普遍化を齎した


このような国際経済の反応場

に於ける潜在的危機は

これかも常に淘汰圧となって作用しつづける


価値の基準となるべきものが

従来の富ではなく

恒久平和の実現にある

ということを

総ての市場参加者が認識しない限り

テロと革命の発生余地は

これからも

末永く残される
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劣 化 過 程

2017-06-18 09:48:54 | Weblog
その浅薄な経済知識で

国の在り方を変えてきた

俗に

経済評論家と呼ばれていた

現在エコノミストと呼ばれている

誇り高き一群の殆ど



その昔

バブル景気を煽りに煽り

バブル崩壊が確定的となったとき

打ち揃って沈黙してしまい

貝のように

口を噤み

存在さえ不明な

海底の砂の中へと

一斉に身を隠し

今も尚その状態を続けている

その末裔がアベノミクスをもてはやし

国の状態を

自発的に貶めていた


バブル経済が潰え去った

ことが否定できなくなってからも

日本の知識階級の総て



長い間その事実を悟ることなく

ただ

おろおろと

俯いて

歩き回っている姿が

よく見受けられたものだった


この現実認識ができずにいた迷妄の時代

を後に不作為の三年と呼ぶようになり

初動に手を付けるのを

徒に遅らせていた

ということが

後の失われた十年

の端緒となった


その後の経済政策に於ても

バブル経済の発生と崩壊

に関する総括を行わないまま

96年度の予算で

公共投資を主体とする

三百兆円規模の財政出動

の実施へと踏み込んだ


経済低迷を齎した問題の所在

を今に至るまで

何一つ明らかにしてこなかった

という過去の経過が

その後の経済政策の悉く



当然のことながら

行き詰らせることとなり

国の財政は悪化の一途

を辿って

国の借金である赤字国債の発行残高

をそれ以降積み上げ続ける結果を生んだ

そして

先般ついに千兆円の債務規模

へと至らしめたとする事実は

増税圧力となって国民へと祟り

経済成長率をコンマ以下へと

長期間押し下げた


一連のこれら不毛な経過

に鑑みることができるなら

一切の責任は各種政策の立案と実施

に携わってきた国会の成員すべて



その拙い結果の幇助に関与した

官僚機構が共同で齎した

ということが直ちに分かる


総括を回避し続けてきた

というその姿勢が

アベノミクスの実施へと繋げた

ということなのであり

その認識に内包されていた

過誤

の関与に未だに気付けずにいる

という愚かなる顛末が

こうして

国民へと残された


国の現状は

選良と官僚とが

省益と党益を守ることを優先し

国益を蔑ろにしてきた

その酬い

要するに

それ以外の何物でもないのだ


考える能力があれば

バブル景気の発生機序が

プラザ合意にある

ということくらい

その一年後

となる86年秋までには

突き止められていた筈のこと


判断能力に瑕疵があったのだったからこそ

問題の所在を理解できずに

理由のない円高

という常套句を多用し続けて

総括する機会を

蒙昧な認識で

失い続けて現在へと至らしめた


バブル経済が崩壊したその訳は

不動産融資の総量規制の実施だったのであり

それが閣議で了承された

89年十月以降

国際金融資本と投資ファンドの一群は

株式市場から撤退するタイミングを見定め

施行に移される三ヶ月前の

大発会で株価の暴落を引き起こすこととなり

資本の回収を図ると同時に

土地の売却益の確保へと

猶予期間が満了する前までに

過度な円安(ドル高)を回避しながら

円滑に資本の移動を行い

損失の発生から

免れることがうまくできていた

バブル崩壊で

巨額の損失を蒙ったのは

国内の投資勢力のみだった


四月一日に施行されたこの総量規制は

外国人投資家には既に明確な形で見えており

国内投資家と不動産業界

及び建設業界をはじめとする

実需の土地バブルを推進してきた組織

と楽に儲けようと謀っていた国民のすべては

土地神話は永遠につづく

と根拠なく盲信したまま

海外資本が手放した売り物を競って手に入れ

中間在庫の拡大を

欲に駆られて急ぎ

売れ残りを生まない市場の維持

に率先して関与した


総量規制が天井を設定することとなり

需要が高まっても

新規購入するための資金が足りず

やむを得ず手持ちの不動産を

一旦売却しなければならなくなった


その結果一方的に高められていた地価は

90年四月の終わり頃までには

軟化しはじめるようになっており

次第に下げ足を速めていた

土地神話を盲目的に信仰していた

貪欲な国内の投資勢力一同は

価値の下がり始めた不動産を

好機とばかりに買い進め

傷口をより一層深いものにしてしまった


資産価値が減少したことで

銀行融資の不良債権化が進み

銀行は担保割れした貸付金の回収を

急がざるを得なくなり

取り立てを急ごうとするその姿勢が

貸し剥がしと呼ばれて

社会問題化することとなったのである


不良債権を抱え込んだことに気付いた

土地所有者は

持っているというだけで

それが勝手にどんどん値下がりしてゆくさまを目にし

切歯扼腕しながら

ただ傍観することを強いられた

資産価値を下げ続けるようになった住居を

売却することもできず

価値を急減させた不動産を買ったことを悔やみつつ

無意味な返済を

せっせと続けざることしかできなくなっていた


こうした経過が国民から

豊かだった資産を取り上げ

それによる可処分所得の減少を速め

消費市場を冷え込ませていたところへ

折あしく実施された

消費税を2%引き上げて

5%へと高めた増税措置が

消費意欲をますます圧迫し

インフレ経済からデフレ経済へと

引きずり落とす経過を生んだ


国の経済を

ひとしきり劣悪化させたその理由

など

愚か極まる国会以外の

どこにも存在してはいないのだ

無知な選良が

インフレ経済を手放して

デフレ経済を連れてきた

その現実を招いた己の責任

の意味にさえ

未だにまったく気付かない

というこのありさま


アベノミクスが成功する筈は

はじめから

なかったのである

問題認識能力の差

というものが

経済成長の新記録を遂げていながら

実感の伴わない

空疎な経過を

国民生活をデフレへと突き落としただけでなく

景気拡大を

分散矮小化させていたのだった

実感のない景気の拡大は

有効需要の創出に失敗してきた

経済政策の結果として

国会へと与えられたもの

当然の報酬というものだった


教育の高度化が

知識の量的拡大へと特化し

思考するための大切な時間を惜しみ

知識の意味を斟酌する効果

を台無しにしただけでなく

批判精神を失わせて

判断能力を劣化させ

権威筋からの具体的な指示

がなければ行動することもできない

という

所謂指示待ち世代の再生産

を強力に推し進め

虚ろな権威主義で

国会を誘導する勢力に

国の未来を託してきた

ということが

上意下達の見本

となった忖度を

今年の流行語候補へと押し上げ

総理の意向(威光)をチラつかせて

初期の成果の実現を

力によって加速させていた

とする事実が

国民の知る所となった


頂点に立ったその直後に

地獄の入り口が

大きく開く

憲法の改正を急ぐ姿勢を詳らかにした直後

教育関連の複数の行政措置が

諸刃の剣となって

攻撃の対象を変更し

自らの身へと

襲い掛かるようになる


政権の選択に失敗した

事実を悟った国民が

次の段階で

行き過ぎた権威主義に対して

平衡を取り戻すこととなる


失われた三十年

が成り立つその前に

正しい判断に基づく

有効な政策が

経済を賦活する時代の到来



国民のひとり

としてひたすら

庶幾う

のみ
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制 度 疲 労 ②

2017-06-11 09:03:43 | Weblog
今年マスメディアで

俄かに飛び交うようになった

「忖度」する

というこれまで

殆ど使用される機会のなかった

日本に固有の心理的作用を表す熟語



この国の言語文化にだけみられる

独自の表現


日本語以外に

この意味を置き換えることが可能な

言語

は見当たらない


日ノ本の民の祖先たちが

この日本に固有の言語文化

を時間をかけて

熟成させ

長期間培ってきた


相手の気持ちを推し計る

という日本人にとって

ごく普通の行為が

何故

日本以外の国で発展しなかったのか

というところに

何かヒントがありそうだ


日本語に主語を省く表現

を可能ならしめたのは

先人の大いなる

創意と工夫の

たまもの


主語を措かなくても

相手の立場や

心境などを察する能力は

日本人に限らず

誰にでも備わっている

とても普遍的なコミュニケーションツール


相互作用が成り立っているその場で

敢えて主語を省く

行為を成り立たせてきた

日本文化の根柢には

恥を知り

恥を恐れる

共通の認識が

常にある


一人称は己の中のエゴ

を前面に押し出すための

極めて有効な人称代名詞

日本文化を生み育てきた

エゴの表出を恥

とする共通の意識が

意図的に主語を省くことの

意義

を文化の基盤として定着させてきた


主語を省いたことによって

己の意思や意図

を伝達する目的で

相互にエゴを隠しあう

という特異な文化

というものを

不文律として

定着させた


分かる人にだけわかる

このスクリーニングが働くことによって

認識のレベルを共有する仕組み

を一途に洗練させてきた

その時間の積が

日本文化

として世界から

いま

おおいに注目される時代となった


主語を敢えて置かない

とするその配慮が

外国人に

日本語が曖昧だ

とよく言わせたり

学習するのが容易ではない

などとことある毎に

そう指摘されたりしてきたも


社会を構成する周囲に

己の欲望の所在を悟られることを

恥と心得た誉れ高い民族の祖先たちが

主語を意図的に省くことで

エゴの表出を避け

欲望の所在を見破られるのを避け

本来の趣旨をぼやけさせ

手放した欲求の強さを補うために

度々相互に忖度しあっていた

ということが

必要不可欠な要素となって

特異な文化を生み出したこの日本を

世界中が注目する

ようにさせたように思われる


日本語の一人称など

数えきれないほど豊富にある

というのがその証拠

苦心惨憺してエゴの関与を曖昧にし

欲望の所在を韜晦する作用のある

三人称的表現をこのんで導入した時代には

拙者



不肖

手前

などという表現がよく用いられていたものだ


我を張るだけの幼稚なひとは

強情者と蔑まれたり

天邪鬼などと言われたりもした

そこに秘められた蔑みの感情

を感じ取ることができなければ

日本の社会では

爪はじきされるのみ

という経過が通例となっている

無思慮な行為そのものが

エゴをむき出しにする姿勢

を恥じないことを伝達する行為

だと見做されてしまうからである


我という漢字は

盾と鉾を意味する

干戈の会意形成文字であり

要するに戦うためのその姿勢が

そのまま強調された表意文字

となって今へと伝えられてきた


中国語の一人称がこの我

となっているのは

度重なる戦乱の時代を

耐えてきた

その殺伐とした歴史の山



文化となって現れたもの


音訳すれば Warとなり

戦争を意味する英語と同一となる


英語がそうであるように

一人称を外せない言語が

公用語となっている限り

恒久平和の実現は

紛れもなく

不可能


要するに

我の張り合いに終始して

力の差を悟った側が

鉾を納める決定に甘んじることで

優勝劣敗の結果

が痕跡となって

めでたく確定することとなるのである


その意味で

未来社会の公用語として

日本語ほど適切な言語はなく

それにまさる意識を涵養する文化は

未来社会にまで

生き残ることができない


日本語を再評価することが

昨今

サブカルチャーの周辺で

極めて盛んになってきた

日本語の持つ言語機能の隠れた意味

が広まっていくことによって

エゴを隠すゆかしさの意味が

世界中に伝わっていくのだとすると

国際会議の場でも

日本語によるコミュニケーションが

将来

統一的に一般化するようになる


忖度する文化を悪用した事例は

遠くない過去に機能した事実はあり

天皇の立場を軍が勝手に忖度し

翼賛体制を構築しながら

国民に軍部の意向を忖度させていた

ということが

日本に唯一の核被爆国となることを

強いたのだった


不幸で不毛なこの体験を

未来へと繋げていくために

日本語を地球の公用語とする運動



平和状態の早期実現にとって

必要な要素成分の

欠くべからざる因子

の一つとなる


その実行手段として

空間から電力を取り出す装置の供給を

日本語を介して行う時代が

いま

漸く近づいてきつつある


温暖化が止まらないものであることを

文明が真に悟るようになったとき

他に類例のない優れた言語

であるこの日本語を学ぶことが

新文明の創設にとって

必須の与件となって作用する時が

やってくる

その昔

美しくあった日本語は

今や

台湾のお年寄りたちの中でしか

耳にすることが最早できなくなっている


日本語教育が復活して

忖度する意識が相互作用を強化

するようになったとき

環境負荷が一切ない

未来電源の供給が

日本を皮切に

はじまることだろう


未来電源の普及以外に

二酸化炭素を有効に減らす装置は

存在していない

その事実が気候変動を

一貫して加速させている

温暖化を

平和実現のための身代わり

として利用することによって

環境の復元を世界規模で図ることが可能となり

平和の実現を些かでも速める

というのがエネルギー・ルネッサンス

の本来の眼目


日本人の特性であるエゴの表出

を恥じる文化が

環境電源の誕生を

このところ急がせるようになってきた


問題の所在を知らずに過ごしている

旧来の文明社会というものは

一人称を多用してエゴを張り通し

自らの生息環境を

政治と経済

テロと戦闘

などの平和にとって阻害要因

となるだけの粗末な変化

を顕在化させる事態を

却って急がせた


環境異変を自らの意思で募らせる覚悟

の表出を恥じない大統領トラムプを生んだだけでなく

行使することのできない戦術核で

日米韓の臆病者国家をしきりに威嚇することで

自己主張することしかできない北朝鮮

の姿勢を真に受けて怯える

政府内閣とそれを支持する

憲法を解釈で骨抜きにしてきた

この国のエスタブリッシュメント勢力

とそれによる安堵

で慢心する一部の臆病な国民とが

再び指導体制の意向を

忖度する姿勢を強めて

この国をより早く劣化させようと

意図せずに謀っている


気候変動による自然災害を狂暴化させ

生命の多様性を徒に失う行為を

善と信じて

果てしなく続けるその行為を

世界中が余念なく努めている


地下資源を用いない未来型の新電源は

炭素系酸化物であるCO2

を生み出さないことは固よりのこととして

降水量を増加させる水素系酸化物

であるH2Oの発生量もまた同時に増やす


その両方の効果を有する炭化水素系地下資源

即ちメタン系化合物である

天然ガスの燃焼を未だに断ち切れずにいる

ということが

温室効果ガスであるところの

二酸化炭素と水蒸気の大量生産を

同時多発的に招くこととなり

温暖化現象を増幅するエネルギー消費

を続けながら

気候の変動を抑制しようとして

パリ協定と呼ばれる

強制力のない無意味な合意

を世に生み出した


地下資源以外のエネルギー創出法

を見出さない限り

温暖化の進行に伴って

地球は水だけの惑星

へと向かう道を進み続ける

推力以外の再生エネルギーには

出力の安定性が欠けていて

代替電源となる基本的能力

がない


水素を燃やせば

その酸化反応で

気体の水である水蒸気が大量生産され

それが冷えて液化することによって

集中豪雨となって降水密度を高め

洪水や土砂災害などを

世界各地で引き起こし

海面水位の上昇を

最終的に急がせて

地球全体を水没させてしまうこととなる


H2Oは自然条件の下では分解せず

水素爆発がそうであるように

二千度以上の熱との接触か

または

電気分解という方法を用いない限り

水素と酸素へと元素分解することは

できない


水が極めて安定な化合物

であるということが

海面の水位を

緩慢に

だが

着実に上昇させ

これが地球を沈没させて

あらゆる生命に

鰓呼吸することを強いるだろう


ただしい日本語を改めて学習することで

新しい発見

を導くことが

可能になる

そのためにこそ

幼児教育を

この日本の風土で行うことで

世界を指導する能力をもつ人材を

育成する必要が急務となる


忖度を重ねた結果の敗戦が

日本語とそれに固有の文化の価値を

下位の次元へと

戦争体験の結果が

引き下げる主体となった


平和の実現を遠ざけていたのは

日本語以外のすべての言語

健全な文化は

健全な言語を育てる

先祖が保持していた健全な言語文化



敗戦によって失われ

エゴをむき出しにする

主語を強調するトツクニの言語によって

欧米型の教育が熱心に推し進められ

知識の量的拡大に特化したことで

知識の質的劣化を逆に急がせた


その結果欧米型の価値基準

で統一された世界が生まれ

ミサイルで遊んでいるフリをする国家に

この国の指導体制は

あられもなく打ち揃って縮み上がり

怯えて暮らすようになったのだった


分析能力の欠如は

思考力の劣化が齎した

考える力が不在なら

認識能力もまた約に立たない

欧米型の民主政治を善

と信じている限り

国際政治の場で行われている

力の誇示によるイジメの構造

は果てしなくこれからも機能しつづけ


生産に貢献できない

破壊のためのあらゆる投資は

平和の実現に

何一つ

寄与しない


これら民主主義の欠陥が

このところ俄かに浮上する時代

がやってきた

制度疲労は

もうはじまっている
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膨 張 圧 縮

2017-06-04 08:51:44 | Weblog
高度成長期以降実施されてきた

景気浮揚政策のすべて



悉く

無効であった


政府がおこなってきた仕事

というものは

おしなべて

不毛な結果となって

国民へと残された


その結果

多くの未解決の課題が

山積する事態となった


消え残っている不具合

の一切



人為的に引き起こされたもの

認識能力の不在



多くの損失となって

国家と国民

へと繰り越された状態で

大量に残された


金額ベースに還元すると

一千兆円を遥かに凌駕した

規模に達する

政府債務の総額

を眺めるだけで

国会の成員すべて

が関わった過去の不始末の

累積の塊が

数字の規模に反映されていることが

一目で分かることだろう


経済政策の総てが

政府判断の誤りから

失敗の積み重ねを生み育て

有効需要の創出

を導いていた筈の所期の成果が

まったく機能しないまま

はかばかしい経緯を

残すこともなく

ただ

有効需要の喪失へと

一途に

繋がっている

これが高度化した教育システムの

第一段階に於けるその結果

知育偏重教育は

知識の量的拡大を急いで

その意味を斟酌する余裕を

手放した

こうして思考力を徐々に失ったことにより

判断を誤ったことにすら気付かない

知識階級の量産と再生産とを

より盤石なものにした


バブル経済の崩壊を誘発した

針の一突きとなった

不動産融資に対する総量規制の実施

という判断の過ちが

不作為の三年と呼ばれる

空白期間を日本経済に強いることとなり

その何もできっずにいた期間の挿入が

失われた十年と後に呼ばれる

不毛な期間を導く原因となったのだった


問題認識能力に欠けていた

現在へと至る歴代の政府内閣が

事実関係の確認を怠り

十年で終らせるべき低迷期間を

倍の二十年へと引き上げただけでなく

成果なき経済政策の典型となった

アベノミクスを捻りだし

不毛な経済状態へと止まらせ

失われた期間を三倍の三十年へと

今まさに

押し広げようとしている


根拠のない株高を

官制相場が演出し

株式市場に不健全性を持ち込んで

卑猥な相場を誘導し

必然性の希薄な上げ相場で

景気が回復したかのように

思わせようと謀っている


不自然な投資ゲームに

国民を巻き込み

発生させた損失を

官制相場の演出で取り戻す

といういかにも不自然な経過が

2013年以降

数えきれないほど

多く株式市場や

為替市場で

展開されるようになっていた


経済政策が健全な判断の下で演算され

且つ

その方法が正しいものであったのなら

日本市場はすぐさま活性を取り戻し

国内だけでなく

国際経済を賦活する効果を

新自由主義経済へと与えていただろう


現状を眺めると

世界規模のデフレ化が

じわじわ浸透するようになっており

これら一連の変化に

世界中の国家がどう対応するのか

という試練のステージが

グローバリゼーションの波

の結果となって

世界市場全体へと押し寄せつつある


膨張拡大した政府債務は

返済能力を逸脱し

デフォルトと呼ばれる破綻症状を

量産化して世界展開するようになる

ドル経済圏の崩壊は

このようなプロセスを経て

そこに生じた蟻の一穴

から始まるものとなる


この債務不履行が伝播してゆく時代には

世界中の国債の価値

と信用度は大きく下がり

金利負担が巨大化する一方となる

これがハイパーインフレの拡散

を誘発するようだと

金融市場全体が

いずれどこかで

立ち行かなくなる段階を

確実に迎えるだろう


経済成長は市場規模の地球化

によって短期間で相対化されてしまうこととなり

成長の余地は

市場規模の大きさで左右され

目に見えない天井によって

飽和点付近で圧迫を受け続ける


コスト効果のソコアゲ

が実現するまでの一定期間

乖離幅が縮小するのを

ひたすら待つ

ことしかできなくなり

経済政策の失敗を

金融政策で修復する

ことが可能であるかのように

指導階層全般にそう思わせた


テロ活動のグローバル化

という変異現象も

同時進行することとなり

死者を量産するための投資

つまり軍事予算の量的拡大

を急がせ

経済成長にとって意味のない

公的資本の偏った防衛予算への割り当てが

その他の予算を圧迫するようになり

政府の規模それ自体を

年々歳々巨大化させてゆく


この経過はそれまでになかった組織

例えば環境庁を設けて省へと改め

新設した復興庁の格上げに先立って

防衛庁を防衛省へと格上げさせてもいたのだった


大きな政府は

必然的に増税を必須とし

前提条件として

体制の基礎として敷く

ことを安易に制度化するものとなる


有効需要に結びつかないすべての投資案件は

有害な結果を

その国にだけ積み残す

経済成長の拡大を目指すなら

無効な需要に対する無益な投資

から

意味のある

有効で有益な需要

を生み出すための

資本の論理を活用した

優れた投資

へと

速やかに切り替えなければならない


大きな政府は財政負担を徒に募らせ

国民を苦しめる増税

を避けがたいものにする

小さな政府となることを目指すなら

無駄な成分を切り離すことが

急務となり

国の可処分所得は

この措置をとることにより

有意義且つ速やかに拡大する

そのための手段として

人工知能(AI)を活用し

残存する記録の

素早い読み出し能力

を援用することにより

選良と官僚の数的削減を図ることが

必然の帰結となって

国の繁栄を賦役するものとなる


AIの利点は

与えられた条件に則り

私利私欲のない

健全な判断が

瞬時にできる

というその点にある


高等教育を受けてきた

知識の量を誇る

優れた知的財産があったとしても

その活用法に関心のない

つまり

思考力が著しく不在の

指導者階層を

大金を支払って賄っている

不都合な制度を

廃することで得られる効果が

この国を反映へと導く

機能していない制度なら

逆転させることが

即有効


先例踏襲主義と呼ばれる旧来の意思決定方法

に拘りたいのなら

前処理をAI化することによって

天下国家の在り方の見極め

を主軸とする

高度な政治判断を

100人程度の少数精鋭集団に

委任することは

十分可能


小さな政府を目指すだけのことで

AIの技術開発は進み

世界中に

その意思決定システムを販売することで

日本の指導力で

世界中の財政基盤を

たちまち健全化する

ことがすぐできるようになる


判断を誤る確率の低い

フィードバック機能をもつAI技術は

膨大なデータから

先行事例を抽出する能力に優れ

しかも人間のように

間違いを犯したり

疲労してダウンしたりすることもない


思考プロセスをAIにまかせ

要素抽出から遺漏をなくし

要因分析を加えた上で

最終判断をヒトがする

という制度にするのが

現段階で

最も優れた合理的な措置


現状の如き国益より

党益や省益の拡大

に余念のない統治機構の温存は

百害あって

一利とて無い

ということが即座に証明されることだろう


AIによる各種判断の正当性

を立証する機会が増えるに連れて

ニンゲンのもつ劣った判断プロセスと

低い問題認識能力の落差などは

時の経過とともに

極大化していき

四年たってもインフレ目標に

まったく近づけずにいる

アベノミクスの問題点を

AIに学習させると

有効解を絞り込むことが

すぐできるようになる


そうなった段階で

政府内閣には問題解決能力が

僅かとはいえ

備わる


この変化は

国民にとって

決して不利益なものとはならず

有効解を絞り込むための

補助的手段となって

国家の繁栄と

国民の幸福とに

大いに

寄与貢献するものとなる
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