こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

現 状 認 識

2016-05-29 08:05:53 | Weblog
アベノミクスが目指している

デフレ経済からの脱却

の成果

を証明するのは

インフレ経済の定着

という結果

以外にあり得ない


物価の上昇を先行させたアベノミクスは

円安誘導で株価を高めはしたものの

その後は低迷する状態を長期化させた


金利と所得の上昇が

脱デフレ路線から取り残され

国民は買いたいものを眺めながら

手を出せない

という状況へと

追い落とされた

浅薄な理解を土台とする

誤った経済政策を推し進め

ちから技で経済効果を

強制的に

引き出そうと試みた


国民は消費したいと思っていながら

低下する一方

となった可処分所得を前に

欲求を我慢するよう迫られ

政府日銀が下した決定

によって

消費行動を強く抑制させられていた


インフレという言葉の定義は

貨幣価値の下落

であるととされており

物価の上昇という

アベノミクスが目指した状況の変化



インフレの結果であって

ただの表象

に留まっていた

この違いに気づかなかった

ということが

インフレ目標とされたレベルへの到達を

着実に遠ざけていた


貨幣価値を引き下げようとして

円安誘導を行っても

それは

国際収支の黒字幅を

際立って

浮き上がらせ

円がもつ貨幣価値の信頼度

を却って高める方向へと作用した


内閣の持つ独善的姿勢

が産み落とした一連の経過は

ドル高となることを余儀なくされた

アメリカ経済にとって

強いマイナス効果を及ぼすものとなり

円高圧力を逆に高めて

ドル安となって日本へと上陸する

還り来る潮流を

一際波立たせるという経過を生んだ


当初一ドル80円だった為替相場は

量的緩和による円安誘導効果で

たちまち反転することとなり

125円台へと

一気呵成に

価値の喪失を日本市場に生み落とした


円の価値は50%下落し

国民は輸入物価の上昇を

甘受するよう

アベノミクスによって

強いられた


購買力平価が半減したことで

国民の可処分所得は

その影響を強く受け

消費行動を更に抑制する結果を招き

GDP成長率に

政府内閣にとって不本意な

マイナス記号の付いた差をつけた


同時期に消費税率が更に3%高められ

8%へと達してしまったことから

消費市場は

駆け込み需要が一巡するとすっかり冷え込み

総需要の低下を

その後永く顕在化させるようになり

経済成長率に重大な影響

を及ぼす経過を引き寄せた

為政者にある問題認識能力の欠如は

この時点で既に明白なものとなっていた


貿易収支の日本の黒字幅の拡大は

取りも直さず

アメリカにとっての貿易赤字の増加となり

意図的な円安誘導を図ってきた経済政策

に対して

為替監視国のカテゴリーを適用して

為替介入行動を自制するよう

強い圧力を

アメリカは日本に対しかけてきた

経過の拙さが示す

政府筋の読みの甘さは

最早隠しようがなくなっている


通貨価値の下落を急ぐことができなければ

インフレの誘導目標到達は

明かに不可能

ドルの信認に疑問符がつく変化が起きれば

資本市場では急速な円高が現実化する

円に備わる通貨価値の下落

を政府日銀が急いでも

マネーゲームの参加者となっている

主だったプレイヤーのすべてが

円への逃避を急ぐようになったとき

通貨価値の制御できない勝手な上昇

にアベノミクスは苛まれる

この経過はインフレに逆行する事案


インフレ経済が成り立っているのであれば

通貨価値の下落と金利の上昇

は連動して起きていなければならず

可処分所得の減少を埋め合わせようとして

所得の上昇がそれに追随する

という経過が顕在化していた筈


FRBが公定歩合の上昇を急ぐのは

インフレ経済の定着を

内外に示すための措置

金利の上昇が起きなければ

所得の増加は生まれない


アベノミスの欠陥は

問題の本質を

初めから完璧に見失っていた

という点に集約できる


インフレ経済を定着させたいのなら

金利の上昇を急いで

所得の向上で

国民の資産増加と

消費意欲を刺激する必要があった

だが

政府日銀がやったことは

量的緩和の異次元規模の実施と

それで飽き足らず追加措置を講じた

過去に経験のないマイナス金利の実施

という大博打

現実認識能力の欠如

を歴然と露わす誤った経済政策の

連綿たる無意味な実施


アベノミクスが早晩失敗に終わる

と実施以前から指摘してきたその理由



ここにある


国債の金利が高まれば

既に千兆円を突破した債権利息は相応に高まり

たとえ国民の担税能力が高くあっても

国債の発行と市中消化は困難となり

買い手となるのは日銀だけ

という事態へと発展する可能性が

際立って高まる


格付け機関が行っている

国債の評価レベルが下がったとしても

一億二千万人以上の人口が生み出す担税能力が

借金まみれの日本国債の価値を維持させ

外国人投資家の売り浴びせを受けても

日銀が全量吸収できることから

国債価格の暴落が

日本市場で起きるということは

当面杞憂


マイナス金利が債権市場に悪影響を及ぼすと

日銀による全量買い取りが

損失を増やす追加の要因となり

投資適格を日本国民が独自の判断で

勝手に疑う

という不測の事態を招き兼ねない

将来の懸念材料として

こころしておくべきことだろう


国債などの格付けが必要となったのは

人口の少ない国家が

担税能力を超えた債権の発行

を重ねた場合にみられる

債務不履行が懸念される事態となったとき

海外投資家による損失防衛のための一斉売却が

デフォルトのトリガーとなる


この事例はギリシャを

国家破綻の瀬戸際にまで

先年追い詰めたことで

記憶にまだ新しい


借金の取り立てを回避するためには

膨大な金額の債務を背負う

に勝る有効な方法は

他にない

重ねた借金の更なる追加支援

を債務国が引き出すためには

債務規模と

債権者の数が

多ければ多いほど

寧ろ安全

という条件が整う

ということなのだ

古代ギリシャの時代で既に

この認識は一般化され

共有化されていた

カエサル(ジュリアス・シーザー)も応用した

この手法が

人質となった己が身を延命させ

ローマ帝国を誕生させた

という経緯が歴史に残されている


二千年以上の年月を経て

ギリシャ政府もまたこの手を用い

債務不履行に陥る寸前のところで

若き戦略家のチプラス首相は

EU諸国から追加融資の支援を

引き出すことに成功する

という結果を得た


日本では健全過ぎるほど健全な国際収支の黒字が

原油相場の唐突な下落で実現し

日本国債の安全性を

それが保障するという機能を発揮することとなり

投資会社による格付けを

意味のないものにした

評価のランクが譬え最低になったとしても

国際収支の黒字が保たれていれば

日本国債の価値は

通貨価値の向上を前提として

大いに高められている


日銀が買った国債に付随する利息は

日銀の剰余金として

毎年収支報告書に計上され

運用成績を確定させた後

国庫納付金として

政府が自由に使える資産へと

組み入れられる


これが膨大な借金を抱えた政府に

不毛な経済政策を

延々と

とらせてきたその裏側の理由

政府に学習能力と経済認識能力とが

共に備わっているのであれば

日本は国際経済を牽引する役割を

アメリカに代わって執行する

役割を夙に任されていたことだろう

そこにこの国の本質的な欠陥

というものが隠されている


経済は

「場」

の力学で

成り立っている

薄っぺらな経済知識を振りかざしたところで

問題の本質が見えていなければ

一切の政策は

損失の糧となることができるのみ

この国の余りにも不毛な現状は

その結果
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自 己 責 任

2016-05-22 09:59:33 | Weblog
国際経済の推進役



戦後

一貫して務めてきたアメリカで

政策金利の引き上げ

を中央銀行であるFRBが行うと

国内経済をコントロールする

ための選択肢は増えはするものの

ドル経済圏を構成する国家群のすべて



ドルを買い戻すための

自国通貨売り

を意味するドル高状態

が俄かに高まることとなり

海外からかつて

継続的に流入してきた巨額の資本が

投資国の市場から急遽引き揚げられ

元のドル

の姿へと戻ろうとする

機運が大いに高まる


低利で大量のドルを調達し

成長が見込める海外市場へと

それを投入し

そこで得た収益を

ドルで出資した企業や個人へと

効率よく分配することで

運用成績を高めた上

再投資の意欲を更に引き出すことで

資本の循環を加速させ

自らもまた高い利益を確保する

という仕組みを

ドル資本の一群は

国際金融資本と名を変えたいま

投資機会を模索していた

世界中に分散する組織と個人などから

資本を大量に吸い上げ

マネーゲームで莫大な利益を確保しながら

過剰流動性を手段とする積極的投資を行ってきた

利上げ実施による利幅の減少を避けるには

借入金の清算を急がなければならない


その動きが急であればあるほど

急速なドル高が発生すると同時に

投資対象とされてきた国のローカル通貨は

大量に売られて

急速に値下がりする破目となる


ドルを組織的に操っている組織

即ちドル資本と呼ばれている総体は

金利差と為替差とを

同時に得られるその立場を利用して

損失が発生する前に

複雑な通貨交換を巧みに行い

己の利益を

いつも

しっかりと

確保する


ドル売り圧力を受けて

ドルの流出を強制された

被投資国のすべては

望まない通貨価値の下落を強要され

輸出産業にとっては追い風だが

輸入産業にとっては向かい風

となる逆風の嵐に見舞われる

輸出産業が未成熟な市場で

ドルの海外流出が起きるとすると

輸入超過で貿易赤字が急速に膨らむ

市場の縮小は投資には不向き

負の循環はこうして始まる


ドルの発行国であるアメリカでも

ドル高の事情は同じ

急峻なドル通貨の上昇は

輸出産業に貿易赤字を積み上げさせ

輸入産業を育て育む


自動車の輸出が有利となるドル高は

日本では歓迎されるが

一次産品の輸入では逆に不利となる


中國の鉄鋼輸出にドル高は

アメリカにとって有利だが

財を輸入に頼るしかない中国では

資本財や生産財

などの分野で

支払額が増えて一層不利になる


米政府が円安に神経をとがらせているのは

自動車産業が生み出す経済効果と

各種の農産物やライセンス料など

が生み出す経済効果との乖離が広がり

国際収支をマイナスへと動かす惧れから


中国政府に対しては寛容だが

輸出部門で競合する関係にある日本に対しては

不寛容

というのは

まさしくものの道理


地下資源を決済するために

大量に供給した過剰流動性を希釈するには

外貨を大量に買って

資本洗浄効果のある海外投資

のために資本を仕向ける

というのが最も効果的な手法


これらの複合効果で

日本では理由のない

とされてきた異常な円高の

持続的昂進

がおきるようになり

ドルを売って買い取った大量の円が

再投資の手段となって

バブル経済を急速に膨張させた

日本市場で土地神話が崩壊した後

嘗てのドルは日本円となったまま

M&A(企業買収)へとシフトし

株式を公開している企業に

おしなべて

ホールディングカンパニー(持ち株会社)の傘下

へと組み入れることで保護し

企業の意思決定権を確保することが

流行となった

そのきっかけを与えた事例が

ホリエモンによるフジテレビの買収工作


大株主だったニッポン放送の株を大量に取得し

議決権を握って

テレビ放送を

投資企業の資本力で制御しようと試みた


一連の経緯は刑事事件へと発展することとなり

その後のドル資本の動向に

少なからぬ影響を及ぼした


リーマンショック以降

ドル余り現象と呼ばれるようになった

過剰流動性にまつわる

経済的変化のさまざまな様相は

中国市場を世界の生産基地にする

とした中国共産党政権に

大量のドル建ての投資を浴びせかけ

中国の通貨政策を

変動相場制へと組み入れようと図っていた

アメリカの利益がドル売りを支援した


だが

共産党政府はこのドル売り圧力の高まりを

大量の人民元を売ることで対応し

それが中国を短期間で

大量のドル資産

の保有国へと押し上げた

アメリカにとっては

誤算となったこの経過が

中国を軍事大国となるよう

その後方向づけたのは

紛れもなく皮肉な結果


売りつけられた大量のドルを買っても

それは米政府が自由に使える資本の供与に他ならず

敵に塩を送る行為

であることを悟った後

米国債を買うのではなく

出遅れていた海洋進出を急ぐための

害軍力の増強

を図るための手段として

ウクライナから中古の空母を買い入れ

安定していたミリタリーバランスから

平衡性を失わせ

アメリカの安全保障政策に

重大な悪影響を及ぼしただけでなく

南シナ海で恣意的な埋め立てを急がせもした


この転機となった出来事を境に

中国大陸からドルの大量流出が先鋭化し

ドルの本国回帰を抑制する目的で

人民元の通貨価値を意図的に引き下げ

ドルを買い戻せば為替差損が発生する

レベルにまで通貨価値を

自らの手で引き下げるよう導いた


人民元の通貨価値が下がり過ぎれば

ドル資本によるドルの買戻しは

為替差損を発生させやがて終息する

これが中国を為替操作国と見做す

というアメリカの警告を呼ぶこととなり

ドルの海外流出を

共産党政府では止められないようにした


下がり過ぎた人民元の価値

を元の水準へと

高めようとして

共産党政府は人民元の買い戻し

を行わざるを得なくなり

外貨準備を取り崩し

ドルを大量に市場で売り

人民元の通貨価値を引き揚げなければならない立場へと

引き戻されて追い詰められた

というのもまた皮肉な経過というべきこと


人民元を無制限に発行し続けることができていたのは

買い取ったドルという名の資産が大量にあったから

資産のない国が自国通貨を大量に発行すれば

通貨価値はたちまち下落して

ハイパーインフレを引き起こす


中国政府が短期間で豊かさを手に入れたのは

ドルの持つ過剰流動性が

然らしめたものであるに相違ない


中国政府にドル資産がある限り

人民元の通貨発行権は

その範囲内で

安全に保持できる


人民元の発行量が増えすぎて

保有するドル資産を量的に超えた時

中国市場にインフレの嵐

が押し寄せる

ドルに過剰流動性が付随したように

大量に供給された人民元にもまた

過剰流動性が付いて回ることになる


これを希釈する目的で

人民元経済圏の成立を急ぐ必要が

中国市場に俄かに生じ

アジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設を

共産党政府に急がせた


バックグラウンドの変化を点検すると

政治と経済の駆け引きの実態が

芋づる式に見えてくる

問題の本質は

ドルの過剰流動性の昂進

という事態にあり

それを生み出した地下資源の決済通貨

としての役割が

巡り巡って

ドル経済圏だけでなく

人民元経済圏構想をさえ

生み出すに至らしめた

というプロット

が視覚化されて浮き上がる


一連の変化は政治と経済の分野

だけでなく

環境の分野においてもまた

温暖化という現象を

先行させた


経済成長を急ぐためには

エネルギー消費は欠かせない

地下資源を輸入する必要性の高まりは

石油消費国にドルを買わせる動機を与え

高くなり過ぎたドルの価値を

米政権が引き下げる目的で

ドル安政策の実施を85年にG5へと義務付けた

日本のバブル経済はその直後から発生したものであり

90年四月まで続いた

政府内閣が不動産融資に関する総量規制

を半年前の89年10月に決定していた

ということが

バブル崩壊という劇薬となることなど

知る由もないほど無能だった国会が

日本経済を失速させ

不作為の三年と

それに続く失われた十年を呼び込んだだけでなく

更にその期間を倍にするという

余りにも愚かな経過さえ残すこととなった


これにより金融機関は再編を余儀なくされ

メガバンクを誕生させて

不良債権を消す目的で

融資を引き揚げて公的債務を完済し

新規貸し付けを拒んで貸し渋りを生み

それが中小企業経営者を

自死するよう追い詰める結果となった


この経緯を未だに理解できない国会の成員すべてが

国民の暮らしから豊かさを取り上げておきながら

その責任を自覚せず

効果のない対策を推し進めるために

血税を財源とする予算を組み

無駄な投資に明け暮れて

一向に浮揚しようとしない経済を変えようとして

またしても効果のないことが分かっていた

所謂アベノミクスを導入し

累々たる失政の屍の山を積み上げてきた


国をこれほどまでに衰えさせたその原因とは

国会に犇めいている

頭脳は明晰だが

自覚のない大馬鹿ども

の所業であった

それ以外に何一つとして

理由など

存在しない

これこそが

教育の失敗を証すために

人に気づかせるための避けがたい損失

という意味をもつその経過


知識だけあっても

その意味を理解できなければ

教育投資は

ただの無駄


環境投資の失敗と

教育投資の失敗とが

重なりあって

有効需要となる筈の経済効果を自ら潰し

無駄と損失の山を

91年春以降

累々と積み上げてきた

国の借金が膨大になり

国民の暮らしから豊かさを奪わせたのは

指導者層を構成する

頭は良くても使い方の悪い

己の無知を悟れずにいる

高等教育の犠牲となった

大量のばか



それを再生産する困った仕組み


いまや

その影響は

企業経営者へと及んでおり

大企業のトップが

連なって頭を下げる

景色に事欠く日は稀

というありさま


問題認識能力の欠如は

知育偏重へと特化した

既存の学力重視型教育

の普遍化

に帰すべき事案


いずれの課題も

思考力があれば

回避することは難なくできていた

自覚なき指導者が

止まらない温暖化と

デフレ経済による消費の抑制

と増税が生むその相乗効果

そして

テロによる政情不安

と大量の戦争難民

更に

一向に実現しない

アベノミクスなどを

こぞって

いま

まとめて生み出す事態へと

至らしめた
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構 造 欠 陥

2016-05-15 08:28:08 | Weblog
資本制度は市場主義の普遍化へと傾き

富の偏在は

貧困の蔓延という結果を招いた


そこに関与していたのは

ドルの通貨価値を担っていた金

から代わった

量的制限のない

地下資源という名で呼ばれてきた

抽象名詞としての

石油


地下資源が不在なら

電気を生み出すことは固より

内燃機関で動く

輸送を担っている移動体

すべて



ただの

鉄屑


電気製品の総てもまた

電気がなければ

意味のない

箱型の置物


自然界から電気を取り出す方法はあっても

安定供給することは

無論 

不可能


環境性能に優れた電源は

たしかに

たくさん

ある

だが

蓄電装置に電気を貯めておかなければ

必要な時に

必要な量を

取り出すことは

できない

大量に蓄電するには

大容量のバッファが必要だ

それはコストアップ要因

以外のなにものでも

ない


この制約を振り払うことが

未だにできない

ということが

文明に

地下資源の燃焼を

止められないものと思わせ

炭化水素でできている地下資源

の燃焼を四六時中継続させて

温室効果ガスである二酸化炭素

濃度を高め続けさせただけでなく

気体の水の大量生産から



離れられなくさせている


水蒸気のもつ温室効果は

気化熱が証明しているように

地表から熱を奪って涼しさを生みはするものの

上空へと持ち去った地表の熱は

大気を局所的に

温める

エネルギー保存則は

万古不易


地表の熱で蒸発蒸散した気体の水は

上空へ達してやがて雲となり

寒気に触れることで凝固し

重さを得て

地表へと落下する

雨となる


地下資源を燃やすと

このようにして

CO2とH2Oの二種類の温室効果ガスが

その濃度をひたすら高めつづけることとなり

大気が保持する熱を濃縮拡散させ

平均気温を緩慢に

高める結果を地表へ残す


その熱が

さまざまな異常気象の原因

を構成するサイクルを

地球の随所で発生させるものとなる


火力発電所では天然ガスを燃やして熱を取り出し

高めた熱で水を沸騰させ

圧縮して高圧の蒸気をつくる

蒸気を動力源とする発明は

産業革命をイギリスで派生させ

鉄道による大量輸送

を可能ならしめた


蒸気機関車や外輪船

を動かす外燃機関

つまり

系の外部に設けられた釜

で燃焼させて蒸気を作り

高圧化することで

ピストンに直線運動させる仕組み

へと発展させた


その後

係の内部で燃料を直接燃焼させる

内燃機関が開発され

回転効率を高めたエンジンは

航空機をはじめとする

さまざまな移動体を

短期間で急速に

普及させることとなった


その後ガスタービンが開発され

ピストンの直線運動に代わって

円運動を効率よく

且つ

安定的に引き出すことが

可能となった


発電所では蒸気タービンを採用して

高速回転よりも

恒常性の維持を目的とする

蒸気発電が普及することとなり

その方式が発電の主流となった


核分裂反応が生み出した熱で

蒸気を更に高圧化する

というのが

原子力発電の基本動作

発電原理は誘導法則

と呼ばれている古典的なもの


発電機の回転数が乱れると

磁場変化がその影響を受けてふらつき

たちまち

周波数の乱れ

となって電力品位を貶める

電力会社では使い物にならなくなった電流を遮断し

オシャカと呼ばれる売り物にならない製品の生産を

直ちに止める

これが人為的な広域停電

が起きるその実態


商用電力以外の小型電源でさえ

回転ムラの少ないディーゼルエンジンや

ガスエンジンなどの発動機式電源が主流となっており

回転ムラのあるガソリンエンジン式の電源に

大差をつけた


交流電源にとって

回転数の変動は

死活問題にひとしい

この事情が

節電を行っても

発電所の燃焼炉で

化石燃料の消費抑制

をまったく不可能なものにした


温室効果ガスの排出量を減らすことなく

CO2の大気中濃度を

高め続けてきた挙句

三年前の実質で

大気中の二酸化炭素濃度は

ついに400ppmの大台を突破した


この値を百分比にすると

0・004%となることから

たったこれだけの微小な濃度の違い

というものが

地表で多くの自然災害を生み出すほどの

異常気象を発生させる原因となった


大気成分の構成比率は

窒素N2が78%

酸素O2が21%となっており

残りの1%を単原子分子のアルゴンと

微量の二酸化炭素

そして

雲を構成する気体の水や

その他の稀ガスとで

大気圏を成り立たせている


炭化水素を燃やすと

二種類の温室効果ガスが

同時副生されることとなり

その一つであるCO2は

蓄熱作用による保温効果を地表へと与え

H2Oは液化することで雨となり

海洋面積を拡大する主因となる


問題を深刻化させている原因は

紫外線で分解できる二酸化炭素の方

にではなく

自然条件下では絶対に分解しない

極めて安定な化合物となった 



を大量生産するシステムの

文明が生み出した

熱を

止められない交流電源と

それを放置する以外に方法を知らない

無知で強欲な指導者層の怠慢

とが相俟って

身勝手な暴走を生み出し

制御することが

ちっともできなくなっている

この現状に集約できる


何らかの理由で一旦合成された水は

気体 液体 固体へと変わることはあっても

水であることには変わりがなく

環境条件によって

この三態を繰り返しつつ

量を減らすことは

決してない


この水の持つ化合物としての安定性の高さ

というものが

地球を水の惑星

と呼ばせている


地下資源を燃やせば燃やすほど

こうして

自然災害は狂暴化し

降水量は過去の実績を超えて

急増するという結果を残す


先年より気象庁が採用している

過去に例のない大雨

と呼ぶほどの降水量の急増現象とは

原発が停止していたその期間を通じて

生じていた変化


火力発電の稼働率は

その間づっと

高められていた

この事実と

降水量の異常な集中的増加との間には

明確な相関関係が

成り立たっていた


シェールガスの消費量を増やした北米大陸では

洪水の被害が

着実に増加していた

炭化水素の代表は

メタン

CH4

これに燃焼の酸化作用で大気中の酸素が結びつくと

一つしかない炭素は

二酸化炭素を一分子合成するが

四つもついている水素は

二つのH2Oを

大気圏内で同時に派生することとなる


水の大量生産は

温暖化の結果として予告されていた

海面水位の上昇を

説明できないほど急速に

いま高めている


地下資源を燃やす方法から離れることができない限り

地球の海洋面積は広がり

海岸線の総延長距離は

おなじ比率で縮められることとなる

その過程で気候の変動が加わり

異常気象は更に狂暴化し

農作物の収穫量を減らし

魚介類は塩分を希釈させた海面付近から

より深く潜るようになり

水産資源の収穫量を

これから更に引き下げる


海洋生物に多様性を与えていた海流が

その精妙なバランスを失って

消えて途絶えてしまうことになるのなら

海洋生命のみならず

地表にもその影響は

間違いなく

及ぶ


問題が問題として見えていない

ということが

電力消費を人が減らすと

それを生み出していた化石燃料の消費も減る

とする誤った法律を成立させ

名目値で減らしたはずの二酸化炭素が

実測値では逆に増えていた

という結果が地球全域で観測された

問題の本質というものは

実にシンプルな理由から

作られている


考える力が文明に残されていたのなら

子供にでもすぐ分かる

実に簡単な図式

となっている事実と指摘することに

困難はなかった

高い学力を誇る知識階級

のそれは義務

となっていなければならないことだった


止まらない温暖化とは

要するに

教育の失敗

以外のナニモノでもなかった

ということなのである

オソマツなこと

この上ない
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善 と 不 善

2016-05-08 07:50:49 | Weblog
温暖化する一方

となった地球を

元の状態へと戻そうとして

文明がどれほど他に抜きんでて

発電能力に優れた外部電源を

競って導入してみたところで

既存のインフラを構成する基幹となっている

火力発電所の燃焼炉で消費されている地下資源を

減らすことなど

到底できない


何故なら

交流電流を発生させる

一次電源のすべて



回転数を調整することが

本質的に

不可能

であるからだ


これまでの環境政策が徒労

に終わっていたというのは

発電所で化石燃料の消費を

何一つ

調節していなかったからなのだ

二酸化炭素の排出量を

まったく制御することができない

というのが

交流電源のもつ

避けがたいその宿命


これまでに実施されてきたあらゆる環境政策は

公的資金による

成果のない

無駄な投資

でありつづけていた

これからも

そうである


節電やクールビズに

国民がこぞって協力してきたにせよ

二酸化炭素の排出量は

一貫して増え続けており

何一つ減っていなかった


温暖化防止対策の一切は

要するに無益な努力

を継続してきたことによる

損失の増大

にしかなっていなかった

ということになる

単純な話


問題というのは

その事実に

誰一人気づかない

というその一点

にある


止まらない温暖化とは

国民すべてが陥った

錯誤の結果

に他ならない


環境負荷のない

良質な外部電源を

国の誘導で

どんなにたくさん増やしたところで

発電所の発電機を動かしている

蒸気タービンが

一瞬たりとも休まずに

回り続けているのだから

二酸化炭素の大量生産が

環境対策実施の有無に関わらず

常時続けられていた

ということなる結果が

既に確定している


国民が温暖化防止に努力した

その分だけ

化石燃料の消費量が減っていた

とするデータ

もなければ事実も

ない

それは勝手な思い込み

に過ぎなかった

電力業界の秘密主義が

国民の善意を逆手にとって

己の利益を確保する目的で

都合の悪い情報を

これまで

隠し続けてきた

過去が

国に損失を積み上げさせて

景気の回復を

意図せずに遅らせている


無駄が生む損失の関与が

経済成長に対する負圧となって

景気の浮揚を

指導階層が抱きしめている

壮大な判断の誤りを生み

これまでづっと

繁栄する機会の到来を

妨げていた


交流の発電機というものは

周波数という成分がなければ

成り立たない

発電機の回転数が安定性を失うと

交流電流の周波数も

また

その安定性を失ってしまい

乱れた周波数が

電力品位を貶めて

その価値をゼロにする


安定性を失った交流電流は

使い物にならないため

売ることが

できない


電気製品を精密に制御する能力が

消えてしまうからだけでなく

無効電力という名の

使えない電気を

大量生産することになるからだ


無駄ですむハナシどころではなく

損害を生むだけの

重大な過失

を発生させるその原因となる


そうならないようにするための手段

として

広域停電が引き起こされる

事態

へと電気事業者はおしなべて

追い詰められる

家庭用の分電盤についている

サーキットブレーカーが突然落ちるのと

それは

まったく同じこと

自動的に

電流を遮断する機構が

瞬時にハタラク


発電機に取り付けられている永久磁石が生む

磁束の向き



互いに正反対となる位置を与えられているとき

右に流れる電流が生じるその一方で

180度異なった

左へと向かう電流も

同じようにして

交互に

同時に生まれ出る

この特異な事情がそれを

交流電流と呼ばせている


周波数の乱れは

このベクトルを異にする二つの電流

を同時に生み

それが接触することによってショートし

火災の原因を構成する

そこで一方の端子を

絶縁する措置をとることが

交流送電の絶対条件となったのである

電流値がゼロの電流と

そうではない役に立つ電流とが

交互に毎秒50回切り替わることで

50ヘルツの波が生む

交流電流が作られる


このことは

つまり

どのような環境対策を講じたとしても

発電所の燃焼炉では

化石燃料の消費量を

まったく

減らせない

という事実を指し示すことだった


電力会社は節電量の増加



再生エネルギーの導入量の増減に関わらず

化石燃料の消費量を

寸毫も

抑制したことが

ない


地下資源の燃焼炉への投入量を

まったく減らすことができない

というのが交流電源の

宿命だった


そこで

監督官庁を抱き込んで

電力消費を減らしたその分だけ

発電所で燃やしている化石燃料の消費が

減ったことにする

という法律を制定し

電気に関する基礎的な知識を持たない

無能ではないが

甚だ無知な

国会議員

の全員の意思を巧みに操り

意図的な誘導を行った事実が

その法律には愚かさの証拠

として書き留められた


それは

「温暖化防止に関する法律」

という名称で

国と国民の正しい理解を

遠ざけさせ

温暖化を止まらないものにしただけでなく

業界の利益を保証するバックボーン

となっている


この明らかに

物理法則に反する法律

の性急な制定が

環境対策から実効性を取り上げて

有効需要の創出ではなく

その反対を意味する

有効需要の喪失を

全国規模で加速させていた


止まらない温暖化の背景にあるものとは

電力会社の秘密主義と

環境対策を放置できない官僚機構とが

利益共同体となることによって

国会議員の総てを誑かし

国民全員に

無駄で無意味な努力

を重ねて強いることにより

結果として

経済成長の機会を自ら潰し

景気を低迷させた上

己の延命のみをひたすら図って

日本経済から

景気回復の基調となる

経済成長の機会を悉く取り上げてきた


これまでの経緯を振り返って眺めると

電力会社の罪の巨大さと

所轄官庁の無節操な犯罪

とも呼ぶべき行為の愚かさとが

すぐさま

一望できるようになるだろう


環境対策に投じられてきたコストの総ては

まったくの無効

損失の源泉となることが

できるのみ

というのが錯誤の結果として

文明社会にいま

与えられている

本質の成分


温暖化を止めることはできないまでも

無駄な投資を止めることだけでも

実行する程度のことは

政府がどんなに愚かだったとしても

直ちに可能


成果の全くない投資であることは

二酸化炭素がまったく減っていない

とする世界各地の観測データすべてが

一律に証明する

偏りのない

確かな事実


景気の回復は

無駄な投資を止めるだけで

簡単に実現する

経済低迷の原因は

秘密主義へと陥って

情報の公開を避けてきた

利益共同体を構成する組織全体

による未必の故意

に起源を有することなのだ


経済低迷の責任は

問題認識能力を失って

止まらない温暖化の理由を調査せず

徒に放置した

国会の成員すべてが

公平に担うべきこと

国民は経済的繁栄を失っていながら

狂暴化した自然災害の影響も

例外なく

受けなければならなくなった

二重の被害者


無効な需要のみを

ひたすら積み上げてきた

これまでの不毛な経過が

日本経済にとって

ひどく重い足枷

となっている


国民には

太陽光付加金など

支払う必要は一切なく

効果のないことが分かっている

節電努力をする必要も

またなかったのである


暑い夏に冷房を我慢して耐え続けることで

電力消費を減らして

電力会社の売り上げを

大きく引き下げるための行為でしかない節電で

温暖化を止めた積もりになっていた

なんと愚かなことだろう


太陽電池を設置したその分だけ

発電所の燃焼炉で

化石燃料の投入量が減った

とする事実もなければ

データもない


検証プロセスを省いて

電力消費を止めさえすれば

二酸化炭素の発生量を

自動的に減らせる

と思い込まされてきた国民が

ダマされ続けていることで

景気の浮揚を遠ざけていた主体

となるよう迫られ

エネルギーコストを高める行為

であることとは知らずに

二酸化炭素の大気中濃度も

同時に高めてきた主因となった


不毛なこれら一連の行為を善と信じて

無知な階層が束になって

景気の低迷と

温暖化の昂進とに

こぞって寄与している

というこの余りにも粗末な現状こそ

教育の失敗

を証し立てるためのもの


交流電流に関する説明を避けてきた知識人たちが

温室効果ガスの濃度を引き上げて

異常気象に一層狂暴な性質を備えさせ

無辜の国民を暑い夏に耐えるよう圧迫し

冬の寒さにも黙って堪え忍ぶことにより

どうやっても止まらない温暖化現象を

すっかり止めた気分にさせていた


これが太陽系第三惑星で

いま

起きている

文明に共通する

その主な症状となっている


高度化した教育は

健全な判断能力を

学力を高めてきたことで逆に失い

考えるための時間を惜しんで

役に立たない知識の膨張

へと闇雲に特化し続けている

その結果

思考力を大きく劣化させることとなり

批判精神を失って

判断能力に重大な欠陥を植え付けた

現状の不具合となっているものの一切は

その単なる帰結


教育の高度化は知識量を増やしはしたが

思考力を失って

批判精神を損ない

判断力を劣化させた


世界規模のデフレ化と

止まらない温暖化こそ

教育の失敗を

よく物語る

そのなによりの証拠なのだ


劣化した教育は

投票結果にも

重大な影響を

既に及ぼしていた
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繁 栄 計 画

2016-05-01 07:15:55 | Weblog
金本位制の時代が行き詰り

通貨価値を裏付けてきたもの

が金から石油へと変更され

地下資源を決済するための通貨

となったドルを中心とする決済手段が

国際経済をそれ以降

急速に拡大させた


金の持つ絶対量の束縛から解放されたドルは

青天井となり

世界市場全域を覆い尽くすほど

大量に供給されるようになった


アメリカのローカル通貨

という側面をもつ世界のドルは

爾来

あらゆる地域で

安定期に通用する

とても便利な通貨となった


エネルギー資源を輸入する必要をもつ

すべての国家は

機軸性能をより高めたドルを買わなければ

経済成長を目指すことが

ドルショック以降

できなくなった


この変革の実施により

石油ドル本位制という枠組みが

成立確定することとなり

現在の

所謂

ドル経済圏の拡大成長を急がせてきた


世界中のあらゆる国家が

アメリカのドル

でなければ

国内の経済成長と

海外製品を輸入することが

できなくなった


ドルを買ったことによって

ドル資本に売り渡した自国の通貨が

国内市場を潤わせる再投資の波

を生み出したものの

国民生活が成り立たせている市場が

ドル資本へと与えた富の総て



投資家へと還元する義務

を負っている投資ファンドなどが

現地通貨を小刻みに売る

ことで為替差の発生を制御しつつ

投資収益と為替差益を

一括して北米大陸へと持ち去るための仕組み

を作り出していた


これにより

ドルを買った国の生産性は一時的に向上したが

市場が生み出した利益は

国内経済を賦活するために使われず

ドルを供給した組織

即ちドル資本の懐を

ただ単に肥え太らせるためにのみ

専ら使われてきた


国内市場を潤す筈の生産性向上を

見せ玉として用い

カネの回らない市場となるよう

外国資本によって意図的に誘導され

そこで生じた新たな価値を

再生産するサイクルへと

結びつかせることなく放置して

カネの回らない枯れた市場を

世界各地へと産み落とす経過を

ひたすら

募らせる行為を繰り返していた


これが

やがて

1%対99%

の差を相対化させることとなり

富を獲得する立場の

極く僅かな成分を支えるためにだけ

残りのすべての成分が

貧しさを共有する身分へと

追い詰められるよう迫られた


富の配分を巡る対立

を俄かに際立たせる事態の発生は

このようにして

資本の論理が

自らの手で引き寄せたもの


ドルを大量に買った国は

必然的に貧しくなる以外に

道はない

ドル経済圏の拡大とは

ドル発行国の権益強化を意味すると同時に

ドル供給者の利益を保証するための措置

へと繋がる行為


世界規模の貧困の蔓延と

それによる資本集約のプロセス

を先鋭化させ

資本主義体制の終焉を

却って急がせるようになる


国際経済を圧迫するデフレ化の波

はこのようにして

ドルの過剰流動性が

投資効率を最大化させることによって

自らの業



世に産み落とすこととなったもの


TPPの批准成立が成就するなら

環太平洋経済全域

の国家すべてを超えて

極めて憂慮すべき

経済的結果を招くこととなる


文明を大きく発展させてきた

地下資源の大量消費は

副産物として

二酸化炭素濃度をひたすら高め

温暖化現象による自然災害の増加と増悪とを

このところ頓に顕在化させる様相を

一層強めるようになっている


学力の向上に特化してきた高度化した教育は

温暖化の原因を突き止めておきながら

有効な対策とは何か

という問いに相変わらず背を向けたまま

問題の解決を徒に先延ばしするのみとなり

温室効果ガスの削減目標値を単に高めて

時間稼ぎをしている間に

有効な対策が登場する偶然

との遭遇を

根拠なく待つ姿勢から

この先も離れられず

国際社会に対する言い訳として

実効不在の対策を

免罪符代わりに導入することで

温室効果ガスの名目値のみ

を積み上げて

二酸化炭素を

ちゃっかり削減した積もり

になっている


京都議定書でマイナス6%となっていたCO2を

基準年をずらしながら

削減比率を高めることで

25%から30%を減らす

という高い目標を導入せざるを得なくなり

最終的にゼロにする

という大風呂敷まで広げる事態へと

自らを追い詰めた


問題認識能力の欠如こそ

国際経済のデフレ化と

止まらない温暖化とを

同時に生み出したその起源


現状で

温暖化は

絶対に

止まらない


地下資源を熱源とするエネルギー創出法は

二次生成物である複数の酸素化合物

つまり二酸化炭素や水

などの増加を必然的に導き

環境異変を地表へと齎した

電気を効率よく取り出すには

熱エネルギーを介する以外に

有効な方法は存在しない


再生可能エネルギーへの切り替えも

また合理性を欠いており

電力の安定供給を成り立たせる能力がないまま

導入量だけを増やすことで

相互補完関係を成り立たせ

商用電源を温存する役割を

誤った認識が生む期待で膨張させ

環境対策から

実効性を一貫して奪い続けて

現状を逼迫させた


交流送電を成り立たせている

避けがたい欠点がもつ本質の一端

はここにある

文明生活と

それを導く経済成長とを

確保する術は

文明の手のとどこかない位置

にしかと保存されている


炭素系資源を

切り捨てることが文明にできたとしても

代わりになるのは

水素系資源あるのみ

核資源の有害性は

夙に立証されていて

これ以上使い続けるのは

論外


水素の酸化物は水であることから

燃料電池が普及すればするほど

温暖化は起きなくなる

だが

その結果である水の増加

による海岸線の縮小が

あらたな社会問題と化すことは

自明の理


水没する島嶼国家群が

水素エネルギー社会の拡大基調と

おなじ比率で

急増すると

環境難民の増加で

国際経済は一層疲弊するようになる


水は極めて安定な化合物

このため

水素系資源への一斉切り替えは

地球の水没を速める

という最も愚かな経過を辿らせる


自然エネルギーには承知のように

安定性がすっかり欠けており

電力品位も劣ったものとなる

地下資源から熱を取り出せば

酸素化合物を量産しなければならず

温暖化を止められないまま

狂暴化した自然災害に

生命は

身を寄せ合って

耐える暮らしを

前提とする社会

から永遠に抜け出せない


地下資源を何ら必要としない方法を

文明はこれから

大急ぎで

見つけださなければならない


学力が高くても

思考力が不在なら

有効な対策を講じることは

不可能

問題が見えていなかったからこそ

止まらない温暖を止めるつもりで

実効のない多くの対策を導入する破目になり

有効需要を逆に失って

経済成長を犠牲にした

というこの経過の持つ意味にさえ

知識人たちは

まだ一向に

気づかない


環境を改善して

繁栄を導く方法は

既にある

法則を仔細に点検すれば

誰にでも

すぐ見えてくるほど

それは簡単なこと


高度化した教育システムが

文明を逼迫させ

経済を失速させた

単にそれだけのこと

非は己の裡にあったのだ


これまでの経過に学ぶことができるなら

エネルギーコストをゼロにする方法

を見出すのは

おそらく容易


問題は既存の弊害を取り除くこと

のみにある


ドルを基軸とする世界経済の仕組みは

止まらない温暖化と

それによる連綿たる有効需要の喪失

を経て

貧困の蔓延を急がせながら

1:99の対立を生み

公平性を失っていることを考慮せず

テロの脅威を徒にただ募らせ

無駄な環境投資を続けることで

生命にとって意味のない

不要な淘汰圧

を常にかけている


未来社会の枠組みは

環境を劣化させるものではなく

平和の実現を導くもので

なければならない

エネルギーコストをゼロにする開発案件は

既に

未来電源となるその卵を

温めている

孵化はもう近い


環境負荷ゼロの新電源を

世に出すに当たっては

既存の有害な枠組みを放擲し

あたらしい有益な枠組みを形成するための

手段となる平和本位制

という名の枠組みで

文明を統一するためのプログラムが

25年以上前から

計画されていた


新電源の使用権は

平和のためのコストを負担する

という前提でのみ供給される

電力を売る事業から

電源を貸し出す

という新しいビジネスモデルが誕生する


たとえエネルギーコストがゼロであったとしても

一定の費用を負担することで

環境電源を自宅に設置するということが

恒久平和の実現に寄与するという仕組み

エネルギーコストに束縛された経済は

この電源の登場により相対化され

確実に陳腐化する運命にある


エネルギー大系の身近な変更で

ドルを買う必要性はやがて消え

貧困を遠ざけながら

一切の破壊を生じさせない平和状態の実現と

その維持

を第三者機関が図ることによって

環境負荷を同時に減らす

というプログラムの実行段階が

迫りつつある


国際経済はドルへの信認を失うのだが

平和本位制の枠組みの下で

繁栄を謳歌する時代を逆に切り開く


資源産出国は所得水準を急減させ

既に供給過剰となった地下資源は

取引コストを更に大幅に引き下げる

地下資源を用いない新電源の登場は

旧体制の枠組み総てを

無効にするだろう


ドラスティックな変化は

文明にとって

必ずしも望ましいものではない

そこで

特定の地域に限って試験的に導入し

平和本位制のもつ特異な効能を

限定的に立証する


時盈ちれば変化あり
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