こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

地 下 資 源

2012-08-26 08:08:31 | Weblog
電気エネルギーを作り出すためには

熱エネルギーを先に生み出しておかなければならない

というのが現在主流となっている発電技術の基礎である


石油と天然ガスなどの地下に眠る資源は

地球が長い時間をかけて育んできた

文明に消費させることを可能にした

特別の意味をもつ化合物

エネルギー資源とは

地球の賜物のことである


これらの主要なエネルギー資源は

炭素と水素とが結びつくことによってできた

炭化水素と呼ばれる化合物で作られている


分子結合を成り立たせている元素間にはたらくエネルギーを

酸素を強制的に関与させることによって

熱エネルギーとして取り出すことを可能にし

その熱を生み出すための燃焼の力で

水を蒸気にしてから

圧力を加えることで

回転するための

運動エネルギーを取り出すことを可能にした


液体の水は100度Cで気体へと変わる

蒸気となった水は

圧力を得てそのもつ熱を

どんどん高めていくものとなる


この熱による運動エネルギーの発生が

発電機の内部にある磁石を動かすミナモト

そこにできている磁場を変化させ

起電力を与えている

この磁場変化があるからこそ

コイルに電流が誘導されるようになっている


一旦発生した電流は

それ自体が磁場変化を体現するものとなり

電流が電線またはコイルを通過することによって

コイルならそこに磁束を与えるものとなる

コイルの巻数を増やしていくと

そこにある磁束は密度を高めるようになる

誘導起電力は磁束密度と磁場変化の割合で

一義的にきまる


このとき

磁場を共有する別のコイルがそこにあると

そのコイルにも電流が発生する

二次コイルの巻数を調節すると

電圧を変えた電流が取り出せる


磁場変化を与えるための電流を励磁電流と呼び

その効果で二次的に生み出されたものの方を

誘導電流と呼ぶ

消費電流とは

この二次的に派生した

回路めぐる誘導電流のことである


誘導電流は

励磁電流が流れていなければ

発生することがそもそもできない

誘導電流を常に発生させておくための条件とは

電流が向かう先の電位が

常時

最低のゼロボルトになっていなければならない

ということである


電流を生み出すための必要条件として

最低の電位が

電路の終端となる部分に

設けられていなければならない


ゼロボルトとはアース点のことである

電流には電圧が付随する

この電圧があることによって

電流はより低い電位の場所を目指して流れ出す

川の水が海を目指して陸地を下ってゆくのと

それは同じこと


二種類のそれぞれに異なった出自をもつ電流は

共に最低の電位を目指して流れてゆく

励磁電流は誘導電流を生み出すために流れ続けていなければならず

誘導電流はその条件のもとで

ゼロボルト以外に

電気製品のスイッチが入ることによって

回路が要求する電力だけを

誘導する役割を円滑に果たせるようになっている

余分な電流を誘導することがないため

この方法を使うことで

安全性をより高く保つことが

できている


電気製品のスイッチを消費者がオンにすると

その電気製品が必要とする電力だけが

当該回路に誘導される

誘導量を決めるのは

閉じた回路とそこにある負荷次第

誘導電流は回路が求める以上の電流を

通常誘導することはない

掃除機とテレビの電気配線を同一にすると

入力の手順によっては

テレビを壊してしまうことがある

過大な電流を誘導するケースでは

小電流で動く回路にも

大電流が流れ込む

電線の分岐には

安全とされる交流電流の場合でも

一定の配慮があってよい


励磁電流は発電機がもつ最大の能力で生み出されるが

電流と電圧は定格を維持することができるのみ

出力内容を加減したり

調節したりすることは

要するに できない


磁場変化を生むための運動エネルギーの投与は

常に一定でなければ

周波数を安定に保っていることができない

電源側で運動量を減らして

出力調整をすることは

不可能なのだ


電力の調節を可能にするための電気工作物が

変圧器

トランスのことである

互いに絶縁された関係にあるコイルをもつこの装置は

励磁電流が高圧側の一次コイルを流れることにより

低圧側の二次コイルに

誘導電流が発生する仕組みでできている


接続されていないコイル同士でありながら

電流のやり取りをする過程で

電圧を制御することができるのだ

誘導法則はそんなことをも可能にした


節電行為は消費者が誘導電流を消すことを意味するが

励磁電流を減らす効果は引き出せない

これが温暖化を止まらないものにしている

その最大の原因であったのだった


地下資源を構成する分子の成分である炭素と水素とが

結合するためのエネルギーを

酸素によって開放することで

熱が得られる

これを燃焼という


燃焼は酸化作用を意味する過程

炭化水素の結合エネルギーは

燃焼プロセスで解放され

熱エネルギーへと変身する

水を温めて蒸発させ

できた蒸気に圧力をかけて

100度Cを超える高熱を生み出させる


蒸気に一定の圧力がかかるようになった段階で

それを回転翼に当ててやることにより

磁石を貼り付けた回転軸が円運動をはじめ

それが毎秒60回転するようになったときに

60ヘルツの交流電流が

安定的に生み出せる


運動エネルギーの関与を安定化させておかないと

周波数は乱れて使い物にならない電力を量産する

不安定な周波数は不安定な電力を生むからだ

日本製品がとりわけ優れているというのは

周波数が厳密に保たれていることによって

製品の評価を高めることができたから

乱れた周波数の交流電流で

精密な制御を機械に行わせることは

できない


発電機は一定の回転運動を保つことができていなければならない

節電で電力消費を減らしても

それは誘導されてできた二次的な誘導電流だけを消す行為

発電所が生み出している励磁電流は

常時

安定した状態を維持しているという義務をもつ


節電という無駄な努力に

国民が熱心に努めていることについて

電力業界は等しく口をつぐんでいた

この行為こそが

国に有効需要を生み出させなかった最大の理由であると同時に

温室効果ガスの大気中濃度を

常に高め続けさせていたその主要な理由でもあったのだった


地球と国家の同時劣化という状態は

世界中の電力会社が共通にもつ隠蔽体質によって

与えられたものなのだ


誘導法則は磁束密度と磁場変化との関与とを

厳密に定めている


知識があってもその意味を知らない者が

電力業界の暴挙を黙認する社会を生み出していた

すべての国家が赤字財政に陥ったのは

地下資源を巡っておきた経済的優劣の差が

できていたから


温暖化を防止する目的で

まったく効果のない諸対策を継続させておくために

血税から捻出した国費の優先的割り当てを

有効需要の創出だと信じている

というその頑なな態度こそが

国の借金を最大化させた当のそのもの


これら一連の奇妙な経過が生み出したその結果として

国家財政の急速な劣化と

国民に貧困生活を強要する経過とが

一斉に生まれでた


無効な需要が経済を成長させることはなく

景気の低迷をただ長引かせて

地球環境の劣化を急速に早めている

誘導法則を知っていたのであれば

地下資源がなくても

電気エネルギーが取り出せる

程度の知識は

与えられていたはずなのだ


知識を授けるだけの教育が

一般法則の持つ意味を希釈させ

なおざりにさせていたということなのだ

知識の使い方を教えてこなかったということが

地球とこの文明とに

強い淘汰圧を

一斉にかけている

気象条件の変化に基づく

地球環境に対する凶暴性の増長は

文明が自ら招いたその結果なのである

責任は

原因を与えた者がとる

定め
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水 素 爆 発 ②

2012-08-19 07:46:44 | Weblog
原発の事故を調査し

報告するための

目的を同じくする

それぞれに異なった諸機関

は合計で

四つ作られていた

そのどれもが

原発を破壊した最大の因子

である水素ガスH2の発生原因と

それを爆発へと至らしめたメカニズムの関与

について

何故か言及することを

一様に避けていた

これは奇妙なことである


各事故調の報告書のすべては

事故の経緯を公正な立場で

調査を行い

内容のいちいちについてを

仔細に検証した上で

客観的に

経緯を判定しようとする姿勢で

統一されていた


原子炉建屋を破壊したその原因

となった水素爆発の発生機序については

各調査機関のどれにも

言及したものが見られなかった

原子力発電所の核反応炉で

メルトダウンを引き起こした経過について

その責任の所在を

積極的に詳らかにしようとする姿勢はみせても

炉心溶融に関する

技術的な見解に言及することは

ひとしく避けられていた

という事実が残されている


原発の運転にとって

最も危険であるのは

冷却水の循環系が

突発的に途絶する

という事態なのである

核燃料がもつ固有の危険性は

言うまでもなく

誰もがよく理解し

承知することができていることである

検証すべきは

原発を破壊した水素が

どのようにして発生し

次第に濃縮されていったのはどうしてか

というそのことにあった

原発事故に関するすべての調査委員会は

放射能を拡散させた責任の度合いをみて

その原因となった水素の由来に

おしなべて目を瞑っていた


水素爆発が起きていなければ

原子炉建屋は破壊されておらず

放射能の大気圏への拡散は

間違いなく起きてはいなかった

溶融した核燃料棒が原子炉の水中に落下しても

水を循環させるポンプが動き続けていたのであれば

崩壊熱の増大によって

原子炉の容器に亀裂を生じさせる事態に陥ることは

なかったといえる


冷却水の循環系が機能しなくなったのは

津波の襲来で

非常用電源であるジーゼル発電機の燃料である軽油が

タンクごと流されたしまった

ということにそもそもの原因がある

水冷式になっている原発の冷媒循環システムは

ポンプを動かすための燃料である軽油がそこになければ

機能を維持していることが

直ちに困難となるというものだった


ポンプで循環させる冷却水を

供給するために電力を必要とするモデルであった

ということが冷媒の効果を失わせて

核分裂による原子の崩壊プロセスを放置させ

その過程で発生する熱の暴走を

許していた

という問題そのものが

すっかり閑却された状態に置かれていた


ジーゼル発電は電気がなくても機能する

だが

燃料である経由がなければ

冷却水を循環させるポンプを起動することもできない

冷却系が遮断されてしまったということが

崩壊熱の発生を加速させ

熱暴走へと至らしめたものなのだ

大量の水素はこの冷却系の故障によって

生み出されたものだと考えられる

報道が伝えているような

金属配管から遊離した水素分子であったのなら

大量の水素が抜け落ちたあとの金属配管を

そのまま流用することなど

到底考えられれないことである

水素爆発を惹起させるには

大量の水素分子とそれによる内部圧力の増加

というプロセスが必要なのだ


水素の発生源を特定することが

これからもできないのであれば

水素爆発を止めるための有効な措置をとることは

不可能

核分裂の崩壊熱を制御することができていたからこそ

原発は最も安定な電源として

日本経済を成長させるためのエネルギー源となることが

認められていた

それができなくなったということが

すべての原発を一時的に停止させる結果を生み出した


水素爆発の原因を特定していない状態で

原発を再稼働させた認識には

恐るべきものがある


冷却水のポンプを動かすための

小さな電力を輸送する電気配線のたった一箇所を

どこかの誰かがが

意図的に断ち切ってしまいさえすれば

熱暴走によるメルトダウンは

すべての原発で

何度でも繰り返しおこり得る

同時多発的に水素爆発が引き起こされたとき

地球の大気圏がどのようなダメージを受けるのか

をいますぐイメージしてみるがよい


水素爆発に関する調査を欠落させたまま

原発が犯した罪に関する調査報告書を作成して

国民の前に出せる訳がない


このような茶番が

真顔で演じられていた

ということになる話なのだ

水素を発生させたそのメカニズムを突き止め

濃縮された水素を

あのように起爆させた具体的な理由を

国民が確認しておかなければ

原発の再起動など考えられない暴挙となるのは

必然というものだ


冷却システムが故障しただけで

水素が濃縮されていくのであるから

易爆性の高い水素の供給源を突き止めておかなければ

報告書の作成を急でも意味がない


原子炉建屋を破壊した最大の原因物質である

水素の挙動に関する明確な見解は

事故調の報告書から完璧に抜け落ちている

糾明できない要素を残したまま

報告書の提出を急いでも

問題を解決へと導くことはできまい


原発を機能させるための核燃料からの

放射性物質と放射エネルギー(能)との拡散は

紛れもなく人為的に引き起こされたもの

だが

水素爆発が起きていなければ

放射線源と放射能の拡散は

防ぐことができていた


頑丈につくられていた原子炉建屋が

あのとき水素によって破壊されていなければ

放射能が外部へと漏れ出るようなことはなく

メルトダウンした核燃料の冷却だけで

冷温停止状態を維持することはできていた

放射能被害の拡大は

紛れもなく原子炉建屋が

水素による内部からの爆発によって

大きく損傷してしまった

というその結果の産物だったのである


冷却系の維持を目的とする

複数の電源を常設して置かない限り

水素爆発は何度でも起こり得る

再起動した大飯原発に

水素爆発を防ぐ対策が講じられている

という事実は存在しない

そのような情報は

一つとして確認されたものがない

事故調の報告書に記載されていない項目について

国と電力会社が行なったある種の配慮を

国民は感じ取る感性をもたなければならない


テロリストが破壊活動の手段のひとつとして

原発の冷却システムを機能不全に陥れると

メルトダウンがおきた直後に

水素爆発が発生することになる


冷却システムに万全を期すことができていないいま

原子炉の再起動には

慎重を期すべき重大な義務がある

世界中に散在するあるあらゆる原子炉には

水素爆発を引き起こす原因が

システムの重要な要素として

漏れなく内包されている

大量の冷却水の保持ができなければ

原子炉は

最も危険な建造物と化す

このリスクを正しく評価することができなければ

原子炉を発電に利用してはなるまい


大量の水素は

大量の水が生み出す

冷却水そのものが

水素爆発の決定因子として作用する

水素爆発が起きるための分子密度の割合は決まっている

水素分子が5%から75%の範囲の濃度にあり

酸素分子が25%から95%の範囲内にあれば

水素爆発がいつ起きても不自然ではない

これを防ぐために

活性のない窒素分子を封入していたという事実がある


起爆因子となるのは

熱の急激な上昇

または

何らかの理由による発火現象

そして水素分子がもつ圧力の高まり

などがその要因として考えられる

水素爆発が起きる前の段階では

崩壊熱と圧縮熱とが

原子炉建屋で

同時に増加していたものと思われる

建屋の中のどこかに

何らかの化学反応を引き起こす物質が残されていたのであれば

それも発火の原因となり得る


調査するべき優先順位は

当事者に於ける責任の割合などではなく

水素爆発を引き起こしたメカニズムに関する

すべての項目を実際に調査する

ということ唯ひとつ


見落としている要素が

そこに多く残されたままになっているのなら

原発の安全性は

政府内閣が保証するその埒外にある

取れるはずのない責任をとるという内閣の姿勢にこそ

重大な欠陥が浮き彫りになって見えていた
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鼎 立 条 件

2012-08-12 08:43:37 | Weblog
エネルギーがなければ

経済を成長させることはできない

繁栄はエネルギー消費を前提とする経済によって

そこに育成された市場を中心とする枠組みの

内側に成立する

エネルギーを得るには

地下資源を燃やして

そこから熱エネルギーを取り出してこなければならない

更にそれを電気エネルギーに変えることで

産業を飛躍的に成長させていく仕組みの上に

経済が成り立っている


繁栄を導くには

エネルギーの確保が自在にできるようになっている必要がある

経済を発展させるためには

エネルギーを取り出すことが効率よくできていなければならず

地下資源を燃やしてエネルギーを取り出そうとすれば

それは

炭素系酸素化合物である

二酸化炭素



水素系酸化物である



とを

同時に

かつ大量に発生させる

という変化を文明は甘受しなければならなかgった


二酸化炭素は高い温室効果をもち

気体の水は雲を増やし

降水量を急増させる

海水面の水位を

結果として人為的に押し上げるものとなる


交流送電には自然エネルギーを活かす能力が備わっておらず

自然エネルギーは交流送電に依存しなければ

資本を回収することもできない

電力業界は交流送電の仕組みを国と国民に隠し続けており

そのことが

効果のない温暖化対策を

国に連綿と続けさせるための予算を

毎年確実に計上させるよう迫っている

国の財政を悪化させた最大の原因は

効果のない温暖化対策すべての維持にある


地表から温室効果が取り除かれる日は

現状から判断する限り

永遠にやってこない

原発は水素爆発を惹き起こすと

閉じ込めていた放射性物質を

大気中へと拡散させてしまうものと化す

核エネルギーを人類が制御することはできても

冷却系の維持が困難となり

成り立たなくなったその段階で

それは巨大な爆発を引き起こす水素分子を

大量に発生させるきっかけとなる


冷却水の循環を何者かが止めてしまえば

原子炉は自ら爆発し

地表に放射線と放射線源とを同時にバラまく

冷却水を循環させるためのポンプを回すことにより

原発の安全性が保たれていた

そのための小規模な電力を遮断してしまえば

すべての原発で

水素による爆発が発生し得る


地表に変化を一切もたらさない良質なエネルギーを

文明は大急ぎで探し出してこなければならない

炭素と水素とは

それぞれが可燃性をもつ

という特徴を共通にもっている

燃焼は酸化反応であることから

炭素は燃焼プロセスで酸素と反応して

二酸化炭素を合成し

水素が燃焼の結果として水を大量に合成するというのも

まったく同じ経過による

石油と天然ガスには

これらの酸化物を生成する原因物質が

それぞれ大量に含まれている


文明をこれからも進化発展させていくためには

熱エネルギーと電気エネルギーとを

安定的に確保することができていなければならない

有害な地下資源であっても

それを欠かすことができないということなのだ

エネルギー資源の確保

という名目で

止まっていた原発の一部を

再稼働することが急遽認められた

代替手段がない

と思われていたからだった


繁栄を導くためには

経済を成長させ続けることができていなければならない

豊かな生活を成り立たせるための主要な条件の一つである

エネルギーが

十分に確保されていなければ

文明は進化すること自体ができない

エネルギーと経済

そして地球の環境とは

それぞれが精妙なバランスをとることによって

かろうじて成り立っているものなのだ

この三つの要素のうちのどれか一つが変化しただけでも

全体のバランスは

崩れる


文明を安定的に進化成長させていくためには

十分なエネルギーを

人類が制御できるようになっていなければならない

快適な生活は

エネルギーが確保されているからこそ

与えられているものなのだ

暮らしの豊かさは

成長し続ける経済があってこそ

人類に保証されている儚いもの


経済成長を急げばエネルギー消費は増え

地表の環境条件は劣化して

安定していた気候は崩れ

生命は淘汰圧を受けるようになって

自然災害の犠牲となることを強いられる

気候の変動はあらゆる生命に重大な影響を及ぼし

経済成長を大きく損なうものとして作用する


これら三つの諸要因は

それぞれが

互いにトレードオフの関係にある

あちらを立てればこちらが立たず

こちらを立てれば

そちらも立たない

という三すくみの関係の上に

現在の文明は

危ういバランスを保つことによって

精妙に成り立っている


エネルギーを獲得する過程で生じる

温室効果ガスが短期間で急速に増えてしまったことから

地球の表層では温暖化現象が生まれるに至った

経済成長を促すには

エネルギーを大量に消費しなければならない

それは炭素系酸化物である二酸化炭素を

必然的に

より多く合成するという経過を生む

世界中がエネルギー資源を奪い合うようになりつつあるいま

エネルギー消費そのものが

経済を圧迫する直接的な要因

として作用するようなものになっている


産業活動が活発化していったことにより

環境汚染物質が大量に二次生成されるようになった

経済を成長させようとすれば

環境を犠牲にしなければならない

エネルギー消費も増加せざるを得なくなる

経済成長とエネルギー消費

そして環境の劣化とは

それぞれが文明を進化させるための

巨大な壁という構造材となって

互いに支えあっていた

その基礎的な条件は

地下資源の枯渇によっても

また

温暖化の悪化によっても

失われてしまうものなのだ

どちらが先か

という問題にそれは煮詰まっている


鼎立条件を超越する未知のエネルギーの登場が

惑星の未来を大きく変えるものとなるだろう

資源に依存しないエネルギーは

磁石に運動エネルギーを作用させることで

得ることができる

永久磁石が生む磁場を

なんらかの方法で変化させてやれば

そこから人類が必要とする電気エネルギーは

随時得られるようになる

それほど難しいことではない

現在は熱エネルギーで電気を生み出しているのだが

近い将来

電気から熱エネルギーを取り出すことが

基本になる


課題は既に見えている

エネルギーの自給自足は

おそらく

いとも簡単に実現してしまうことだろう

どのような方法で未来のエネルギーを普及させていくのか

という方法の選択の絞り込みということが

目下当面の課題となっている
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安 保 体 制

2012-08-05 07:47:58 | Weblog
日本という国の

武力を手段とする攻撃に対する安全性の確保は

国内各地に散在する米軍基地と

アメリカが保有する

各種の戦略戦術兵器によって

守られている

と一般に理解されている


その真偽のほどは

ワカラナイ

外国からの侵略を受けたことがないからだ

安全保障体制が

実際に機能する時代であってはならない

それは

いつ起きるかどうかさえ

分からない危機に対する保険のようなもの

そのために日本が負担する費用の全体が

保険料だということになるはなし

それを高いと思うか

安いと思うかは

個人によって差がある


敵がその周辺地域に存在していなければ

防衛することに費用をかけるのは

無駄中の無駄

敵の存在を

いつ

いかなる時も

必要とするアメリカが

核の傘に頼ろうとする国民の支持

を引き出そうとして

米軍のための防衛予算を

一貫して増額させる措置を内閣にとらせてきた


ソ連という具体的な対立項が

唐突に潰えさったそのときから

あらたな敵という名の

第三の存在を必要とするようになったアメリカは

仮想敵という概念を持ち込んで

せっせと防衛予算を日本に積み上げさせてきた


仮想敵とされた国では

最強の軍事力をもつアメリカからの反撃

あるいは報復攻撃

に備えていなければならなくなった

仮想敵とされた国では

それまでさして必要のなかった防衛努力を

急ぐよう

そのアメリカによって迫られることとなったのだった


圧力が高まることによって

軍事力を増強させていった仮想敵とされた存在が

充実した軍備をもつにいたり

次第に自信を強めていったことから

周辺諸国に対して

領土や領海を巡って

強気の姿勢で望む姿が見られるようになった

この変化の原因となった最初の要因は

紛れもなく

アメリカによる仮想敵の概念の押し付け

というその行為にあった


かつて

悪の枢軸とブッシュジュニアが呼んだ一角のイラクは

アメリカの独善的な軍事侵攻を受けて

当時の大統領であったフセインを

「民主的な方法」で

速やかに処刑してしまった

この経過を閲した後に

北朝鮮では小規模な核実験を強行し

核保有国の仲間に連なることで

抑止力に基づく安全を手に入れた

このプロセスを忠実にいま辿っているのが

イラン

リビアのカダフィは国民の手により既に射殺され

アメリカの具体的な当面の敵は

テロ組織だけという状態になっている


市場を共有する国を敵と看做す行為は

当該国それぞれの経済に

強い負の圧力をかける

その国民は防衛努力をより急ぐよう迫られる

経済的繁栄の基礎を与えているのが国際市場であるため

そこで流通している基軸通貨がなければ

兵器を充実させることはもとより

石油を輸入することさえ困難となる


大東亜戦争は生命線であるエネルギー資源を確保する目的から

始まっている

国際市場にドル余り現象さえ生み出させてきたアメリカのローカル通貨は

ドル資本がそこで利益を伸ばせば伸ばすほど

大量に流通するという経過をとる

中国が高くなった人民元の価値を安定化させる目的で買った

価値の下がったドルなどは

中国が必要とする以上に多くなり

高くなりすぎた人民元の価値をもとに戻すために

中国の金融当局は大量のドルを買い支え

最も安定した資産だとされていた米国債に

投資を重ねるようになっていった


この膨大な量に達したドルの購入という介入で

米国債をもつ最大の債権国となった中国だったが

その行為が米政府を利するものでしかないことを察知するに及び

ドル建ての公債に対する以外の投資先を求めるように変化した


その結果として自国軍隊の増強という方針へと転換し

欠けていた海軍力を充実させる目的で

空母の建造に乗り出して

試験航海を実施する方針を公表するにいたった


この経過が周辺諸国に対する権益の譲歩を迫る

無言の圧力として作用するものとなり

南シナ海と東シナ海などで

無用な軋轢を次第に昂じさせてている


仮想敵とアメリカから呼ばれてきた中国は

米軍と自衛隊とに潜在敵という名称を与えるように変化した

アメリカが敵の不在で平和となり

防衛予算を圧縮するようになるその前に

新たな敵を作り出しておきさえすれば

米国民の支持を

未来永劫にわたって

獲得し続けている状態を保つことが可能になる


ソ連が消滅するその直前のタイミングで起きた湾岸戦争は

ある意思に基づいた

利益共同体が生み出した最初の変化といってよい

この時米軍は軍事力の圧倒的な強さを

国際社会に対して十分に見せつけることに成功した

世界の平和を守る保安官役を

世界最強の軍事力を行使することで証明したつもりの米国は

その任務を自らの義務として引き受けた

爾来

軍産複合体性の強化に一層務めるようになったのだった

同時多発テロと呼ばれた9.11は

湾岸戦争を演出したブッシュの息子

が大統領になった直後のタイミングでおきている

2001年一月の大統領就任から

八ヶ月後のことだった

破壊活動を準備して実行させるための時間は

十分に用意されていた

これが軍産複合体性の演出で起きた可能性があることを

多くの知識人が当初から伝えている

軍拡による平和状態の実現は意味がなく

国際社会はより危険な状態となることを迫られた

後の世に於いて

因果関係を立証する情報が

米国内からリークされるそのときが来るまで

障らずに放っておくのがよいだろう


ウォーターゲート事件がそうであったように

何らかの意図に基づいた秘密の工作は

最終的に沈黙を破るものなのだ


市場統合がなされた状態で

敵対するのは

経済ダイナミックスを圧縮する行為

繁栄による平和を目指さなければならないときに

核による抑止力で平和を目指すという理屈は

狂気の沙汰

事象の内側に生まれでた認識は

偏った解を昂然と吸い寄せる


国際経済がそのアメリカの通貨であるドルで成り立っていることから

石油代金の精算そのものが

ドルで決済しなければ成立しないようになっている

基軸通貨の発行益を米政権へと与えるための機能を

エネルギー資源にまつわる利権を統御する何か

が円滑に果たしていることは明らかなのだ

原油相場が高騰すると

ドルの需要水準は上がって必然的に高くなる

これを避けるためには

ドル安政策をとる以外に有効な方法がない

ドルを過剰に供給するだけでも

その通貨価値は下落する

発行しすぎて余らせたドルは

日本に押し付けてしまえばよい

円が高くなっていくのは

十分な円資産をもっている国際金融資本にとって

有意義な追い風となっているからだ

ドル資本とも呼ばれることもある彼らは

既に保有している円の価値が高くなればなるほど

元の資本であったドルを

より有利な条件で買い戻すことができる


日本の経済は

アメリカの軍産複合体制と

石油ドル本位制(IMF体制)および

ドル資本の思惑などのどす黒い配慮によって

最大の犠牲者となることを強要されている

問題の本質は

日本が犠牲者であるというその事実に

指導層がまったく気づかない

または気づかないフリをしている

というその一点にある


日本の政府はアメリカの非を

指摘することがそもそもできない

忠犬としての役割を果たすことで

延命を許されてきた政治家で

指導体制が構成されているからだ

当事者が現実認識を欠いていることを

国民の方が気づき始めているようだ

有害無益な内閣と雖も

功罪までもを否定することは固よりできない

消費税率の変更計画と原発の再稼働実施とが

国民を覚醒させたそのきっかけを与えたといえる


政治と経済がエネルギーを巡って立ちすくんでいるいま

打開策として有効となるのは

地下資源を消費しないエネルギーによる

自給自足体制の確立であろう


その方法は既に見出されている

健全で優良な未来のエネルギーを

混迷を深める一方の既存の枠組みに編入してはならない

あたらしいエネルギーモデルは

混沌から秩序へと向かう

従来とは逆のベクトルを生み出す基礎

石油の消費が減っていけば

温室効果ガスである二酸化炭素の合成は減り

温暖化はやがて止まる

石油を買う必要がなくなるのだから

ドルの通貨価値は嫌でも下がる

ドル安政策などは意味のないものとなる

ドル余り現象がなくなってしまうのだから

余ったドルを日本へと押し付けるその理由も同時に消える

マネーゲームのツールとなっているユーロ

は元をたどればドルへと至る

エネルギー資源を買った国はおしなべて

ドルを調達してこなければならないからだ

このようにしてドルの供給者であるドル資本は

世界中のローカル通貨で利益を生み出すよう

投資家から迫れていた

ローカル市場が生み出したその利潤は

ドルの供給者を潤し

その国の市場から富を大量に持ち去るがままにする

国内市場で流動性が薄くなるのだから

その国の経済はカネが回らなくなり

枯れてゆく運命へと陥落する

国民は貧しくなることを強制される身分へと落とされる


不具合の濫觴を探ってゆくと

ある一点へと辿り着く


このメカニズムを

あるエネルギー創出法で断ち切ってしまえば

世界は偏りを均して

公平で豊かな基盤で統一され

生命環境は元の穏やかな状態を取り戻す


石油の消費を増やすことは

アメリカとその背後の利益共同体のみを潤し

世界中の市場を枯らす

99%の多数派を貧困の淵へと追い落とすためのものとなる

気象条件は劣化の度合いを高め

自然災害をふやして生命の喪失を急がせる

地下資源を保護するための軍事力の増強を

迫るものとなるばかり

狂ったメカニズムから抜け出す道は

現実を正しく認識する

という只ひとつの基本的な方法しかない
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