国際経済に浸透しはじめた
憂鬱の雲
は
中国経済の不首尾
という経過を生み出した
当事者がもつ傲岸不遜な態度と
尊大な姿勢を是
とする中華思想を甦らせた
共産党体制の集団指導体制がもつ
単純化された経済認識のありようそれ自体に
変化の起源を有する
FRBは公定歩合の引き揚げ
の実施予定を俄かに改め
内部要因以外の理由で
その実施を見送った
中国を世界第二位の経済大国
へと押し上げたのは
アメリカが過剰供給した
ドルを回収せずに
そのまま対中投資へと転用する
ことにした
その判断が誤ったもの
だったからに他ならない
これに三度に亘って実施された
緩和マネーが短期間で加わり
農業国に過ぎなかった中国と
その13億人規模の国民が構成する
巨大な市場をめがけて
資本移動のための新たな潮流が生みだされ
世界の生産基地となるよう中国を資本で誘導し
その求心力が生んだ熱気に世界中を包みこみ
金融経済に特化した
経験の裏付けを一切もたない
勢いだけの市場化政策を実施させ
資本力を急激に増強する経過を導き
ローカル通貨に過ぎなかった人民元を
制限なく大量発行することを可能にした
アメリカによるドルの押し売り
を意味するドル安政策を
ひたすら膨張させてきた
市場でドルが大量に余っていると
通貨価値の制御
が困難となる
流動性の意図を超えた上陸の連鎖が
中国大陸に投資資金を蝟集させてきた
偏った資本集積が生む
不測の事態
を回避するために
国際金融資本を介して
アメリカは
余っているドルを速やかに回収し
為替市場以外で
ドルが勝手に流通する事態
を引き起こさぬよう
過剰流動性をコントロールすることに
人知れず尽力していなければならなかった
石油を決済するための通貨
となった米ドルが
十分に供給されていなければ
通貨に希少性が宿るようになり
その価値が制御を超えて
勝手に高められていくことになりかねない
ドルが需要の増大によって
その価値を高めているときに
供給に対応することができなければ
ドルの価値は市場の都合で
勝手にどんどん高くなる
ドル高という状態は
アメリカの貿易輸出に対する
下押し圧力となることから
輸出産業を苦しめて
貿易収支に重大な変更を及ぼす
そうならないようにするために
ドルの価値を制御する目的で
1985年
当時のG5で
一斉にドル売り介入
が実施された
G5の加盟国が
手持ちのドルを集中的に売り払い
何処かの国の通貨を買う
という戦略をとったのだった
この時に採択されたアグリーメントを
プラザ合意と呼び
国際経済の転換点とした
今年九月で丸三十年の節目を迎え
経済史にエポックを残した
このドル安政策の起点となった
プラザ合意が時を経て
FRBに公定歩合の引き揚げ
をいま迫っている
この期間に起きた変化というものは
ドルを売って円を買い
日本市場にそれを投資する
という行為が驚異的な地下の上昇へと結びつき
たちまち
バブル経済を日本市場へと産み落とすこととなり
五年後の90年春には
破裂させてしまうことになる
愚劣極まる最悪の政策を
未だに自覚のない政府内閣の当事者ども
に善と信じこませて
躊躇なく実施させてしまった
爾来
失われた十年が倍の二十年となり
それが三十年になろうとしているほど
この国の国会には
経済認識に於ける基礎的な能力が
いまだに欠けたままとなっている
それがアベノミクスの失敗へと結びつく
という不毛な巡りあわせ
を成り立たせようと身構えている
その後も
理由のない円高
がつい三年前まで
持続するようになっており
それがデフレ経済
を日本市場へと呼び込んで
巨額の規模の財政赤字
を国が拡大し続けている状況を生み出した
いまではその規模が
1050兆円を既に突破してしまっている
財務状況の悪化という深刻な事態が
消費増税を国民に迫ることとなり
結果として
国民所得を圧縮して
個人消費を冷え込ませる
というケインズ効果を
ものの見事に立証してみせた
この経過に財務省は何も学んでいない
執着を握り締めると
健全な対応をとることさえ
できなくなるのだ
アベノミクスは経済を復活させるためではなく
消費税を引き上げることを本来の目的
として採用されたいわくつきの
経済政策
という背景を振り払うことができない
異次元緩和で流動性を市中に供給すれば
企業活動を活性化させ
国民所得を引き上げ
可処分所得を増加する
というシナリオになっていた
緩和マネーが為替市場へと流入し
円の供給量を
為替市場で俄かに増やした
それが25年以上続いていた円高を一転させ
円安効果で
輸出産業に莫大な不労所得を齎した
その陰で国民は
輸入物価の値上がりに苦しむと同時に
消費増税のダブルパンチに見舞われて
個人消費を冷え込ませ
GDPをマイナス成長させていた
アベノミクスの失敗は
消費税と関連付けたことを
最大の原因とし
物価を引き上げるための目標
を設定しただけで
インフレ効果が導ける
とそう錯誤した
御用学者たちの
無責任な助言によって
成功を
強く印象付ける体
の演出が施されていた
だが
DGPの成長率は目標を遠く下回り
だらだらと
時間だけを徒に空費している
その間に原油相場は急落してしまい
エネルギーコストを引き下げ
インフレ目標を遠ざけながら
総需要の拡大は尚一向にみられない
短期決戦が求められている状況下で
はかばかしい結果
が得られないことを理由に
追加緩和を実施して時間稼ぎに走り
国民の暮らに
強い負の圧力を上乗せしてきた
日銀の責任は犯罪に等しい
日本経済が一向に浮揚しようとしないのは
為政者の無知
による当然の帰結
単にそれだけのこと
バブル経済を潰したのも
バブルを潰す原因となった
不動産融資に対する総量規制
という誤った政策の実施
以外に理由はない
施行する半年前に閣議決定を行った
その時点で
バブル経済の崩壊は
既に確定していたことなのだ
この段階で不動産を処分していたら
資産効果は100%の状態で
現在まで保たれていた
経済政策に官民ともに盲目だった
ということが
逆資産効果で自ら苦しむこととなり
保有資産を債務へと
切り替えさせたその理由
中国でも
これと似たようなことがその後起きており
不動産バブルが五年前の段階で
潰れているのを承知していながら
銀行を通さない
陰の融資
所謂シャドウバンキング
で危地を糊塗してその場を凌ぎ
返す刀の勢いで
株式市場という新規の土俵で
相撲の勝負をつけようとした
中国株のバブルを誘導した共産党政府自らが
高圧的な市場介入を昂然と行い
その傍若無人の振る舞い方というものが
市場参加者すべての目を
漸くならが覚まさせた
ということが
中国を主役の座から引きずり下ろす
契機となった
リスクの高さを自覚した世界中の投資家が
一斉に資本を引き揚げ
緊急避難へとシフトし
取り残された一部の中国人投資家が
逆資産効果でたちまち身動きがとれなくなった
青天井だった対中投資が
ドルの過剰流動性を人民元へと移し替えさせ
大量流入してきたドルを上回る規模の
新札の発行を共産党政府に可能ならしめ
ドル安政策に対抗する
元安政策をカウンタープロセス
として実施させた
人民元の供給量が相対的に多ければ
為替は元安ドル高状態
を持続せざるを得なくなる
中国に大量の資本をドルで供給したアメリカが
共産党政府に人民元の大量発行を強要する展開を生じさせ
中国の軍事力を
党政府が買い取った米ドルで充実させた
ということになるお粗末きわまりない経過が
現在の世界規模の混乱と貧困を
同時多発的に強いている
共産党政府が発行する人民元は
ドル買い介入で得た大量のドルを
担保として機能させ
通貨発行権をたちまち最大化させる
という経過をとった
中国の金融市場主義経済を
短期間であれほど膨張させてきたものとは
ドルの過剰流動性を希釈させる目的で
人民元高となる状態を目論んでいた
当のアメリカの金融政策
が誤ったものだったからに他ならない
中国市場に潜む固有のカントリーリスクに気づいた
さまざまな基金などが
一斉に資本を引き揚げようと
謀ったことにより
中国経済に対する不信の念を
世界中の投資家が一斉に募らせた
中国経済を成長させてきた動力源
となっている海外投資が反転して
逆流し始めるようになったことから
ドルを買い戻すことが
資本提供者の急務となった
共産党政府が資本の流出を防ぐためには
一層の通貨安政策を実行に移す必要がある
ドルによって買われた側の元の価値が高ければ
元を売ってドルを買い戻せば利益となる
その反対に元の価値が想定以上に値下がりしていれ
ドルを買い戻すことは困難となる
損失が大量に発生するからだ
流入してきた外資を国内にとどめておくためには
ドルを買い戻せないようにすればよい
他人の資本でビジネス展開している金融資本は
損失がでることを極端に忌み嫌う
ドルを買い戻す計画を立てるとき
外貨を少しだけ多く買い
価値の落差をあらかじめ演出しておき
安くなったドルを
それと悟られずにそっと買い戻す
という方法がうまく機能してきた
ドルは世界市場で有り余っている通貨であることから
外貨を買って投資へと振り替えれば
ドルの過剰流動性は一瞬で消え去る
外貨へと転換されたドルを使って投資すれば
運用益が得られるだけでなく
外貨高が為替差益を上乗せして
国際金融資本の利益を大いに太らせる
中国市場から資本を引き上げても
その他の市場で投資先を育てれば
いくらでもドルの押し付け先を確保できる
投資先のローカル市場で
需要を喚起することは
バブル経済の発生機序として
随時可能で基本的なこと
プラザ合意後にこの方法で成功したのが
ドル資本
その後EUが機能するようになり
共通通貨ユーロが創設され
円を加えた三極構造
の通貨メカニズム
を司るインターフェイスの役割を
かつてのドル資本が果たすように進化して
国際金融資本を構成する一群による
通貨交換の枠組みと
その組織化が世界経済の一元化に強く寄与した
ユーロが2002年一月
正式に発足し
今年で13年がたつ
2008年10月に
リーマンショックがおき
金融危機によって
信用経済が成り立たなくなる瀬戸際
まで国際経済は追い詰められた
G5は急遽組織拡大を図り
G20を発足させて
資本調達能力を増大させ
危機に対応する資本力を確保した
FRBは量的緩和を三度に亘り実行し
ドル経済圏を成り立たせてきた
信用経済を資本力で底上げして
この難局をかろうじて乗り切った
そして今年
中国の株式市場で
当局の恣意的な介入事案が発覚し
中国経済の稚拙さと
経済指標の基礎となる各種のデータ
に潜む脆弱性が浮上することとなり
世界同時株安
という事態を呆気なく招来させた
これら一連の経過は
機軸通貨となっている
アメリカのドルが関与したことによって
世界各地の市場から
富を遍く吸い上げてきた
ドルの供給と回収に関わる仕組み
がもつ固有の不健全性というものが
アメリカ経済だけをプラス成長させ
産油国以外のドル需要国のすべてから
富を奪い
独尊的な繁栄を
北米大陸へと導かせるがままとした
1%対99%の対立は
アメリカが仕込んできた
このような劣った枠組みを
標準化したその結果として
与えられたもの
国際経済に不具合の根源を
かねてからよく伝えていたのだった
学力重視の知育偏重型の教育は
このようにして思考力のない
愚かなる世界を
文明に築かせてきた
その結果が現状の不具合へと
悉く結びついている
教育制度の失敗が
政治と経済のそもそもの失敗
となっているそのことを
忘れ去ってはならない
繁栄の糧をかみしめていることで
恒久平和実現への道筋が
これから
みえてくるだろう
憂鬱の雲
は
中国経済の不首尾
という経過を生み出した
当事者がもつ傲岸不遜な態度と
尊大な姿勢を是
とする中華思想を甦らせた
共産党体制の集団指導体制がもつ
単純化された経済認識のありようそれ自体に
変化の起源を有する
FRBは公定歩合の引き揚げ
の実施予定を俄かに改め
内部要因以外の理由で
その実施を見送った
中国を世界第二位の経済大国
へと押し上げたのは
アメリカが過剰供給した
ドルを回収せずに
そのまま対中投資へと転用する
ことにした
その判断が誤ったもの
だったからに他ならない
これに三度に亘って実施された
緩和マネーが短期間で加わり
農業国に過ぎなかった中国と
その13億人規模の国民が構成する
巨大な市場をめがけて
資本移動のための新たな潮流が生みだされ
世界の生産基地となるよう中国を資本で誘導し
その求心力が生んだ熱気に世界中を包みこみ
金融経済に特化した
経験の裏付けを一切もたない
勢いだけの市場化政策を実施させ
資本力を急激に増強する経過を導き
ローカル通貨に過ぎなかった人民元を
制限なく大量発行することを可能にした
アメリカによるドルの押し売り
を意味するドル安政策を
ひたすら膨張させてきた
市場でドルが大量に余っていると
通貨価値の制御
が困難となる
流動性の意図を超えた上陸の連鎖が
中国大陸に投資資金を蝟集させてきた
偏った資本集積が生む
不測の事態
を回避するために
国際金融資本を介して
アメリカは
余っているドルを速やかに回収し
為替市場以外で
ドルが勝手に流通する事態
を引き起こさぬよう
過剰流動性をコントロールすることに
人知れず尽力していなければならなかった
石油を決済するための通貨
となった米ドルが
十分に供給されていなければ
通貨に希少性が宿るようになり
その価値が制御を超えて
勝手に高められていくことになりかねない
ドルが需要の増大によって
その価値を高めているときに
供給に対応することができなければ
ドルの価値は市場の都合で
勝手にどんどん高くなる
ドル高という状態は
アメリカの貿易輸出に対する
下押し圧力となることから
輸出産業を苦しめて
貿易収支に重大な変更を及ぼす
そうならないようにするために
ドルの価値を制御する目的で
1985年
当時のG5で
一斉にドル売り介入
が実施された
G5の加盟国が
手持ちのドルを集中的に売り払い
何処かの国の通貨を買う
という戦略をとったのだった
この時に採択されたアグリーメントを
プラザ合意と呼び
国際経済の転換点とした
今年九月で丸三十年の節目を迎え
経済史にエポックを残した
このドル安政策の起点となった
プラザ合意が時を経て
FRBに公定歩合の引き揚げ
をいま迫っている
この期間に起きた変化というものは
ドルを売って円を買い
日本市場にそれを投資する
という行為が驚異的な地下の上昇へと結びつき
たちまち
バブル経済を日本市場へと産み落とすこととなり
五年後の90年春には
破裂させてしまうことになる
愚劣極まる最悪の政策を
未だに自覚のない政府内閣の当事者ども
に善と信じこませて
躊躇なく実施させてしまった
爾来
失われた十年が倍の二十年となり
それが三十年になろうとしているほど
この国の国会には
経済認識に於ける基礎的な能力が
いまだに欠けたままとなっている
それがアベノミクスの失敗へと結びつく
という不毛な巡りあわせ
を成り立たせようと身構えている
その後も
理由のない円高
がつい三年前まで
持続するようになっており
それがデフレ経済
を日本市場へと呼び込んで
巨額の規模の財政赤字
を国が拡大し続けている状況を生み出した
いまではその規模が
1050兆円を既に突破してしまっている
財務状況の悪化という深刻な事態が
消費増税を国民に迫ることとなり
結果として
国民所得を圧縮して
個人消費を冷え込ませる
というケインズ効果を
ものの見事に立証してみせた
この経過に財務省は何も学んでいない
執着を握り締めると
健全な対応をとることさえ
できなくなるのだ
アベノミクスは経済を復活させるためではなく
消費税を引き上げることを本来の目的
として採用されたいわくつきの
経済政策
という背景を振り払うことができない
異次元緩和で流動性を市中に供給すれば
企業活動を活性化させ
国民所得を引き上げ
可処分所得を増加する
というシナリオになっていた
緩和マネーが為替市場へと流入し
円の供給量を
為替市場で俄かに増やした
それが25年以上続いていた円高を一転させ
円安効果で
輸出産業に莫大な不労所得を齎した
その陰で国民は
輸入物価の値上がりに苦しむと同時に
消費増税のダブルパンチに見舞われて
個人消費を冷え込ませ
GDPをマイナス成長させていた
アベノミクスの失敗は
消費税と関連付けたことを
最大の原因とし
物価を引き上げるための目標
を設定しただけで
インフレ効果が導ける
とそう錯誤した
御用学者たちの
無責任な助言によって
成功を
強く印象付ける体
の演出が施されていた
だが
DGPの成長率は目標を遠く下回り
だらだらと
時間だけを徒に空費している
その間に原油相場は急落してしまい
エネルギーコストを引き下げ
インフレ目標を遠ざけながら
総需要の拡大は尚一向にみられない
短期決戦が求められている状況下で
はかばかしい結果
が得られないことを理由に
追加緩和を実施して時間稼ぎに走り
国民の暮らに
強い負の圧力を上乗せしてきた
日銀の責任は犯罪に等しい
日本経済が一向に浮揚しようとしないのは
為政者の無知
による当然の帰結
単にそれだけのこと
バブル経済を潰したのも
バブルを潰す原因となった
不動産融資に対する総量規制
という誤った政策の実施
以外に理由はない
施行する半年前に閣議決定を行った
その時点で
バブル経済の崩壊は
既に確定していたことなのだ
この段階で不動産を処分していたら
資産効果は100%の状態で
現在まで保たれていた
経済政策に官民ともに盲目だった
ということが
逆資産効果で自ら苦しむこととなり
保有資産を債務へと
切り替えさせたその理由
中国でも
これと似たようなことがその後起きており
不動産バブルが五年前の段階で
潰れているのを承知していながら
銀行を通さない
陰の融資
所謂シャドウバンキング
で危地を糊塗してその場を凌ぎ
返す刀の勢いで
株式市場という新規の土俵で
相撲の勝負をつけようとした
中国株のバブルを誘導した共産党政府自らが
高圧的な市場介入を昂然と行い
その傍若無人の振る舞い方というものが
市場参加者すべての目を
漸くならが覚まさせた
ということが
中国を主役の座から引きずり下ろす
契機となった
リスクの高さを自覚した世界中の投資家が
一斉に資本を引き揚げ
緊急避難へとシフトし
取り残された一部の中国人投資家が
逆資産効果でたちまち身動きがとれなくなった
青天井だった対中投資が
ドルの過剰流動性を人民元へと移し替えさせ
大量流入してきたドルを上回る規模の
新札の発行を共産党政府に可能ならしめ
ドル安政策に対抗する
元安政策をカウンタープロセス
として実施させた
人民元の供給量が相対的に多ければ
為替は元安ドル高状態
を持続せざるを得なくなる
中国に大量の資本をドルで供給したアメリカが
共産党政府に人民元の大量発行を強要する展開を生じさせ
中国の軍事力を
党政府が買い取った米ドルで充実させた
ということになるお粗末きわまりない経過が
現在の世界規模の混乱と貧困を
同時多発的に強いている
共産党政府が発行する人民元は
ドル買い介入で得た大量のドルを
担保として機能させ
通貨発行権をたちまち最大化させる
という経過をとった
中国の金融市場主義経済を
短期間であれほど膨張させてきたものとは
ドルの過剰流動性を希釈させる目的で
人民元高となる状態を目論んでいた
当のアメリカの金融政策
が誤ったものだったからに他ならない
中国市場に潜む固有のカントリーリスクに気づいた
さまざまな基金などが
一斉に資本を引き揚げようと
謀ったことにより
中国経済に対する不信の念を
世界中の投資家が一斉に募らせた
中国経済を成長させてきた動力源
となっている海外投資が反転して
逆流し始めるようになったことから
ドルを買い戻すことが
資本提供者の急務となった
共産党政府が資本の流出を防ぐためには
一層の通貨安政策を実行に移す必要がある
ドルによって買われた側の元の価値が高ければ
元を売ってドルを買い戻せば利益となる
その反対に元の価値が想定以上に値下がりしていれ
ドルを買い戻すことは困難となる
損失が大量に発生するからだ
流入してきた外資を国内にとどめておくためには
ドルを買い戻せないようにすればよい
他人の資本でビジネス展開している金融資本は
損失がでることを極端に忌み嫌う
ドルを買い戻す計画を立てるとき
外貨を少しだけ多く買い
価値の落差をあらかじめ演出しておき
安くなったドルを
それと悟られずにそっと買い戻す
という方法がうまく機能してきた
ドルは世界市場で有り余っている通貨であることから
外貨を買って投資へと振り替えれば
ドルの過剰流動性は一瞬で消え去る
外貨へと転換されたドルを使って投資すれば
運用益が得られるだけでなく
外貨高が為替差益を上乗せして
国際金融資本の利益を大いに太らせる
中国市場から資本を引き上げても
その他の市場で投資先を育てれば
いくらでもドルの押し付け先を確保できる
投資先のローカル市場で
需要を喚起することは
バブル経済の発生機序として
随時可能で基本的なこと
プラザ合意後にこの方法で成功したのが
ドル資本
その後EUが機能するようになり
共通通貨ユーロが創設され
円を加えた三極構造
の通貨メカニズム
を司るインターフェイスの役割を
かつてのドル資本が果たすように進化して
国際金融資本を構成する一群による
通貨交換の枠組みと
その組織化が世界経済の一元化に強く寄与した
ユーロが2002年一月
正式に発足し
今年で13年がたつ
2008年10月に
リーマンショックがおき
金融危機によって
信用経済が成り立たなくなる瀬戸際
まで国際経済は追い詰められた
G5は急遽組織拡大を図り
G20を発足させて
資本調達能力を増大させ
危機に対応する資本力を確保した
FRBは量的緩和を三度に亘り実行し
ドル経済圏を成り立たせてきた
信用経済を資本力で底上げして
この難局をかろうじて乗り切った
そして今年
中国の株式市場で
当局の恣意的な介入事案が発覚し
中国経済の稚拙さと
経済指標の基礎となる各種のデータ
に潜む脆弱性が浮上することとなり
世界同時株安
という事態を呆気なく招来させた
これら一連の経過は
機軸通貨となっている
アメリカのドルが関与したことによって
世界各地の市場から
富を遍く吸い上げてきた
ドルの供給と回収に関わる仕組み
がもつ固有の不健全性というものが
アメリカ経済だけをプラス成長させ
産油国以外のドル需要国のすべてから
富を奪い
独尊的な繁栄を
北米大陸へと導かせるがままとした
1%対99%の対立は
アメリカが仕込んできた
このような劣った枠組みを
標準化したその結果として
与えられたもの
国際経済に不具合の根源を
かねてからよく伝えていたのだった
学力重視の知育偏重型の教育は
このようにして思考力のない
愚かなる世界を
文明に築かせてきた
その結果が現状の不具合へと
悉く結びついている
教育制度の失敗が
政治と経済のそもそもの失敗
となっているそのことを
忘れ去ってはならない
繁栄の糧をかみしめていることで
恒久平和実現への道筋が
これから
みえてくるだろう