こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

独 善 の 華

2012-01-29 08:42:49 | Weblog
エコ は エゴ 

実効のないすべての行為は

損失のタネ

消費電力を抑えたところで

二酸化炭素を減らすことは

できない

現実がそうなっている


電気製品を動かすための電力は

トランスの二次コイルに誘導された起電力から作られる

誘導電流を生み出すためには

トランスの一次コイルに

もっと高い電圧の電流が流れていなければならない


消費者が電気製品のスイッチを切ったり

消費電力の少ない製品に買い換えたりしても

それは

誘導された電流を減らすだけのこと

電磁誘導で起電力を維持するには

そこにある磁場を常に変化させておかなければならない


地場変化を維持するための電流が

励磁電流であり

これが高圧側のコイルを常に流れくだっていることで

地場変化を安定した状態に保っている

電力会社が化石燃料を燃やしているのは

この励磁するための電流を

発電機で

安定した状態で

四六時中

生み出しておく必要があったため


消費者が使える電流は

この励磁電流が生み出している誘導電流の方なのだ

二次的に派生した電流を減らしたところで

それを可能した一次電流は減らせない

ここがわかっていないと

あらゆる温暖化対策は無駄になる


エコだといって誘導された消費電流を抑制しても

それは

地球の環境を改善する力をもたない

ただ

電気料金を少なくすることができるのみ

エコを標榜する電気製品は

すべて

二酸化炭素の削減に貢献することができていない

エコロジーとは環境生態学のこと

消費電力を減らすことと

環境の回復運動とは同義ではない

勝手にエコの名を付して

電気製品を販売するのは 

まさしく企業エゴに他ならぬ

それを無批判に信じ込んでいる消費者の姿も

エゴそのものになっている

身勝手な判断は怪我のもと


正しい判断に基づかない認識は

誤った結果を連れてくる

止まらない温暖化はその事実をよく証明していた


自然エネルギーを普及させても

結果は同じ

消費電力をゼロにしたところで

巨大な発電機が生み出した電流は

送電線と配電線を

常時流れ続けている

励磁電流とは

そのような制約の下で成り立っているもの

交流送電は周波数がなければ使い物にならない

それは運動量が規定する

発電機の回転数と

周波数とは同じ運動量になっている


消費者の節電努力に

発電所は対応することができない

一定の回転運動を発電機に続けさせておくためには

一定の蒸気圧の関与が

どうしても必要なのだ

このことは

燃焼炉の火を簡単に落とせない

ということを意味する


二酸化炭素を実際に減らすことができたのかどうか



国が確認してからでなければ

温暖化を防止するための予算を交付するべきではない

効果のない対策を続けてきたのだったからこそ

大気中の二酸化炭素濃度は増加する一方となっていた

国の財政も悪化し

千兆円という莫大な債務に

国民は圧迫されるようになったのだった

温室効果ガスを減らせないすべての対策は

資本を無駄にして終わるのみ

借金だけが徒に増えてゆく

だが

文明はその事実に気づかなかった

状況はどんどん悪化するばかり

気象条件は安定せず

変動し続けている

強風が吹き荒れ日が増え

降水量は増加し

洪水は世界中で多発するようになった



京都議定書は途上国の収入を増やすための場となり

二酸化炭素は相変わらず増え続ける一方のまま推移している

問題の本質を見ないで

安直な対策を講じても

そこに実効を与えることはできない


文明がやるべきことは

現実を正しく認識するということ

ただ一つ

起きている事実を見れば

何が必要なのか

という程度のことは分かっていて良い

現状を見る限り

人類に健全な認識能力はみられない


自然エネルギーを増やしたその分だけ

二酸化炭素は減っていたのか

節電に励んでいたその分だけ

火力発電所の稼働率が落ちたのか

という事実をデータで確認しておかなければ

状況は絶対に改善しない

対策の有効性を検証することさえ

一度としてなされてはいなかった



効果のない対策をエコと呼んではならない

意識がエゴから離れたところにこそ

真実へと至る道の地図が埋められている
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不 毛 の 星

2012-01-22 08:21:38 | Weblog
この惑星に住む人類の生息数は

昨年

70億人へと達した


文明は

これら同時代人たちが

営々として

築き上げてきたものの

到達点

その成果が

惑星の温暖化

とそれによる異常気象を起源とする

さまざまな

変化を生み出しただけでなく

富の所在を巡る

1%の富者と

99%の貧者との間にできた

隔壁を

より高めさせるようになっていた

温暖化の原因である温室効果ガスの増加は

地下資源を燃やしたことによって

二次的に派生した炭素系酸素化合物

即ち二酸化炭素が

大気中に滞留する濃度を高めていったことが

最大の原因になっている


その一方で

水素系酸素化合物

である一酸化二水素

つまり 水 

が大気圏内で増加したことが

集中豪雨とそれによる洪水の被害とを

世界各地に拡大させるようになっている


石油に代表される炭素系地下資源と

天然ガスに代表される炭化水素系地下資源とが

温暖化と異常気象を

この文明へと与える最大の因子になっている


石油と天然ガスが地球に存在していなければ

経済がこれほど急速に成長発展することは

できなかった

問題はエネルギーを作り出すための資源が

局地的に分散した状態で

地中に散在しているということであり

数少ない産油国だけに

採掘権が与えられている

というその点に

最大の特徴をもっていた


エネルギー資源を必要とする国は

それを輸入するために

ドルを買って決済する決まりになっている

産油国がローカル通貨での精算を望まず

あらゆるものを買うことができる

便利な通貨であるドルに限ることを

地下資源を輸出するための条件と定めていたからだった


この経過がドルに過剰流動性を身につけさせ

ドルを世界中のいたるところの市場へと浸透させたのだった

石油の需要が増えれば

ドルの需要も同じ比率で増加した

このため

原油相場が高騰すれば

ドルの通貨価値はより多く買われて高くなり

反対にアメリカの輸出産業は

価格競争力を失うという展開へと陥った


ドルの発行権をもつ国であるアメリカは

市場で余っているドルを始末する必要にも迫られていた

そこで

貿易収支で黒字を続けている国の通貨に照準を合わせ

抜き難い属性となった過剰流動性を消すために

特定の外貨を買うという戦術を採用した

ドルの通貨価値を引き下げるドル安政策を実施すれば

国内産業を賦活して

輸出製品を拡大再生産することができる

その経過が

プラザ合意の後になってから

恒常的に続く円高

という状態を生み出すようになっていた


この外資による円高攻勢を防遏するために

日銀は政策金利を引き下げたのだったが

国内市場はその結果としてデフレ化するようになり

消費市場で値引き合戦

つまり

デフレスパイラルがはじまったのだった

その対策として金利を反対に引き上げれば

金利差目当ての円買いを有利にし

ドル安政策に合理性を与えることになる

このため

日本の金融当局は

ゼロ金利状態の継続を余儀なくされていた


政府日銀が採用できる金融政策には

限界があった

ゼロより下の金利はない

国際金融資本は日本がもつこの限界を見透かして

安心して円を買い増すことができるようになっていた

円安を誘導する政策を選択出来ない日本市場には

過剰流動性を消すためのドル売り圧力を

強制的に

かけておくことができるようになっている


日本の富はこのようにして緩慢に失われていき

国民は意識することなく

貧困の淵へと沈んでいかざるを得なかった

国家の財政は昨年既に千兆円の大台を突破し

今年それを更に拡大させる予算が

国会で組まれていた


エネルギー資源を必要とする国がある以上

温暖化と貧困化とは

同一歩調でやってくる

環境は劣化し

経済はドルへの依存度を高めていく一方となる

地下資源と交換するためのドルを買った国は

売り渡した自国通貨で

ドル資本に市場を開放しなければならない

ドルを供給した組織は

ドルを調達した金利以上の収益を確保しなければならず

結果として

石油消費国の全てを貧困化させていくのである


財政状態を悪化させた国では

消費税に相当する付加価値税を

大幅に引き上げていた

それでも足らずに国債を増発していったことから

世界中の金融機関がリスクをヘッジする目的で

格付け機関による評価の高い

国債への投資比率を次第に引き上げていったのだった


これら一連の経過が

巡り巡って

2008年秋の金融危機を生みだし

リーマンショックを導いた

2011年夏には

EU域内で債務ショックを派生させ

ユーロ危機へと発展させるその状況のお膳立てをする

という事態まで引き起こしていた

これら一連の経過に共通していたのは

過剰流動性をもったドルと

それによるドル余り現象であった


環境破壊と経済危機とは

共に

エネルギー資源と基軸通貨となったドルとが

連携して生み落とした鬼っ子と呼ぶべきものであったのだ

人類は環境と経済からみて

極めて有害なエネルギー資源から

離れることができない

エネルギーを創出する術が

他にないと思い込んでいるからだ

このことは

温暖化と貧困化を止めることが

できない

という意味のメッセージになっていた


水の惑星は

70億人に達した人類によって

その安定していた優良な環境を

自ら破壊する経過を

疑いもせず

ひらすら辿り続けている

この事実にさえまったく気づかない

ということが

問題の解決を一層遠ざけている


地下資源なしでエネルギーを確保することに成功した組織は

繁栄とそれによる平和の実現をより早める力をもつ

有効解は一つしかない

与え方次第で

環境と経済を復元復興させることはもとより

恒久平和の実現さえ可能になるのだ

エネルギーを金儲けの手段としてはならない

方法の選択を人類が誤った

ということが

惑星にさまざまな不具合をもたらしている
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再 生 再 建

2012-01-15 09:07:21 | Weblog
これまでに国会が採用してきた経済政策の一つでも

誤りのない

由緒ある

正しいものであったのなら

国の財政状態が

悪くなる一方

というこのような現状



生じてくることなど

およそ起きる筈がなかった

成果なき政策であることを棚に上げ

綻びた部分だけを繕っても

それは

これまでと同じ経過を

今後も更に繰り返すだけ

ということにしかならない


バブル崩壊に始まる

失われた二十年

という期間を通じて

国民は政治の劣化を

嫌と言うほど

見せつけられてきた

景気は何度も

何度も

もち直すそぶりを見せていたのだったが

効果のない経済政策の継続に終始していた国会が

累積債務の総額を

ついに千兆円の大台にまで

短期間で押し上げてしまっていた


無効な政策は

無策より劣る

何もしない方がまだマシなのだ


状況を却って悪化させただけであったからこそ

債務負担を増加させた

ということになる話なのだ

問題はきわめて単純なものであり

かつ簡単明瞭なものであった

国を劣化させてきた経緯に

素直に学ぶことができなければ

これからも

同じ粗末な経歴を

延々とひたすら繰り返すのみとなる


有効な対策は

消費税の税率を上げることだけ

だと代議員だけでなく

知識階級に属する国民の多くが

そう思い込んでいるようだ

このことが過去の失敗から学ばない政府を

この国の中で未だに維持させるための

最大の原因になっている

今後の経済情勢が悪化するだけ

となるのは

今更いうまでもないことだ


学習しない者は

望まない結果を

自らの意思で引き寄せる

それを甘受するのは当然の帰結

現況を眺めれば

まさしく

そのような展開になっている

不正な認識を握りしめていると

それがもたらす

正しからざる結末が

徐に

やってくる

それだけのことである


国税で有効需要を生み出すことは

決して不可能ではなかった

有効性を確かめないまま

昔有効だった政策を

今へと引き摺ってきたそのために

無効な需要を創出するのみ

という

くさぐさの経過に

国民がいま

大いに苦しんでいる


ものごとには原因というものがあり

しかるべき経過をへて

相応しい結果が与えられることで

一話が完結し

第二話へとそれが発展する仕組みになっている

誤った判断は

所期の成果を

引き出させない

状況が一向に改善しようとしないとき

認識の当否を

確認しておくことが

寧ろ重要なことなのだ

現状を放置して

対症療法に過ぎない増税で

問題を解決できる

と思い込んではならない


それは国力を緩慢に蝕み

国民をやがて

もっと不幸にするだけなのだ

数の論理で民主主義を悪用してきた国会が

失われた十年を

倍の二十年へと変えていた

この事実を

しかと見定めておく必要があるだろう


数の多少を唯一の判断基準とする

質の劣った民主主義に汚染された国では

豊かさの源泉である富を失うだけでなく

国民をより不幸な状態へと突き落とす

判断するための基準とは

認識の正当性が担保されたものでなければならない


量としての知識は

質としの識知に

遠く及ばない

教育が担うべきものとは

知識を有効利用するための方法を

確立し

それを伝承する文化を育む

ということだけでよい

知識を役立てることができる能力は

必要な情報を勝手に探り出す

学習意欲を制御することは

だれにもできない


知識だけがそこにあっても

それは何の役にも立たない

正しい使い方を授けなければ

教育投資は

国を劣化させる人材を

再生産することを繰り返す

消費増税はその経過を示すものの一つ

国民の判断が国会を凌駕する

ようになった国家は

間違いなく発展する

理にかなった統治は

繁栄を導かずにはおかないのだ

誤謬のない認識は

健全な判断を連れてくる

そうでない国家が

世界を指導する役割を担ってきたために

軍拡と温暖化とが手を携えてやってきた


国際経済にも

そのしわ寄せが現れるようになったのだった

経過の過ちに気づいた国の国民が

結果を換える能力を顕在化させるとき

過去に類例のないあたらしい枠組みを

作り出す

だが

問題の所在と

その深刻さがもつ意味に

まったくといってよいほど

文明は気づけなくなっている


民主主義を再生し

再建するための唯一の鍵は

教育にある

考える力は批判精神に宿る

権威主義的な管理手法と

効率を重視したマスプロ教育のあり方とが

日本だけでなく

世界の現状を生み出してきたものの

正体

その到達点である就職という名の就社システムに

教育制度が迎合していったことにより

逼塞する逃げ場のない状況が築かれた

学卒者が就職できないというこの時代こそ

既存の進学就職システムが

自らの手で生み出してきたものなのだ

蛇が己の尾を飲み込もうとしている図に

そのサイクルはよく似ている
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隠 蔽 体 質 ①

2012-01-08 07:56:40 | Weblog
電力消費を減らしたことで

余らせた電気エネルギーを

量的に表記するための方法は

まだ

使われたことがない

そこには

電力会社が

隠しておかなければならない秘密が

潜んでいるからだ


節電することができずに

結果として消費された電力のことは

使用率ということば

で表わされている

そこには使われなかった部分の要素が

完璧にえぐり取られている


使用率が80%になっているとき

消費されなかった電力の比率は

即ち20%

になっていなければならない

使われなかった電力は

エネルギーとして有効利用されなかったもの

つまり

無駄となったものであることを示す数値に他ならない


消費者が努力して余らせた電力なら

それは節電率という表記が相応しい

交流送電という現在のインフラには

使用率と節電率以外に

もう一つ見逃されてきた大きな要因が隠されている

それが投棄率

交流電流は貯めることも

止めておくことも

できない

電力消費を惜しんでも

それは捨てる電流をただ増やすだけのこと

実に勿体ないことを

国と電力会社は

国民に強いているということなのだ

止っていることができない電流は

使わなければ

捨ててしまわなければ危険である

溢れ出た電流は漏電を引き起こす

更に

電流はそもそも

保存が効かないものなのだ


電流をその状態で維持しておくためには

安定した状態で発電を続けていなければならない

発電を上回る消費の発生は

需要が供給を超える事態を引き起こす

つまり

供給過不足は

安定していた電圧を変化させ

電力供給の安定性を奪う

という結果を生じさせものとなる

照明などは明滅を不規則に繰り返し

モーターの回転は唐突に乱れる


電力会社と国は

使用率という表現のみを使っており

節電率をそれに対比させない形式で公表してはいても

使われなかった電力を意味する投棄率には

言及したことがなかった

その結果

国民の目から真実を遠ざけた

国が見るべきものをみていなかったそのために

起きている事態のもつ真の意味を

国民は理解できない状態に置かれていた

この経過は洗脳と呼ぶべきことに等しい


発電した電力に対する使用率とは

消費されなかった電力の比率を

間接的に表していた

100に満たない数字の分だけ

資源を燃やして発電した貴重な電力は

地の底へと投棄されてゆく

決して役に立つことなく

安全を確保するために

ただ捨てられてゆく定めにある

発電量とは

使用率と投棄率とを足し合わせたもの

節電率は投棄率に含まれる成分の一つ


発電した全ての電力が消費されていたのであれば

使用率は100%となっていた

この状態は本来あり得ないことなのだ

発電に対する消費の割合が100%である場合

たった一人の気まぐれから

何かの電気製品のスイッチがオンになったとき

ただそれだけで

需要が供給量を

簡単に超えてしまう

ということになる


発電機の回転数は厳密に定められており

その状態を常時保っていることで

交流送電を成り立たせている周波数が維持される

電力需要が一部で勝手に増えたからといって

発電所で

増加した分の電力需要を補うために

別の発電機を即座に起動させる

などということは

できない

蒸気発電では

水蒸気に圧力をかけて

重いタービンを回すまでに

相当の時間を要する


広域停電が起きるのは

災害を除けば

電力需要が発電所の供給能力を量的に超えたとき

国と電力会社が国民に求めている節電努力は

停止している原発の代わりを務める火力発電にかかっている負担を

減らすための措置なのだ

二酸化炭素がより多く発生することなどは

まったく視野に入っていなかった


電力会社が公表している使用率とは

消費者が節電した結果だけでなく

電流を維持するための

その他必要とされるさまざまな措置のひとつである

接地電流の割合を

反転した形式で

具体的に指し示すためのものでもあったのだ


広域停電を防ぐための節電と

二酸化炭素を減らすための節電のそれぞれの間には

関連する部分がまるでない

交流の発電機には

節電に応じた出力調整をする能力が根本的に欠けており

地下資源を安定的に消費することで

厳密に定められた電圧と周波数とを保っている

すべての交流発電機は

毎秒50回転

または

60回転という高い運動量を

いかなるときにも

維持することができていなければならない

節電したからといって

回転数を減らしてしまうと

それは周波数を変化させることになる

乱れた周波数をもつ電流は

電気エネルギーを役に立たないものにする

モーターの制御が不安定になれば

位置決め精度は狂い

精密加工することは不可能になる

あらゆるディスクから

回転動作の安定性が失われ

電気製品がもつその役割を

一瞬で果たせなくしてしまう


交流送電というシステムは

本質的に

発電出力の制御を許さない

電力会社は需要動向の変化に関わらず

一定規模の発電を

最低限

常時保っていなければならない立場に置かれている


電力と環境に関する問題の全ては

電力会社が交流送電の限界を

告知しなかったことに起因する

隠蔽体質という表現は

正確にそのもつ意味を

国民によく伝えていたのだった


原発の殆どが稼働を停止している現在

どの電力会社の管内でも

広域停電などまったく起きていなかった

つまり

電力不足は発生しない

ということなのだ

すべての原発を止めたとしても

この状況は変わらない

交流送電には

電力を増やす仕組みが本来隠されている

電力需要のピークとなる時期にだけ

ブラックアウトになることがある


その事実を国民が知ってしまうと

電気料金を設定した背後の経緯が表沙汰になるだけでなく

電力不足を理由とした原発の再稼働が困難となり

あたらしい原発の増設も停止せざるを得なくなる

国民にとっての利益が

電力会社にとっては不利益なのだ


ここに問題の本質が潜んでいる
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こ と の は

2012-01-01 07:16:44 | Weblog
むかし

言葉には力というものが宿っていた

いま

それはどこか

遠くの

みえない世界

へと消え去ってしまった


さして意味のない

上っ面だけの言語で

人々はさまざまに会話し

何かを分かった積りで

安心しきっている

重さのないふわふわした

ことば

それは

もはや記号に過ぎない


空疎な情報をやりとりすることで

日常が営まれている

意味の重みのない話だから

語られた内容の殆どは

実を結ばない

不稔性の会話が

いたるところで行われ

時だけが

傍らを

ただ

通り過ぎてゆく


意味の消えた情報が

無数に飛び交い

そのうちの

大多数が支持するものだけに

肉体が群がる

価値を決める権利があるのは

マジョリティ

数の多さが真実を裏付ける根拠

となっている虚ろな世界

大多数が認めたものだけが

価値の基準と看做される

この世では

真実

というのは相対的な関係にあるもののこと

対象が変化すれば

判断基準は自動的に切り替わる

絶対的な真実は従って存在せず

価値は相対的な関係の中でのみたゆたう


ことばの軽さを埋めるために

より多く表現することで

足りなくなったものを補い

早口でかつ饒舌

であることが牽引力を引き立てる

こうして意味の抜け落ちた情報が

次々に伝播してゆく


不正確な知識が

エモーションを煽るとき

状況は一途に劣化する

政治経済の現状をみれば

目に余るものがある

教育とメディアが負うべき責は

はるかに重い


止まらない温暖化

ドルの過剰流動性

国家債務の一方的増加

国民の貧困

軍拡を進めるための理由になっている

仮想敵という名の不在の実態

テロル

拡散する核

ドル経済圏を支えるための外貨のすべて

過剰消費と階級格差の拡大


これら

すべての項目には

歴とした必然性があった

判断が正しいものであったのなら

不具合を生み出す余地など生じる筈がない


知の成果

が連れてきたものたちこそが

災いのタネだった

運用の正当性を検証しないまま

システムを保守しようとしてはならない

過ったことを知りながら

有効な手を打たない

これが過ちの本質であることを

その昔

孔子は既に語り終えていた


文明はたしかに進歩したのだったが

決して進化してなどいなかった

2500年前の識知が

その事実を現代によく伝えている


誤った事実をそれと悟らない人類に

地球は

安定していた気候の条件を

奪い去ることで報いている

この変化は

文明に対する警告なのだ

すべての問題は

相互にかかわり合っている

そのうちのひとつでも片付けることができれば

残された課題の一切は

一斉に鎮まる


ことだま は

知に基づかず

それを使う肉体にのみ

宿る
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