経済メカニズムを
円滑に成り立たせていた
その仕組み
が
新型コロナウィルスが唐突に登場し
蔓延するようになってから
それまで恙なく機能していた
仕組みを維持するための
動力
を生みだしていた源が
呆気なく
止まってしまい
世界の様相は
その段階で
一変した
大きく様変わりした仕組み
に
ひとびとは労働機会を一斉に奪われ
外出することさえままならない
という状況へと
ほぼ一瞬で陥った
自粛という状態に拘禁されたまま
自宅に閉じこもって過ごすことを
国家によって強いられた
ヒトがヒトに近づけば
新型ウィルスに感染する
そのリスクは高まる
肺炎や脳炎などの
さまざまな炎症を引き起こし
高熱で長時間苦しむ
意識混濁が起き
呼吸困難となったのち
短時間で死に至る
そんな事例が
同時的に多発した
このウィルスによる感染
を避けるためには
できる限り外へ出てはならず
屋内で過ごすことが義務となる
店舗からは活気が失せ
歩道からは人影が消え
路上にいるのは動物ばかり
ヨーロッパからの映像は
そう伝えている
必要最小限の外出は可能でも
自粛規制を逸脱すれば
犯罪人と等しい扱いを受ける
多くの国でそうなった
日本の場合
事態はそれほど
深刻化していないものの
感染者の数は
着実に増加する一方
という状況で推移し
死亡したひとの割合は
感染率に連動して変化した
これまでのところ
感染を拡大するリスクを減らす
という対策以外に有効な術はなく
具体的な対抗策は
なにひとつ見当たらない
マスクを装着する義務が
地球のほぼ全域で
防衛手段として推奨された
一斉に行動を自粛するよう
政府と自治体からの要請
が相次いで出されるようになり
実行可能な国から
補償措置が
可及的速やかに適用された
感染率の高い国では
隔離措置が厳密に実施され
病室は満杯状態で患者が溢れ
廊下や屋外のテント
にまで病人が横たわっている
そんな映像が世界中にながされた
最近になってから
感染率
が指標として重要視されるようになり
抗体を保有する感染経験者を
サポート要員として登用する
制度が動き始めた
ウィルスと戦うための武器
である抗体は
感染した経験者でなければ
保有することができない
という理解が次第に深まってゆき
抗体保有の有無を調べた方が
疫学的検査を実施するより
手っ取り早い
という認識が急速に広まった
感染テストを実施するのではなく
血液中の抗体密度
を調べるという方法
が寧ろ注目されるようになってきた
ウィルスは遺伝子コードの
独立した意味のある
断片にすぎない
封筒(エンベロープ)に収容された
RNAを複製するための側鎖
として利用している
球形のエンベロープや
六角錐で足のついたものの中に
収納されていて
細胞核についている穴の何処かから
核内へと侵入し
そこでDNAと結びついて
情報をコピーする
このためウィルスには
自力で遺伝子配列を維持する能力
がなく
寄生するための宿主の存在
を絶対的に必要とした
こうした事情で
感染機会を増やすことだけが
ウィルスとして増殖することを
可能な状態にした
このことは
生物主体として自立する能力がない
という条件があるという意味をもつ
細菌が培地で増殖するものであるのに対し
ウィルスは宿主に寄生することでしか
本来の機能を果たし得ない
寄生するための宿主
がそこに不在であるのなら
繁殖することは固より
遺伝子として存続する
ことすらできない
という条件に縛られている
ペストは細菌であるため
培地となる活性を有する生体内部
に入りこみさえすれば
単独で増殖して仲間を増やせる
ペスト菌やコレラ菌は
ヒトの肉体を
繁殖の媒質として利用することで
種としての勢力を拡大できる
ウィルスは遺伝子コードの断片の一部
であるに過ぎないため
宿主の細胞核内へと入り込まなければ
塩基対(DNAの二重らせん)を利用
することができない
このため
己の遺伝子コピーをつくるためには
宿主の細胞核の中に侵入することで
DNAコードのコピーを
繰り返し量産する必要に
追い立てられる
感染機会を増やすことができないと
生物の前駆体としての役割を
つまり果たせなくなる
この段階に至ってはじめて
パンデミックは終息する
ウィルスがもつこの制約条件は
大航海時代に
新天地を開拓して
植民地化を進め
そこに住んでいた先住民族を
馴致せしめたことで
富を母国スペインへと
積み上げさせる
という歴史を
先例として残した
コロナウィルスがやっている侵略劇は
大航海時代の植民地化プログラム
と相通ずる同根の歴史を
現代に繰り返す
というプロセスと同じ
侵略者は先住民の土地を取り上げ
植民地経営で得た富を
本国へと移転し国家を大いに繁栄させた
ウィルスは宿主の肉体を占領して
自らの遺伝子を大量に複製し
血液に紛れ込ませて
内蔵の細胞核内へと送り込み
そこに炎症を引き起こし
肺炎や脳炎を発症させて
宿主の活性を利用して繁殖する
飽和すれば
別の新たな宿主に感染する
という行為を繰り返す
このプロセスは
ヒトの植民地化と同じことであり
ウィルスが繁栄を急ぐほどに
宿主の活性を自ら損ない
死へと至らしめることになる
己の生存条件を
それと知らずに劣悪化させてしまい
やがて滅んで終息へと至る
道を繰り返し辿り続ける
植民地経営は富の移転を効率化し
最終的に利益の獲得を自ら損なう
ことになる経過を宿命として
与えられている
欲望というものは
このようにして
最終的に持続可能性を
みずから手放すサダメにあるのだ
行為の質に違いはあるが
ウィルスがやっていることは
大航海時代の植民地化プロセス
と変わりがないレベル
それが生む収奪の連鎖
が途切れた時
循環性は断ち切られ
システムとして機能することが
不可能となる
先住民は土地を侵略されただけでなく
疫病を知らずにいた
抗体をもつ機会がまったくなかった
ペスト菌に呆気なく冒され
大量死を余儀なくされて
文明の崩壊を経て
少数民族となって生き延びた
土地と生命を同時に奪われる
という悲惨な末路に先住民族は呑み込まれ
インカ帝国はこうして滅亡した
これと同様の経過は
イースター島でも起きていて
細菌感染に無防備だったということが
そこに成り立っていた
文明の崩壊へと繋がった
ウィルスは遺伝子を乗っ取ることで
自らの複製を大量に生みだし
繁栄をいっとき極めはするのだが
その直後
宿主を失って自らも
消え去る
感染終息を急ぐためには
ピークアウトを早める
に若くはない
征服者たちは土地と暮らしを
合法性を装って収奪する
という経過を植民地へと残した
だがその状態はつづかない
抵抗運動がひとたび起きれば
それが独立運動へと結びつき
植民地だった地域は
民族自決権を行使できる
ような制度へと変化する
これは世界中の至る所で
何度も繰り返し起きていた
普遍的な共通の事例
繁殖行動を最大化しようとすると
その先にまっているのは
滅びの場
というその共通の特徴は
侵略行為のもつ本質を
よく物語るものとなっている
侵略者がそこに生まれると
反撃するための独立運動
が組織化され
やがて統治システムへと
それが跳ね返る
ドイツ軍のフランス侵攻が
パルチザンを生み
西部戦線を東へと後退させた
事例からもその共通の特徴が窺える
免疫反応は抵抗運動の母体
侵略は既存のシステムを破壊し
死者の量産を通じて
混沌を勢いよく押し広げる
ウィルスの感染は
人体への侵略という点で
人の世のあり方と異ならず
最後には繁殖基盤を失って
自らの繁栄の喪失を
それと知らずに差し招く
植民地経営を支えてきたのは
先住民族を隷属させる仕組みだったが
パンデミックは宿主の生存
を必要条件として設定した
この与えられた条件
を有効に利用することで
繁殖効率を最大化しようとする
その強欲
を利用すれば
ウィルスの生存条件を
自発的に喪失させることが
可能となる
ウィルスに一度でも感染しておけば
自動的に抗体となる組織が生みだされ
侵略者に対する反撃を
自律的に何度でも引き起こす
この仕組みを免疫と呼び
生体活性反応の一つとして
位置づけた
キッカケとなったのが
天然痘を撲滅することに繋がった
予防接種というものだった
ワクチンは細菌やウィルスを弱毒化して
ヒトに敢えて感染させることで
抗体を自発的に組織化するための
防衛行為という対抗措置
この免疫を生み出すことは
薬では不可能であり
疫病を意図的に
体内へと取り込むことで
抵抗運動を誘発するという
免疫システムの意味を
正しく理解していれば
有効な使い方はなにか
という条件が見えてくる
大量の知識があっても
知識の意味を理解できないと
良好な結果は得られない
温暖化が止まらずに進み続けているのは
正しい認識がそこになく
誤謬に充ちた理解が蔓延した
ことが災いとなって今に残された
有効解を特定することが
できないことを悟れずに
やみくもに対抗策を繰り出しても
所期の成果は得られない
これら一連の失敗の連鎖こそ
反証となっているメッセージ
五感を研ぎ澄ます訓練を積むことこそが
有害な変化を予防するための
最初のきっかけとなる
これに何かを足すことで
よりよい解が姿をみせる
円滑に成り立たせていた
その仕組み
が
新型コロナウィルスが唐突に登場し
蔓延するようになってから
それまで恙なく機能していた
仕組みを維持するための
動力
を生みだしていた源が
呆気なく
止まってしまい
世界の様相は
その段階で
一変した
大きく様変わりした仕組み
に
ひとびとは労働機会を一斉に奪われ
外出することさえままならない
という状況へと
ほぼ一瞬で陥った
自粛という状態に拘禁されたまま
自宅に閉じこもって過ごすことを
国家によって強いられた
ヒトがヒトに近づけば
新型ウィルスに感染する
そのリスクは高まる
肺炎や脳炎などの
さまざまな炎症を引き起こし
高熱で長時間苦しむ
意識混濁が起き
呼吸困難となったのち
短時間で死に至る
そんな事例が
同時的に多発した
このウィルスによる感染
を避けるためには
できる限り外へ出てはならず
屋内で過ごすことが義務となる
店舗からは活気が失せ
歩道からは人影が消え
路上にいるのは動物ばかり
ヨーロッパからの映像は
そう伝えている
必要最小限の外出は可能でも
自粛規制を逸脱すれば
犯罪人と等しい扱いを受ける
多くの国でそうなった
日本の場合
事態はそれほど
深刻化していないものの
感染者の数は
着実に増加する一方
という状況で推移し
死亡したひとの割合は
感染率に連動して変化した
これまでのところ
感染を拡大するリスクを減らす
という対策以外に有効な術はなく
具体的な対抗策は
なにひとつ見当たらない
マスクを装着する義務が
地球のほぼ全域で
防衛手段として推奨された
一斉に行動を自粛するよう
政府と自治体からの要請
が相次いで出されるようになり
実行可能な国から
補償措置が
可及的速やかに適用された
感染率の高い国では
隔離措置が厳密に実施され
病室は満杯状態で患者が溢れ
廊下や屋外のテント
にまで病人が横たわっている
そんな映像が世界中にながされた
最近になってから
感染率
が指標として重要視されるようになり
抗体を保有する感染経験者を
サポート要員として登用する
制度が動き始めた
ウィルスと戦うための武器
である抗体は
感染した経験者でなければ
保有することができない
という理解が次第に深まってゆき
抗体保有の有無を調べた方が
疫学的検査を実施するより
手っ取り早い
という認識が急速に広まった
感染テストを実施するのではなく
血液中の抗体密度
を調べるという方法
が寧ろ注目されるようになってきた
ウィルスは遺伝子コードの
独立した意味のある
断片にすぎない
封筒(エンベロープ)に収容された
RNAを複製するための側鎖
として利用している
球形のエンベロープや
六角錐で足のついたものの中に
収納されていて
細胞核についている穴の何処かから
核内へと侵入し
そこでDNAと結びついて
情報をコピーする
このためウィルスには
自力で遺伝子配列を維持する能力
がなく
寄生するための宿主の存在
を絶対的に必要とした
こうした事情で
感染機会を増やすことだけが
ウィルスとして増殖することを
可能な状態にした
このことは
生物主体として自立する能力がない
という条件があるという意味をもつ
細菌が培地で増殖するものであるのに対し
ウィルスは宿主に寄生することでしか
本来の機能を果たし得ない
寄生するための宿主
がそこに不在であるのなら
繁殖することは固より
遺伝子として存続する
ことすらできない
という条件に縛られている
ペストは細菌であるため
培地となる活性を有する生体内部
に入りこみさえすれば
単独で増殖して仲間を増やせる
ペスト菌やコレラ菌は
ヒトの肉体を
繁殖の媒質として利用することで
種としての勢力を拡大できる
ウィルスは遺伝子コードの断片の一部
であるに過ぎないため
宿主の細胞核内へと入り込まなければ
塩基対(DNAの二重らせん)を利用
することができない
このため
己の遺伝子コピーをつくるためには
宿主の細胞核の中に侵入することで
DNAコードのコピーを
繰り返し量産する必要に
追い立てられる
感染機会を増やすことができないと
生物の前駆体としての役割を
つまり果たせなくなる
この段階に至ってはじめて
パンデミックは終息する
ウィルスがもつこの制約条件は
大航海時代に
新天地を開拓して
植民地化を進め
そこに住んでいた先住民族を
馴致せしめたことで
富を母国スペインへと
積み上げさせる
という歴史を
先例として残した
コロナウィルスがやっている侵略劇は
大航海時代の植民地化プログラム
と相通ずる同根の歴史を
現代に繰り返す
というプロセスと同じ
侵略者は先住民の土地を取り上げ
植民地経営で得た富を
本国へと移転し国家を大いに繁栄させた
ウィルスは宿主の肉体を占領して
自らの遺伝子を大量に複製し
血液に紛れ込ませて
内蔵の細胞核内へと送り込み
そこに炎症を引き起こし
肺炎や脳炎を発症させて
宿主の活性を利用して繁殖する
飽和すれば
別の新たな宿主に感染する
という行為を繰り返す
このプロセスは
ヒトの植民地化と同じことであり
ウィルスが繁栄を急ぐほどに
宿主の活性を自ら損ない
死へと至らしめることになる
己の生存条件を
それと知らずに劣悪化させてしまい
やがて滅んで終息へと至る
道を繰り返し辿り続ける
植民地経営は富の移転を効率化し
最終的に利益の獲得を自ら損なう
ことになる経過を宿命として
与えられている
欲望というものは
このようにして
最終的に持続可能性を
みずから手放すサダメにあるのだ
行為の質に違いはあるが
ウィルスがやっていることは
大航海時代の植民地化プロセス
と変わりがないレベル
それが生む収奪の連鎖
が途切れた時
循環性は断ち切られ
システムとして機能することが
不可能となる
先住民は土地を侵略されただけでなく
疫病を知らずにいた
抗体をもつ機会がまったくなかった
ペスト菌に呆気なく冒され
大量死を余儀なくされて
文明の崩壊を経て
少数民族となって生き延びた
土地と生命を同時に奪われる
という悲惨な末路に先住民族は呑み込まれ
インカ帝国はこうして滅亡した
これと同様の経過は
イースター島でも起きていて
細菌感染に無防備だったということが
そこに成り立っていた
文明の崩壊へと繋がった
ウィルスは遺伝子を乗っ取ることで
自らの複製を大量に生みだし
繁栄をいっとき極めはするのだが
その直後
宿主を失って自らも
消え去る
感染終息を急ぐためには
ピークアウトを早める
に若くはない
征服者たちは土地と暮らしを
合法性を装って収奪する
という経過を植民地へと残した
だがその状態はつづかない
抵抗運動がひとたび起きれば
それが独立運動へと結びつき
植民地だった地域は
民族自決権を行使できる
ような制度へと変化する
これは世界中の至る所で
何度も繰り返し起きていた
普遍的な共通の事例
繁殖行動を最大化しようとすると
その先にまっているのは
滅びの場
というその共通の特徴は
侵略行為のもつ本質を
よく物語るものとなっている
侵略者がそこに生まれると
反撃するための独立運動
が組織化され
やがて統治システムへと
それが跳ね返る
ドイツ軍のフランス侵攻が
パルチザンを生み
西部戦線を東へと後退させた
事例からもその共通の特徴が窺える
免疫反応は抵抗運動の母体
侵略は既存のシステムを破壊し
死者の量産を通じて
混沌を勢いよく押し広げる
ウィルスの感染は
人体への侵略という点で
人の世のあり方と異ならず
最後には繁殖基盤を失って
自らの繁栄の喪失を
それと知らずに差し招く
植民地経営を支えてきたのは
先住民族を隷属させる仕組みだったが
パンデミックは宿主の生存
を必要条件として設定した
この与えられた条件
を有効に利用することで
繁殖効率を最大化しようとする
その強欲
を利用すれば
ウィルスの生存条件を
自発的に喪失させることが
可能となる
ウィルスに一度でも感染しておけば
自動的に抗体となる組織が生みだされ
侵略者に対する反撃を
自律的に何度でも引き起こす
この仕組みを免疫と呼び
生体活性反応の一つとして
位置づけた
キッカケとなったのが
天然痘を撲滅することに繋がった
予防接種というものだった
ワクチンは細菌やウィルスを弱毒化して
ヒトに敢えて感染させることで
抗体を自発的に組織化するための
防衛行為という対抗措置
この免疫を生み出すことは
薬では不可能であり
疫病を意図的に
体内へと取り込むことで
抵抗運動を誘発するという
免疫システムの意味を
正しく理解していれば
有効な使い方はなにか
という条件が見えてくる
大量の知識があっても
知識の意味を理解できないと
良好な結果は得られない
温暖化が止まらずに進み続けているのは
正しい認識がそこになく
誤謬に充ちた理解が蔓延した
ことが災いとなって今に残された
有効解を特定することが
できないことを悟れずに
やみくもに対抗策を繰り出しても
所期の成果は得られない
これら一連の失敗の連鎖こそ
反証となっているメッセージ
五感を研ぎ澄ます訓練を積むことこそが
有害な変化を予防するための
最初のきっかけとなる
これに何かを足すことで
よりよい解が姿をみせる