こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

環 境 異 変

2012-04-29 08:10:56 | Weblog
温室効果ガスの濃度を

結局

1ppmも下げることができなかった21世紀の文明は

異常気象に代表される環境異変の影響を

これから更に強く

受けることになる


発達した低気圧は

より優勢な高気圧を

下降局面で生み出す

気流の上昇は

そのピークに達すると

反転して降下する

対流圏はその上限が規定する


上昇気流は地表の大気密度を引き下げ

低気圧と呼ばれるものとなる

上昇した低気圧はやがて下降し

気圧を押し下げる高気圧と呼ばれるものとなる

低気圧が高気圧を生み

高気圧が次の低気圧の原因になる

この現象を対流と呼ぶ


対流圏で気温が高くなると

温められた海面から水蒸気がより多く立ち昇る

気温が上がれば上がるほど

低気圧はその勢力を強め

発達した低気圧へと次第に成長する


風は気圧の高い方から

低い方へと向かって流れ

気圧差が大きければ大きいほど

吹く風の強さはその猛り方を増す


低気圧が発達すればするほど

周囲にあるどこかの高気圧から

地上へと流れ込む風の勢いは

高くなる

台風が生み出す強風は

低気圧と高気圧の位置関係で定まる


地表では最近

強風を募らせる日が多く見られるようになった

低気圧が発達するというだけで

周辺の高気圧から低気圧へと向かう気流は

強風となって吹き荒れる

その頻度がこのところ急速に高くなってきた


一方で増加した降水量の多さが

集中豪雨という結果を生み

洪水や土砂崩れの被害を

世界中で拡大するようにもなってもいた

地表の平均気温が高まれば

蒸発する気体の水は増加する

低気圧は気体の水である水蒸気を

高空へと運び

上層の寒気にそれが触れることで

気体の水は液体の水へと凝固し

その姿を雲から雨へと大きく変える


地表の蒸発蒸散作用が増えれば増えるほど

降水量も同じ比率で増加する

ゲリラ豪雨を生み出しているのは

これらの自然条件だけではなく

ガスを燃やす

という人為的な行為を増やしたたということが

気体の水を世界中のいたるところで

量産するという経過を生み出している

水浸しになる地域を増やしただけでなく

旱魃で苦しむ地域をも

生み出す

という好ましからざる展開が

この惑星では観測されるようになってきた


文明はガスの燃焼を

即刻止めなければならない状況を

自ら生み出している

ガスの成分はメタン (CH4)

一つの炭素原子に四つの水素原子が結びつき

それが連凧のように

長く伸びている

メタンを燃やすと大気中の酸素と化合し

一つの二酸化炭素(CO2)と

二つの水(H2O)とが同時に作られる


人類がガスを燃やせば燃やすほど

降水量は即ち増加する

このサイクルが文明にはまだ

見えていない

炭素を主成分とする石油を燃やすと

二酸化炭素が増えることは分かっていても

炭化水素であるガスを燃やすと

炭素の量が少ないことから

クリーンエネルギーだと思われ

石油からガスへの切り替えが推奨されている始末


どちらの有機化合物も

地下から掘り出されてきた

地球由来の地下資源

という点で共通する部分をもっている

これに燃料電池の資源である水素が加わると

降水量は急激に増加する

という局面を文明はやがて迎えることになる


地下資源に依存してきた文明は

温暖化とその結果である降水量の増加による洪水の被害を

自らの手で生み出すようになるのである

人類は二酸化炭素の弊害についてはよく認識するようにはなったのだが

地球がもつ水の絶対量が増える

という変化の意味にまったく気づいてはいないのだ

考える能力を備えていながら

活用する機会を失っている


地表には強風が吹き荒れ

ゲリラ豪雨とドカ雪が降るようになり

海面の水位は

上昇の一途を辿り続けるようになっている

問題として指摘しておくべきことは

環境異変を引き起こしているそのメカニズムと

因果関係に対する認識の度合いの浅さ

とに

集約できる

という一点のみ

人類の狂気は

あるプログラムが

起動したことによって与えられている

その訳を知る日は

近い


文明がこれから進化発展していくためには

当面の課題である環境異変について

正しく知ることこそが肝要なのだ

地下資源を消費しなくても

電気エネルギーを取り出す方法は残されている

そこに気づかない限り

文明は

地球からの報復攻撃をまともに受ける

その原因を作ったのが人間である以上

どのような結末がその先に待ち構えていようとも

その責任を引き受けるのは

義務


正しい現実認識を人類が抱くようになるまでのあいだ

地球の環境は荒みつづける

知識は正しく使うためのもの

どんなに多くの知識があっても

その使い方を知らなかったのであれば

絵に書いた 餅


政治の劣化

経済の劣化

認識の劣化

などは

教育が失敗したことによって

文明が世に与えてきたものに相違ない

止まらない温暖化とは

誤った認識に縛られた人類が

率先して

結実させてきた当のそのもの

という意味をもつ

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秘 密 主 義 ①

2012-04-22 08:05:40 | Weblog
電気は簡単に作りだせる

磁石がそこにあって

磁場を変化させるための何らかの運動エネルギーを

人為的に

そこへ与えてやるだけのこと

必要な電力(電流と電圧)は

いとも簡単に

その場で取り出せるようなものになる


課題となっているのは磁場変化の維持

ということ

ただ一つだけ

コイルの中で磁石を回転させると

その磁場変化の作用で

一定の電力がそこに誘導される


現在のエネルギーシステムは

炭素系地下資源を燃やすことで蒸気をつくり

それを加圧することで

100度以上の高温を引き出し

高い蒸気圧を使って

回転運動を導くためのエネルギーを取り出している

火力発電所とは蒸気機関で磁場変化を生み出し

それにより電力を供給するための電源という意味をもつ

ガスで直接熱流を導く方法もあるのだが

蒸気となった水の粘性を活用する方が

運動効率をより高めることができる

蒸気発電は原発でも実施されていて

核分裂反応を蒸気の熱源とすることで

そこから効率よく電力を

大量に取り出せるようになっていた


あらゆる熱源を利用できる

というのが蒸気発電の特徴なのだ

ガスタービンは天然ガスの熱流を利用し

蒸気タービンは水のもつ粘性と

圧力特性を流体として利用することで

回転運動の動力源を確保する


可燃性の資源であれば

どんなものであれ

熱源として使える

という交流発電機が

19世紀の終わり頃に作られていた


運動エネルギーは回転だけとは限らない

上下運動や水平運動であっても

有効な磁場変化を引き出せる

文明が使えるエネルギーとして

まったく不足のない電源が発明されていた

変化する成分の一つである周波数が低いままだと

発生する起電力も低下したものになる

このことは発電効率を引き下げる

という望ましからざる結果を招くことだった


自然エネルギーである風力や波力は

交流を直流出力に変換して

取り出す仕組みになっている

回転数が余りにも低いからである

低いままの周波数は

要するに

エネルギー的にみて損なのだ

太陽電池はもともと直流出力であるため

一定の周波数をもつ交流へと

変換するための機器を

出力側に関与させておかなければならなかった


東電の交流送電システムは

50ヘルツの周波数をもつ6600ボルトの高圧電流を

100ボルトへ減圧させ

それを家庭用の分電盤へと引き込むことで

誘導電流が生み出せるようになっている

太陽光発電が生み出した直流を

50ヘルツの交流にすることはできても

96ボルト付近の電圧を

6600ボルトへと昇圧することまではできない

電力会社が自然エネルギーを買っているのは

地下資源の消費を減らす

という目的を果たすためでは決してない

それは初めから不可能なことだった


電流は電位の高い方から低い方へ向かって流れることができるのみ

高い電位へと逆流させることは

できない

100ボルトから6600ボルトの配電線に

電流を戻すことは不可能なのだ


電流同士の衝突は

スパークを伴った爆発を惹き起す

電圧が高ければ高いほど

その破壊力は巨大化する

危険を冒してまで役に立たない自然エネルギーに

代価支払っていたのだったからこそ

太陽光付加金という

あたらしい請求項目が導入された

ということなのだ

発電設備を増やせば

地下資源の消費が減って

温暖化が止まる

と皆が勝手に信じ込んでいた

その全員が

無駄なコストを分担し

国と業界と国民とが

三方一両損という関係へと陥ってしまったのだった

問題はその事実に誰一人気づかない

というその点にある


温暖化対策に膨大な予算を投下し続けていながら

大気中の二酸化炭素濃度は増加の一途を尚辿っている

事実関係の確認を怠っていたということが

国の債務を増大させ

ついに1000兆円の大台を突破させてしまった

ということなのである


電力会社は自然エネルギーの非有効性を

最もよく理解している組織である

買い取り単価を引き下げなければ

経営が成り立たなくなることを

事実としてよく承知している立場にあった

環境先進国とされているドイツの電力業界が

真っ先に破綻しはじめるようになってきた

合理性のない仕組みは

立ち行かなくなるものなのだ


日本では買い取り単価を更に引き上げて

先行するドイツのレベルに追いつこうと図っている

太陽電池の設置面積をこれから拡大しようとする段階にあるのだが

先に尻に火がついているドイツに学ばなければ

電力産業の再編成を避けることは困難となる

電力会社は秘密主義をこの先も貫き通す以外に

残された道がない

国民が真相を知ったとき

業界が犯した行為のもつ罪の重さが

一瞬で

世界中を覚醒させることだろう


隠蔽体質となったことには

それなりの理由がある

政府と国民とに

決して知られてはならない重大な秘密は

一つだけではないのだ


原発が全停止する状態になったとしても

電力不足などはおきない

3.11があった昨年は

国民がこぞって節電に協力したため

供給電力量は100%以下で推移した

その代わり

電力会社の収入は大きく落ち込んでしまうこととなった

今年は節電に努めなくても

電力が足りるようになっている

発電量は減っており

供給量も減っているはずなのだが

ひときわ厳しいこの冬の電力需要の増加には

対応することがよくできていた

ここにもう一つ

別の秘密が隠されている


広域停電を起こして収入を大幅に減らすより

販売量を増やしていく方が得策だということを

業界は昨年の一斉節電でよく理解した

表向き節電を要請していながら

電力消費が増えることを望ましく思っている


交流の高圧長距離送電という方法には

電気を増やして使うための仕組みが

隠されている

この内密にされているその仕組みが

太陽光発電を役に立たないものにした


節電は二次的に誘導された電流を消す行為

一次側の高圧電流が常に流れ続けるようになっており

発電所にかかっていた負担は

まったく減っていなかった

励磁電流が維持されていることによって

そこに一定の磁場変化が保たれている

励磁電流のないところに

電流を誘導発生させることはできない

励磁電流を制御するということは

誘導能力を犠牲にしなければ成り立たないことなのだ

消費できる電流は

誘導電流に限られる


この電力増殖を実行している部分を

業界は非接地系と呼んでいる

励磁電流を繰り返し再利用することが

これによりうまくできるようになっている

単一の励磁電流から

複数の誘導電流が生み出せるのだ

その一つを再び励磁電流として再利用すると

どこまで行っても損耗しない電力の供給網が

構築できる


周波数を多くすると

起電力はより高まる

変化するその割合が高くなっているからだ

交流の特徴を活用するシステムは

電源を減らして

電力を増殖することを可能にする


不足すると見込まれる産業用電力に

この方法を応用すると

広域停電を引き起こす蓋然性は低下する

一年の猶予期間が与えられていたその間に

電力会社がどう対応したか

ということが今年夏の電力需給の推移から

明瞭に見てとることができるだろう
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拙 速 主 義

2012-04-15 09:00:18 | Weblog
さして必要のないものを

急がせているその背後に潜む

或るものの正体

それは

不安

という心理状態であるに他ならぬ


一昨日

失敗に終わった北朝鮮のミサイルイベントは

空中で分解してしまう

という儚い結果を残した

先代指導者の唐突な死で

後継体制を急遽固める必要にかられていた上層部が

国の防衛能力を必要以上に誇示しようとして

開発を急いだその果てに

バラバラになって壊れる

という実に粗末な経過を現実のものとした


日本では止まっていた原発を再び稼働させるために

電力不足を避けることを名目として

その安全性を逸早く宣言するよう

政府内閣を動かした

踊らされているサルの姿は

愚かさそのものであったが

操っている側の思惑の粗末さは

哀れと呼ぶしか

他に適切な方法がないほどだ


供給電力が足りない状態に陥ると

広域停電を引き起こすことがある

電流の途絶は

産業活動全般を即座に停止させ

生活に重大な影響を及ぼすことになる

エネルギーが十分に確保されないとき

あらゆる産業は

その活動を停止せざるを得なくなる

ひとびとは その時

日常生活を営むことさえ不如意となる


不安がひとたび芽生えると

その原因を取り除こうとして

最も早い解決策を模索するようになる

そこで得たいくつかの解のうち

即効性のある対策に絞込み

集中突破することによって

当面の急務となっている項目を

全体のバランスを考慮せずに

拙速を承知の上で突っ走る

消費増税一辺倒となった内閣の姿には

税収不足への不安がよく見える


だが

その先で待ち受けている結末は

決して

望ましいものではない

ミサイルの空中分解など

誰も想定しなかったほどの

幼稚なレベルの展開だったのである


不安に駆られたひとは

あとさき

を考えずに

おしなべて

盲目的に安直な方法へと突進し

最悪の結果を手に入れる

ミサイルと原発の再稼働の間にあるその違いとは

結果がでるまでの期間に関する

遅速の差だけなのだ


北朝鮮では新指導体制の再編成を迫られており

日本では民主党政権の再評価が迫られていた

どちらのケースも

身からでた 錆

に過ぎないものだった

合理的な新体制の確立は

失敗の事例に多くを学んだ方にだけ

より早く訪れる


劣った指導体制というものは

国の存立をたちまち危ういものにする

求心力に疑問符がつくようであるならば

犠牲を伴ったおおいなる転換を

自らの手でサシマネク

ドラスティックな変化を避けていることは

できない

状況の反転は

遅延を埋め合わせる展開を導く

状況が先に変革を迫られると

内部分裂が勝手に起きることになる

それは革命となる場合もあれば

空中分解したミサイル

の如き結果に終わることもある


東電管内では

保有する原発が全て停止した後になっても

問題はまったく起きていなかった

この事実がその他の電力会社の管内でも成り立つ

ということが事実として確定すると

原発の存在理由そのものが問われることになる

広域停電を引き起こせば

その理由を具に説明しなければならない

原因が判っていれば

有効な手は打てる

問題の所在が広く知られてしまうようになると

電力の需給に関するギャップが生み出している壮大な無駄を

国民のすべてが知ることになる

それは電力業界にとって

絶対に避けなければならないことなのだ

電力業界が隠蔽体質になっているのは

相応の理由があるからなのだ

原発を再稼働させたいのであれば

隠していた事実を

一つ残らず明るみに出す必要がある


情報の開示を避けるために

効果のない節電を国民に要請し

停電リスクを希釈しなければならなくなった

その期間を通じて

電力業界は大きな減収を余儀なくされていた


収益を確保しなければならない電力業界にとって

画一的な節電努力という行為は

収入の減少を一律に強制するものとなる


交流送電の限界をひた隠しにしてきたということが

一転して

災いを業界へと齎すように反転する時代となった

交流送電の欠陥を隠し続けていなければならない業界は

原発がなくてもエネルギー不足が起きないことを

絶対に悟られてはならない立場に置かれていた

原発の必要性が否定される事態などは

想定外のことだった

監督官庁の狼狽ぶりが

原発の再稼働を急がせたその行動に

よく表わされていた


広域停電がひとたび起きれば

問題のある箇所を特定することができる

それを避けるには

電力需要全体を低下させる必要があると思われていた

節電を国民が一斉に実行すると

業界の収益は却って悪化してしまったのだった

実に不毛な展開が

業界の秘密主義によって

国の手で生みだされていた


電力不足という不安を国民に抱かせておけば

原発の導入は容易にできた

すべての原発が止まっていても

電力供給が成り立っているのであれば

高価な原発を建設するための理由のすべては

直ちに消えさる

原発を稼働させておくことで利益のある一団が

政府内閣に圧力をかけている

事実関係の確認をしないで

原発の再稼働に踏み切ることは

拙速以外のなにものでもない


その結果起きた不幸がどのようなものであったとしても

責任をとるその覚悟がもしあるのなら

国民を説得することはできる

民主政治というものは

これまで

政策の誤りが引き起こしたその結末について

一度も責任をとらせたことがない

数の論理は

優越する側に決定権を一方的に与えるものだが

結果については

その責任を求めたことが一切ない

この制度に潜む欠陥の数々が

民主主義の価値を貶めていた


現在の民主主義というものは

常に劣化するシステムなのである

意思決定者が責任をとれる体制を築くためには

因果関係を速やかに検証し

情報をフィードバックさせる回路を

国政の場に設営することが

できていなければならない
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制 度 欠 陥

2012-04-08 10:04:10 | Weblog
あらゆるシステムは

解決すべき何らかの課題を

内包する


都度

改善を繰り返していくことによって

より合理的な組み立て方へと

一歩ずつ改めていくことで

進化するような仕組みになっている

完成度を高めていったシステムは

その結果として洗練性を身につける


優れた制度には高い合理性が宿る

それは美しさをさえ伝えてくる

未完成なシステムには

欠陥が放置されたままになっている

問題が現実として浮上してくるまで

解決すべき課題の存在に

誰ひとり

気づかない


たとえば

フクシマでは安全だとされていた原発が

水素爆発を起こし

密閉状態にあった建屋から

放射性物質が大気中へと大量に拡散する

という あってはならない事故を生み出した

原子力発電というシステムは

冷却系の破壊により

メルトダウンまで簡単に引き起こすものなのだ


原発が危険なシステムである

という事実をよく承知していながら

安全性の確保を超越して

休止していた原発の再稼働

を急がせている政治システムには

数え切れないほどの欠陥が潜んでいる

当事者が問題意識を持たないと

このシステムを改善することは不可能

直接の利害関係にあるサブシステムである官僚制は

身につけた前例主義から離れられず

当面の課題さえ解決することができなくなっている


己にとって不利益となる変化を

決して導こうとしないのが

この保守化を目指すようになった

サブシステムの成員すべて


深層の保身意識が

保守を成り立たせている

ここにある根深い欠陥こそが

原子力発電システムの推進に寄与し

原発の破壊をこの度ついに導いた

その復活を実施するための条件づけを

急がせる経過が政府内部に作られていた

慎重な対応が必要なときに

拙速に傾いたその思惑の拙さが

制度欠陥を

結果として温存させる


劣化し続ける政府と国会とが

国のこの現状を生み出した

止まらない温暖化は

対策の誤りが原因となり

その進行を一層早めさせている

また

経済システムに潜むその欠陥を見なければ

メカニズムに潜む課題を知ることはもとよりできない


交流送電システムがもつ特徴を善用すれば

電力不足など

おきない

電気を増やして使うシステムを

一部だけでなく

全面的に採用するだけのことで

化石燃料の消費を減らしながら

電力を増幅するシステムを構築することは

十分に可能


電信柱を繋いでいる配電系統がやっていることを

鉄塔を繋いでいる送電系統でも実施する

というだけのこと

二種類の周波数が壁となっている事態を

統合するシステムへと切り替えると

電力の融通が問題なくできるようになる

電気製品の内部回路は直流になっている

この段階で周波数は意味を持たない

送電する側の都合が周波数を必要条件としただけのこと

電気製品の内部回路に於いては

周波数の違いは問題であることをやめている


送配電システムのあり方が

電力輸送の自由度を狭めている

周波数を統一するのに大きな困難などはない

保守化した制度を改めるのは

容易にできる


60ヘルツの周波数は 

50ヘルツのそれよりも

磁場変化の量が大きい

起電力が高い方を採用するのが

合理的な選択


毎秒50回転する発電機を

毎分3600回転させるだけでよい

10%程度の誤差は

許容範囲

決してやれないことはない


国の意思決定機関である国会は

国民の支持で成り立っている

国会が劣化したとき

その影響を受けるのは

選挙した側の国民なのだ

数の論理が判定基準である制度は

多数派がいだく認識のマスが支配する

マジョリティが誤った判断を握りしめている国からは

健全性が緩慢に失われていく

民主主義という名のシステムに潜む欠陥を

総点検することから

まず

手を着けるべきだろう


基準となるものの正しさが立証されていなければ

判断の正当性は

何一つ保証されない

愚か者がどれほどたくさん寄り集まってみたところで

それは愚かさをかけ算することに同じ

現状を再確認するために

手懸りとなるものをたぐっていくと

未知の地平が展ける場所へと

辿り着く
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判 断 能 力 ①

2012-04-01 09:00:43 | Weblog
温暖化を防止するための対策が

果たして

有効なものであったかどうか

という事実を知るためには

所期の結果が

現実のものとして

与えられている状況が

そこに成り立っていることを

確認することができていれば よい


温暖化が二酸化炭素の増加で引き起こされたものであることは

世間周知の 事実

温暖化を止めるためには

二酸化炭素の排出量を

確実に減らすことができていなければならなかった

実際の経過をみると

CO2の濃度は

毎年着実に増加の一途を辿っている

この期間に投じられた温暖化を防止するための予算は

日本だけに限っても

膨大な規模に達している

この予算が有効なものであったのなら

温室効果ガスの濃度は

確実に減っていなければならなかった


現実はどうなっていたのだろうか


太陽光発電が

温暖化を止める能力を発揮したたかどうか

という事実をを知るためには

二酸化炭素の主な排出源である

火力発電所での

燃料消費の割合がどれほど減少していたのか

という点を確認するだけでよい


太陽光発電の普及に予算を交付しているのは

国である

国民から徴収した税金の中から

自然エネルギーを普及させるための予算を

温暖化対策費として助成することで

再生可能エネルギーの普及を図っていた

だが

その結果として

化石燃料の消費が減ったことを

確かめたという報告は

一例もなかった

大気中の二酸化炭素は既に400ppmを突破し

更に増加を続けている


温暖化防止対策にどれほど予算を投入したとしても

二酸化炭素は増え続ける一方のままであり

まったく減ってなどいなかった

このため

実効なき温暖化対策

という表現がかねてから用いられていた


太陽光発電や風力発電に

火力発電の負担を減らす能力が本当にあったのなら

自然エネルギーを普及させたその分だけ

二酸化炭素は

同じ比率で

正確に減っていなければならなかった


温暖化を止める有望な手段

とされていた再生可能エネルギーではあったのだが

現在までのところ

二酸化炭素を減らしたとする事実は

何一つ確認されていないのだ

火力発電所が消費している化石燃料の輸入量の推移をみれば

温暖化防止対策がどれほど機能していたのか

ということを正しく知る程度のことは

できていた


国と国民は太陽電池などの増加と

二酸化炭素の低下との間にある

相関しない関係の異様さを

一度も確かめようとしなかった

電力会社が買っているのだから

きっと有効利用されているに違いない

と勝手にそう思い込んでいただけなのだ


これまでに巨額の国費が割り当てられていながら

二酸化炭素の濃度は着実に上がり続けている

この現実を成り立たせている原因である認識の齟齬は

一体どこからやって来たものなのだったのか


交流送電という方式は

周波数という

厳密に定められた波の形を保つことで

電流を安定的に成り立たせている

この波は常に同じ形をしてなければならず

わずかのズレでも

電力の品位を劣化させる

場合によっては制御できないほどの

危険な状態を生むことさえある

周波数とは

波長と振幅の揃った状態が

絶対的に維持されていることを

基本的条件としている

波の位相がずれてしまうと

その分だけ利用できないエネルギーを作り出す


発電機は磁石が生む磁場を変化させることで

電流を生み出している

N極とS極とが

交互に

正確に

切り替わることによって

周波数というものが生み出されている

磁場変化の割合が

毎秒50回転することで与えられる条件にあるとき

50ヘルツの交流電流が誘導され得る

回転速度が遅ければ

それ以下の周波数となり

反対に早ければ

それ以上の周波数となる


異なった周波数がある場合

そのエネルギーは無効電力となる

つまり使い物にならない

というエネルギーを量産する結果を招く


自然エネルギーを交流送電に吸収させるには

高電圧と

周波数とを

安定的に保っていなければならない


太陽電池が発生させた直流電流は

交流へと変換する装置を経て

所定の周波数をもつ電流を生み出しているのだが

電圧を制御するには限界があった

太陽電池パネルの出力電圧は

12VDCまたは

その倍の24VDCになっている

これを直列に接続して96VDCにしている

この低い電圧の自然エネルギーから取り出した電流を

電信柱の配電線を流れている

6600ボルトの高圧を超えるレベルにまで

昇圧する仕組みはどこにも設けられていない


電力会社は買い取った電力を

有効利用する術を要するにもたない

太陽光発電を搭載する住宅にある引込線を調べれば

クリーンエネルギーの行き先を

突き止めることができる

再利用できているかどうかを検証するには

引込線を逆流させるその仕組みの有無を見れば事足りる


自然エネルギーと二酸化炭素の関係を

相対化することが予めできていたのであれば

実効のない対策に

国費を大これほど大量に投入し続ける

という愚かな行為を犯して

平然としていられる筈がない

つまり

国家予算を有効利用することは

夙にできていた


検証プロセスをこれまで蔑ろにしてきたということが

温暖化を進めさせる結果へと繋がっている


それだけでなく

国家の債務負担を

増やし続けるという経過さえ生み出させた

ということになる話なのだ

この二重の無駄が

国の未来に重大な影響を及ぼしはじめている


温暖化を止めたいと心底願うのであれば

その原因である二酸化炭素を

直ちに減らせばよい

実に単純なことなのだ

発電で消費した化石燃料が

節電することで消費が減り

二酸化炭素も同時に減らしている

とする理解が広く一般に浸透している


この認識が正しいものであったのなら

節電と再生可能エネルギーとの相乗効果で

二酸化炭素は意味のある変化を

毎年

確実に積み上げていなければならなかった

誤った判断が温暖化現象を徒に募らせ

さまざまな異常気象を地表へと与えている


実効なき温暖化対策となった

この壮大な無駄を省くことができていれば

国の財政負担はもっともっと

遥かに小さなものになっていた

歳出を決定する機関に健全性が保たれていたのであれば

消費税論議を急ぐ前に

その他多くの点検項目に配慮していた筈なのだ

誤った認識は国を劣化させる

政党の劣化速度をみていれば

国の変化は納得がいく


原因が変われば

結果も変わる

それにはものごとを

正しく理解することができていなければならない

効果のないあらゆる対策は

損失を

延々と生み出しつづけて

決して止まらないものとなる
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