こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

事 実 誤 認 ②

2018-08-26 06:45:46 | Weblog
世界中の電力業界が

交流電流による

長距離高圧送電を

安定的に

成り立たせておくために

人知れず隠している

その真実

を自発的に開示する

ようになる機会は

失われた


今更不埒な行為を告白する

などということは

犯罪行為の自覚

があるその証明となるだけのこと


最早

事ここに至っては

手遅れ


状況がここまで悪化してしまったら

これまで口を噤んでいた

その行為を

正当化することなど

永久にできまい

黙り通すことだけが

身の保身

だがその行為こそが

止まらない温暖化

を世に定着させたのだ


告白するチャンスは

これまでに

いくらもあった


にも拘らず

相変わらず高度な沈黙

を業界の成員すべて

が貫いている

そのために

世界中の知識人たちを

温暖化防止活動が

可能

だと間違って

確信させてしまう経過

を二十年の歳月を経て

定着させた


交流送電という

その方式を続けている限り

二酸化炭素の排出量を

減らすことは

絶対にできない

この事実を

誰も

理解していなかった


その訳は

蒸気を圧縮する工程

の関与

に加えて

発電機の回転運動量

を正確に保っていなければ

ならない

という制約

に強く縛られていたからだった


蒸気圧が発電システムに不在

なら

蒸気タービンを回すことなど

そもそも不可能

蒸気の持つ粘性を利用して

タービン翼を回転させている以上

蒸気圧の低下は

回転数の変化

となって電源が生み出す

電流の質

就中

周波数というものを

大きく低下させてしまう

こととなる


発電装置の回転運動が

安定性を失うと

それが与えている

周波数

が大きく変動する

このため

供給電力が不安定化し

安全性と安定性とが

損なわれることとなる


電力業界はこの情報を

今に至るまで

ずっと

秘密にしたまま

告知しようとしなかった

その業界が共通に持つ

秘密主義というものが

止まらない温暖化

の影響を

いま

世界中に及ぼしている


気候変動を憂う

世界中の知識人たちは

電力消費を減らせば

燃焼炉の稼働率

は下がる筈

と独善的に

そう思い込んでしまった


化石燃料の燃焼を急がせる

電力の消費量が減りさえすれば

二酸化炭素の大気中濃度

は下がる筈

とそう単純に確信してしまった

のだった


燃焼量の抑制は

発電装置の回転運動に

蒸気圧の低下

となって現れる

良好な円運動量を損なう

という結果へと繋がるため

無意味であるだけでなく

有害な行為

に他ならない


この変化は

交流周波数から安定性

を奪い

ちちまち使い物にならない

劣った交流電流

を大量に再生産する

という結果を招く


この周波数の制御できない変化

に起因して派生した

交流電流は

危険性が高く

電圧変動を整数倍の幅で

上昇させるのみならず

発電した電力を

使えない

価値のないものにしてしまう


電力業界はこのため

周波数変動を担持するようになった

交流電流を

直ちに無害化

する必要に迫られる


広域停電の発生は

このような理由で

通例惹き起こされている


発電機の回転数が変動すると

それが与える周波数を乱し

交流電流を安定化させている

その条件を

大きく損なう

ようになるからだ

この基本条件を知る

というだけのことで

温室効果ガスが減っていなかった

その理由が

明確に見えてくる


また電力需要が

俄かに急増するようなことがあると

それはたちまち

電圧の低下を引き起こす

このような電力品位の急激な劣化

の発生を避けるためには

電力供給系を

即座に遮断

してしまうに限る

停電の発生は

概ねこのような事情が

引き起す


供給電力の劣化が起きた時

電力の供給を止める

というのが停電なのだ

家庭にある分電盤のブレーカーが落ちるのと

それはまったく同じこと


複合状態をとった周波数の混在

という特異な現象の発生は

電流電圧の制御を

たちまち不可能

なものにする


温暖化がこの先

更に進んだとしても

それを緩和する方法

はない

交流電源の小型化と

その分散配置という変更しか

考えられる手立てはない


世界中に存在する

すべての電力業界は

周波数の維持

に耐えざる努力を払っている

というのは

地下資源を燃やす行為を

減らすことが

そもそもできない

ことを

よく承知しているからなのだ


50ヘルツの交流周波数は

49ヘルツでもいけないし

51ヘルツとなってもいけない

交流の波形と波長が

とたえ1ヘルツでも

勝手に増減してしまうようだと

周波数が生み出している波長と波形

は変動せざるを得なくなり

交流電流に備わるべき

恒常的な安定性を

その場で失う

という結果を導く


このような事情から

電力会社の燃焼炉では

安定した蒸気圧を

絶えず生み出していることが

隠れた義務

となっている


これが再生可能エネルギーを

精力的に増やしていながら

また節電に大いに励んでいながらも

二酸化炭素の排出量が

まったく減らずに

逆に却って増えていた

という拙い現実を

引き寄せた

たったひとつしかない

その理由


交流電源による長距離高圧送電

がインフラとなっている限り

地球環境の一方的温暖化は

絶対に避けることができない


交流電流は磁場変化が大きいため

誘導起電力は

すぐれて高くなっている

これが電力会社に多大なメリット

を与えている


この特徴を世界中の業界が

率先して経営に生かしてきた

ということが

電力供給インフラの改善



電力会社にとって

容易にできないものにした

この背景の関与が

大気中の二酸化炭素濃度

を増やし続けている

気候変動要因の密度を

その結果

として急速に高からしめた

ということがパリ協定



急ぎ成立させたその背後の事情


交流と直流の違い

を弁別してこなかった

知識階級の独善的な偏った理解

が招いた不毛な経過

はこうのようにして

地表へと生み落され

抜きがたく定着し

誤った理解を

基礎的認識

へと塗り固めさせている


国連の環境部会は京都議定書

を遵守すれば

温暖化を止める効果

が得られると

二十年以上の長期に亘って

盲信し

己の事実誤認を

疑うことさえ

しなかった


京都議定書を推進していた

その二十年に及ぶ

無駄となった年月は

温室効果を着実に高める

という実害の到来を早めた


これが思考力を失った知識階級が

善と信じて

喜んで手に入れた

その余りにも不毛な

現実


問題は交流と直流の違いを

未だに弁別することが

できていない

というその点に収斂する


知育偏重型の高等教育は

知識の質を問わず

その量的拡大に特化してきた

その結果

地球環境の温室効果は

このところ急速に高まって

最高気温の一方的上昇

という変化

を北半球に於いて

定着させた


一連のこの不始末

を引き起こしたのは

高等教育の意味のない

独善的な高度化の推進

とそれによる問題認識能力

の大いなる劣化

というその結果


教育投資が無駄になったその事実

にこそ

気候変動を加速させた

主要な因子と

その負の影響

が明瞭に見て取れる
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考 え る 力 ④

2018-08-19 06:16:28 | Weblog
環境問題とエネルギー問題

というそれぞれに異なった

二つの独立した項目は

裏打ちされた密接不可分の関係

で成り立っている


温暖化を止めたいと願うなら

火力発電を撤廃する以外に

有効な方法は

ない


核分裂エネルギーに切り替えるのは

もっと深刻な問題

を引き起こす

再生可能エネルギーが有効

だとする証拠は未だに不在

何故なら

京都議定書を捨てて

パリ協定へとシフト

しなければならなかった

その事実こそ

なによりの証拠


水素エネルギー社会の実現など

地球の水没を早めるだけ

にとどまらず

その過程のあらゆる段階で

降水量の異常な増大

を地表の至る所に引き起こし

それに伴う地形の変更

が否応なしに強制される


この変化に共通してみられるのは

燃焼という名の酸化作用

物質を燃やすためには

大気中にある酸素

の関与が不可欠

炭素系資源を燃やせば

炭素Cと酸素Oからなる化合物

つまり

二酸化炭素【CO2】が

二次的に生成し

水素Hと酸素Oとが結びつけば

気体の水と液体の水

即ち【H2O】が

同時生成する

環境温度によっては

結晶化した固体へと変化する


水H2Oという名の酸化物は

気体 液体 固体

の三態を繰り返すが

その化合物としての状態を

常に維持する


自然条件の下では

元素へと勝手に分解する

ようなことは従って起きない

水を元素へと分解するためには

電気分解または熱分解

のいずれかの方法を選ぶ

しかない

それぞれ別種のエネルギー

を別途必要とすることから

手間とコストがより増える

経済性能で劣るエネルギーを

敢えて取り出す

などということは

言うまでもなく

経済合理性を失う行為


炭素系資源は二酸化炭素の量産

を避け難いものにして

温室効果を次第に高める

紫外線で自然分解するにせよ

能力を逸脱するレベルに達したら

濃度を高めはじめる


水素系資源は集中豪雨の原因

となるだけでなく

地球がもつ水

の絶対量を増やし続ける

これが地球を

緩慢な水没へと追い込む


水を分解して取り出した水素資源

であるのなら

海面の上昇はおきない

だが

降水量の増加は避け難い


化石燃料の成分は

メタン【CH4】

火力発電所で地下資源を燃やせば

一つしかない炭素は

大気中の酸素と結びつき

一分子の【CO2】を合成する

四つある水素も

大気中の酸素分子O2と化合して

【H2O】を二分子合成する


二酸化炭素と水蒸気のそれぞれに

温室効果があることから

メタンを燃やすと

気候変動因子が不必要に増え

それが温暖化を進めると同時



かつて経験したことのないほどの



このところ頻繁に形容されるようになった

集中豪雨

を所かまわずに降らせる


文明は温室効果ガスの影響を

察知

しはしたものの

その対策を誤った

再生可能エネルギーを増やせば

化石燃料の消費が減る

と単純にそう思い込み

太陽光発電システムの設置

をやみくもに急いだばかりか

電力消費を減らせばよい

と勝手な思い込みに囚われて

節電の励行を喫緊の課題

として受け容れた

パリ協定はそのすべての効果

を紛れもなく否定した


大気中の二酸化炭素濃度は

340ppmから

410ppmを突破してしまっていた


1997年暮れの京都議定書から

2017年暮れまでの二十年間で

このような変化

が温暖化防止対策を連ねていながら

結果として起きていた


太陽光発電の増加と火力発電の低下

との間にある筈のリンケージ

を誰一人確かめていなかった

ということが

パリ協定の成立を

その後大いに急がせた


それというのも

直流電源を増やせば

交流電源の負担が減る

と知識階級の全員が

そう思い込んでいたからだった


そして今年の夏

北半球では高温化が進み

集中豪雨とそれによる洪水

が多発したのみならず

熱波による乾燥が

広大な規模の山火事を

一斉に同時多発させた

とする事実

が記録へと残された


文明が問題の所在を知らずにいた

ということが

温暖化を止まらないものにした

過去に採用されたあらゆる温暖化防止対策

は悉く無効であった

という事実を証明したのが

パリ協定

COP23だったのだ


文明は錯誤の理由を

これから調査することになるだろう

交流と直流との違い

に気が付けば

有効な対策を特定するのに

さして時間はかかるまい

知識と技術は

十分に積み上がったものがある

問題認識能力を失っていた

というそのことが

気候変動を

一層深刻なものにした


未来のエネルギーは

これら失敗に終わった過去の教訓

を母体として改めて作られる

地下資源を用いない発電技術の登場



エネルギーコストを

最終的にゼロにする

ここに気が付かない限り

文明の進化は

低回する状態を繰り返す

問題の本質は

要するに

思考する力

の存否にある
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喪 失 時 間

2018-08-12 07:53:31 | Weblog
京都議定書COP3から

パリ協定COP23までの

二十年間にやってきたことの

すべて



無駄

の一語に集約できる


この二十年間に

無為に失った

時間の総和



気候変動要因

を積み増すことに

とても役立った


失った時間に

遅れて気づいた

ということが

温暖化の影響を

抜き差しならないほどにまで

近年

急速に高めた


その影響はとりわけ

今年の夏

に顕著


地表は

文明が犯した

判断

の過ち

に長期間気づかずにいた

ことが禍し

北半球の全域で

熱波の襲来に

耐えて過ごすことしか

できなくなった


熱波と降水量の増大

によるその影響は

地形の著しい変更

を迫り

生命の喪失を

強制する事態



地域に居住する生活者に

現実として受け容れるよう

例外なく強制した


地球環境の温暖化

という70年代後期から

指摘されるようになっていた

その変化は

人災と呼ぶ以外に

適切な表現は見当たらない


最大の原因物質であることが

明かとなっている

CO2の大量排出

という行為は

経済成長を加速させる

ことを裨益したのだったが

それは環境の安定性と

引き換えになる

という絶対的な条件

が暗黙裡につけられていた


事態の深刻さを悟った文明は

気候変動を制御しようとして

さまざまな努力を

世界中で行っていながら

有害な温室効果ガスの濃度

を高めることにしか

寄与しなかった


これが文明の限界を

強く示唆した

そこで急遽登場したのが

新しい温暖化防止対策となった

パリ協定だったのだ

その内容には

だが

具体的な対応方法の記載

がなく

猶予期間を意味もなく

長く設けることによって

時間的な制約を引き伸ばした

その代わりに

温室効果ガスの削減目標を

最大化して

ゼロパーセントへと最小化する

という手のものだった


これは問題認識能力そのもの

がない

というメーッセジとなりはしたものの

有効解を特定することが

誰にもできない

という事実を強く訴える

体裁で統一されていたのだった


この一連の余りにも粗末な経緯

を生み出したものこそ

人類とその文明が共に得た

当座の到達点

であるにほかならない


錯誤の訳は

交流電流と直流電流とを

混同していた

というその一点に尽きる


二種類の電流の持つそれぞれの相違



弁別する能力

を世界中の知識人たちが

特徴的に失っていた

ということが

この粗末に過ぎる

その現実を善と信じて導き

結果として

止まらない温暖化を

二十年以上の歳月をかけて

自覚

するための機会

を遅れて漸く

ここへと連れてきた

ということになるハナシ


現状で

温暖化を止める術

はどこにも存在しない

CO2の着実

で一方的な濃度上昇

という途中経過の断面は

まことに雄弁なものがある


ここからが文明の真価

を発揮するための表舞台

自らが撒いた有害な種

に基づく強い毒性を帯びた

果実を

自らの努力で無益に収穫し

負の成果を

有害な資産

へと振り替える


禍福はアザナえる縄

の如きものであることから

正邪は周期性を保って

最適なタイミングで

入れ替わる


世にあまたある発電装置で

環境負荷がなく

それでいて低コストのモデル

を開発することができない限り

気候変動は

絶対に止まらない

悪化の一途を辿り続ける

のみ


合理性の裏付けをもたない

あらゆるシステムは

定着することが

つまり

できない


一見合理的で効率的にみえた

化石燃料を燃やす発電システム



生命の多様性を脅かすようになる

などとは

おそらく

考えたことすらなかろう


拙劣な見通しを前提としたことによって

交流電流に対する

認識の過ち



気候変動を急がせて

環境条件を

大いに劣化させてきた

という事実との遭遇



文明の正当性を

否定する反証

となって直接確かに機能した

のがCOP23

というものだったのだ


交流発電と交流送電の仕組み

について

調査することを

当初から怠っていなければ

そもそもCOP3などが

国際条約の批准対象

とされる事態を

引き起こすようなことは

なかった


調査研究(R&D)を

誠実に実施することができていたなら

温暖化など

過去に於ける

解決済の課題

となっていた


電力需要を努力して減らす

ことができたとしても

発電所の燃焼炉は

四六時中

稼働し続けている

その理由は

蒸気発電に欠かせないのが

一定の蒸気圧の保持

という条件だったからである


更に

交流電源にとって最も重要なのは

毎分三千回転している

円運動量の安定確保

という事実

この条件を満たした電源だけが

50ヘルツの交流電流

を正しく生み出す能力をもつ


電力需要を消費者が

自らの意思で減らす行為は

とりもなおさず

電力会社の損失

を増やすことになるだけのこと


電力会社が

一頃そうだったように

節電を執拗に

呼びかけなくなったのは

損失の巨大さを

最早無視できなくなったから


交流送電の特徴

である増幅効果を援用すれば

広域停電が発生する理由

は直ちに消える


業界の意図的な沈黙こそが

環境悪化の根本的な

たった一つのその理由

利益共同体の一郭

が沈黙を破るのは

もう少し状況の悪化が

高まってからのこと

カミングアウトしたくても

今は

それができない

という状況を与えたのは

他でもない

当の電力業界と

そこに連なる

利益共同体の仕業


目先の利益に囚われた沈黙は

高価な代償で決済する

というのが経験則の教える

定め

結果を引き受けるのは

いつも

原因を与えた者

が負うべき厳然たる

義務
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衆 愚 体 制

2018-08-05 06:58:03 | Weblog
止めどなく高まり続ける

地球環境の温暖化

という不可逆的な変化の相



今年

北半球全域へと

その影響力

を及ぼすほどまでに高まり

日本では冷房の躊躇なき使用

が公に

推奨される事態へと発展した


電力需要は一貫して増加しつづけ

温室効果ガスの根源的存在

である炭化水素

つまりメタン【CH4】

の大量消費を執拗に促し

既存の温室効果に加えて

冷房効果を高めるための排熱

の屋外への放出が高まった


熱交換で生じた排熱

の屋外への投棄が増え

それが環境温度の上昇

を更に加速する

という悪循環の起動

を急がせる経過が

一斉に生み落された


この冷房を積極的に使用する

運動の推奨で

電力消費は更に高まった

電力需要が増えれば増えるほど

温室効果ガスの大気中濃度は

必然的に高まってゆき

地表の熱を冷やすための打ち水や

噴霧などの対策も増加した


気化熱が地表を冷やせば

それが奪った熱は

上空で保存され

大気圏内の環境温度は

このようにして

増加の一途を辿ることとなる


大気中に放出された気化熱を

量的に増やしているさ中にあって

冷房装置などの熱交換システムが

不要となった排熱を

大気中に吐き出す量を

そこに上乗せする

という経過が

随所に見られるようになった


こうした経緯で

地表が受けるその温室効果は

急速に高まっていき

熱中症で救急搬送されるケース



格段に増加した


これら一連の

悪化の一途を辿る

その不毛な経過の背後には

温室効果ガスのひとつ

であるCO2を

二十年以上費やしていながら

何一つ

止めることができなかったばかりか

反対に増やす

という結果しか残さなかった

という余りにも粗末な

現実の定着

が関与した


このことから

世界中の知識人たちによる

迷妄の積み重ね

が深く関わっている

ということは

今更指摘するまでもあるまい


その代表的な事例は

直流電流と交流電流との違い

をまったく弁えていなかった

という実に単純極まる

事実認識の誤り

が強く関わっている


知識人たちの間で

直流電流と交流電流との間にある

その違いに対する認識が

一様におしなべて欠けていた

というその点にあった


弱電と総称される直流は

回路で成り立っているものであることから

電気製品のスイッチを切れば

電流はその場で消え

電源の誘導能力は

失われずに残る

だが 

強電と総称される交流は

左右に分かれる二種類の電流

を同時に生み出す

という条件がついていた


交流の波形の上半分と下半分とは

流れる向きが180度異なっている

このため電源側でその一方



予め絶縁

しておかなければならなかった


直流は負荷が電流を導くのだが

交流は電位差が電流を導く

という特徴的な違いがある

このため交流送電では

接地技術が不可欠となり

変圧工程の随所で

電流を最低の電位

である大地へと落すことが

必要条件となったのだった


この違いの意味

を知らずに過ごしていると

節電すれば火力発電所の負担が減る

と勝手に誤って判断してしまうのだ

直流は回路という

循環形式の電源系なのだが

交流は電路という

一方通行形式の

ゼロボルトへと電流を落とし込む

ためのシステムで成り立っている

こうすることで

電流密度を最大化しているのだ


接地抵抗が高ければ

電流密度は高まらず

一定のレベルへと低下する

電力輸送の効率を高めているのは

電位差を最大にするための

接地という仕組みだったのである


電流を地の底へと

大量に捨ててしまったとしても

ほぼ等価な別の電流を

新たに誘導して

生み出すことができるため

一旦電流となったエネルギーは

交流送電の場の至る所で

増幅して取り出すことが

可能となった


電信柱を繋いでいる低圧の配電系統は

単一の電源から取り出した最初の電力を

どこまでも延々と増幅しながら

遠方まで遅滞なく送り届ける

ことが問題なくできる能力

を秘めている

これを電磁誘導の法則

とファラデーは二百年前に

そう呼んで体系化した

誘導法則に基づいて

接地すると同時に二次側コイルに

電流を派生誘導すること

を可能ならしめている

その装置が変圧トランス

と称される電気工作物なのである


交流は磁場変化の割合が

直流よりも二倍高い

これが起電力を高めると同時に

損失を上回るほどの誘導電源

としての役割を果たしている


交流送電という方法

は本来

自らの電力を増幅して

任意に取り出す能力

を潜在的にもっているものなのだ

高い磁場変化を与えている

交流電流がもつ起電力の高さは

そんなことを

いともたやすく可能にしてしまう


電流はそれが流れている

という動態をもつだけのことで

磁場変化

を導体の周囲に

安定して生み出す


電流が停止してしまったら

どのような磁場変化も起こらない

このため交流電源の総ては

節電に応じて

発電機の稼働を制御する

能力を何一つもたない


50ヘルツの地域では

毎分三千回転

60ヘルツの地域なら

同じく三千六百回転していること

が交流電源にかかっている

根源的な義務なのだ


周波数は毎秒の変化を指し示す

指標を意味する

右向きの電流と

左向きの電流とが

それぞれ毎秒50回

乃至60回切り替える変化の量が

所定の周波数を

交流電流に安定して与える効果

を引き出す

このため周波数変動が発生すると

発電した電力のすべて

が使えないものとなる

乱れた周波数は

電気エネルギーをたちまち

有害な成分へと貶める


世界中の電力会社は

このような訳で

二酸化炭素の排出量を

減らすことは固より

制御する能力それ自体

さえ

始から失っていた

ということなのである


どれほど優れた外部電源を

発送電系統に関与させたところで

発電所の燃焼炉が

蒸気圧を一定に保つために

高価で有害な化石燃料を

休むことなく

大量に燃やし続けて

いなければならなくなった


地下資源の炭化水素

つまりメタンが安定して

燃やされている以上

節電を義務付けたところで

その効果はゼロ

にしかなりようがなかったのである


この事実が

先般のパリ協定の批准成立

へと二十年以上の歳月をかけて

このほど漸く繋がった

ということなのである


問題の本質が見えていない

ということが無駄な投資

を放置放任することを許し

損失を徒に積み上げるだけの

無駄な努力を強いておきながら

真逆の結果を引き出した

ことにさえ未だ気づかない

実に愚かな顛末を

このようにして定着させた

その理由は教育の高度化

が生んだ「知の劣化}

へと帰一する


単純素朴で簡素な問題を

誤って解釈した

ということが

止まらない温暖化を

地球規模で募らせることとなり

実効なき温暖化対策

といわれ続けてきた愚かな投資

を善と信じて積み上げてきた

これによって失った経済的損失

の規模は計り知れないものがある


一連の経過は

教育の失敗

が齎したものに相違なく

知識の量的拡大に特化した

という制度設計上の小さな変更が

知識の意味を斟酌する

ための時間を惜しませ

カリキュラム構成を単純化し

知識人たちから

優れて高い

考えるための能力を

圧殺して取り上げる

という愚かな行為を

熱心に続けさせている


考える力

を失ってしまったことにさえ

相変わらず気づかない

知識階級の成員とその集合は

批判精神をそのために失って

ミテクレ重視の権威主義

の従順なる下僕となった


環境問題は

教育問題の結果の一つ

として

現代文明へと与えられた

試練


問題の所在を知れば

有効解は

呆気ないほど簡単に

手に入る
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