同時多発テロと呼ばれることとなった最初の破壊活動は
アメリカだけを
その攻撃の対象として
実行されたものであった
その後 他の国々でも
自爆テロがおきるようになったのは
アメリカの呼び掛けに応じ
多国籍軍を構成する派遣部隊として
その国の政府が
大義のないイラク侵攻作戦に加わったからであった
イラク戦争が始まる直前まで
フランスとドイツでは
アメリカの攻撃には正当な理由がない
という事実を
機会あるごとに繰り返し指摘しており
明確な態度で
アメリカの野望に
政権が入れ替わるまで終始批判的でありつづけた
この両国では
テロによる報復活動は
一切起きていなかった
アメリカを支持した主な国の首都
ロンドンとマドリッドでは
公共交通機関を狙った同時多発テロが実行され
多数の犠牲者を出した
テロ組織が問題としているのは
アメリカという国だけだったのだが
その枢要な支援国も
敵だと看做されるようになっていった
先進諸国をイラク戦争へと巻き込むことによって
アメリカはリスクを分散させながら
テロ組織を孤立させようと謀っていたのだったが
アメリカの戦略が奏功することはなかった
米軍の駐留期間を徒に引き延ばし
戦費を調達するための手段となっていたWTIを
高値へと誘導することにより
エネルギー資源のコストを5年に亘って高め続け
国際経済に大きなインフレ圧力をかけるという結果を引き寄せた
原油市場が高騰すれば
決済通貨であるドルの需要は増加する
市場でドルがダブつかないように
過剰流動性を速やかに回収する仕組みがつくられていたため
基軸通貨の発行権は
アメリカの戦闘能力を高めさせただけでなく
安全保障全般を維持するための資本としても使われた
世界は
ブッシュ共和党政権が続いていた期間を通じて
資源価格の高騰に苦しめられていたのだった
大統領の交代が確定的になったときを境にして
WTIは共和党の制御から解放され
急速に低下する状況へと転じている
その後政権がオバマの民主党に代わってからも
戦闘要員の増強が実施されており
更に
アフガニスタンへも派兵することとなったため
戦費を追加調達する必要に迫られ
原油相場は再び上昇するようになったのだった
資源価格はこの軍事展開が実施された頃から
上昇を再開することとなったのだ
アメリカは二正面作戦をとるよう迫られ
原油上昇に伴って需要を高めたドルの供給事業で
必要な戦費を確保せざるを得なくなっていった
米国民が増税を極端に忌み嫌うということは
医療保険制度採択の時にみられた顛末を
思い起こせば納得がいく
オバマに批判的な勢力が俄かに台頭するようになり
社会(茶会)問題化するようにさえなっているほどなのだ
オバマ政権は一期だけの短命で終わる
そんな可能性がきわめて濃厚になってきた
湾岸戦争でアメリカに栄誉を齎したパパブッシュが再任されなかったのは
公約違反の増税を実施したからであった
ブッシュジュニアは増税に依存しない戦費調達法を編み出したのだが
米国民は進展のない長期化した戦闘に倦み
オバマを支持する姿勢を急速に強めていくこととなったのだった
その新大統領が増税に結び付く医療保険制度の導入を決めたことから
保守本流を構成していた層が
新政権に反旗を翻すようになり
中間選挙で国民の意志をみせようとする形勢が
このところ俄かに強められるようになっている
アメリカというシステムを支えている米国民の意志が
社会主義化に反対し
増税につながる変更を許容しない
という認識で統一され
旧来の保守勢力が
財政赤字を膨張させる政策の実施に異を唱え
大統領を強制的に交代させる運動を
このところ急速に強化させている
アメリカが財政破綻をものともしない身分である
ということを承知しているのは
政権の中枢にあるごく少数に限られる
ドルの発行権がもつその絶大な効能を
国民に向かって語ることはできない
それは政権政党の上部構造だけが共有してきた
特別の権利
公然の秘密であった
説明できない特権を担ったというその微妙な立場が
米国民による政権交代圧力の源泉に
これからなろうとしている
まことに皮肉な経過が生み出されているというべきか
世界の信頼に背いてきたアメリカという名のシステムは
自国民にさえ真実を伝えることを拒まれている
テロの対象とされてきた唯一の国に
自らの安全保障を依存している日本の姿は
テロ組織の目に
どのような有様として映しだされているのだろうか
日本を先制攻撃しなければならない
とする動機とそれに足る資本を有する国家は
見当たらない
正当な理由なく特定の国を攻撃することは
できない
合理性に欠ける先制攻撃は
仕掛けた国を敗者にする
ベトナム戦争がそうであったように
また
イラク戦争がいま
そのアメリカを追い詰めているように
軍事力を拡大することに熱心であり続けてきた国は
軍拡のための費用を
ドルを売って獲得した利益を充てることで
直接的にも間接的にも
賄ってきた
ドルを買った国が貧しさを強要されるようになったその一方で
いつあるかわからない敵からの攻撃に備えて
最新兵器の開発に血道をあげているアメリカが
世界中に不具合の種を撒きちらしている
ということになるだろう
アメリカを先制攻撃しようとする国など
どこにもない
防衛することに資産と労力をつぎ込んで
当座の危機を回避することに
おおわらわ
アメリカの敵は
いまや
テロ組織と呼ばれる民間の意志
その集合体だけなのだ
国家間の戦闘は
不利益と損失とを同時に発生させ
破壊とそれによる犠牲者を残すだけ
戦争をはじめるための動機そのものが
すべての国には
一様に欠けている
経済成長を急ぐには
敵を作ってはならない
不在の敵に備えている必要など
まったくなかったのだが
恐怖症にかられているアメリカには
軍産複合体性を強化するという選択肢しか残されていなかった
敵対しようとする国家が不在となった現状では
テロ組織からの攻撃があった方が
アメリカは防衛予算を増やすのに
都合がよい
安全保障の必要性が増せば
アメリカに依存したがる国は増加する
日本はその最適な見本という役割を体現する国になっていた
理由なく攻撃を仕掛ける国など
存立し得ない
防衛目的で威圧的な態度をとる
というのが関の山
防衛努力を拡大するように仕向けていたのは
体面を保つ必要に迫られたアメリカの思惑
それ以外の何ものでもない
既存の枠組みというものは
とても大きな危険に
満ちたものになっている
アメリカだけを
その攻撃の対象として
実行されたものであった
その後 他の国々でも
自爆テロがおきるようになったのは
アメリカの呼び掛けに応じ
多国籍軍を構成する派遣部隊として
その国の政府が
大義のないイラク侵攻作戦に加わったからであった
イラク戦争が始まる直前まで
フランスとドイツでは
アメリカの攻撃には正当な理由がない
という事実を
機会あるごとに繰り返し指摘しており
明確な態度で
アメリカの野望に
政権が入れ替わるまで終始批判的でありつづけた
この両国では
テロによる報復活動は
一切起きていなかった
アメリカを支持した主な国の首都
ロンドンとマドリッドでは
公共交通機関を狙った同時多発テロが実行され
多数の犠牲者を出した
テロ組織が問題としているのは
アメリカという国だけだったのだが
その枢要な支援国も
敵だと看做されるようになっていった
先進諸国をイラク戦争へと巻き込むことによって
アメリカはリスクを分散させながら
テロ組織を孤立させようと謀っていたのだったが
アメリカの戦略が奏功することはなかった
米軍の駐留期間を徒に引き延ばし
戦費を調達するための手段となっていたWTIを
高値へと誘導することにより
エネルギー資源のコストを5年に亘って高め続け
国際経済に大きなインフレ圧力をかけるという結果を引き寄せた
原油市場が高騰すれば
決済通貨であるドルの需要は増加する
市場でドルがダブつかないように
過剰流動性を速やかに回収する仕組みがつくられていたため
基軸通貨の発行権は
アメリカの戦闘能力を高めさせただけでなく
安全保障全般を維持するための資本としても使われた
世界は
ブッシュ共和党政権が続いていた期間を通じて
資源価格の高騰に苦しめられていたのだった
大統領の交代が確定的になったときを境にして
WTIは共和党の制御から解放され
急速に低下する状況へと転じている
その後政権がオバマの民主党に代わってからも
戦闘要員の増強が実施されており
更に
アフガニスタンへも派兵することとなったため
戦費を追加調達する必要に迫られ
原油相場は再び上昇するようになったのだった
資源価格はこの軍事展開が実施された頃から
上昇を再開することとなったのだ
アメリカは二正面作戦をとるよう迫られ
原油上昇に伴って需要を高めたドルの供給事業で
必要な戦費を確保せざるを得なくなっていった
米国民が増税を極端に忌み嫌うということは
医療保険制度採択の時にみられた顛末を
思い起こせば納得がいく
オバマに批判的な勢力が俄かに台頭するようになり
社会(茶会)問題化するようにさえなっているほどなのだ
オバマ政権は一期だけの短命で終わる
そんな可能性がきわめて濃厚になってきた
湾岸戦争でアメリカに栄誉を齎したパパブッシュが再任されなかったのは
公約違反の増税を実施したからであった
ブッシュジュニアは増税に依存しない戦費調達法を編み出したのだが
米国民は進展のない長期化した戦闘に倦み
オバマを支持する姿勢を急速に強めていくこととなったのだった
その新大統領が増税に結び付く医療保険制度の導入を決めたことから
保守本流を構成していた層が
新政権に反旗を翻すようになり
中間選挙で国民の意志をみせようとする形勢が
このところ俄かに強められるようになっている
アメリカというシステムを支えている米国民の意志が
社会主義化に反対し
増税につながる変更を許容しない
という認識で統一され
旧来の保守勢力が
財政赤字を膨張させる政策の実施に異を唱え
大統領を強制的に交代させる運動を
このところ急速に強化させている
アメリカが財政破綻をものともしない身分である
ということを承知しているのは
政権の中枢にあるごく少数に限られる
ドルの発行権がもつその絶大な効能を
国民に向かって語ることはできない
それは政権政党の上部構造だけが共有してきた
特別の権利
公然の秘密であった
説明できない特権を担ったというその微妙な立場が
米国民による政権交代圧力の源泉に
これからなろうとしている
まことに皮肉な経過が生み出されているというべきか
世界の信頼に背いてきたアメリカという名のシステムは
自国民にさえ真実を伝えることを拒まれている
テロの対象とされてきた唯一の国に
自らの安全保障を依存している日本の姿は
テロ組織の目に
どのような有様として映しだされているのだろうか
日本を先制攻撃しなければならない
とする動機とそれに足る資本を有する国家は
見当たらない
正当な理由なく特定の国を攻撃することは
できない
合理性に欠ける先制攻撃は
仕掛けた国を敗者にする
ベトナム戦争がそうであったように
また
イラク戦争がいま
そのアメリカを追い詰めているように
軍事力を拡大することに熱心であり続けてきた国は
軍拡のための費用を
ドルを売って獲得した利益を充てることで
直接的にも間接的にも
賄ってきた
ドルを買った国が貧しさを強要されるようになったその一方で
いつあるかわからない敵からの攻撃に備えて
最新兵器の開発に血道をあげているアメリカが
世界中に不具合の種を撒きちらしている
ということになるだろう
アメリカを先制攻撃しようとする国など
どこにもない
防衛することに資産と労力をつぎ込んで
当座の危機を回避することに
おおわらわ
アメリカの敵は
いまや
テロ組織と呼ばれる民間の意志
その集合体だけなのだ
国家間の戦闘は
不利益と損失とを同時に発生させ
破壊とそれによる犠牲者を残すだけ
戦争をはじめるための動機そのものが
すべての国には
一様に欠けている
経済成長を急ぐには
敵を作ってはならない
不在の敵に備えている必要など
まったくなかったのだが
恐怖症にかられているアメリカには
軍産複合体性を強化するという選択肢しか残されていなかった
敵対しようとする国家が不在となった現状では
テロ組織からの攻撃があった方が
アメリカは防衛予算を増やすのに
都合がよい
安全保障の必要性が増せば
アメリカに依存したがる国は増加する
日本はその最適な見本という役割を体現する国になっていた
理由なく攻撃を仕掛ける国など
存立し得ない
防衛目的で威圧的な態度をとる
というのが関の山
防衛努力を拡大するように仕向けていたのは
体面を保つ必要に迫られたアメリカの思惑
それ以外の何ものでもない
既存の枠組みというものは
とても大きな危険に
満ちたものになっている
