バブル経済が消滅した後
その事実に長い間気付かなかった指導者たちは
何を
どうすればよいのか
ということすらまったく分からず
途方に暮れていた
ヒデリの夏のように
霞が関界隈を
ただ
おろおろと歩きまわる虚ろな姿が
よく観測されたものだった
バブルが潰れたということさえ
正しく認識していなかったほどである
そのために
失われた10年という形容が後に生み出されたのだったが
実際のところ
それは20年を超えて
今尚続いている始末
意志決定を行う場である国会では
事実認識が成立せず
判断の欠如が決定的に禍いする事態へと陥った
その状態が20年後の今になっても
延々と続いている
経済学と経済ダイナミックスとは
同じものでは ない
弁別能力が失われていたということが
この国に最終的な貧困という状況を齎した
バブル経済を生み出したプロセスを
実際に調査したという事実は未だになく
指導者たちは当時から
ただ扼腕するしか方法をもたなかった
大阪で突発的に発生した取り付け騒ぎを鎮めるため
銀行を潰さないという決定を大急ぎで下したのだったが
それが記録に残る最初のバブル崩壊対策になっている
この決断というものが
後に貸し渋りと貸し剥がしを生み出すことへと繋がった
産業基盤を支えていた多くの中小企業を
銀行自らが追い詰めていく
というあるべからざる展開が今もみられる
その後になっても
尤もらしいが実は効果のない
多くの対策を講じるのみ
有効なソリューションと言えるものは
何一つ実施されず
有害な結果だけが残された
これら一連の拙い経緯が
後に失われた20年と呼ばれる時代を
生み出した最大の原因になっている
当時の国債発行残高は400兆円以下であり
債務負担は今の半分にも満たなかった
バブル後の対策を悉く誤ってきたということが
国の財政を
短期間で急速に悪化させてしまったのだった
潰すべき銀行を延命させたことが
これほど長い不況を国に今も強いている
国には銀行を潰せなかった訳がある
大量の国債を問題なく消化することができていたのは
金融機関にその殆どを吸収させることができていたからなのだ
国民がもっている国の債権は5%程度とされている
銀行はバブル期の当時ノンバンクを設立して
土地神話を揺るぎないものへと固めつつあった
プラザ合意の結果
ドルが帯びるようになった過剰流動性を希釈するために
G5で協調介入するという合意が採択され
直ちに実施された
円高への急激なシフトは
この時に端を発し現在へと影響を及ぼしている
ドル余り現象を解消するためには
余ったドルを受け容れる新たな市場が必要なのだ
協調介入は単発で終わることとなり
その後
国際的な金融を業務とする民間組織によって
市場で回収したドルの仕向け先を日本市場にする
という決定がファンダメンタルズの結果として生まれ出た
この時に流入してきた大量のドルが
突発的な円高を誘導し
日本の金融当局には
対策として買いとったドルで
米国債に投資する行為を何度も繰り返す循環が与えられた
この政策決定に当たった財務官僚の一人が
初代のミスター円と呼ばれている人物
この選択が誤りであったために
日本は取り戻すことのできないドル建ての資産を
北米大陸に積み上げるという顛末へと陥った
為替市場に政治介入するための予算を
20兆円も確保しておかなければならない
という粗末な結果が現在に残されているという事実がある
ドル売り圧力の原因となった事情を探らずに
米政権に靡くことで命脈を保ってきた歴代の保守政権が
日本に貧困化するための基礎工事を行い
小泉内閣がブッシュ政権に工事の出来栄えを
恭順な態度で訪米時に披露した
ブッシュの慫慂を真に受けて
外資導入政策をとるという結果が
円高倒産の多発へと繋がっている
円高はこれにより一層進み
大挙して流入するようになった過剰流動性は
有効な投資先として
土地から企業買収へと転じていったのだった
この時代の寵児となったのがホリエモン
国際金融資本は不動産という有効な投資先を失い
株式市場に一部を残して
為替差益のでた時点で
日本市場から
五月雨式に
決して目立つことなく
密かに流出していくこととなったのである
この段階で軽度の円安ドル高が演出され
一時的に高くなったドルで
一時的に安くなった円を効率よく買う
という条件が整った
ドルの過剰流動性を円へと仕向けることで消し去り
為替差益まで獲得することができる訳なのだから
ドル安誘導の波状攻撃が断続的に続くようになった次第
輸出産業は恒常的な円高で
獲得した利益を国外へ流出させるための機関
にならざるを得なかった
円転したドルが国内市場の育成へと向かえば
中国のような経済成長が再び可能になっていただろう
バブル崩壊とホリエモンの失態に懲りたドル資本は
日本市場を過剰流動性の洗濯工場にすることで
為替差益を回収するための窓口へと変身させた
投資に最適な中国市場が既にできあがっており
日本にはそれ以上の投資効率を保証する市場は存在しなかった
日本の貿易黒字をドルの過剰流動性が取り消すというサイクルが
ドル資本と米国の一般投資家を満足させている
日本の経済成長はその結果
栄養失調の状態から抜け出せなくなってしまったということなのだ
雇用環境は劣化し
消費市場はデフレ化した
国民は貧困に喘ぐようになり
就職難民が大量に生みだされるようになった
指導者の不明が国の繁栄を奪い
国民に不幸を強いているというこの現状は
問題を問題として認識する
その能力の差にあったのである
自覚なき病は死に至る
その事実に長い間気付かなかった指導者たちは
何を
どうすればよいのか
ということすらまったく分からず
途方に暮れていた
ヒデリの夏のように
霞が関界隈を
ただ
おろおろと歩きまわる虚ろな姿が
よく観測されたものだった
バブルが潰れたということさえ
正しく認識していなかったほどである
そのために
失われた10年という形容が後に生み出されたのだったが
実際のところ
それは20年を超えて
今尚続いている始末
意志決定を行う場である国会では
事実認識が成立せず
判断の欠如が決定的に禍いする事態へと陥った
その状態が20年後の今になっても
延々と続いている
経済学と経済ダイナミックスとは
同じものでは ない
弁別能力が失われていたということが
この国に最終的な貧困という状況を齎した
バブル経済を生み出したプロセスを
実際に調査したという事実は未だになく
指導者たちは当時から
ただ扼腕するしか方法をもたなかった
大阪で突発的に発生した取り付け騒ぎを鎮めるため
銀行を潰さないという決定を大急ぎで下したのだったが
それが記録に残る最初のバブル崩壊対策になっている
この決断というものが
後に貸し渋りと貸し剥がしを生み出すことへと繋がった
産業基盤を支えていた多くの中小企業を
銀行自らが追い詰めていく
というあるべからざる展開が今もみられる
その後になっても
尤もらしいが実は効果のない
多くの対策を講じるのみ
有効なソリューションと言えるものは
何一つ実施されず
有害な結果だけが残された
これら一連の拙い経緯が
後に失われた20年と呼ばれる時代を
生み出した最大の原因になっている
当時の国債発行残高は400兆円以下であり
債務負担は今の半分にも満たなかった
バブル後の対策を悉く誤ってきたということが
国の財政を
短期間で急速に悪化させてしまったのだった
潰すべき銀行を延命させたことが
これほど長い不況を国に今も強いている
国には銀行を潰せなかった訳がある
大量の国債を問題なく消化することができていたのは
金融機関にその殆どを吸収させることができていたからなのだ
国民がもっている国の債権は5%程度とされている
銀行はバブル期の当時ノンバンクを設立して
土地神話を揺るぎないものへと固めつつあった
プラザ合意の結果
ドルが帯びるようになった過剰流動性を希釈するために
G5で協調介入するという合意が採択され
直ちに実施された
円高への急激なシフトは
この時に端を発し現在へと影響を及ぼしている
ドル余り現象を解消するためには
余ったドルを受け容れる新たな市場が必要なのだ
協調介入は単発で終わることとなり
その後
国際的な金融を業務とする民間組織によって
市場で回収したドルの仕向け先を日本市場にする
という決定がファンダメンタルズの結果として生まれ出た
この時に流入してきた大量のドルが
突発的な円高を誘導し
日本の金融当局には
対策として買いとったドルで
米国債に投資する行為を何度も繰り返す循環が与えられた
この政策決定に当たった財務官僚の一人が
初代のミスター円と呼ばれている人物
この選択が誤りであったために
日本は取り戻すことのできないドル建ての資産を
北米大陸に積み上げるという顛末へと陥った
為替市場に政治介入するための予算を
20兆円も確保しておかなければならない
という粗末な結果が現在に残されているという事実がある
ドル売り圧力の原因となった事情を探らずに
米政権に靡くことで命脈を保ってきた歴代の保守政権が
日本に貧困化するための基礎工事を行い
小泉内閣がブッシュ政権に工事の出来栄えを
恭順な態度で訪米時に披露した
ブッシュの慫慂を真に受けて
外資導入政策をとるという結果が
円高倒産の多発へと繋がっている
円高はこれにより一層進み
大挙して流入するようになった過剰流動性は
有効な投資先として
土地から企業買収へと転じていったのだった
この時代の寵児となったのがホリエモン
国際金融資本は不動産という有効な投資先を失い
株式市場に一部を残して
為替差益のでた時点で
日本市場から
五月雨式に
決して目立つことなく
密かに流出していくこととなったのである
この段階で軽度の円安ドル高が演出され
一時的に高くなったドルで
一時的に安くなった円を効率よく買う
という条件が整った
ドルの過剰流動性を円へと仕向けることで消し去り
為替差益まで獲得することができる訳なのだから
ドル安誘導の波状攻撃が断続的に続くようになった次第
輸出産業は恒常的な円高で
獲得した利益を国外へ流出させるための機関
にならざるを得なかった
円転したドルが国内市場の育成へと向かえば
中国のような経済成長が再び可能になっていただろう
バブル崩壊とホリエモンの失態に懲りたドル資本は
日本市場を過剰流動性の洗濯工場にすることで
為替差益を回収するための窓口へと変身させた
投資に最適な中国市場が既にできあがっており
日本にはそれ以上の投資効率を保証する市場は存在しなかった
日本の貿易黒字をドルの過剰流動性が取り消すというサイクルが
ドル資本と米国の一般投資家を満足させている
日本の経済成長はその結果
栄養失調の状態から抜け出せなくなってしまったということなのだ
雇用環境は劣化し
消費市場はデフレ化した
国民は貧困に喘ぐようになり
就職難民が大量に生みだされるようになった
指導者の不明が国の繁栄を奪い
国民に不幸を強いているというこの現状は
問題を問題として認識する
その能力の差にあったのである
自覚なき病は死に至る
でも、今の政治家の方からは口が裂けても言えないのかもしれませんが、やっぱり、右上がりの経済成長はもう日本には起きないのだと思います。
強引に成長させれば、強引な現象(バブル)になりバブル崩壊する事になるでしょうし・・
失われたのかどうかは、これからのような気がしますね、日本の右下がり経済を当然受け止めなければならない私達からすれば・・。
また遊びに来ます!