北極の氷が全部
融けてしまったとしても
海面水位のそれによる上昇は
生じない
北極の氷山は
海に浮いているものであるからだ
そこが南極とは
大いに異なっている点
北極海に浮いている氷山が液化すると
北氷洋の水温は
下がって冷える
熱平衡を目指して
安定化しようとするからだ
個体から液体となった氷の水は
海水の温度を下げて冷やし
比重を増やして
海底へと沈み込む
この温度差の発生こそが
海流の
原点
海流は液化した氷山氷河から
冷たい水がその重みで海へと沈み込んだことにより
海底の栄養塩類を
海洋表面へと
最終的に押し上げる
海洋深層水は
海底を這う冷たい水の流れが
沈んでいる栄養塩類を攪拌し
海面近くへと押し上げることで
プランクトンをはじめとする
魚介類の食物連鎖を成り立たせ
日本海溝からせり上がり
豊かな漁場を
列島の周辺に生み出している
上昇する海流のあるところには
魚が多く集まる
温暖化が進んで融けるべき氷山が消えてしまうと
海流は消える
海洋生物はこの影響を大きく受け
短期間でその多くが
死滅してしまうことになるだろう
温暖化という大気圏で発生した現象は
この意味で
気候の変動を上回る被害を
地表と海洋とを問わず
避けがたいさまざまな影響を
生命全体に
より強く与えるものとなる
人類が石油の消費を急ぐと
巡り巡って
魚介類が死に
それから陸上の生命が失われはじめる
やがて
人類も絶滅する
というプログラムを
文明は起動させてしまった
だが
内容の変更は不可能ではない
温暖化が有害なのは
温室効果ガスの濃度が高まって
気候の変動が起きるからだけではなく
生命の多くが死に絶えてしまう
ということが
既に
分かっているからなのだ
北極海の氷山は
ことし
急速に退縮した
その規模は
研究者の予測を大きく超えるものだった
変化の推移がみせる傾斜は
予断を許さない
水準にある
地下資源の大量消費は
二酸化炭素を大量に発生させ
決済通貨であるドルの需要を
必要以上に押し上げさせた
ドルの供給を抑制すればドル高となることから
アメリカはドル安政策
即ち円高政策
を取らざるを得なかった
大量に供給されたドルが
過剰流動性を生み
ドル余り現象を背景とするリーマンショックを
国際経済へと導いた
金融危機はその段階で産み落とされたもの
ユーロ危機へとそれが発展し
信用の形成でなりたっていた国際経済を
いま
まさに
大きく揺さぶろうとしはじめている
基軸通貨となったドルの供給益があればこそ
アメリカは世界の保安官役を
買って出ることが許された
世界の平和は
石油の消費を促すことで
保安官の責務を果たすための対価を
ドルの発行権をもつ国に集めさせる
という仕組みで
国際経済を成り立たせている
ドル余り現象は
基軸通貨を供給する側の国が
生み出してきたもの
余ったドルを回収して
安全な通貨へと置き換えることで
過剰流動性を消しながら
為替差益を積み増す
という行為が
通貨インフレを防遏し
アメリカにドルの追加発行を
制限なく行うことを
可能ならしめている
政府日銀が円高対策を
未だに有効化することができていない
という事実は
円高を阻止することが
日米同盟にとって
決してプラスではない
ということをよく承知していた
その事実を
訴えるためのものになっている
為替市場に介入する以外の対策を
日本の金融当局がとることは
許されない
と勝手にそう思い込んでいる
その事実をドル資本が察知していたからこそ
ドルの捨て場所として
日本市場が最初に選ばれたのだった
止まらない円高には
相応の理由があるのだ
日本経済にとって最も有害な行為は
円高圧力の放置
なのである
この点を改善しない限り
景気が浮揚することなどあり得ない
円高の黙認という姿勢が
国家財政に累損の一方的増加
を与え続けさせている
問題認識能力がもし金融当局にあったのなら
有効な為替対策を講じることに
障碍はなかった
必要なのは不退転の
決意
温暖化を止める名目で
節電に走ることもなかったであろう
交流送電に於ける節電とは
化石燃料の消費を
意図的に続けることにより
ドルの需要を高める
という目的を達成するための方便
以外のないものでもない
その結果
電力会社は電力の販売量を強制的に減らされ
電力料金を値上げせざるを得なくなっていったのだった
化石燃料の消費が実際に減っていたのであれば
電気料金を値上げする必要はまったくなく
反対に値下げされていなければならなかった
二酸化炭素の発生量は
当然のことながら
低下へと転じていた筈なのだ
現実は
二酸化炭素の濃度を一貫して上げ続けている
ここに判断の誤りが
明瞭に窺える
石油・石炭
天然ガスを燃やし続けている必要性は
認識が正当なものであればあるほど
つまりより早く消えていた
といえる
効果のない対策を続けてきたということが
国の借金を膨大なものへと
短期間で引き上げたのだ
気象条件はますます悪化するようになり
強風は吹き荒れ
単位時間あたりの降水量は
信じ難いほど
急速に増加した
ドルを基軸としておくための
石油を巡る一連の無効な措置が
地表の温室効果を高めただけでなく
石油消費国の財政を
劣化させるよう強く促していた
国民は貧困に喘ぎ
石油消費国のすべてが
赤字化する一方
という財政状態へと陥った
ドルを供給する組織である
国際金融資本だけが
莫大な利益を得て
その手段であるドルを発行する国
であるアメリカをさえ
税収不足による財政難で苦しませている
イラクとアフガニスタンで実施された戦闘で
アメリカは増税せずに
戦費の調達を
海外市場へと求める準備を進めていた
その手段として
石油市場を高値へと誘導することで
ドルの発行量を成り行きで
増やす
という方法が選ばれた
当時既に過剰発行されていたドルが
アメリカにマネーサプライを非公開とすることを強い
過剰流動性を積み上げさせて
アメリカの国内市場に
サブプライムローンのフェフォルトを
引き起こすに至らしめた
信用経済に対する不信感の増大は
要するに
国際経済の混乱に代表される
黙過すべからざる不具合の多方が
イラク戦争の開始に起因して生み出されたもの
ということに帰着する話であった
その意味でアメリカの選択が犯したその罪は
極めて重い
9.11を引き起こしたのは
それを可能にした
ナニモノカの関与があったから
平和になってしまったのでは都合が悪い
いわゆる軍産複合体制と
石油の利権を独占してきた勢力とが
意図せずに
導いたこと
という可能性が極めて高い
これら一見無関係に見える個々様々な経過が
国際経済に巨大な負の圧力を
かけていた
問題を問題としてみようとしてこなかった文明は
自らの認識能力の拙さにより
その麗しい生息環境を
失わせるための資本を
積極的に使うことを
善しとするに至った
止まらない温暖化は
実効なき対策の到達点
不健全化した認識能力が
引き寄せたその結果なのだ
誤った判断の関与が
温暖化する惑星に
その危機がより早くくるよう加速させただけでなく
ドル余り現象が
貧困化を前提とする
富の偏在を
アメリカへと集約させるよう促していた
人類はこれら一連の経過が示す事実と
その流れに潜む隠された意味とに
未だ一向に気づかない
狂気の沙汰
というべきか
融けてしまったとしても
海面水位のそれによる上昇は
生じない
北極の氷山は
海に浮いているものであるからだ
そこが南極とは
大いに異なっている点
北極海に浮いている氷山が液化すると
北氷洋の水温は
下がって冷える
熱平衡を目指して
安定化しようとするからだ
個体から液体となった氷の水は
海水の温度を下げて冷やし
比重を増やして
海底へと沈み込む
この温度差の発生こそが
海流の
原点
海流は液化した氷山氷河から
冷たい水がその重みで海へと沈み込んだことにより
海底の栄養塩類を
海洋表面へと
最終的に押し上げる
海洋深層水は
海底を這う冷たい水の流れが
沈んでいる栄養塩類を攪拌し
海面近くへと押し上げることで
プランクトンをはじめとする
魚介類の食物連鎖を成り立たせ
日本海溝からせり上がり
豊かな漁場を
列島の周辺に生み出している
上昇する海流のあるところには
魚が多く集まる
温暖化が進んで融けるべき氷山が消えてしまうと
海流は消える
海洋生物はこの影響を大きく受け
短期間でその多くが
死滅してしまうことになるだろう
温暖化という大気圏で発生した現象は
この意味で
気候の変動を上回る被害を
地表と海洋とを問わず
避けがたいさまざまな影響を
生命全体に
より強く与えるものとなる
人類が石油の消費を急ぐと
巡り巡って
魚介類が死に
それから陸上の生命が失われはじめる
やがて
人類も絶滅する
というプログラムを
文明は起動させてしまった
だが
内容の変更は不可能ではない
温暖化が有害なのは
温室効果ガスの濃度が高まって
気候の変動が起きるからだけではなく
生命の多くが死に絶えてしまう
ということが
既に
分かっているからなのだ
北極海の氷山は
ことし
急速に退縮した
その規模は
研究者の予測を大きく超えるものだった
変化の推移がみせる傾斜は
予断を許さない
水準にある
地下資源の大量消費は
二酸化炭素を大量に発生させ
決済通貨であるドルの需要を
必要以上に押し上げさせた
ドルの供給を抑制すればドル高となることから
アメリカはドル安政策
即ち円高政策
を取らざるを得なかった
大量に供給されたドルが
過剰流動性を生み
ドル余り現象を背景とするリーマンショックを
国際経済へと導いた
金融危機はその段階で産み落とされたもの
ユーロ危機へとそれが発展し
信用の形成でなりたっていた国際経済を
いま
まさに
大きく揺さぶろうとしはじめている
基軸通貨となったドルの供給益があればこそ
アメリカは世界の保安官役を
買って出ることが許された
世界の平和は
石油の消費を促すことで
保安官の責務を果たすための対価を
ドルの発行権をもつ国に集めさせる
という仕組みで
国際経済を成り立たせている
ドル余り現象は
基軸通貨を供給する側の国が
生み出してきたもの
余ったドルを回収して
安全な通貨へと置き換えることで
過剰流動性を消しながら
為替差益を積み増す
という行為が
通貨インフレを防遏し
アメリカにドルの追加発行を
制限なく行うことを
可能ならしめている
政府日銀が円高対策を
未だに有効化することができていない
という事実は
円高を阻止することが
日米同盟にとって
決してプラスではない
ということをよく承知していた
その事実を
訴えるためのものになっている
為替市場に介入する以外の対策を
日本の金融当局がとることは
許されない
と勝手にそう思い込んでいる
その事実をドル資本が察知していたからこそ
ドルの捨て場所として
日本市場が最初に選ばれたのだった
止まらない円高には
相応の理由があるのだ
日本経済にとって最も有害な行為は
円高圧力の放置
なのである
この点を改善しない限り
景気が浮揚することなどあり得ない
円高の黙認という姿勢が
国家財政に累損の一方的増加
を与え続けさせている
問題認識能力がもし金融当局にあったのなら
有効な為替対策を講じることに
障碍はなかった
必要なのは不退転の
決意
温暖化を止める名目で
節電に走ることもなかったであろう
交流送電に於ける節電とは
化石燃料の消費を
意図的に続けることにより
ドルの需要を高める
という目的を達成するための方便
以外のないものでもない
その結果
電力会社は電力の販売量を強制的に減らされ
電力料金を値上げせざるを得なくなっていったのだった
化石燃料の消費が実際に減っていたのであれば
電気料金を値上げする必要はまったくなく
反対に値下げされていなければならなかった
二酸化炭素の発生量は
当然のことながら
低下へと転じていた筈なのだ
現実は
二酸化炭素の濃度を一貫して上げ続けている
ここに判断の誤りが
明瞭に窺える
石油・石炭
天然ガスを燃やし続けている必要性は
認識が正当なものであればあるほど
つまりより早く消えていた
といえる
効果のない対策を続けてきたということが
国の借金を膨大なものへと
短期間で引き上げたのだ
気象条件はますます悪化するようになり
強風は吹き荒れ
単位時間あたりの降水量は
信じ難いほど
急速に増加した
ドルを基軸としておくための
石油を巡る一連の無効な措置が
地表の温室効果を高めただけでなく
石油消費国の財政を
劣化させるよう強く促していた
国民は貧困に喘ぎ
石油消費国のすべてが
赤字化する一方
という財政状態へと陥った
ドルを供給する組織である
国際金融資本だけが
莫大な利益を得て
その手段であるドルを発行する国
であるアメリカをさえ
税収不足による財政難で苦しませている
イラクとアフガニスタンで実施された戦闘で
アメリカは増税せずに
戦費の調達を
海外市場へと求める準備を進めていた
その手段として
石油市場を高値へと誘導することで
ドルの発行量を成り行きで
増やす
という方法が選ばれた
当時既に過剰発行されていたドルが
アメリカにマネーサプライを非公開とすることを強い
過剰流動性を積み上げさせて
アメリカの国内市場に
サブプライムローンのフェフォルトを
引き起こすに至らしめた
信用経済に対する不信感の増大は
要するに
国際経済の混乱に代表される
黙過すべからざる不具合の多方が
イラク戦争の開始に起因して生み出されたもの
ということに帰着する話であった
その意味でアメリカの選択が犯したその罪は
極めて重い
9.11を引き起こしたのは
それを可能にした
ナニモノカの関与があったから
平和になってしまったのでは都合が悪い
いわゆる軍産複合体制と
石油の利権を独占してきた勢力とが
意図せずに
導いたこと
という可能性が極めて高い
これら一見無関係に見える個々様々な経過が
国際経済に巨大な負の圧力を
かけていた
問題を問題としてみようとしてこなかった文明は
自らの認識能力の拙さにより
その麗しい生息環境を
失わせるための資本を
積極的に使うことを
善しとするに至った
止まらない温暖化は
実効なき対策の到達点
不健全化した認識能力が
引き寄せたその結果なのだ
誤った判断の関与が
温暖化する惑星に
その危機がより早くくるよう加速させただけでなく
ドル余り現象が
貧困化を前提とする
富の偏在を
アメリカへと集約させるよう促していた
人類はこれら一連の経過が示す事実と
その流れに潜む隠された意味とに
未だ一向に気づかない
狂気の沙汰
というべきか