こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

自 殺 行 為

2009-11-29 09:24:49 | Weblog
この惑星の環境を最適な状態へと戻すためのプログラムは

国家の枠を超えた

国境横断型の民間組織で運営する形体をとるのが

最も望ましい


さまざまな紆余曲折を経たのちに

そのような結果を残すことが

未来を生きる子孫たちの暮らしを豊かにするだろう


目的が明瞭にみえていたとしても

その実現を担当する組織が

特定の国の利益を代表するものとなってしまっていたのでは

国連型の組織をもう一つ造るというだけのことになる


地球そのものの利益を代表する太陽系第三惑星の政府は

あらゆる国に対して公平且つ平等な対応を

とることができる意志の集合体でなければならない

いま地上で起きている不具合の根源は

社会システムに潜む条件の不公平性

という意図的にしつらえられた観念の合成にある


アメリカにだけ

世界の富を集めることができるようになっているのは

まさに

歴史の必然というものであったのだが

文明がこれから深化していこうとするためには

次なる必然へと歴史を紡いでいくプロセスを

いま 始めなければならない

道程をたどる一歩ごとに犠牲を払ってでも

その体験から学ぶべきものがあるはずだ

不具合は

認識を高めるための素材として与えられている


真の公平性を求めて

恒久平和へと至る道筋を

自らの努力で陶冶していく必要がある


地球を現在の状態にまで追い詰めたのは

石油・ドル本位制を敷いてきたアメリカの失敗である

その事実は既に明らかだ

止まらない温暖化ひとつをとってみても

石油の消費に支えられたドルの発行権への執着というものが

その原因の根本に盤踞している


ドルの過剰流動性は

マネーサプライを公表できないほどまでに増大させ

イラク戦争を起点とする過大なドル余り現象を生み出した

2008年の秋

金融危機と呼ばれるドル資産の大量蒸発を生み出したのだったが

そのメカニズムとダイナミズムとを

明確に認識しようと努めた国は今に至るも皆無であった


状況のもつ深刻さを知り

当座の応急措置をとったものの

資本の蒸発を止めることはついにできなかった


アメリカのゼロ金利は

その結果

いやいやながら産み落とされたものだった

大量の不良債権を抱え込んだアメリカは

ドルの発行権を駆使して

ドル安政策を更に大きくおしすすめ

失った体力の回復を図って国債を大量に発行し

一時は成功したかの如くに見えたものだった

しかし

疵は 経済の奥深くにまで達していた

隠されていた不良債権は

予期しない方面からも金融破綻を浮上させるほど

世界中の名だたる金融機関が

巨額の損失を被ったということを

一年を経た現在になっても

ドバイの逼迫を理由とする

資本の停滞を惹起した

業界自らの手によって

隠されていたものを暴露する

という展開が生みだされるようになっている


イラク戦争では大量破壊兵器という名の

アメリカが攻撃するための根拠としていたものが

欠けていた

という事実をアメリカ自身の手によって

その後明確化することとなったのだった

国際社会と国連からの強い制止を振り切って

戦端を開くことを急いだアメリカが得た結末は

大量の駐留米兵を中東地域へと展開させたまま

撤収を遅らせ

アフガニスタンへと戦域を拡大するという拙い現実を導いた

原油価格の高騰の末の資源インフレが国際経済に多大な打撃を与え

その大きく増加した金額を

決済するための需要に応じて

大量発行したドルの過剰流動性を隠密裏に消し去るために

回収した発行済みのドルを用い

特定の外貨とそれを交換するよう慫慂してきたのだった


民間の企業が経済戦略の実行部隊となっていたため

米政府自らがファンダメンタルズの結果であると

事あるごとに言挙げすることが許されるようになったのである

その窓口業務を担当してきたのが

いわゆるドル資本と呼ばれる米系の金融資本


発行し過ぎたドルを一方的に特定の国へと押し付けて

いまでは

中国を

アメリカに対する世界第一位の債権国へと育ててしまったのだった

それ以前には

日本が最大の債権国へと祭り上げられていたのだったが

当の犠牲となった国々の政府当局者たちは

その事実に今も無関心のままであり続ける


仕掛けられた円高の更新

というドル安政策に基づいた外貨への攻撃は

ドルの過剰流動性の仕向け先を

中国から日本へと戻すための措置であること指し示す


巷間伝えられるような単なる金利差の問題で

円高の更新がおきたのだとすれば

より高い金利の人民元の方がはるかに有利

経済成長率も数年来二桁の実績を着実に残している

ドルの捨て場所を人民元から円へと変更したということが

今回おきている円高の背景に潜んでいる本質の成分を構成している

円の独歩高という状態の裏にあるものを知るには

基軸通貨を操る者たちの意図を探るのがよい


ドル資本はあらゆる国の通貨をドルと交換に得てきた

それらの多くを円へと仕向ければ

円だけが買われて

異常な円高がたちまちにして誘導される


アメリカは石油・ドル本位制を恣意的に操る権能を

このような方法で発動し

国際経済の覇者という身分を得てきたのだった

この不公平性というものを

世界各国は意味の実態として

やがてどこかで察知することになるだろう


円転したドルは

利益を回収する段階で

再びドル転されることになっている

通貨価値を高められている時に

相対的に低下した通貨を買い戻せば

それだけで為替差益が手に入る

資本の移動を為替市場で行う度毎に

その往復で大きな利益を得ることができるようになっている


ドル資本はこのようにして収益の拡大を謀りつつ

貧困化する国を次々に作り上げていく
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土 の 浮 船

2009-11-22 08:04:37 | Weblog
シナリオ#1


Jとよばれているある国では

石油に代わるあたらしいエネルギー資源を開発することに成功し

これを世界各国へと売りだした

この資源は水をベースとしたものであるため

地球上のいたるところで

特殊な添加剤を基材である水に投入すると

必要な電気をそこから取り出すことができるようになったのである


熱が必要なら電気に抵抗を与えてやればよい

I H 方式は電磁加熱で調理するための装置

流す電流によって任意の熱を取り出すことができるようになっている

このようにして文明が必要とするエネルギーの一切は

水から取り出せるようになったのだったが

それには水を資源化するための若干の工夫が必要であった

そのコアテクノロジーが秘匿されていたため

どの国も同じ効能を持つエネルギー創出法の開発に取り組んだのだが

採算割れして石油を代替する能力を引き出すことはできなかった


石油を凌ぐ低廉なエネルギー資源を供給するようになったJ国では

その国の通貨である「両」で購入することを条件に

この装置と添加剤の供給が行われるようになった

当然ながら石油を買う必要がなくなったため

基軸通貨と看做されていたドルの需要は急減することとなり

ドル経済圏は「両」経済圏へとシフトするようになっていった

エネルギー資源である石油を買う必要が消えてしまったのだから

ドルで決済する義務もまた消え失せたということなのだ


アメリカはドルを勝手に発行する理由を失って

IMFからの融資を受ける立場へと陥り

増大する一方となっていた累積債務の清算を果たすための計画を

速やかに実行するよう迫られるようになった


アメリカが双子の赤字を毎年膨らませていながらも

国家として破綻することがなかったのは

ドルの発行権を活用することができたからである

ドルの発行量を増やしたくなったときには

表向きの方法として 石油の取引価格を高騰させれば

簡単にドルの需要を高めることができるようになっていた

そのアメリカが果たしていた役割を

石油に代わって

水を資源化することに成功したJ国が担うようになったのである


温暖化が深刻な問題となればなるほど

環境負荷がなくてしかも低廉な「資源の素」を輸入する国は増加する

石油を消費することで発展してきた文明が辿ってきた歴史をみれば

エネルギーコストを引き下げることに成功した資源だけが残される

当然と言えばなるほど当然の帰結であった

温暖化を止める効能を持つあたらしいエネルギーの登場は

基軸通貨をドルから「両」へ代えてしまう効果を発揮し

国際経済はアメリカの意向よりも

J国の意志の方を結果として尊重するようになった


アメリカはこれまでのように軍事費を増加させる資本調達力を失い

増税でこの難局を乗り切らなければならないよう追い詰められていった

米国民の不満が募り 内政は不安定化し

外交はおろそかになった

J国が国際経済と安全保障政策の推進役へと抜擢されたのは

アメリカの累積債務が夙に過大なものとなっており

石油に代わる資源の価格決定権をもつJ国が

アメリカにとって代わらなければ

財政破綻することが確実なアメリカを

救済することさえもできないという事態となったからだった


貧富の差の乖離幅が70年代に拡大するようになったのは

アメリカ製の武器や

産油国から石油を輸入するために

ドルと自国通貨とを交換してきた国家群のうち

生産性の最も低かった国々

すなわち

南側に位置している国から真っ先に貧困化していったからであった

南北問題が深刻化するようになったのは

ドル資本に売り渡した自国通貨によって

国民が積み上げてきた富の多くが

アメリカへと流出していくことを容認していなければならなかったからなのだ


もともと貧しかった国では生産性自体が低かったため

その国の通貨を買っても

売り渡したドルの価値に見合った資本の回収が捗らない

そこでてっとり早く利潤を獲得するための手段として

その国に固有の資産の買収を専ら行うようになっていったのだった

その結果

もっとひどい貧困状態に国民は苦しむようになってしまったのである


国内市場で循環するべき利潤の多くが

ドル資本によってアメリカへと速やかに持ち去られていったことから

ドルを買った国では急速な貧困化を甘受する以外に残された方法はなかった

貧困を生むプロセスのメカニズムさえ今以て特定されていない状態にある


富を持ち去って繁栄を極める国となったアメリカを憎む勢力が

富を奪われて貧困化した国の中に生まれでるようになったのである

テロ組織はドル資本が誕生させたアメリカの申し子であるに他ならない


破壊活動は世界中の富を集約する国アメリカに対してだけ行われたのだったが

アメリカはテロ活動を自由主義諸国に対する攻撃だと独善的に解し

先進諸国をテロとの戦いへと引きずり込んでいったのだった

ロンドンとマドリッドで爆弾テロが相次いでおきたのは

貧困国から富を持ち去ったアメリカに加担した国となったからだった

イラク戦争に大義のないことを当初から主張していたフランスとドイツでは

破壊活動はまったくおきなかった

日本では後方支援活動に限定していたために

アメリカと極く近しい関係にあったにも関わらず

攻撃の対象とされるようなことはなかった


ものごとが生起するには必然性という裏付けがあるものなのだ

破壊のための破壊を行うのが本来のテロであったのだったが

アメリカが保持して手放そうとしなかった既特権に向けられた攻撃には

それなりの理由というものがあったのだ

テロの増加をくい止めるためには

J国があたらしく基軸通貨となった「両」を

どう使うかというその一点の成否如何にかかっている


「両」の需要が増えていけば

速やかにあたらしい基軸通貨を発行して

諸国の要望に応じなければならない
 
金本位制から一方的に離脱したあのドル・ショックのとき

変動相場制をとりいれていたのだったが

アメリカは石油ショックのあと

急激なドルの需要の高進という状態を解消しようとして

ドルを積極的に売り付けるドル安政策の有効性に気が付いた

その手法を貿易黒字国に応用すると

高められた自国通貨の価値を引き下げる必要にかられた中央銀行が

ドルをどんどん買いとって

それで米国債を好んで大量に購入するようになっていった

その総額を外貨準備高と呼ぶのである

外貨準備高とは要するにドル安政策の意図を知らずに

強いられたドル安自国通貨高を回避するための緊急措置であり

輸出で成り立っている貿易黒字国には選択の余地のない

仕組まれた罠という意味合いをもっていた


ドルの発行権を恣意的に活用することによって

軍備をどんどん増強して強い国になると

安全保障を与える能力を高めて

世界のリーダーとして振る舞うことができるということをアメリカは知り

世界の保安官役を自ら買って出るようになったのであった

ドルの流通量を調節することができる国は

その通貨価値を自在に制御することができる立場を獲得するのだ


ドルの供給量を増やすことをドル安政策という

このためドル余り現象が世界各地の市場に生み出され

中国ではドル資本によって高められた人民元の価値を

元の水準へと引き下げるために

大量のドルを買わざるを得ないという経過が強制され

その結果として 世界第一位の外貨準備高をもつようになり

ドル建ての公債を大量に保有する最大の債権国となるに至ったのだった

この顛末は

アメリカを大いに困らせる癪の種へと育っていく


エネルギー資源は 要するに 水であってもよいのだ

そこから電気を取り出す方法は二系統のものが既に確保されている

このシステムの普及を急ぐとJ国のような指導的立場が与えられ

アメリカの破産を早めて国際経済を一時的にだが頓挫させることになる

けれども

その後でやってくるものは

繁栄とそれによる平和の実現という望ましい状態なのだ


J国がアメリカの作った轍の跡をそのまま踏むことがなければ

恒久平和の実現は充分に可能であろう

貧困化もおきなければ温暖化も解消するからである

繁栄を持続可能なものにする経済システムの在り方が示されると

国際経済は公平で公正な状態とは何かということを知り

不平等な石油・ドル本位制から距離を措くようになる


ドル経済圏が公平性を欠いたものであったために

多くの不具合を生み出すこととなったのである

基軸通貨の発行国がもつ認識能力の差というものが

温暖化と貧困化を地球上から同時に排除する動因となる

健全な認識を正しく実行していくためには

国の枠を超えたグローバルな組織でなければならない

公平性を担保しつつ

生産性の向上に寄与しない軍拡を軍縮へと速やかに反転させ

平等な分配に基づいた公正なシステムを建設することが

晴れてできるような条件がこの段階でめでたく整う

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枯 れ 尾 花

2009-11-14 11:50:16 | Weblog
89年 秋の終わりに

東西を別けていたベルリンの壁が突如として意味をなさなくなり

91年の暮には

ソビエト連邦と呼ばれる国家群が求心力を失うこととなった

由緒ただしきソ連型の共産主義体制は

そのとき

もちこたえることができずに

ついに自ら崩壊したのだった


アメリカはこの時点で

敵対していた巨大な勢力を一瞬で失い

軍備を増強し続けるための理由を探すよう迫られた

仮想敵という概念を急遽持ち込んで

軍拡という名の

強い力による平和状態の維持を

ドルのもつ強大な経済力を利用して

自由主義諸国の同意を得るよう

大急ぎで図らなければならなかった


実態をもたない幽霊のごとき仇敵のイメージを

個人の想念に浮かび上がらせるようにして

日本の政治家を怖がらせてきたのは

アメリカによって見せられていた仮想の敵という実体のない概念

つまり

枯れ尾花に過ぎなかった


それを実在のものと勝手に信じた55年体制に連なる者供が

国民の恐怖心を煽って防衛力の強化をすすめ

敵を作り出す行為を繰り返し再生産することにより

それを一層膨らませてきたのだった

旧政権が生み出そうと努力していたのは

アメリカのために尽くそうとする似非愛国者

国民の多くは醒めて靡かず

今年の夏には政権から下野するよう一斉に迫ったのだった


仮に敵と想定してあるだけの近隣国を

実在の敵とだと思い込んでしまったのは強迫観念のなせる業

枯れ尾花に過ぎない影を必要以上に怖がっていると

アメリカと北朝鮮をそれぞれより強く付け込ませることになってゆく

これまでの経緯を顧みればすぐに分かることである


ソ連が呆気なく消え去ったあのとき

世界は重大な転換点となる局面を迎えていた

日米同盟は存続の危機にあった

アメリカ政府の当時の狼狽ぶりは

とりわけ顕著なものであった


当時台頭著しかった中国との攻防をあるべしとして

日米間の同盟関係をより強固なものへとシフトさせようと謀ったのだったが

中国をいつまでも敵対視するということはできなかった

中国市場がアメリカにとって必要不可欠のものとなりつつあったからである

いまではドル資産の最大の債権国となっている中国を

敵と看做すことなど論外なことであった


そこで


北朝鮮というアメリカにとってとるに足りない国の存在を利用して

日本を一層アメリカに順致させておく目的で

ミサイルの発射実験などを行わせるままに放置していたのだったが

それが核と結びつくようになったことから

米政府は問題の深刻さを正しく理解するようになったのだった

世界の保安官としての体面が保てなかったからである


北朝鮮のミサイルは米本土にまで決して届かない

実害がもしあるとすれば

それはアラスカの一部に過ぎない


北朝鮮に核開発を可能ならしめたのは

アメリカと韓国による思惑の違いであった

それぞれの利害得失に相違点があったことから

その隙に乗じて北が核実験を強行したのは

ブッシュジュニアが悪の枢軸と呼んだことによって

攻撃の対象になっている

ということを北朝鮮に強調するようになった後のことだった


極東地域に敵と呼ぶべき危険な国が存在し続けている限り

日本はアメリカのもつ核に頼るしかない

このことは

米朝間だけでなく 世界共通の認識になっている


敵対する国がミサイルと核を同時にもったという事実は

核が実際に使えない抑止力でしかないにもかかわらず

日本の国民の多くに核攻撃の予告と勝手に思わせることとなったのだった


アメリカにとって東アジアに北朝鮮の軍事力を置いておく意義は

日本をアメリカの防人として頤使する効能があったからである

旧政権がアメリカの言いなりなっていた事実がそれをよく証明している

防衛省に昇格させる必然性は当時も今も共に ない

また

日本に積み上がっている富をアメリカに移転するための代理人として

国際金融資本(ドル資本)という組織群が充てられるようになっていた

潰れる直前のリーマンが計上した収益の巨大さは

その分配結果によって

組織の延命を拒否するための理由とされたほどの規模に達していたのである

貧困は富の収奪によって惹き起こされる

日本から国益を持ち去らせることに加担していた政党は

ついに政権の座から放逐されてしまったのである

新政権の政策決定が正しいものであるならば

日本の経済活力は回復過程へとまいもどる


アメリカに対してノーという態度を一度もとらなかったにもかかわらず

国民に対して昂然としていた自民党政権が

国をこれほどまでに窮乏させた

という事実を冷静に顧みることができるなら

これ以上説明を要することはない


敵の存在を必要とする軍産複合体制に支えられてきた米政権は

その利益を代表する共和党とネオコンの関与によって

根拠のないイラク侵攻を

国連の制止があったにも関わらず急いだのだった

その最終結果が昨秋の金融危機という異常な結末へと結びついたのである

実に皮肉なことであった


軍隊を海外に長期駐留させておくためには

大量の資本が必要なのだ

ドルの発行権を恣意的に使って資本を調達してきたために

世界中にドル余り現象を生み出したのだが

ドルを過剰に発行してきたというこれまでの経過が

株式市場と原油相場に大量の投機資金を呼び込むようになっていた

サブプライムローンはその手段の一つに過ぎなかった

資本が制御不能な勢いでそこに集中していったことによって

総額が特定できないほどの損失をすべての投資家が蒙ることとなったのだ


ソ連という具体的な敵の唐突な不在 という状態が

軍産複合体性を狼狽させたことは紛れもない事実

日本に対しては仮想敵という概念を持ち込んで民心を動揺させ

米国民に対しては

9.11という具体的な破壊活動の実態を示して

合法的に反撃するための理由を生み出すことに成功した

丸10年という永い期間をかけて入念に準備された異変であった

意図的な工作を疑わせる証拠の数々は

当時からインターネットで指摘されていた


敵という名の脅威を米国民に強調して軍事力の拡充を急がせるには

具体的な被害を先に受けておくという方法をとるのが効果的

真珠湾がまさしく恰好の事例であった

その結果として

核攻撃を実際に行って戦争を終結させ

ドルを基軸通貨とする経済体制をつくりだすことに成功したのだった


軍事力を強化していくためには

ドルの発行権を最大に活用すればよい

それには原油相場を引き上げることで

ドルの実需を創出してそれをどんどん膨らませていけばよい


石油・ドル本位制というものは

軍拡を目指す世界制覇の目論見を実行するための

アメリカにとって欠くことのできない手段となっている

イラク戦争は原油の利権とドルの大量発行を合法化する

という不埒な目的をもっていた

だが

温暖化が年々深刻化するようになってきたことから

石油の消費量は今後減ってゆく定めにある

効果のない対策を国連に導入させて時間稼ぎをしているのだが

深層にあるものの正体に気づく認識がこのところ徐々にだが増えてきた


石油の需要が減って

ドルの発行権が希薄化するようになると

アメリカはこれまでに積み重ねてきた赤字体質を繕うために

通貨価値を裏付けるものを新たに創出しなければならなくなる

それができなかったとき

または

あたらしいエネルギー体系の樹立に成功した国が先に現れたとき

ドルの追加発行という常套手段は使えなくなり

債務不履行という避けがたい状態が確定することになる


ドル建ての資産はそのとき

紙切れ同然の価値でしかなくなる

投資家はドル建てになっている在外資産の回収を

進めなければならないその入口に近づきつつある


来るべき緊急避難に今から備えておく必要があるのだが

昨秋の金融危機が

アメリカの後の破産を予告するものであったということを理解するのは

それが現実となった破局の後のことなのだ

誤った認識に基づいた力の政治とそれを支えてきたシステムは

収支決算を いつか必ず 実行しなければならない

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率 先 垂 範

2009-11-07 14:19:52 | Weblog
敵と商取引をしたがる国など

あるはずがない

国際経済を統一する平等で公平な仕組みが作られたとき

対立は消え 

共栄へと向かう一筋の道が残される


ドルを基軸通貨としてきたこれまでの経済メカニズムは

アメリカを一方的に富ませ

その一方で

貧困に苦しむ国々を急増させる結果を生み出した

日本のおかれているこの現状をみれば

その事実がよく分かる


単一の市場というものは

敵の存在を許さない

対立に固執し

繁栄から取り残されるようになった国では

経済力の拡大を望めない

時の経過とともに衰えていく

国民は次第に疲弊し

生産力はさらに低下するのみとなる


国民が豊かな暮らしをしている国は

経済が成長を続け

繁栄する状態が維持されている

経済がどんどん伸びているあいだ

国民は満ち足りた生活を送ることができる

この状態を手放してはならない


経済成長がマイナスへと転じた国では

繁栄が失われて

国民は次第に窮乏せざるを得なくなる


海外からそこへやってきた投資のための資本は

もっと効率の良い市場で運用するために

高い成長率を持続させている国へと向かって

その国から出ていく


ドルのもつ基本的な属性である過剰流動性を

発行国自らが希釈するために

発行し過ぎて市場に滞留しているドルがあっては

ならない

ドル資本にそれを回収させることによって

貿易で黒字を計上している国へ

過剰となった流動性を押しつけることができるようになっている

理由のない異常な円高の連鎖は

ドル余り現象を消す目的で

演出された結果生じたもの


経済成長が維持されなくなった日本の通貨価値が

ドルを売りつけられたその結果として

理由なく高められているというのは

日本の市場に

ドルの過剰流動性を吸収させる目的で

ドル売り円買いが起きるようになったためなのだ

それ以外に円の通貨価値を高める効果など

ありえない


余ったドルを活用して国際金融資本(ドル資本)が日本で得た収益は

三か月周期で回収される

外資の決算がそうなっているからだ

このとき

円が売られてドルが買われていたために

円安ドル高という状態が一時的に生じる


これがドルの流入と流出とが

一定の周期で引き起こされていた理由であった

このような行為を繰り返すことによって

ドル資本は利潤を速やかに回収し

収益を積み上げて投資家へと還元してきたのである

ドル資本がやってくると

貧しくなる

というのは

この資本の移動に伴う収益の還流が直ちに起きるからだった


日本の経済成長率が昔のように高いものであったならば

資本は還流するというベクトルをもたず

国内市場に再投資される

このようなサイクルを形成するようになっていた

これまでがそうだった

経済成長が低下した今の日本は

そうではない


貧困化プロセスというものは

経済成長率の違いによって生み出されてきたもの

資本の論理は 時は金

遊ばせておく資本など

罪悪でしかない


国際金融資本はこのようにして最大の利潤を獲得し

それをより多く分配することで成長拡大してきた組織

スタッフが等しく得ていた巨額の給料は

ドル資本を受け入れざるを得なかった国の民から

利潤を取り上げることによって

獲得してきたもの


ドルの過剰流動性は

原油相場が高くなればなるほど

増加する定め

決済通貨であるドルの需要は

石油消費国を中心とする

市場参加者すべてによって決められている

そこには広義の概念として

アメリカのエネルギー省や

商務省などの関与も当然含まれている


米政府が手元流動性を高めたいと願うとき

原油相場は高められ ドルの需要は必然的に上昇する


原油の流通に支障を来すとされたその理由には

さまざまなものがあったのだが

権威ある筋が

原油の供給がタイトになったと公表するだけで

市場価格は跳ね上がるようになっていた事実がある

この状況は今でも何一つ変わっていない


温暖化の原因である二酸化炭素を生むことになる原油の取引で

ドルの需要を急増させれば

アメリカにはドルの発行益というものが直接やってくる


大量のドルを売りつけられて外貨高となった国では

そのドルでアメリカの公債へと投資する

原油相場の上昇は

アメリカにとって二重の利益を獲得できるようなものとなっていた

世界最強を誇る米軍は

ドルの発行にまつわる権益によって維持されている

米国民の税負担が世界一重い

という訳ではない

米国民ほど

増税を忌み嫌う性質が顕著にみられる存在は他にない


安全保障の手段となる同盟関係を維持する目的で

世界はドルを基軸通貨とすることを認めてきた

そのドルの価値が

昨秋の金融危機で大きく揺らいでしまった

石油・ドル本位制の一翼を担ってきた世界銀行の総裁が

ドルを基軸とするこの通貨システムの欠陥を指摘するまでになったのだ


アメリカに対する最大の債権国は中国だ

その次がこの日本

債権者のトップであるこの両雄同士は

互いに利害を共有する立場にある

この両国が親密さ増せば増すほど

アメリカは抱えている債務残高の負担の重さに苦しむのだ

日本がアメリカに譲歩する理由など一切ない

敵を必要とするのはアメリカという国ただ一つ

貧困とテロの増加はドルの発行権が生み出したもの

温暖化はその結果のひとつであった


貧富の差を拡大させてきたものの正体を見定め

適切な通貨メカニズムをこれから創造しなければならない

それが可能となったとき

繁栄による平和の実現が

なる

それには

石油資源に代わり得るものが用意されていなければならない

エネルギーの自給自足を成り立させることに成功した国は

アメリカの失敗に学んで

環境を回復させながら経済を成長させ

健全な発展を永続させることによって

平和状態の恒久化を目指さなければならない

温暖化という問題を最初に解決した国は

世界を指導するその役割を率先して果たさなければならない

最もそれに相応しい国は この日本なのである

正当な認識能力以外のすべてが 国内に揃っている


日米同盟の殻を自ら破るという経過を閲した後に

地球の未来は健全な方向を見定めて動き出すことだろう 
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