こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

国 家 安 康

2011-01-30 09:35:14 | Weblog
ものごとには

すべて

来歴

というものが

ある


成り立ちの経緯を知っておかなければ

必然性を意味として理解することが

できない


貧困という現象が

世界に遍く広がっているのは

何故か

ということを

よく認識しておかなければ

有効な対策が何か

ということを判断することは不可能だ


判断を誤った状態で

対策をそのまま実施すると

不稔性の実りを得る

要するに

今おきている貧困とは

そのようなものなのだ


正しくない政策は

国富をいたずらに失う

このような経過を緩慢に閲した後

国民に貧困というこの現実が訪れた


誘導された円高をそれと認識できなかったということが

輸出産業を徐々に衰弱させていき

円高倒産という結果を生み出した


輸入価格は下がって

消費市場はひたすらデフレ化するようになり

国内産業に下押し圧力を加えている

企業収益は思うほど伸びず

労働収入は却って低下した


消費材価格の低下で

生活をかろうじて維持している

この状態が20年に亘って

今尚つづいているという

ありさま


国の借金は

着実に増え続ける一方のまま

いまや千兆円の目前にまで迫っている

国債を吸収する役割を果たしている銀行は

そのすべてを一旦買い取ることで

売れ残りの国債をゼロにして

長期金利の水準を

引き下げたまま

その状態を安定的に維持している

銀行が受け容れた国債の一部を

国民に売っているということなのだが

その比率は

総額で5%を超えていない


国の債務不履行が仮に発生したとき

損失の95%は銀行が負わなければならない

定め

銀行の資産は国民の預金である

国債価格が暴落すれば

長期金利は急騰する

賢敏な一部の国民は

やってくる不幸が現実化するその前に

銀行預金から他の方法へと一斉に保有資産シフトする


政府に国家を運営する能力が不在だということが

事実として国民が悟ったその時

銀行機能は突如として麻痺することになる

それまでに

受け皿となる

あたらしい銀行を設立しておけば

債務だけを旧銀行に残して

預金者の債権を保全する道を確保しておくことができる


すぐれた判断は

よい決断を生む

事実認識が不十分な指導者に

果断な行動を望むべきではなかろう
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日 本 劣 等

2011-01-22 05:12:42 | Weblog
バブル経済が消滅した後

その事実に長い間気付かなかった指導者たちは

何を

どうすればよいのか

ということすらまったく分からず

途方に暮れていた

ヒデリの夏のように

霞が関界隈を

ただ

おろおろと歩きまわる虚ろな姿が

よく観測されたものだった


バブルが潰れたということさえ

正しく認識していなかったほどである

そのために

失われた10年という形容が後に生み出されたのだったが

実際のところ

それは20年を超えて

今尚続いている始末

意志決定を行う場である国会では

事実認識が成立せず

判断の欠如が決定的に禍いする事態へと陥った

その状態が20年後の今になっても

延々と続いている

経済学と経済ダイナミックスとは

同じものでは ない

弁別能力が失われていたということが

この国に最終的な貧困という状況を齎した


バブル経済を生み出したプロセスを

実際に調査したという事実は未だになく

指導者たちは当時から

ただ扼腕するしか方法をもたなかった

大阪で突発的に発生した取り付け騒ぎを鎮めるため

銀行を潰さないという決定を大急ぎで下したのだったが

それが記録に残る最初のバブル崩壊対策になっている

この決断というものが

後に貸し渋りと貸し剥がしを生み出すことへと繋がった

産業基盤を支えていた多くの中小企業を

銀行自らが追い詰めていく

というあるべからざる展開が今もみられる


その後になっても

尤もらしいが実は効果のない

多くの対策を講じるのみ

有効なソリューションと言えるものは

何一つ実施されず

有害な結果だけが残された


これら一連の拙い経緯が

後に失われた20年と呼ばれる時代を

生み出した最大の原因になっている

当時の国債発行残高は400兆円以下であり

債務負担は今の半分にも満たなかった

バブル後の対策を悉く誤ってきたということが

国の財政を

短期間で急速に悪化させてしまったのだった


潰すべき銀行を延命させたことが

これほど長い不況を国に今も強いている

国には銀行を潰せなかった訳がある

大量の国債を問題なく消化することができていたのは

金融機関にその殆どを吸収させることができていたからなのだ

国民がもっている国の債権は5%程度とされている

銀行はバブル期の当時ノンバンクを設立して

土地神話を揺るぎないものへと固めつつあった


プラザ合意の結果

ドルが帯びるようになった過剰流動性を希釈するために

G5で協調介入するという合意が採択され

直ちに実施された

円高への急激なシフトは

この時に端を発し現在へと影響を及ぼしている


ドル余り現象を解消するためには

余ったドルを受け容れる新たな市場が必要なのだ

協調介入は単発で終わることとなり

その後

国際的な金融を業務とする民間組織によって

市場で回収したドルの仕向け先を日本市場にする

という決定がファンダメンタルズの結果として生まれ出た


この時に流入してきた大量のドルが

突発的な円高を誘導し

日本の金融当局には

対策として買いとったドルで

米国債に投資する行為を何度も繰り返す循環が与えられた

この政策決定に当たった財務官僚の一人が

初代のミスター円と呼ばれている人物

この選択が誤りであったために

日本は取り戻すことのできないドル建ての資産を

北米大陸に積み上げるという顛末へと陥った


為替市場に政治介入するための予算を

20兆円も確保しておかなければならない

という粗末な結果が現在に残されているという事実がある

ドル売り圧力の原因となった事情を探らずに

米政権に靡くことで命脈を保ってきた歴代の保守政権が

日本に貧困化するための基礎工事を行い

小泉内閣がブッシュ政権に工事の出来栄えを

恭順な態度で訪米時に披露した

ブッシュの慫慂を真に受けて

外資導入政策をとるという結果が

円高倒産の多発へと繋がっている


円高はこれにより一層進み

大挙して流入するようになった過剰流動性は

有効な投資先として

土地から企業買収へと転じていったのだった

この時代の寵児となったのがホリエモン

国際金融資本は不動産という有効な投資先を失い

株式市場に一部を残して

為替差益のでた時点で

日本市場から

五月雨式に

決して目立つことなく

密かに流出していくこととなったのである


この段階で軽度の円安ドル高が演出され

一時的に高くなったドルで

一時的に安くなった円を効率よく買う

という条件が整った


ドルの過剰流動性を円へと仕向けることで消し去り

為替差益まで獲得することができる訳なのだから

ドル安誘導の波状攻撃が断続的に続くようになった次第

輸出産業は恒常的な円高で

獲得した利益を国外へ流出させるための機関

にならざるを得なかった


円転したドルが国内市場の育成へと向かえば

中国のような経済成長が再び可能になっていただろう

バブル崩壊とホリエモンの失態に懲りたドル資本は

日本市場を過剰流動性の洗濯工場にすることで

為替差益を回収するための窓口へと変身させた

投資に最適な中国市場が既にできあがっており

日本にはそれ以上の投資効率を保証する市場は存在しなかった

日本の貿易黒字をドルの過剰流動性が取り消すというサイクルが

ドル資本と米国の一般投資家を満足させている

日本の経済成長はその結果

栄養失調の状態から抜け出せなくなってしまったということなのだ


雇用環境は劣化し

消費市場はデフレ化した

国民は貧困に喘ぐようになり

就職難民が大量に生みだされるようになった

指導者の不明が国の繁栄を奪い

国民に不幸を強いているというこの現状は

問題を問題として認識する

その能力の差にあったのである


自覚なき病は死に至る
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地 球 沈 没

2011-01-16 08:17:09 | Weblog
この冬

記録にないほどの大雪が

あちらこちらの地域に

降るようになった


夏には

集中豪雨による洪水の被害が続発し

30度をはるかに超える熱い日々が

40日以上

列島の住民を苦しめた


ゲリラ豪雨とドカ雪を連れてきたのは

ガスの継続的燃焼が

臨界領域を超えたことによる

その最終結果だったのだ


世界の至る所でガスを燃やすようになったため

遠く離れた国に雨が夥しく降るようになった

ガスの一斉燃焼それ以外に

降水量の増加を説明する合理的な理由は
 
見当たらない


ガスの成分はメタン
CH4
炭素原子ひとつに
水素原子が四つついたもの


炭素と水素は

どちらも可燃性という共通の特徴がある

炭化水素とも呼ばれているこのガスを

世界中で一斉に燃やすようになったことから

大気中に存在する気体の水分子が大量に生産され

上空の冷気で液化したものが

雨や雪となって

地上へと落ちてくるようになったもの


その量が体験値を超えていたために

災害となったものであり

損失を高めさせたということなのだ


降水量の増加は文明の産物に他ならない


水は

気体になったり

液体になったり

または

個体になったり

その中間状態(ハイドレート)になったり

環境条件によって変化する


様態をどのように変化させたとしても

分子構造は H2O のままである


水素化合物から水素を引き剥がすと

その不安定さ故に

大気中の不安定分子である酸素と

直ちに結合し

水素酸化物

つまり

水分子へと変成する

水素と酸素とは

相思相愛の強い関係になるよう運命づけられている

恋愛関係にある元素たち


この水分子は極めて安定した状態を維持するため

自然界で分解することはなく

他の化合物を合成するための変化をひきおこさない

一旦水になった水素と酸素とは

自然条件の下では

その結びつきを永久に保持する


この強い関係を

強制的に解き放つ方法はあるのだが

より多くの人工的なエネルギーが必要となることから

不必要なコスト負担を

文明は強いられるようになる


人類は熱エネルギーを得るために

ガスを燃やすという酸化反応を

世界中で永年にわたり続けてきた

ガスの消費量が世界規模で増えれば増えるほど

雨の素となる気体の水が一斉に量産される


集中豪雨が最近頓に観測されるようになったのは

気体の水が

安定していた気候に

重大な影響を及ぼすほど

その臨界値をどうやら超えてしまったからなのだ


温暖化による南極の氷山や

極地の氷河が融けてできる水の増加を

はるかに上回る海面の上昇が30年ほど前から

既に懸念されるようになっていた


文明はその理由を

これまで特定することができずに過ごしていた


ガスを燃やせば炭素成分の酸化作用でCO2を生じ

水素成分の酸化作用でH2Oが生れでる

これは

誰にでも分かる単純な理屈

この簡単なことが

何故かまったく見えなくなっていた


教育の在り方そのものを

このあたりで

根本的に見直さなければならないようだ

地球から人類に対するメッセージが

洪水と積雪被害の増大には籠められている


このままガスを燃やし続け

燃料電池で水素分子H2の酸化を急ぐようになると

地球は最終的に水没して

水だけの惑星が太陽系に誕生するだろう


集中豪雨とドカ雪は

ガスを燃やし続けてきた文明が

自らの手で招き寄せたもの

その事実に今尚気付かないほど

人類は

知的水準を退化させてしまったようである


海岸線の変化は既に始まっていて

水没を始めた島嶼国家が

近在国家の一隅に間借りする事態さえおきている


温暖化は気候の変動を齎すものだが

降水量の際立った変化を引き起すことはない

蒸発する水の量が増えたところで

地球が持つ水の絶対量は変わらない


炭化水素を熱分解すれば

二種類の酸素化合物

つまり

CO2とH2Oとを

同時に再生成させることになるという話


資源なきエネルギーが必要なのは

この理由による

その方法には複数のものがある

モンダイの深刻さに文明が気付いた時

具体的な方法が示される

地球の沈没は

人類自らが決めること
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就 職 浪 人

2011-01-09 10:45:29 | Weblog
一旦死後となったことば



再び

いま

蘇っている

不況の度に

職を得る機会を失った若者が

増えていく


企業の新卒採用が

近年

極端に減ってしまったことから

大学を出ても職に就けない学生が大量生産されている


進学投資は

安定企業への就職が前提にあることで

成り立っていた実態のないイリュージョン

この仕組みを生み出していた影絵が

俄かに消えてしまったため

教育機関は

入学を希望する学生の確保に

今まで以上熱心に

努めなければならなくなっている


既存の進学就職システムが

円滑に機能しなくって三年が経過した

新卒状態の未就職者の数は

この期間に急増した

当然のことである

就職競争はより熾烈になり

企業は選抜基準を高めることで

よい人材を

難なく

採用することができるようになった


大学は

就職率の高さを誇示することで

学生を呼び込むことができなくなったのだった


学歴が就職に有利となる時代は

既に終わったのだ


面接で学歴を参考としない姿勢の企業は

10年ほど前から増加する傾向をみせていた

知識を授けはしても

その使い方に関する情報を

誰も教えなかったということが

知識を応用する技術を身につける機会を

学生に失わせたといえる


指示を待ってから行動する

マニュアル世代と呼ばれる学生が量産されるようになり

課題が与えられても

対応する術を

指示されなかった学生は

途方に暮れ

行動を起こすことができなくなっていったのだった


従順ではあるが

自発性に欠けるという共通項で括られたマスがあり

それを構成する基盤に属する一群が

教育の場で生み出されるようになっていた

企業と教育機関はブランドイメージに拘束されており

産業界は活力を失いながら

リストラを進めることで

命脈をかろうじて保っていた

負の展開へと陥った企業に

新卒を雇用するべき理由など存在しなかった

貧困が顕在化するようになったのは

ちょうどその頃のこと


知識を量的に拡大するだけで

それを活用する能力を育成してこなかった教育界によって

現在の指導者たちは作られた

起きている事態の意味を最も理解しかねているのは

この上部構造に位置する者たち


起きているモンダイを見ても

どうすればよいのかということが

まったく

ワカラナイ

マニュアル世代の先駈けとなっていた指導層によって

実効のない対策を実施するために

膨大な金額の国家予算が無駄に費やされるようになっている

1000兆円に達しようとする国の債務残高の合計は

その事実を

国民へと

具体的に訴えていたのである

歴代の政権と与党勢力によって

この国の現状が生み出されてきた

その指導者たちが

問題の所在をまったく知らずにいる

国から繁栄を奪い去ったのは

知識偏重の高等教育を受けてきた

これら一群の指導的階層にある

ひとびと


教育機関が突破口となることによって

国家が陥った膠着状態から

国民を救出することができるようになる

解決しない課題など

存在しない

状況が改善しようとしないのは

認識をもつ側の能力が不十分であったから


教育の場に効率を持ち込むと

不合理を黙殺する風潮が生まれる

合理性を追求することで発展してきた文明は

温暖化と貧困化という経過を

同時に文明へと与え

破局という名の滝つぼを目指して

人類全体を

いましも落下させようとしている


モンダイの所在を知れば

有効解まではあと僅か

意味を持たない多種多様な知識など

蒙昧へと至る近道でしかない

大切なものを見失った文明は

滅ぶために

これから先もあがき続ける
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複 合 基 準

2011-01-02 08:46:41 | Weblog
価値は真実に宿る

それを蔑にしたとき

冤罪が生まれる

真相の追究をビジネスにしてはならない

生起したものごとの中には

手続き上の処理に

なじまないものがある


事実でないものを

真実とするのは

不正な結果を招き

不幸な犠牲者を追加する

検察の姿勢を著しく失墜させた事件ほど

制度の欠陥を明らかにしたものはない

おぞましい限り

いうべき言葉がない


同じ程度の案件は

警察にも見られていた

法廷が真実を審理する場である前に

警察と検察の段階で

公判に耐え得るものか否かを

十分慎重に

調査しておかなければならない


裁判官が

検察に潜む問題を指摘することができたからこそ

冤罪であったということが詳らかにされたのだった

証拠の採用が有効とならなかった事例では

冤罪による刑死者さえ生んでいた


真実のもつその価値を

軽んじてはならない
 
安易な決めつけは

怪我のもと

事実はいずれにせよ

どこかで発覚することがある

WIKILEAKSの存在意義はそこにある

9.11に関する機密の暴露を怖れる者は

これにより安眠することができなくなったはずである


真実が何かということを粗末にしていると

最終的に

道を誤る


止まらない温暖化にも

相応の理由がある

真実を確かめようとすれば

それは十分に可能なことであった

誰もやらなかったということが

実効なき温暖化対策という形容を生み出した


勝手な思い込みや

利益共同体が作り上げたシナリオを真に受けていると

真相を遠ざけて

被害をより拡大させることになる


権威を無批判に受け容れてはならない

不正な判断には

問題解決能力がなく

誤った結果を国民に強要することさえある

日本の貧困化は恰好の見本である


真実のもつ価値をみようとしなければ

望まない結末がやってくる

検察のあるまじき不祥事の顛末は

そのことを訴えている

価値基準となるものは

ひとつに限る
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