青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

青空に祈る

2021年02月03日 21時00分00秒 | 東京急行

(国境を超えて行く@丸子橋)

今日は仕事で都内へ。本来なら去年の年末くらいに行っとかなきゃいけなかった案件が、積み残したまんま緊急事態宣言やらなんやらで延び延びになっていた。ついぞ昨日さらなる宣言期間の延長が発表されてしまったのだが、相手方をいつまでも放置プレイにしておくわけにもいかない。もういい加減延ばせないでしょうって事で、横浜駅からエイヤと東横線の客になる。しかし、都内に行くのなんかいつ以来だろ。感染拡大局面の中で、用もないのに都内にはなかなか足が向かないでいたが、背中に「仕事」という大義名分をしょって、電車は多摩川を渡る。ってお前何ちゃっかり撮り鉄してんだよ!と言う勿れ、何故か重たいビジネスバッグ(笑)。案件のインターバルで、ちょっと息抜き。いいんでないかい?

カメラを握る時間を捻出するため、客先での会話を「こんなご時世ですし、長居もご迷惑でしょうから」とそそくさと退室する感染対策バッチリな営業活動。用件を済ませ、丸子橋のたもと。多摩川園の浅間様のテラスから。すっきりとした冬晴れ。浅間様にお参りしようと手を清めに手水舎に行ったら、お清め用の柄杓が撤去されていた。コロナ禍の中では、神の道に至るプロセスまで自粛の対象になってしまうのか。平日の昼間にもかかわらず、ちらほらと参拝客。まだ富士山、見えるね。昼近くなると雲が湧いてきて隠れちゃう事多いけど。向こう岸の高いマンション群は、武蔵小杉のタワマン。自分の知ってる武蔵小杉など、とっくのとうにどこかへ行ってしまった。

今の日本、民は次々に斃れ、最前線で戦う兵隊は疲弊し、学生が学生生活と青春を奪われ、遊びに行くのは非国民で、為政者は国民に我慢を強いる裏で私欲を貪り、政治は全体主義の色濃く翼賛化し、国民を同じ方向に向かわせるべく真実を覆い隠した大本営発表が続いてるところが75年前と同じ。別にリベラルでも何でもないノンポリの一個人としての感想。移ろい行く日々の世相を眺めていると、ああ、これは敵をウイルスに変えた第三次世界大戦なのだという実感がある。参道の石畳を抜け、青空に祈るコロナの収束。家族と御身の健康、趣味の隆昌、そして最後に商売繁盛。願い事がありすぎて、なけなしの賽銭では受け入れていただけないかもしれない。ただ、今こそ頼むは神ばかり。早く安寧の御世を。

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路地裏の猫

2019年06月07日 23時00分00秒 | 東京急行

(若林の坂道を@若林~松陰神社前)

土曜日に訪問した新宿のニコンプラザ、依頼したローパス清掃と点検は順番待ち多数で終了まで3時間かかってしまうとか。ずっとそのまま新宿界隈で待っているのも能がないので、プラプラと世田谷線界隈へ。井伊直弼の菩提寺として有名な豪徳寺の招き猫をあしらった「玉電」ならぬ「猫電」。ラッピングされた308編成が、若林から松陰神社までの坂道をゆっくりと登って行きます。

世田谷線を撮るなら、ちょこっと乗り降りするだけで元が取れてしまう「世田谷線散策きっぷ」が便利だ。都電荒川線と比べると路線長も短いし、沿線に何があるか・・・と問われるとそんなに目を引く何かがある訳でもない。それでも、日常の中の非日常という感じで世田谷の街を走る「玉電」の残滓には好ましい風景が残っている。個人的にも、大学への通学で一時期使っていたこともあって馴染みのある路線だ。あの頃はまだ70型80型の時代であった。小田急線の豪徳寺の築堤から眺めていた小さな緑の電車たち。「連結二人のり」というサボが付いていたのが懐かしく思い出されますね。

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桜花短命、咲き急ぐ

2018年03月28日 22時33分45秒 | 東京急行

(田園都市の桜模様@すずかけ台駅)

先週の水曜日は雪が降っていたというのに、土曜日ごろから一気に咲き始めた桜が昨日辺りですでに満開を迎えています。今日も引き続いてかなり暖かいので、今年の桜は一気咲きで一気散りの短いものになりそうです。何でも、桜前線の進み具合も尋常じゃなく早いようで、いつもならGWあたりが見頃になる弘前の桜が現在では4/20頃の見立てになっているらしい。いずれにしろ桜が咲けば気もそぞろ、咲いている時がシャッターチャンスでございます。どこの駅で降りても似たような駅前風景になるのがいかにも田園都市線の沿線らしいすずかけ台の駅。開発された住宅街の中の駅ですが、この時期は駅の横に植えられた大きな桜が華麗に咲き誇ります。


すずかけ台は、東工大の横浜キャンパスの最寄り駅なので、住民と学生の利用が多い。そういや東工大って本校は大岡山にあるんだけど、あそこも桜が結構きれいだったんじゃないかなあ。どっちも東急線沿線にありますけど、今は長津田まで出れば急行一本で大岡山まで行けるのだから楽なものだ。まあ新玉川線が出来るまでは田園都市線って大井町線に乗り入れてたんで、先祖返りなのかもしれないけど。

帰宅の電車の待ち時間。駅のホームの乗客たちは、みんな下向いてスマホに夢中。
スマホから顔を上げてみてはいかがですか?
春が、来ていますよ。
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大井町線温故知新

2017年10月17日 22時57分29秒 | 東京急行

(初めて知る事もあるもんで@二子新地駅)

今回のスタンプラリー、東急線のチェックポイントが二子新地と都立大学なんですけど、とりあえず横浜から東横線に乗って自由が丘乗り換えで二子新地に行こうと思ったんですね。んで、自由が丘から大井町線の溝の口行き(各駅停車)に乗車しましたんで「そのまま乗ってれば二子新地まで行くから楽だな」なんて子供に言ったのですよ。そーしたら「お父さん、この電車は『各停』の文字の色が緑だから二子新地は止まらないよ?」なんて言う訳ですよ。えっ?何ですかそれ?


子供に言われたので慌てて車内の案内を見てみると、確かに「この列車は二子新地・高津には止まりません」という表示が…聞けば大井町線には二子新地・高津通過の「緑各停」と、両駅停車の「青各停」の二つがあるのだとか。ゴメンナサイ、この歳になって初めて知りました(笑)。まあオトーサンが一番大井町線使ってた時代は8000系の5連で二子玉川園は外線発車ですからねえ…急行なんて影も形もない時代、大岡山が地下駅で目黒線との方向別乗換が可能とか、旗の台の駅が2面4線とか未だに信じがたいものがある(笑)。

そんな「昔は遠くなりにけり」を実感する大井町線でしたが、溝の口行きの先頭車両に乗っていたらやっぱり九品仏の駅ではドアーが開きませんで、そこらへんはホッとする部分もあったり(笑)。外を見ていた子供が「何でこの駅ドア開かないの~?」という疑問には、丁寧に答えられる四十代なのでありました。
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首都圏撮り鉄事情

2017年09月11日 23時00分00秒 | 東京急行

(斜光を浴びて…@多摩川駅)

多摩川駅に進入する青ガエル編成。緩やかな斜光を浴びて。ちなみにこのポイントは東横線随一の撮影ポイントと言う事でけっこうなガキ鉄お子さまの鉄道ファンが構えておられたのだが、基本的な事なんだけど来る直前になって他人の前に走り込むのは止めて欲しい…(笑)。東横線と言う身近な存在の中で格好の「ネタ」と言う事で、中高生撮り鉄のオッカケの対象になるのも分からなくもないし、同じ被写体を追っかけているだけでこちらも同じ穴のなんとやら、なんだけどこういう雰囲気はオトナのお鉄がゲバ立ててひしめいているのとはまた違うストレスがあったりします。ちなみに15時前に下って来た青ガエルは直前割り込みのオコチャマの突き出した肘が入って大失敗(笑)。気を取り直して16時台の下りにチャレンジしたのだが、既に光線が低くなって影落ちのまだらになってしまった。

ああ、やっぱりカネ使ってでもDC野沢撮りに行けば良かったか!被写体に罪はなくとも、ファインダーを覗きながら恨み節を呟いてしまうプレ東急の日。それでも夕方の斜光線を浴びて走る姿はカッコ良かったですけどね。
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