青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

桜舞台を駆け抜けて

2018年03月31日 21時38分33秒 | 小田急電鉄

(再び、桜の季節@秦野大カーブ)

今年の桜は満開になるのは早かったけど、天気だけはずーっと基本晴れベースなのが嬉しい。週末まで何とか花も保ちましたし、楽しい桜ライフをエンジョイしております。今日は久々に秦野大カーブの上段俯瞰に行ってみました。大カーブの内側(浄化センター側)の桜は周辺の桜より満開になるタイミングが3~4日遅いので、絶対今が見頃だろうと思っていたんですがドンピシャでしたね。まさに今がちょうど見頃という花付きで、立ち位置から見下ろした瞬間思わず心の中でガッツポーズが出てしまいました(笑)。


もちろんここから狙うはLSEで運行される「はこね1号」。去年の春、「おそらく最後の桜なんだろうなあ」と思いながら秦野大カーブでLSEを撮影してからはや一年。再び桜とLSEを撮影できる幸せを感じながら、最後のバーミリオンオレンジとなった7004編成を切り取ります。しかし大カーブの上段俯瞰もかなり下の木が伸びて来ちゃって、このアングルもひょっとしたら今年までかなあ…。昔は下り線のレール踏面までしっかり抜けたもんだけど。


湯本からの返しは下に降りて接近戦を挑むことにした。下に降りるとさすがに遠征勢含めてLSE狙いの同業者が目立ちます。間近に見る秦野大カーブの桜と青空。築堤下には黄色い菜の花も咲いて色どり的にも申し分なし。見上げると弘法山公園の桜も満開だった。この土日は花見客で混雑することでしょう…


下から煽って撮るか、金目川の土手に上がるかで迷いましたが、ケツが巻くのを承知で土手上へ。こっちのアングルの方が桜のボリューム感はある。架線柱を支持するワイヤに気を付けないと、べスポジで切り取ってVやねん!と叫んだところが顔にワイヤかかっててガックリ、というのが秦野大カーブあるある。あんまり引き付けないで桜の花を添えて撮るくらいがちょうど良いようです。大カーブの農家の方々が冬の間に田んぼに生えた下草を焼き始めて、バルサン攻撃にヒヤヒヤ。まあそろそろ農家の方々も動き始める時期ではあります。通行の妨げになるような車の止め方をしてドヤされていた撮り鉄もいたので、配慮は怠らずお願いしたいもの。

満開の桜、午前の最高の光線。春だけにそこまでの澄み切った空気のヌケの良さはないですけど、後ろの金目川の河岸段丘の森も色が柔らかくなってまさに春爛漫。シャッター音のスタンディングオベーションを浴びて、颯爽と11両の連接車がカーブを駆け抜けていきました。
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今年も咲いた弥生台

2018年03月30日 22時28分19秒 | 相模鉄道

(すっかりおなじみになりました@弥生台の桜)

金曜日だから、帰りしな夜風に当たりながら夜桜見物でも…という感じでこの時期恒例の弥生台。今日は少し花冷えするというか、北風の冷たい一日でしたね。月曜日くらいから見頃になって来た南関東の桜も、火~木の異様な温かさ(と言うか暑かったよね)で一気に花開き、今日あたりからは多少強めの風に煽られて早くも散り始めている。この週末は少し山の方に登った桜が見頃なのではないでしょうかね。横浜市内でも、海っぺりと泉区では一日くらいピークがずれている感じ。十分に見頃の満開の桜の下で、いつもの通勤電車たちがポーズを決めてくれました。


主に大和折り返しや湘南台行きの各停に充当されている最古参の旧7000系。2月の20000系デビューに伴い、7707編成が廃車となってしまいました。現存するのは残り2編成という事になります。相鉄の新車導入ペースはメトロとかJRみたいにハイペースでやる訳ではないので旧7000系がいきなり落ちるという事もなさそうですけど、それ以前に経年劣化と申しましょうか車体自体がボッコボコになってるのが気掛かり。座席のモケットとかも擦れちゃって薄くなっちゃってるもんなあ。


最近買った単焦点、F1.8まで行けるのでISOを上げればかなりな動態物でも写し止める事が出来る。画角は選べないけど、今までだったら諦めていたシーンも狙って行けるので面白いですね。掘割の中、闇夜に浮かぶ船のような弥生台の駅を出る8000系。少し肌寒い風が刺す中、小さく軽く明るく写る単焦点レンズは、夜遊びの小道具にはもってこいです。
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桜ほころぶ月崎で

2018年03月29日 22時24分54秒 | 小湊鐡道

(房総っ子のおもてなし@月崎駅)

野田っぽりで9A列車を撮影した後は、月崎駅まで移動して来ました。今すぐにでも桜が咲きそうな暖かな日差し降り注ぐ月崎駅ですが、駅の手前の保線小屋の裏を地元の方々が何やら土木工事。見たところ簡単なアスレチックのような遊具を作っているようですねえ。「ちょっと一休みしましょう!」というボランティアのリーダーの方の声がして、ほどなくしてやって来たのが18A列車。手を休めたのは乗客へ手を振ってのお出迎えのためだった様子。過疎化が叫ばれて久しい房総半島内陸部ですが、トロッコ列車の運行を契機に「人を呼べるコンテンツ」としての小湊鉄道への認識が醸成されて来たのでしょうか、地元の方々の活動が活発です。野田っぽりのみならず、里山の景観の保持と細かい沿線の整備と観光客へのおもてなし、数々のホスピタリティには本当に頭が下がります。


地球の磁場が今とは逆だった時代の地層、「チバニアン」という言葉で話題になった磁場逆転層の最寄り駅がこの月崎駅。駅の周辺には幟も立てられて観光客の呼び込みに躍起。駅にはレンタサイクルも用意されており、観光の拠点としてささやかながら整備されています。行楽期は駅員の方も配置されるようになりました。ほころびかけた桜の脇を、紫煙をたなびかせて出発していく18A列車。初老の駅員氏がやはり手を振ってお見送り。正直、一昔前の小湊の駅員氏の態度からは考えられない(笑)。基本的に小湊って労組が京成と同じなんで、色々荒っぽかったイメージがある。まあ、一昔前の駅員の態度なんて国鉄のみならずどこもそう褒められたもんじゃなかったのはご承知の通りですが、特に千葉は、ね(笑)。

ちなみに、小湊のキハの尾灯に付ける片目の反射板みたいなのが好きです。正式名称知らんけど。
それこそ昭和の時代、非電化ディーゼルの私鉄の車両は、みんな尾灯の点灯はせずにこの片目の反射板付けてましたよね。
今でも使ってるのって小湊くらいのもんじゃないかなあ。
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桜花短命、咲き急ぐ

2018年03月28日 22時33分45秒 | 東京急行

(田園都市の桜模様@すずかけ台駅)

先週の水曜日は雪が降っていたというのに、土曜日ごろから一気に咲き始めた桜が昨日辺りですでに満開を迎えています。今日も引き続いてかなり暖かいので、今年の桜は一気咲きで一気散りの短いものになりそうです。何でも、桜前線の進み具合も尋常じゃなく早いようで、いつもならGWあたりが見頃になる弘前の桜が現在では4/20頃の見立てになっているらしい。いずれにしろ桜が咲けば気もそぞろ、咲いている時がシャッターチャンスでございます。どこの駅で降りても似たような駅前風景になるのがいかにも田園都市線の沿線らしいすずかけ台の駅。開発された住宅街の中の駅ですが、この時期は駅の横に植えられた大きな桜が華麗に咲き誇ります。


すずかけ台は、東工大の横浜キャンパスの最寄り駅なので、住民と学生の利用が多い。そういや東工大って本校は大岡山にあるんだけど、あそこも桜が結構きれいだったんじゃないかなあ。どっちも東急線沿線にありますけど、今は長津田まで出れば急行一本で大岡山まで行けるのだから楽なものだ。まあ新玉川線が出来るまでは田園都市線って大井町線に乗り入れてたんで、先祖返りなのかもしれないけど。

帰宅の電車の待ち時間。駅のホームの乗客たちは、みんな下向いてスマホに夢中。
スマホから顔を上げてみてはいかがですか?
春が、来ていますよ。
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野田っぽり物語

2018年03月27日 22時42分34秒 | 小湊鐡道

(春行きのタイムトンネル@月崎~上総大久保間)

月崎駅の南にある名もなき小トンネル。ここを抜けると丘陵地の間の小さな谷に出ますが、この辺りは地元民には「野田っぽり」と呼ばれているそうな。元々は笹薮だらけの荒れた土地だった野田っぽりですが、里山トロッコの運行を機にボランティアの方々が開墾。マントの群落を開き、笹を刈って、根を抜いて、菜の花の種を播いてと相当な苦労の歳月を経て、こんなに素敵な場所に生まれ変わっています。子供と二人で三脚並べて列車を待っていると、我々を目印にしたのか三々五々と同行の方々が集まって来ました。皆の準備が万端整った頃、菜の花に誘われたテントウムシのように、プワンと独特のタイフォンを轟かせながらキハ200が小トンネルを抜けて来ます。


オトーサンはちょいとハイアンからタテ構図で。この後ろの僅か20m程度のトンネルは月崎第二隧道と言いますが、野田っぽりの先にある大久保隧道にかけてはかつては県道沿いに藪の生い茂ったジメジメした谷筋だったんですよね。実際開墾されてみて、初めて野田っぽりが谷あいに小さく広がる盆地だったという事が分かったくらい。いま見ても、国土地理院の2万5千分の1地形図では野田っぽりは荒れ地の表記がされているのだけど、こんなにきれいに開墾されたのだから、荒れ地マークは外してあげてほしいなあ。


このアングルからもうちょっと右に開いた立ち位置にも同業者の方々がいたんだけど、そっちからはもっと菜の花いっぱいの野田っぽりが画角に収まるようです。自分はいかにも小湊らしい、砂利まじりの粗いコンクリート塗りの坑口が画に欲しかったのでこちらをチョイス。車体に鮮やかな菜の花の黄色が照り返すような暖かな春の光に包まれて走り抜けたキハ200。ディーゼルの重油の香りは、すぐに菜の花の香りに打ち消されたのでありました。
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