青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

真っ赤な秋に囲まれて 秋の井川線その1

2010年11月28日 17時51分12秒 | 日常
と言う訳で昨日の成果をちゃちゃっと貼ってみますが、朝から晩までカメラと三脚持ってウロウロしたのは久し振りなんで今朝起きたら軽く腕が筋肉痛になっていた(笑)。ともあれ撮れ高サイコロ(@モヤさま)を振らなくてもいいくらいの枚数は撮って来たのだが、井川線って改めて思うに余りにも深い山の中を走っているので撮影ポイントと言うのは極めて限られるんですよね。んで、井川線に沿って走る県道388号線の狭い事、そして路肩の崩れてること夥しく、特に閑蔵から先の井川まではホントにロケハン気取りでよそ見してたら速攻あの世行きを覚悟せにゃならんからねえ。まあ前回の訪問である程度沿線の地理関係を把握してたのが良かったですよ。撮れ高が上がったのは、前回の経験が生きたからこそだと思いますですね。やっぱこの趣味は通わないと見えてこないってのを改めて実感。


まず朝イチで行ったのは前回同様尾盛~閑蔵にかかる関の沢橋梁。説明は前回行ってますのであまりクドクドはしませんが、接阻峡の深いV字谷に流れ込む関の沢川と言う大井川の支流を跨ぐ橋。高さはおよそ100m、深山に架けられたアーチ橋の上を渡って行く井川線の列車は絵になります。ちなみにこれが8:30頃の朝の一番列車ですが、あまりにも谷が深いせいで晩秋の朝陽は谷底まで届かなかったんだよねえ。それを逆手に取って構図を決めたんだけど、朝の山に光と影が織りなす陰陽って感じで今日はスタート。


井川に向かった一番列車が折り返して来る頃、ようやくV字谷にも光が差し込んできた。この時点で気温は5~6度程度、初冬の空気の中待つのも寒いので車の中で列車を待つ。有名ポイントだし、誰か同業の人来るかな?とか思ってましたが、誰も来ませんでした(笑)。車の中で待ってたのは寒いのもあるんだけど、こんな山奥で一人でカメラ構えてたらクマに襲われました的な三面記事で新聞デビューを飾り、「また撮り鉄か」と某巨大掲示板で叩かれたくはなかったからなあ(笑)。最近尾盛駅でもクマが出たって言うし。
ともあれ朝の光に包まれた関の沢の風景は息を飲む程素晴らしい景色でありまして、個人的にはこの風景が見れたらもう後は余禄でいいかな、と。それ程の思いがありましたね。山に紅葉、空は青空、たなびく雲。アーチ橋のバックに聳えるは大無限山(2329m)。警笛の音が渓谷にこだまして、そしてジョイント音を響かせて列車は関の沢のアーチを越えて行きます。


接阻峡の入口である接岨峡温泉駅付近は、大井川の渓谷が少し開けて平地のようになっている。ここに広がるのが犬間の集落で、駅の名前の通りに温泉があったり民宿があったり民家の間に茶畑なんかが広がっていたりする。大自然の光景ばかりが目に付く井川線の沿線には珍しい「ちょっと生活感ある景色」を横目に千頭行きの列車を一枚。


さっきの列車を追いかけて、アプト区間に降りて来た。山の下で交換した井川行きが、今まさにアプト式機関車の力を借りて、長島ダムの駅に向かって力強く押し上げられて来た。山懐に響くは機関車の甲高いホイッスル、関の沢は少しピークを過ぎていたように思えた紅葉は、このあたりがピークでしたかねえ。山を彩る紅葉は、この区間だけの脇役のために作られた花道のようです。


井川線とは切っても切れない企業が、大井川の電源開発を一手に管理する中部電力。斜面を落ちる送水管の麓にあるのが中部電力の大井川発電所ですね。この送水管の水は、これより10km程度上流の奥泉ダムから導水され、この急斜面を一気に落ちて行くそうだ。下を見るのも恐ろしい桟道の上から、崩落の爪痕生々しい岩肌と、燃え盛る紅葉を見下ろす。武骨に組まれた下部トラスの鉄橋の上を、足場を確かめるようにゆっくりと列車は奥泉へ向かいます。


アプトいちしろ駅に井川行きの列車が着くと出動するED90。構内踏切のモミジが真っ赤に色づいてその出動を見送っております。坂道に対して常に下手に付く機関車は、ナリは大きくとも脇役と言う立場を心得ているかのようです。奥泉から来た列車は、紅葉狩りの観光客で一杯の混雑。多客期は重連で仕業に入っているED90は5両のうち4両をフルで投入する大忙しの状況でした。


来る日も来る日も一区間、一駅だけの特殊仕業を黙々とこなし続けて20年。日本で唯一のアプト式機関車と言う希少価値からしてももっと人気があっていいと思うのだけど…カステラみたいな車体のペラペラ感が好まれないのでしょうかねえ(笑)。井川線車両が小さいだけなんですけどねえ。あんまり熱烈なファンも付かず地味な存在ですが、それが補機と言う仕事上の立場ゆえなのでしょうか。シンプルな紅白のカラーリングですが、歯車の噛み合わせをイメージした段違いのデザインがアクセント。「SYSTEM ABT」のロゴもカッコいいと思うのですがねえ。

いっその事世の中に倣って「ABT90」とか言って売り出してみたらどうか(笑)。
そんな大きなお世話を横目に流し、錦秋の花道を下るED90です。
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碧水に 紅を映して 奥大井 

2010年11月27日 23時47分58秒 | 日常

(画像:空と湖の間に)

今年の紅葉もカウントダウンに入って来ましたね。週中のイライラを吹っ飛ばせってなもんで、今日は月イチの遠征日。家を朝の4時に出て、夜中の東名を高速クルージングしつつまた奥大井まで行って来ました。5月にも行ったから約半年ぶりか。家から静岡IC経由で奥大井まで約4時間、相変わらず静岡市街から千頭に抜けるR362の未改良っぷりはドライバー泣かせですな。特に藁科川の谷と別れる久能尾から川根本町に入るまでの間は林道に毛が生えたレベルの1~1.5車線で神経を使う。まあ慣れた身には茶畑の中をいろは坂よろしくクネクネクネクネと上がって行くのもいいハンドル訓練だ。これぞ悪路バティック。

東海地方の中でも奥大井の紅葉、特に寸又峡・接阻峡界隈の美しさは随一のものであるらしい。東海地区の紅葉と言えば香嵐渓か寸又峡かってイメージですが、写真は井川ダムの堰堤から見渡した井川湖の紅葉。空のスカイブルー、そして湖のセルリアンブルーの間に彩りよく並んだ木々の錦がお互いを引き立て合って、空に浮かぶ白い雲と、奥には優しく横たわる南アルプスの前峰たち。確かに今日は好天に恵まれたせいもあるけど、素晴らしき哉奥大井の紅葉。



んで、奥大井に来たってのはもちろん紅葉も一つなんですが、改めて大井川鉄道の井川線をこの紅葉と絡めて撮り歩いてみようと思いましてね。今年は自分の中で井川線愛が急上昇してまして、とにかく井川線が撮りたくて撮りたくて毎週天気予報と紅葉情報とにらめっこしてたんですけどね。週末に色々あってついぞここまで引っ張ってしまったのだが、今日は自分なりに本懐を遂げに来たと言うか…とりあえず紅葉が間に合って良かったよ(笑)。大井川鉄道って言えば基本的にはSLを目当てに来る人が多いんでしょうけど、個人的には撮るのも乗るのも沿線も魅力が一杯あって断然井川線がいいと思うんだよなあ。
さてその井川線ですが、なんか秋口の台風で沿線の崖が崩れちゃって、千頭から奥泉の間が運休になって長いみたいです。普段は30分くらいかけてのんびり走ってる千頭と奥泉の間を、代行バスは10分で結んでしまっているのは果たしてどうなんだ、と言う気もするけど(笑)、まあそう言うのも併せて井川線のいいトコだと思いますですよ。長島ダム建設による新線付け変えから20年、アプト式導入20周年は災害に見舞われた年となってしまいましたが、それでも今が一番華やぐ季節の奥大井。煌めきの錦の山に抱かれた沿線を朝の始発から最終列車まで追っかけて、最後は接阻峡駅前の温泉で締めたのだが、さすがにくたびれました(笑)。

詳細は明日からと言う事で、今日はここまで。
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本は心の窓

2010年11月26日 23時56分35秒 | 日常
(画像:家具新調)

先日、ボロくなって板が抜けそうになっていた自分の部屋の本棚を買い替えたのだが、結婚して今の家に来てから二年近く開けていなかった段ボールの中に入りっぱなしの本をチマチマと整理している。んで、この手の作業はやはり片付けよりも手に取った本をパラパラとめくってしまって進まないものであるな。
私はグッピー氏とかハギー氏みたいな驚異的に物持ちのいい人間ではないのだが、それでも捨てられないは捨てられないで残している本やら雑誌やらがやはり大半。その中でも一番番かさ張るのは地方競馬を始めとした公営競技系の予想紙や出走表の類なのだが、特に地方競馬の新聞とかは廃止になったとこのとか捨てるに捨てられないんよね。まあ取っておいたところでプレミアなんかつかないんだろうけど…

まあ競馬エースとかかみのやま競馬ニュースとかアオケイとか大濱名とかボートレース研究とか大名古屋とか中島高級競馬号とかホクリクとかエイカンとかアカギ競馬とか競馬ニュースとかの誘惑を振り切り、新しい書棚に本を並べて行く。並べて行くに従って分かるのが、自分の辿った趣味経歴と言うか、見事に今までの自分が見えて来るような気がします(笑)。下手に履歴書書くより本棚が雄弁に人を語るよなあ。正直あまり他人に見られたくない本棚。某巨大掲示板の自分のお気に入り板を見られるようなこそばゆさと言うか。

いま手に取った優駿をパラパラとめくったら、「スピードの違いで新馬を圧勝したマックスジョリー」と書いてありまして、やっぱり片付かない金曜日の夜は更けて行くのでありました。
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ちなみに代休はありません

2010年11月23日 23時54分41秒 | 日常
勤労感謝の日にもかかわらず仕事で休出、かつ夕方からは客先の通夜とちっとも勤労感謝されてない一日、北朝鮮よいっそ一思いにウチらの職場にデカイの撃ち込んでみてはどうかと思わずにはいられない今日この頃。着慣れない礼服で帰宅したのだが、ホントに今年は公私ともに冠婚葬祭が続くな。婚が4回葬も4回、もうお腹いっぱいなのであと一月だがもう誰も結婚せず死にもしないでいただきたいものです。

帰宅して服を脱ぎ、一息付いていたら聞こえる悲鳴、何かと思えば嫁さんが風呂場で頭をぶつけて血を流していた(笑)って笑い事じゃねえな。得てして休みの日とかにこんな事件ってのは起こるもんだよね…病院やってないじゃん。とりあえず子供を嫁さんの両親に預け出産の時に世話になった病院へサンダル履きで急行したのだが、処置が終わった嫁さんの頭にはホチキスの針が刺さっていた(笑)。って笑い事じゃないんだけどさ。なんか矢ガモとか思い出しちゃったよ。思わず♪AH~みずいろの雨~とか歌いそうになったよ。それは八神純子だよ。傷口ふさぐのに最近の医療ではホチキス使うんですね。やはりPLUSとかの製品なんでしょうか。何だか会議のレジュメ扱いだね、と言ったら怒られた勤労感謝の日。果たして私に安息の日が来るのでしょうか。
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最新おもちゃ事情

2010年11月20日 22時23分24秒 | 日常

(画像:チャイルズドリーム)

あ、チャイルズと言っても磯野貴理が所属していたアイドルグループではありません事よ(笑)。

今日、夕方とある用事で近所のベビーザらスに派遣されたのだが、既に世の中クリスマス商戦って事で店内のレイアウトが思いっ切り変えられてまして、ほとんどが単なるおもちゃ売り場になってました。走くり回るガキとその両親、まあ自分もその一味なのだけれども、基本的にはこう言う場所の父親の顔と言うのは「連れて来られた感」がありありとしてまして極めて能動的雰囲気を欠く状況でありますよね。週中の仕事で疲れているだろうに、週末も休ませてもらえない世の中の子連れ狼ども乙としか言いようがないのだが、まあ自分もその一味なのだけど。大事な事なので二回(ry

えー、はからずもそんな店内の状況なんで、最新の世のおもちゃ事情と言うものを観察してまいりましたが、ニンテンドーDSにフレッシュプリキュアと言ったところが男女の一番人気でして、その後に続くのが…おおLEGOですか。LEGO強いなあ。自分も小さい頃よくねだって買ってもらいましたですよ。確か「ガソリンスタンド」ってヤツだったけど。自分の創意工夫次第でいくらでも楽しめるところがいいですよね。つかレゴの人形ってなんでみんなヅラが外れるんだろうか(笑)。
んで、そのLEGOに続く男の子の人気はベイブレード。つかベイブレードって何なんですかね?そしてプラレールがまだまだやっぱり人気ですなあ。おじさん嬉しいっす(笑)。ジョーソーキョーイクとかチテキガングとか難しい事は分からんが、ガキが大きく育つのに、TOMYのプラレールとトミカのミニカーはマストアイテムっしょ。そう思うと、コンピューターゲーム関連以外のおもちゃ市場って意外と昔と変わってないんだね。一応子供に買ってあげる風な雰囲気を出しつつ興味深々に近付いてみると、さすがに自分が遊んでいたその当時から時代は流れて、2階建て新幹線Maxであるとか九州新幹線つばめであるとか、8両になってもやっぱり人気だ新幹線500系だとかに混じって新作は成田スカイアクセス用京成スカイライナーだとか、E217系に至ってはスカ色バージョンと湘南色バージョンの両方があったりしてすさまじくバリエーションが増えている。北斗星セットに至っては24系客車にパーイチ(EF81型機関車)が1両と、ご丁寧に北海道内牽引用のDD51が2両も!説明書きには「北海道ではDD51が重連で牽引します」とか書かれており、確かにその通りなんだか子供相手でも手抜きはないのだなTOMYよ!

  

左から小田急ロマンスカー50000系VSE、JR東日本E257系(特急あずさ用)、そして懐かしいものはないかなあと探してみたら湘南色の165系が。確かこの165系の湘南色で「急行アルプス」のヘッドマークのヤツ持ってました(笑)。それと455系の「急行ときわ」とかさ。エビ茶色とベージュのカラーリングでね~。もう確実に30代後半以上の鉄ヲタの話題だが(笑)。


まーそれにしても素晴らしく車両のラインナップが増えてますのね最近のプラレール。
EF200にタキ7両のタンカートレインとかマニアックすぎ(笑)。
根岸駅(横浜)とか塩浜駅(四日市)の近所に住んでるガキしか喜ばないんじゃないか。
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