武蔵の親族は 恐ろしく頑固者ぞろいだ
と思うが
考えてみたら 頑固でない人は いないかもしれない
人に頑固さを感じさせる度合いはいろいろだけれど
頑固さを獲得していくのは 生きる知恵でもあるな
ともかく
義姉夫婦の頑固ぶりは
笑ってしまう ご両人本気でむくれあってるけれど
もう いくら遠慮しても絶対にごちそうは作りまくるので
それをやめさせることはできない
だから
面倒くさいから もういいから座ってくださいとは言わない
気が済むようにやってもらう
東京に武蔵の兄弟が集まるときも
山盛りお魚だのカニだのレンコンだのワカサギだの
みんなに持ってくる
それで 大遅刻する
決まってる
私が遅刻恐怖症できりきりする
まわりの人がいくらなだめてくれても
武蔵の愚図ぶりにパニックになるのが止まらないのと同じだ
(武蔵は 直前までのんびりしてて 必ず時間に遅れる)
DNAとは恐ろしいもので
家に表れてる
義姉たちの住む家は
狭い借家で
そこに
あふれんばかりの
荷物とともに暮らしている
なぜ
住み心地のよい家に
住み替えないか
第一に
ローンを組んで家を買う
建てるのは絶対いや
ローンを組んだつもりで貯金する
(貯金はできる人たちです)
さて お金の用意ができても うるさい意見
譲り合わない頑固夫婦の意見がまとまらない
それで もう80近くなって 気力と体力が亡くなった
もう その家でいいと決めたらしい
われらが住む田舎に一人暮らしだったおじさん
家を建て替えるために
里山に育ててあった木を切って
用意してあったが
ぐずぐずするうち
家を建てるには
年を取りすぎて もうだめ
崩壊しそうな
藁葺屋根の家に住んでいた
ともかく頑固だから
手伝おうかというのは拒否
おばさんが
「兄ちゃん家を建ててやるよ」
と言っても
いらない!
と拒否
すごいよ
ローンを組まないで家を作るのはおばさんも同じだ
私たちも今住んでる家はローンは組まなかったよ
収入がないんだから
組めない
暴落した家を売って 退職金をはたいて建てたんだよ
四捨五入70 もう引越しも家の建築もうんざりだ
おばさんが今住んでる家は78歳で建てた
これはすごい
ともかく
愛想のいい私は
気が付いたら
お姉さんたちを温泉旅行に誘っていた
3月に 息子の絵が五浦の美術館に展示されるとき
おばさんを五浦温泉に連れて行くことになってる
それに誘った
義兄はもう眼がおぼつかなく 車で遠出はむり
武蔵が運転できるうちに5人で行こうというわけ
人と一緒の旅行は嫌いだが
どうせ おばさん連れの時は 奉仕する覚悟だからね
義姉夫婦一緒でもいいやという計算です
この人たちの息子たちはわが子からみると従兄にあたり
年も近いので
キャンプやスキーに連れだしては
一緒に遊んだ仲なのです