暗い太陽のパラドックス
30億年前、太陽は現在の70%程度の明るさだった。
当然地球到達のエネルギーは少なく寒冷化するはずなのだが、
その時代に地球が凍結したような事実が見当たらないと言うものだそうだ。
凍結しなかった理由としては、その時代、大気中のCO2が現在よりも高濃度であり、
CO2が温室効果ガスとして働いたためという事らしい。
うーん、あのCO2か。なるほど。
地球温暖化とCO2排出量との関係論議は、こんな事からも始まったらしい。
しかし、今、地球温暖化とは逆に地球寒冷化を唱える学者もいる。
「地球温暖化対策が日本を滅ぼす」丸山茂徳著
読む限りではそれなりに理解できた、と思う。
温暖化の原因については、太陽と雲なのだと言っている。実際には様々な要因が複合的に絡んでいるのだろうが、小生にとってはとりあえず短絡的に捉えてみた。
人為起源CO2による地球温暖化に対する影響は最大で50%で、CO2削減に取り組んでも温暖化阻止にはほとんど影響ないとした上で、
太陽の黒点活動が地球温度変化に関係する事と、宇宙線微粒子に水蒸気が付着し雲ができ太陽光線を遮断し結果的に地球温度に変化をもたらすという事、この2点が大きく影響しているというものだ。
黒点が多く見られる時代には温暖化が進み、逆に黒点の活動が見られない時代には寒冷化が進む。そして今、太陽活動は低下傾向にある。
また、地球の地場は減少を続けており、宇宙線照射量は今後増大すると考えられる。
このような事から著者は、地球は温暖化ではなく、寒冷化すると結論づけているのある。
但し、CO2削減は、枯渇する事が予測付けられている化石燃料の今後を考えれば、省エネやエコに取り組む事は非常に重要だが、それは温暖化防止のために必要なのではなく、資源問題への取組みのために必要なのだとも述べている。
地球温暖化、寒冷化の結末はその時代にならないと分からないが、少なくともエネルギー対策は日本経済の行く末を物語るものであり、日本としての明確なヴィジョンを持たなくてはならないのは明らかだ。
極端なCO2削減による日本経済の衰退の可能性、海外より排出権を購買せざるを得ない莫大な国家予算。
資源も食料も持たない国、日本。
1997年京都議定書
2008年5月G8環境大臣会合 神戸開催
2008年7月洞爺湖サミット
次々に日本で開催されていった環境問題会合、著者は恣意的な意図を感じざるを得ないと述べていた...。