NPOな人

NPOの現状や日々の雑感などを徒然なるままにお伝えします。

今後の経済・金融をどうみる

2010年07月09日 | 経済情報
昨日の午後は、湘南地域における各異業種企業グループや大学、行政、経済団体などのネットワーク組織である「神奈川県湘南地域産学公交流推進協議会」の総会に出席しました。

総会後に浜銀総合研究所・北田栄治調査部長による「今後の経済・金融をどうみる」と題した講演をお聴きしましたが、そのお話は豊富な最新データーと緻密な分析に基づくもので説得力があり、示唆に富む素晴らしい内容でした。

その後の交流会で、7月5日のブログで書いた、「欧米の経済が悪化するとユーロやドルの価値が弱くなり、相対的に円が強くなることは分かるのですが、800兆円を超える借金を抱える国の貨幣価値が高くなるのはどう考えてもおかしいと思う。」という疑問を北田先生にぶつけてみました。

先生のお話を要約すると以下のとおりです。
・欧州の信用不安でユーロが買えない、米国の利上げ観測は後退しておりドルも買えない。
・その結果、消去法的に円が買われている。
・日本経済が評価されて円が買われているのではない。

また、
・日本の政府債務残高は諸外国に比べて突出して多い。
・国債(681兆円)は金融機関の保有率が高く(94.2%)、海外の保有比率が低い(5.8%)ため現状は何とか持ちこたえている。
・将来的に年金資金は減少するので、国債を海外に買ってもらわざるを得なくなる可能性が出てくるが、現在の低金利では魅力がない。
・その場合は金利を上げざるを得なくなるが、財政に与える影響が多大になる。

結論として、
・現在の日本の財政状況は極めて厳しい。
・歳出と税収等との差額を国債発行で埋める状況を何としても是正する必要がある。

菅新政権の「第三の道」は、起死回生の解決策となるのでしょうか?
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