夕暮れ時、コブシの幹にガが下向きにとまっていました。前翅にある特徴的な斑紋から、すぐに種名がわかると思って帰りしたが、なかなかわかりませんでした。翅を屋根型にたたんでとまっている姿から、展翅された姿を連想するのが苦手なのです。
しかし、図鑑を何回か眺め、想像できた前翅の展開模式図を書いていると、展翅されたキクキンウワバの写真にたどり着きました。確認のためにウェブサイトに紹介されているキクキンウワバの生態写真と比較して、ようやく納得します。キクキンウワバは「前翅中央から外縁にかけて広く黄金色を呈することで、同定を誤ることはない。…7~8月に各地にきわめて普通。」(『原色日本蛾類図鑑(下)』との衝撃的な記述があるので、これで同定誤りだと救われません。キクキンウワバの前翅ある大きな黄色い紋は光があたると金色に輝くようですが、このときは光の加減からか、金色には見えずくすんだ黄色に見えていました。
《コブシの幹にとまるキクキンウワバ 2016/08/25》
《コブシの幹にとまるキクキンウワバ 2016/08/25》