公園のトイレの壁に、大きくて胴体に厚みがあり背中が丸く盛り上がっているカメムシの幼虫がとまっていました。黒地に白色の模様があります。キンカメムシの仲間の幼虫だと思いますが名前はわからず、とりあえず写真を数枚急いで撮りました(何故急いでいたのかわかりませんが…)。
帰宅後、ウェブサイトなどで調べると、アカスジキンカメムシの終齢幼虫(5齢)です。成虫はだいぶ前に一度だけ見かけたことがありますが、幼虫を見るのは初めてです。撮った写真をよく見ると、アップした写真は胴体が厚いせいなのか背中の模様にピントがあっていません。「その場で写真を確かめればよかった」とか「終齢幼虫なのだから持ち帰って羽化させればよかった」という後悔が出てきてしまいました。
動くことのできる虫が一日後に同じ場所にいるはずもありませんが、翌朝早く同じ場所に行ってみました。やはり壁にはいませんでした。念のため、建物の周りを一周、最後に上を見上げると、庇の裏側に黒い点。やはりいました(昨日と同じ個体かどうかはわかりません)。高くて届かないので、ピクニック用に常時積んである折り畳み椅子の上に立って、杖で下に落としました。
終齢幼虫は、フルーツタイプの昆虫ゼリーを与えておけば成虫になってくれる(ウェブサイト『昆虫と過ごした日々をもう一度/アカスジキンカメムシ 幼虫』)ようなので、持ち帰り、昆虫ゼリーをいれたケースで飼っています。
アカスジキンカメムシの成虫は、緑色の体色に赤い帯模様が綺麗で、日本で最も美しいカメムシの一つです。幼虫は、成虫の体色とは全く異なり、別種のようで、金属光沢の黒っぽい銅色に真っ白の模様があります。5齢幼虫で越冬し、翌春に羽化。成虫も幼虫も、キブシ、ヤシャブシ、フジ、カラスザンショウ、ミズキなどの果実の汁を吸います。(ウェブサイト『虫ナビ/アカスジキンカメムシ』参照)
《トイレの壁にとまっていたアカスジキンカメムシの終齢幼虫 2022/04/28》
《トイレの壁にとまっていたアカスジキンカメムシの終齢幼虫 2022/04/28》
《(翌朝)庇の裏側にとまっていたアカスジキンカメムシの終齢幼虫 2022/04/29》
《(翌朝)桜の幹にとまらせて撮ったアカスジキンカメムシ終齢幼虫 2022/04/29》
下の写真は、だいぶ昔、富山市(旧大山町)で撮ったアカスジキンカメムシ成虫の写真です。
《ススキの葉にとまっていたアカスジキンカメムシ 2013/06/07》