ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

再々 PAWS(急性離脱後症候群)について

2017-02-14 07:31:44 | PAWS
 ちょうど1年前の今頃、「再び急性離脱後症候群(PAWS)について(上)」を投稿しました。この記事の執筆当時、私は断酒歴2年4ヵ月目でした。アルコール性PAWSとして教わっていた主要な障害は6つでしたが、その頃の私がPAWSとしてモロに自覚させられていた障害は主に次の2つだったと思います。

 ● 思考プロセス障害
  (脳の働きにムラがある;頑なで諄(くど)い思考、因果関係を
   理解できない)
 ● ストレス感受性に変化

 当時うまく説明し切れなかったこの2つの障害について、今回は補足説明をしてみようと思います。 

 思考プロセス障害は、本人からすると、考えが中々まとまらないという自覚があることに尽きます。その一方で傍の人からは、回りくどい言い回しと受け取られると思います。

 この障害は想起障害に起因したもの、今ではハッキリそう考えています。想起障害とは、考えにピッタリの言葉がなかなか思い出せない障害のことで、記憶障害の一つです。

 あることを考えようとすると、ピッタリの言葉が思い出せず、すぐ行き詰まってしまうのです。浮かんでくる言葉は、音感が同じか最初の漢字が同じかの似通った言葉ばかりです。考えが中々まとまらないので、違った筋道から遠回りに考えを進めるか、意図とは違った言葉を使ってみるしかありません。それが回りくどい言い回しとか、話がくどいとかに映るのだと思います。その内、筋を忘れて話が逸れることもありますし、ともすれば堂々巡りの循環思考にもなってしまいます。

 これでは脳が疲れるのも当たり前で、集中力が長続きしません。脳にムラとはこのことを言っているのだと思います。

 思考プロセス障害にうまい対処法はありません。常日頃、事あるごとに言葉を一つひとつ思い出しては書き留めて覚えていくしかありません。そしてせいぜい試してみるべきは、外を歩いてみるなど身体を動かして気分転換を図るとか、一眠りして脳をスッキリさせることぐらいでしょうか。

 次に、「ストレス感受性に変化」についてです。これは “認知のゆがみ” を自覚し始めたこと、と解釈すると意味がよくわかります。

 飲酒していた頃には自覚していなかった “認知のゆがみ” の顕在化です。その認知障害をストレス感受性が変わったと感じただけの話だと思います。私などは、素面(しらふ)になってから些細なストレスでも過剰に反応しがちなことを自覚し始め、初めて “認知のゆがみ” に気づきました。“認知のゆがみ” は、回復に立ちはだかる最難関の障害です。

 “認知のゆがみ” を矯正するには、自分独自の座標軸を持って人や物事との間合い(距離感)を計ることと考えています。会得するまで息の長い作業だと覚悟を決めるしかありません。

 この二つの障害は断酒後1年以上経ってから強く自覚し始めるようです。睡眠障害や情動障害、記憶障害(短期記憶の障害)は約1年前後で解消しますが、想起障害や “認知のゆがみ” については、一体何時になったら克服できるのか皆目見当もつきません。


以上のことを踏まえた上で、1年前の記事をご参照ください。


再びアルコール急性離脱後症候群(PAWS)について(上)
【急性離脱後症候群】 症状は、断酒開始後3~6ヵ月目で最も強くなり、6ヵ月~2年で回復する。  ○ 思考プロセス障害(脳の働きにムラがある;頑なで諄(くど)い思考、因果関係を理......



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