ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

“骨” のある耳寄りな話?

2017-03-10 08:37:10 | 雑感
 タネを明かせば、2月上旬に放送されたNHKの番組『ためしてガッテン』で知った耳寄りな情報です。“歩き信仰”(?)の信者である私の我田引水的な話でもあります。

 歩きは単に場所を移動するための行為というばかりでなく、体調維持にも何となく(?)プラスとなることは誰しも認めるところです。その体調維持にプラスとなる御利益については、これまで単にカロリー消費という面ばかり強調されていましたが、それ以外にも医学・生理学的裏付けが証されたそうなのです。

 カロリー消費の面からみると、“歩き” と自転車の単位時間当たりのカロリー消費量は自転車の方がやや多いぐらいでほとんど差がありません。単位時間当たりの移動可能距離が、自転車では2倍以上と長いだけです。

 私の体感からすると、カロリー消費量として両者がほぼ同じとはこれまでどうにも納得できずにいました。使う筋肉の主な部位が、“歩き” では膝下の脛・足首、自転車では大腿部という点で異なるものの、受ける刺激の強さは “歩き” と自転車とでは感覚的にハッキリ違うと思っていたのです。もちろん、強いのは “歩き” の方という意味です。

 “歩き” はまず脳を刺激するようです。歩き始めると直ぐに大事な忘れ物に気づいたり、なかなか思い出せなかった言葉がふっと浮かんできたり、やたら頭の回転がよくなったと感じることがしょっちゅうです。

 次いで尾籠な話となりますが、“歩き” は腸をも刺激するらしく、歩行中よく便意を催します。すかさずトイレに入ると快腸(?)そのもので、便秘の時には助かります。これらは自転車ではまずありません。

 恐らく、脳を初め全身の器官が受ける刺激の何かが “歩き” と自転車とでは違うのだろうと思っていました。その疑問と謎を解く鍵が骨、特に踵にあったというのです。

 場所の移動と共に絶え間なく変化する視覚的刺激や、外気の流れによる皮膚への刺激は自転車の方が圧倒的に強いのですが、踵から規則正しく骨に伝わる物理的刺激は “歩き” の独断場で明らかに強いのです。言われてみれば誰でもなるほどと納得できます。
 
 前置きが長くなりました。放送された『ためしてガッテン』の内容を要約すると次のようになります。

 2007年、高血糖のマウスに骨髄(骨芽細胞)分泌物質オステオカルシン(osteocalcin:OCN)を注射してみると、膵臓機能が活性化し血糖値の改善が確認されました。このことからオステオカルシンが骨芽細胞の分泌するホルモンで、糖・エネルギー代謝を調節するという新しいメカニズムが発見されたのです。
 これが発端で骨ホルモンとしてのオステオカルシンの研究は進歩し、今では糖代謝、雄の生殖能、脳の発達など、全身のさまざまな器官での新たな役割や、受容体の候補が発見されています。
臓器別に明らかにされたオステオカルシンの作用を以下に示します。
 
 膵臓 ⇒ 高血糖を改善
   ⇒ 認知機能を改善
 肝臓 ⇒ 肝機能を向上
 心臓 ⇒ 動脈硬化を予防
 小腸 ⇒ 消化・吸収機能を向上
 精巣 ⇒ 生殖能を向上
 腎臓 ⇒ 血液濾過機能を向上

 主要な臓器の中で、肺と胃に対してオステオカルシンがどう作用するかについてはまだ明らかではありません。それでもこれだけ広範な作用があるのです。骨は身体の骨格(体格)を形作るばかりでなく、血糖を初めとして体調維持にも極めて重要な役割を果たしていることがわかります。

 オステオカルシンの分泌には骨を刺激し骨芽細胞を活性化させるのが効果的で、中でも最も効果的な刺激部位は踵だそうです。骨同士は関節を介して連結していますから、踵に受けた刺激は効率よく全身の骨に伝わるというわけです。踵が最も効果的な刺激部位だと見付けた人も私と同じ感覚的な疑問からかもしれません。

 これだけでも糖尿病者を初めメタボの人には耳寄りな話なのですが、もう一つありがたい話がありました。踵を圧迫刺激するとなれば、歩くか走るしかないと普通なら考えます。ところが、それが難しい人には1日30回の踵落としだけでも御利益があるそうなのです。

 立ったままつま先立って伸び上がり、そのままストンと踵を落とす、これが踵落としです。これなら歩行障害のある人にもできそうです。番組では被験者にこれを1日30回1週間続けてもらい、血糖値の低下が報告されていました。(個人的には悪い冗談としか思えませんが・・・)

 踵を刺激するためとは言え、個人的にはランニングはあまりお勧めできません。昔聞いた話ですが、「本来、走るのは危険から逃げるための緊急手段で心臓に掛かる負担が大きすぎる」と循環器専門医から言われたことがあったのです。個人的に走りが苦手というのもありますが、やはり歩きが一番! しかも最低でも1時間。ついつい我田引水の話になってしまいました。

 当然のように、今ではオステオカルシンをサプリメントにして商品化する試みもあるそうです。が、サプリメントとして摂取してもプラセボ効果以上の効果はあまり期待できないと考えています。高分子のコラーゲンなどと同様、そのままの形で腸管から吸収されるとは考えにくいからです。骨粗鬆症の治療薬でも血中オステオカルシン濃度の上昇がみられるそうですが、今のところやはり歩きが一番のようです。 さぁ、外に出て歩きましょう!

 最後に、いつものように余計なお世話ですが、・・・
 ― 不定愁訴で悩んでいる自律神経失調症の人には薬など
   要らない。外で歩くのが一番!
こう言った精神科医の言葉がふと浮かんで来ました。



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