ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

過食症は飲酒欲求の現われ?

2020-11-13 07:05:53 | 病状
 たまには、アルコール依存症(アル症)の話をしてみます。

 せっかく断酒を始めたのに、再飲酒してしまうアル症者が後を絶ちません。

 意識的か無意識によるものかは別にして、再飲酒に向かわせるのは飲酒欲求のせいですが、その誘因として様々な問題が挙げられています。

 まず挙げられるのが、急性離脱を脱した後、断酒3ヵ月ぐらいから現われる情緒不安定です。PAWS(急性離脱後症候群)またはドライドランクと呼ばれていて、アル症者にはPAWSよりもドライドランクの方が通りがいいようです。

 ドライドランク(酒を飲んでいない酔っ払い)と言われるだけあって、自信過剰、自我肥大、自己憐憫など、傍から見ればはっきり変だとわかるのに、当の本人にはその自覚がほとんどないことが特徴です。これは、酔っ払いが酒に酔っている自覚のないことと同じです。

 実はこのPAWS≒ドライドランク、その自覚があるなしにかかわらず、断酒中のアル症者なら皆経験しているはずです。情緒不安定な心を紛らわすためと称し、つい酒に手が出てしまうのが怖いところです。

 次に挙げられるのは、クロス・アディクションの片割れが前面に現われることです。つまりギャンブル依存やセックス依存などの嗜癖が飲酒欲求の代わりに出て来ることで、どうにもならない性的妄想には私も散々悩まされました。

 これらとは別に摂食障害もよく聞く問題です。ここで言う摂食障害とは、過食と嘔吐を繰り返す過食症のことで、断酒中の女性アル症者に殊の外多い問題です。

 この過食症について長いこと私は、“断酒を続けなければならない” という強い強迫観念がストレスとなって、そのストレスが過食症に向かわせるのだろうと考えていました。ところが、そうばかりではないことを知りました。

 ここからの話は、だいぶ以前に聞いた話です。

 AAのミーティング前の雑談で、某氏からこんな話を聞きました。過食症はやはりの男性アル症者にもあり、その動機たるやビックリ仰天の内容なのでした。

「人伝に聞いた話だけどな、摂食障害の男の部屋に行ってみたら、牛乳の紙パックがズラッと並んでいたそうな。その紙パックには自分の吐いたゲロを入れていたんだ、と。
 わけを聞いてみたら、酒でゲロを吐いたとき一緒に出て来る胃酸の刺激が快感だったと。その快感が癖になって(嘔吐物を)紙パックに入れて臭いを楽しんでいたんだって。
 よっぽど喉が灼けるような酸っぱ痛さが忘れられなかったんだろうね?!」ざっとこんな話でした。

 この話から私は、胃酸が逆流して起こる逆流性食道炎が大酒飲みに多いことを思い出しました。胃酸の刺激に快感を覚えるなんて、これも飲酒欲求の変形なのでしょうか。女性の過食症とは少し様相が異なるようです。

 ちなみに、過食症の男性は既に亡くなったそうです。恐らくは再飲酒してのことでしょう。

 以上今回は、久々に飲酒欲求の問題を取り上げてみました。



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