生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

山田百合子戯言集『死体病理解剖 × ・・・・・ノオト』の片岡文雄氏による詩集評

2011年08月01日 23時03分46秒 | 詩 poetry
2011年7月31日-3
山田百合子戯言集『死体病理解剖 × ・・・・・ノオト』の片岡文雄氏による詩集評

 
 山田百合子戯言集『死体病理解剖 x ・・・・・ノオト』について、『詩学』の詩書批判担当者の片岡文雄氏が言及した文は、下記の通り。

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 筒装による珍しい差し出しをした山田百合
子『死体病理解剖』(あれふエ房)中に、「あ
たしの公理、<我思う、ゆえに我なし>」とい
うテーゼがあるが、これも必ずしもデカルト
のパロディで軽くいなせるものでなく、デカ
ルト的論理を相容れない無涯の地平をどこま
でも歩んでいることがうかがえた。

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(片岡 1979 55頁より)


 「あたしの公理、<我思う、ゆえに我なし>」がある戯言篇は、
はひふへほノオト
http://www.k4.dion.ne.jp/~rainbow3/yamada/09hahifu.htm


 
[K]
片岡文雄.1979.11.詩書批判:詩人の家ということ.詩学 34(11): 52-55.


豚肉からの放射性セシウム検出

2011年08月01日 00時28分34秒 | 生命生物生活哲学
2011年8月1日-1
豚肉からの放射性セシウム検出

 上杉隆氏は言う。

  「そもそも、福島の放射能は、県内の稲わらだけに付着し、肉牛だけを被曝させる特殊なものなのだろうか。」
http://diamond.jp/articles/-/13228?page=2

  「放射性セシウムは肉牛だけを被曝させるわけではない。豚も、鳥も、馬も、鹿も、犬も猫も、その可能性は否定できないのだ。当然それは人間とて例外ではない。また稲わらだけを汚染させるはずもない。野菜や魚、木材や半導体、自動車などすべてを汚染する。」
http://diamond.jp/articles/-/13228?page=4

 その通りである。豚肉のセシウム汚染については、『女性自身』(光文社)が2011年8月9日号の37~40頁で「「熊本産」豚肉からセシウム検出…福島避難区域の豚1万頭はすでに「他県産」に化けて全国の食卓へ!」と題して報じている。
 もっとも、「熊本産」とはならないらしく、訂正の掲載を検討中とのことらしい。

  「「熊本県は28日、雑誌「女性自身」が今月「熊本県産の豚肉から放射性セシウム検出」と伝えたのは事実と異なるとして、発行元の光文社に対し、蒲島郁夫知事名で訂正記事の掲載を求めたことを明らかにした。女性自身編集部は同日「記事には誤解を招く表記があり、訂正を掲載する予定だ」とコメントした。」(産経ニュース)。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110729/crm11072911170006-n1.htm

 また、

  「「『熊本産』豚肉からセシウム検出」という事実と異なる見出しが掲載されたとして、熊本県は28日、発行元の光文社(東京)に訂正記事の掲載を文書で申し入れた。〔略〕
   熊本県によると、豚の購入やセシウム検出の事実はあるが、「熊本産」とした見出しに事実誤認があるとしている。日本農林規格(JAS)法は最も飼育期間の長い場所を産地とするよう定めており、福島の約9か月に対し、熊本での飼育期間は約1か月だという。」(2011年7月28日20時04分 読売新聞)。
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20110729-OYS1T00222.htm

 この豚の場合、さらに8か月余ほど熊本で飼えば(それほどの期間飼育するのかどうか知らないが)、熊本産になるということのようである。

  「福島県の養豚組合の担当者は、こう説明する。
  「〔略〕
   頭数が膨大な豚は牛と違い、個体識別番号はありませんので、出荷地が生産地になってしまいます。
   たとえば福島県で育った豚でも長野県に移動し、そこで出荷したものは長野県産の豚肉として出荷されます」」(『女性自身』2011年8月9日号、39頁)。

 果たして、個々または集団での豚について、飼育期間を県別に記録しているのだろうか。
 また、「国産」という表示ならば、消費者には識別しようがない。肉は加工されれば、産地表示の義務は無いとも言われる。

 またたとえば、刺身を二点盛りにすると、産地表示の義務が無いらしい。

  「「JAS法上、一種類の刺し身は生鮮食品で、二種盛り以上は加工食品。だから表示が違うんです」と、中国四国農政局消費安全部表示・規格課の担当者。煮ても焼いてもないのに、二種盛り以上は加工食品? どうしてだろう。」
http://www.shikoku-np.co.jp/feature/tuiseki/435/

 
 さて、放射性物質の摂取は避けたい。検出されたのは、15頭のうちの2頭で、

  或る豚   6.6ベクレル/kg
  別の豚  10.1ベクレル/kg

 国の暫定基準値(500ベクレル/kg)は下回っていたが、出荷は取りやめたとのこと。

 食品業界での産地偽装や内容偽装は、前から何度も摘発されているから、類推して考えると、何がどれくらいどう化けるかは、予想できない。

 食用として解体されて放射性セシウムが検出された豚とは、熊本県内の業者が、(昨年)2010年10月に生まれた福島県産の豚15頭を、繁殖用として6月に購入したものである。
 繁殖用として6月に購入したものが、食用として解体されて、肉が検査され、放射性セシウムが検出されたということらしい。これは、どういうことなのか。
 
 さて、『女性自身』が取材した専門家によれば、豚にやる餌は外国からの配合飼料で、これからの汚染は考えられず、セシウム汚染は、豚が汚染された水を飲んだためらしい。

 
 ところで、どうして政府の対応はお粗末なのか。上杉隆氏の見立ては以下の通り。

  「結局、住民の健康よりも、政府の仕事が優先されるのだ。避難地域を拡大し、行政がパンクすることを恐れるあまり、過少報告を繰り返し、事態を小さく見せようと犯罪的な努力を繰り返しているにすぎない。それがいまの日本の政府とマスコミの実態なのである。」
http://diamond.jp/articles/-/13228?page=4