生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

案内:第61回モダンアート展横浜展/第30回関西モダンアート展

2011年08月14日 12時07分41秒 | 美術/絵画
2011年8月14日-2
モダンアート展のご案内:
第61回モダンアート展横浜展
第30回関西モダンアート展

 
□ 第61回モダンアート展横浜展 □
 会期:2011年9月5日(月)~9月10日(土)
 時間:10:00~18:00(午前10時~午後6時)
    ただし初日の9月5日は、14:00~18:00
    最終日の9月10日は、10:00~16:00
 会場:横浜市民ギャラリー
   (横浜市教育文化センター3階)
    横浜市中区万代町1-1
    JR関内駅南口改札口を出て右側正面。
 今展覧会の入場料はこの大震災の義援金とさせていただきます。
 案内掲載頁:
http://modernart-kyokai.com/tenshokai01.html

 
 
□ 第30回関西モダンアート展 □
  絵画、彫刻、版画、デザイン、スペースアート作品の展覧会
  多様化する時代の中で、精進、努力を重ねて創られた現代美術作品58点を展示
 会期:2011年9月6日(火)~9月11日(日)
 時間:10:00~18:00(午前10時~午後6時)
    ※ 9月6日は14:00~18:00、11日は10:00~16:00
 会場:兵庫県立美術館 ギャラリー棟3階ギャラリー
    〒651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1
    電話:078-262-0901
 入場料:無料
 主催:モダンアート協会大阪支部


高田松原の松の薪から放射性セシウム

2011年08月14日 00時15分43秒 | 生命生物生活哲学
2011年8月14日-1
高田松原の松の薪から放射性セシウム

  「京都で拒否された被災松、夜空焦がす 陸前高田で迎え火
  (朝日新聞) 2011年08月08日 22時09分

 東日本大震災の津波になぎ倒された岩手県陸前高田市の景勝地「高田松原」の松でつくった薪をたく、お盆の迎え火が8日、同市矢作町であり、夜空を焦がした。被災者らの願いを記した薪は京都の伝統行事「五山送り火」の大文字で燃やされるはずだったが、放射能汚染を不安視する根拠のない声に押されて中止になった」
http://news.goo.ne.jp/topstories/nation/729/068f568fb8bc6767eb42f6874eef8960.html

 「放射能汚染を不安視する根拠のない声」とある。しかし、この薪が放射能汚染されていない、という根拠はあるのだろうか? 下記の簡易検査にもとづいていたのかもしれない。

 
  「薪を提供した福井県坂井市のNPO法人「ふくい災害ボランティアネット」の東角操代表(53)は、「復興の力になればと始めた活動が、思いもよらぬ事態になって……」と、頭を抱えた。

 薪の売り上げを復興支援に充てる計画で、5月に陸前高田市で松を回収。6月から1袋(約20本入り)1000円で販売していた。薪は1本ずつ簡易検査したが、放射能は検出されなかったという。」
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20110813-OYO1T00211.htm?from=hochi


 この簡易検査とはどういうものだったのか? 

  「薪の検査結果は12日午後2時頃、依頼していた京都市内の検査会社の担当者から京都市に伝えられた。市長室で聞いた門川大作市長は、想定外の結果に「えっ」と絶句。薪の使用中止をその場で決断したという。」
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20110813-OYO1T00211.htm?from=hochi


  「今回、薪の表皮から検出された放射性セシウムの数値は、コメや肉などの暫定規制値(1キロ・グラムあたり500ベクレル)の約2倍だが、専門家は、送り火への使用に関して、安全面では全く問題がないと指摘する。安斎育郎・立命館大名誉教授(放射線防護学)は「食品などの規制値は、食べ続けた場合に体内に蓄積する放射性物質の影響を想定している。木に触ったり、燃やして拡散した灰を吸い込んだりしたとしても、影響は計算する気にもならないほど低いレベル。京都市は、風評被害を広めないよう、健康に問題ないレベルであることを正しく情報発信すべきだ」とする。」
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20110813-OYO1T00211.htm?from=hochi

 
 どんなに微量であれ、放射性セシウムを故意にまき散らすことはやめよう。「燃やして拡散した灰を吸い込んだりしたとしても、影響は計算する気にもならないほど低いレベル」という根拠はなんだろうか? どういう意味で「風評被害」だと言うのか? ごく微量だから、というのだろうか? その薪を触ったり、山の燃やし場の近くで見守る人が、放射性セシウムを吸い込む可能性はあるのではないか?
 
 
  「岩手県花巻市で育った京都市在住の宗教学者、山折哲雄さん(80)の話「昨日、花巻に行ってきたが、現地の人は京都の態度に非常に怒っていた。今回、薪の使用を中止したことで、風評被害を鎮める絶好のチャンスを逃した。京都の歴史に残る汚点で、非常に情けない。お盆に送り火を行うという意味を、もう一度考え直すべきだ」(2011年8月13日 読売新聞)」
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20110813-OYO1T00211.htm?from=hochi

 これも、どういう意味で「風評被害」だと言うのか? 京都市長は市民の健康を優先したのであって、正しい選択である。善意は、四方八方に迷惑をかけることがある。
 しかし、元は原発事故を東京電力が防げなかったことである。放射性廃棄物を人の生活環境に排出し、国民どうしを対立させるようにした責任は東京電力にある。

 どれくらいの放射性セシウムが検出されたのか?

  「京都の「五山送り火」で、東日本大震災の津波になぎ倒された岩手県陸前高田市の松でできた薪(まき)を燃やす計画について、京都市は12日、中止すると発表した。市が取り寄せた薪500本の放射能検査をした結果、放射性セシウムが検出されたとし、「計画は、放射性物質が含まれていないことを前提にしていた。断念せざるを得ない」と説明した。〔略〕

   薪は、市の要請で協力した福井県のボランティア団体などが500本を集め、11日に京都市役所に運んだ後、市が民間の検査機関に依頼。検査は、すべての薪の表皮と内側を一部削り取り、それぞれ一塊にして調べた。その結果、表皮のみ1キログラムあたり1130ベクレルの放射性セシウムが検出されたという。」
http://www.asahi.com/national/update/0812/OSK201108120098.html

  500本の薪の表皮から  1,130 Bq/kg の放射性セシウムを検出
  (京都市役所が依頼した民間の検査機関による。2011年8月11日か12日に検査したと推定される。発表は8月12日)

 
  「 当初、大文字保存会が単独で送り火で燃やす計画だったが、放射能汚染を懸念する声が京都市などに寄せられ、断念。すると、「風評被害を助長する」などの批判が市に殺到し、門川大作市長が別のまき約500本を取り寄せて燃やすことを五山すべての保存会に要請し、いずれも了承していた。
 〔略〕
 国際放射線防護委員会の主委員会委員、丹羽太貫・京都大名誉教授(放射線生物学)は「仮に表皮を1キロ食べ、全て体に吸収されたとしても取るに足らない線量」と指摘した上で、「意味のないクリーンさを求めた今回の判断は被災地の方々の気持ちを踏みにじるものだ」と指摘する。

 また、安斎育郎・立命館大名誉教授(放射線防護学)は「五山の送り火は伝統的神事という性格を持つ。放射能がけがれのようにとらえられたのではないか。今回の件は科学の問題ではなく、文化の問題となっている。解決も文化的に行うべきで、犠牲者への追悼のセレモニーをやった方がいい」と提案する。」(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110812k0000e040090000c.html

 この放射能は、自然界にもとからあったものではない。
 朝日新聞[北海道版]2011年8月13日1面に、

  「薪全体の濃度相当低いはず
 山崎秀夫・近畿大学教授(環境解析学)の話
 1キログラムあたり約1千ベクレルという値は一見大きく見えるが、表皮だけを集めて測っているため、薪全体の濃度はこれよりかなり低いはずだ。もし500本の薪全体がこの濃度だとしても、燃やして二次汚染が問題になる量ではない。」(朝日新聞2011年8月13日1面)。

 朝日新聞2011年8月13日の35面には、二人の言が掲載されている。一人は内海博司京都大学名誉教授(放射線生物学)で、

  「検出された放射性物質の量なら健康には影響しない。〔京都〕市は「送り火の意味を踏まえ、検出されたが実行する」と言って欲しかった。市は京都の名誉をおとしめるとともに、被災地の風評被害を助長させた」(朝日新聞2011年8月13日35面)。

と言っている。放射線生物学分野の人の言は、概して要注意なのかもしれない。
 「出た以上 中止妥当」と言うもう一人の人の言は、下記の通り。


 「神戸大大学院の山内知也教授(放射線計測学)の話
 福島第一原発から離れた場所の薪からこれだけの濃度の放射性物質が出たのに驚いた。検出前には「薪の使用とりやめは過剰反応」とも考えていたが、放射性物質が出た以上、汚染拡大を防ぐための使用中止は妥当だ。薪の燃焼後の濃縮濃度がわからないため、健康への影響は不明だが、この問題を、被災地のがれきを処理する際に放射性物質の有無を調べるきっかけにして欲しい。」(朝日新聞2011年8月13日35面)。

 この山内知也氏の言うことが、妥当だと思う。
 
 今後の検討のために下記を引用しておこう。
 
 「チェルノブイリやスリーマイルではガンは増えていない、という御用学者や害説委員のデマに反論する。彼らがあげるデータはこれ http://bit.ly/feZnID
なるほどチェルノブイリの86年から94年までは白血病増えていない。 http://twitpic.com/4dxqp5

しかしいくら探しても94年以降のデータが見あたらない。放射線の影響を見るのに8年目までしかデータがないのはオカシイ。
そしてこの記事。「第13回(2006年度)読売国際協力賞 日本チェルノブイリ連帯基金」

読売新聞が表彰した活動にこう書いてある。「事故後、ベラルーシ国内では小児甲状腺がんが72倍に増えた。」「一方、原発事故と白血病の因果関係を科学的に証明するのは難しいが、事故後の調査で、2歳以下の乳幼児の白血病が異常に多くなったことがわかっている。」

読売だけでなくNHKも同じ2006年に「汚された大地で~チェルノブイリ 20年後の真実~」というNスペをやった。癌死と事故の因果関係を否定するIAEAレポートを批判していたのではないか。

スリーマイルもそうだ。原発事故大国アメリカは、公式にはスリーマイル事故での健康被害を否定している。しかしノースカロライナ大学のスティーブン・ウィング氏は、「事故から18年を経て原発の風下にいた住民の肺がんや白血病の羅患率は風上の住民より2-10倍高い」と。時事通信
 〔略〕

 今では「日本の規制は厳しすぎる」とコメントしている丹羽太貫氏(京大名誉教授・新薬開発会社社長)も、9年前はこんなことを発表していた。http://bit.ly/eJ6dmh
広島の被爆者が明らかに癌発症率高いこと。放射線が直接癌を作るだけでなく、間接原因にもなる と。
 〔略〕
 
水道水の基準値が3月17日に30倍緩くなった件。
「WHOのアクションレベル3000Bq/Lに比べれば、10倍も厳しい」という議論あり。しかし、これは「これを超えたら除染が必要」というSOSの値。WHO非常時の水道水100Bq/L(1年間限定)に比べても、3倍緩い

WHOレベル6(最高レベル)の3000Bq/Lは、その水を飲まないと死んでしまうのなら、飲まないより飲んだ方が良い ということ。自分たちの水道水を、そんなものと比較したいのか。

WHOやIAEAも原子力推進の立場だから鵜呑みには出来ないが、せめて非常時の100Bq/L(1年間限定)以下にすべき。それも首都圏も非常事態であると宣言した上で だ。説明もナシにWHO非常時の3倍に緩和 というのやはり非道い。」
http://sensouhantai.blog25.fc2.com/blog-date-20110329.html