生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

俳句の三つ組

2011年08月15日 18時45分58秒 | 詩 poetry
2011年8月15日-4
俳句の三つ組

 京大俳句第26号(昭1973年5月26日発行)の11頁に、「文修二 上野ちづ子」氏の、「beaujolie亭通信?その一」と題して11句が掲載されている。
 そのうちの下記の三句を三つ組に見立てるとどうだろうか?

  深海魚の眼になって見る雨の森

  薔薇また咲かずに終わるわたしの部屋

      あかり   あか
  指這わす灯火に指が赫かりき

 
 あるいはまた、順番を変えてみるとどうか?


炭素排出権取引

2011年08月15日 13時49分37秒 | 生命生物生活哲学
2011年8月15日-3
炭素排出権取引

  「市場原理主義者は、市場は環境保護問題を処理〔take care of〕できるという神話を流布してきた。あなた、『炭素排出権 carbon credits』を買えば、汚染するのは自由ですよ、というわけだ。なぜ、環境的犯罪についてのこの考えを、日常的犯罪へと一般化しないのか? 『血液排出権 blood credits』を発行することによって、血液排出権を買うことができる限りと同量に多くの殺人を犯すことが、購買者はできるようになるではないか? しかしながら、すでにこの考えは市場化されてしまった。すなわち、どのマフィアも、このような契約にならどれでも、手頃な料金で署名するだろう。」(Bunge, Mario. 2008, "Political Philosophy", p.284)[20110815試訳]。

 (ただし、この文章の前後に見られる、Bunge氏の京都議定書と国連の気候変化〔変動〕に関する政府間パネル(IPCC)についての評価は、うぶ(naive)すぎると思う。)

 
 炭素排出権取引は、実質的に二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量を減少させるとは思えない。商売人には金儲けの機会であるが、詐欺になるだけだろう。
 (ところで、もし二酸化炭素濃度の上昇が問題であるのなら、たとえば縄文杉を燃やせば、それだけの分、濃度が増えることになる。二酸化炭素濃度の分布はすぐにほとんど一様になるらしいが、少しの濃度の地理的差異がそれなりの効果を気象に対して及ぼすのでなければ、たいして問題は無いだろう。少なくとも、毎年1兆円規模と言われる予算を他の緊急の問題、たとえば放射能消滅方法の研究とその科学技術の開発に回すべきだろう。)

 さて、武田邦彦氏の「温暖化で日本がふたたび孤児にならないように」
http://takedanet.com/2011/01/post_5a9d.html
の一部を引用しておきたい。

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  「地球温暖化で言えば、京都議定書で「実質CO2削減」をしているのは日本だけで、それが日本ではまったく報道されなかったことや、なぜ、地球温暖化や生物多様性の環境問題の提案をしたアメリカが、今では両方にほとんど参加しなくなったか、などの報道は一切、行〔な〕われていない。

でも、新聞を批判していても仕方がないので、ここ1年の温暖化に関する世界の動きを紹介しておきたい

・・・・・・・・・

1) 2009年11月 温暖化防止の急先鋒だったオーストラリア議会が温暖化防止法案を「否決」

2) 2009年12月 フランス議会が温暖化防止法案を「否決」

3) 2009年6月 アメリカ下院が温暖化防止法案を可決したが、その後上院で審議もできず(アメリカでは上院が国家的な方針を決める)。下院も地球温暖化特設委員会を解散

4) 2010年11月 カナダ、地球温暖化法案を上院が「否決」。

5) 2010年  アメリカ唯一の炭素取引所として2004年から営業を開始していたシカゴ気候取引所が閉鎖を決定(炭素トンあたり5セントに下がり、1年近く取引ゼロに陥った)

6) 2010年12月にメキシコでおこなれた地球温暖化の国際会議には、アメリカから閣僚級も出席しなかった(1年前のCOP15ではオバマ大統領、クリントン国務長官が出席)

7) 2009年11月に起こった「温暖化データねつ造暴露事件」でIPCCの報告書などが報告していた元資料の内、5400件がずさんな引用だったことが判明した。

・・・・・・・・・

少し前まで毎日のように報道していた地球温暖化のことだから、報道に誤りがあれば直ちに修正していくのが新聞の読者や視聴者の方を向いている事になる。

しかし2010年5月に行われた日本学術会議のシンポジウムでの大新聞記者の発言のように「いまさら訂正できない」という雰囲気だ。

新聞が事実を報道できないのは確かだから、それを批判しても仕方がない。それは日本人がまだ新聞という報道方法を持つだけの「職業人の誇り」をもてない。

でも、IPCCのデータに大きな誤りがあり(多くは故意)、これまでの味方を修正しなければならないことを事実を知りたい人は知っておく必要があるだろう」
http://takedanet.com/2011/01/post_5a9d.html

===
 
 ところで、核分裂型原子力発電という放射性物質を放出するような事故については、『リスク』論や費用便益分析といった考え方、あるいは少なくともこれらの考え方だけでは、問題があると思う。



郡山市で放射性セシウムの一部は5月下旬に深さ約15cmまで浸透

2011年08月15日 00時59分06秒 | 放射能
2011年8月15日-2
郡山市で放射性セシウムの一部は5月下旬に深さ約15cmまで浸透

 朝日新聞2011年8月14日34面によれば、郡山市の水田の土壌で東京大と福島県農業総合センターの研究者が調べた結果、放射性セシウムの一部は5月下旬に深さ約15cmまで浸透していたとのこと。

 
  「 5月下旬に調べた。放射性セシウム134と137の88%は深さ3センチまで、96%は同5センチまでにとどまっていたが、深さ15センチでもごく微量が検出された。

 またセシウムが溶けた水が深いところに移動する速度は水の千分の1程度と考えられていたが、実際には10分の1程度と、予想より速いこともわかった。調査を担当した東京大の塩沢昌教授(農地環境工学)は「土壌などの撤去は、放射性物質が表面にあるうちに早くやる必要がある」と話す。」
http://www.asahi.com/national/update/0812/TKY201108120641.html

(宮城県産稲藁→)新潟県での牛糞堆肥の放射性物質の検査結果

2011年08月15日 00時48分28秒 | 生命生物生活哲学
2011年8月15日-1
(宮城県産稲藁→)新潟県での牛糞堆肥の放射性物質の検査結果

 朝日新聞2011年8月14日34面に、「牛ふん堆肥 基準超セシウム 新潟県でも検出」という記事がある。
 農場9か所から国の基準値400ベクレルを超えるセシウムを検出した、とあるが、3,760ベクレル/kgという最高値以外の値は記載されていない。
 そこで、検索すると、新潟県庁による検査結果が見つかった。

 検査結果を整形して引用する。
 放射性ヨウ素はいずれからも検出されていない。
 放射性セシウムでは、最高値の上位の3市では、
  胎内市  3,760~1,280 Bq/kg
  長岡市  1,230~42 Bq/kg
  新発田市 1,100~260 Bq/kg

 調査された宮城県産の汚染稲わらを給与した農場18か所とは、これで全数ということだろうか。
 農場1か所につき一つの値のようだが、牛ふん堆肥の標本(サンプル)は、どういう取り方をしたのだろうか。


===http://www.pref.niigata.lg.jp/chikusan/1313100126117.html

  「県内産牛ふん堆肥の放射性物質の検査結果について
    2011年08月13日
 県内の肉牛農家で、宮城県産の汚染稲わらを給与した農場18か所及びその農場から搬出した牛ふんを使用していた堆肥製造所8か所の牛ふん堆肥について、新潟県が放射性物質を検査したところ、結果は別紙のとおりです。
 県では、暫定許容値を超えた農場9か所に対して、引き続き、糞尿・堆肥の移動の自粛を要請しました。


検   査   結   果 (単位:ベクレル/kg)
   No. 所在地        検査結果
               放射性セシウム  放射性ヨウ素
農場
   1 関川村  8月12日  1,100 ※    検出されず
   2 村上市  8月12日   240      検出されず
   3 胎内市  8月12日  3,760 ※    検出されず
   4 胎内市  8月12日  1,280 ※    検出されず
   5 新発田市 8月12日  1,100 ※    検出されず
   6 新発田市 8月12日   730 ※    検出されず
   7 新発田市 8月12日   260      検出されず
   8 阿賀野市 8月12日   200      検出されず
   9 新潟市  8月12日  検出されず    検出されず
   10 三条市  8月12日   410 ※    検出されず
   11 長岡市  8月11日   42      検出されず
   12 長岡市  8月11日   500 ※    検出されず
   13 長岡市  8月11日   360      検出されず
   14 長岡市  8月11日  1,230 ※    検出されず
   15 小千谷市 8月11日   340      検出されず
   16 小千谷市 8月11日   900 ※    検出されず
   17 小千谷市 8月11日   35      検出されず
   18 佐渡市  8月11日  検出されず    検出されず
堆肥製造所
   1 村上市 8月12日   検出されず    検出されず
   2 胎内市 8月12日    330      検出されず
   3 新発田市 8月12日   10      検出されず
   4 新発田市 8月12日  検出されず    検出されず
   5 阿賀野市 8月12日  検出されず    検出されず
   6 長岡市 8月11日    300      検出されず
   7 小千谷市 8月11日   58      検出されず
   8 津南町 8月11日    96      検出されず

※ 農林水産省が示した下記の暫定許容値を超えたもの
農林水産省が示した肥料等の暫定許容値
    放射性セシウム 400ベクレル/kg 〔略〕」
http://www.pref.niigata.lg.jp/chikusan/1313100126117.html

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