「大変やね。お風呂に入って少しでも疲れを取って下さいね。」
ご近所に住む奥様から入浴剤を戴いた。
その夜、浴槽に入れるとマッタリとした良い香りがして、久しぶりに涙腺が緩む。
数日経った朝、玄関のチャイムが鳴る。
「家で採れた小松菜と柿、よければどうぞ。」
今年の夏、転倒して入院するまで、
父は毎朝、家の玄関周りの掃除するのを日課としていた。
「おはようございます!」
通りすがりの近所の方と元気よく挨拶する父の声が時々聞こえていた。
現在、自宅療養中の父へ
新鮮な小松菜に蜂蜜たっぷり入れてミキサーにかけ
甘い柿は摩り下ろし、こし器でこしてジュースに
食物繊維が駄目なので、ジュースで新鮮な味覚を味わうしかできない。
「美味しいなぁ。有難いなぁ。」
人の優しさ
これが一番よく効く薬。