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F-35の各型式を一通り作ってみるというやつの第2弾はF-35Aを作ります。
A型は最も基本的な型式ですから採用国も多く、プラモデルでも色々なメーカーから題材被り上等な勢いで様々な製品が発売されています。
日本でならハセガワの製品が一番入手しやすいですが、各型式を作る上でメーカー被りを禁じる縛りを設けたのでハセガワ製は使いません。ハセガワはB型で温存しておいています。
なので今回は韓国のアカデミーのキットを選びました。
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アカデミーのF-35Aは、MCP (Multi Color Parts) と称した実機に合わせた成形色で成形されているのが特徴です。ただし機体表面のギザギザしたパネルライン(RAMというらしい)や兵器庫カバーの裏側の白など細かい部分までは再現されていません。それと、接着剤は必要です。
せっかくなので基本色は成形色を活かしてしまい、成形色で再現されていない細かい部分塗装だけやって簡単に完成させてしまうことにします。
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アカデミーのF-35は兵器庫が開閉選択式です。これもせっかくなので開状態で作ることにします。
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その他のランナー。兵器庫、脚庫、空気取入口内側が白成形されているのは嬉しいところです。特に空気取入口の白はF-35製作の中で面倒な工程なので、これをすっ飛ばせるのはありがたいところです。車輪のタイヤとホイールが分割されているのも高得点だしパイロットが白成形なのも塗りやすくてアド。かゆいところに手が届くキットです。
武装も付属していて、AIM-9Xサイドワインダー、AIM-120Cアムラーム、GBU-38ジェイダム、GBU-31(V)3ジェイダムが付属。主翼下に吊り下げるためのパイロンも付いているので遊びの幅が広いです。良いです。
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このキットの難題はRAMのマスキングです。塗り分け用の切り出し済みマスキングテープが無いのはいいとして、デカールが付いていないのは不親切。塗装しなくても楽しめるキットのはずなのに・・・。
というわけなので、マスキング地獄です。マスキングテープの細切りを無限に錬成してギザギザした彫刻に合わせて貼り付けていきます。マジできつい。
とてもやる気が続かないので合間に他のキットの製作を挟みながら少しずつ進めていきます。
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1週間で上側のマスクが完了。
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が、下側はどうにもやる気が起きなかったのでこっちが終わるまで1ヶ月掛かりました。まあそんなもんよ。
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塗装した後テープを剥がしました。概ね成功しましたが、テープの隙間から漏れて表面に付着した塗料があちこちに・・・。これはカッターや溶剤を染み込ませた綿棒で除去していきます。溶剤での除去は、基本色を成形色で済ませているので可能な荒業でありますな。
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山場はそこくらいなので、あとは他の部分塗装を済ませてバチーンと完成です。
あ、でも胴体の上下の貼り合わせは、仮組みをきちんとやって摺合せをしたほうがいいです。胴体内の部品が干渉して浮く部分が出てきます。
トップコートを吹いたら色味が変わってしまってううむ・・・という感じが。
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部分塗装したのはRAM、コックピット一式、パイロット、兵器庫/主脚庫カバー裏、武装、エンジンノズル、主脚緩衝装置、風防です。何だか塗装工程あまり減っていないような・・・?
デカールは3種類から選択でき、私はアメリカ空軍第58戦闘飛行隊にしました。
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兵器庫にはAIM-120CとGBU-38を選択。機外には積みませんでした。これだけだとF-16と比べるとなんだか心許ないなぁという気も。
というわけでアカデミーのF-35Aでした。胴体の摺合せは必要だと思いますが、基本的には組み立て良好です。意匠の正確さはよく知りませんが、よく出来ているんじゃないかなと思います。
昔のアカデミーは手癖の悪い会社でしたけど、最近開発されたキットは侮れないのだなぁと認識を改めました。このF-35が他社のコピー製品というのはあまり考えにくいですし。
では完成品はギャラリーにて。
<使用塗料>
胴体RAM塗装:C317グレーFS36231
兵器庫カバー裏:GX1クールホワイト
エンジンノズル:N18黒鉄色
タイヤ:N77タイヤブラック
風防:N95スモークグレー