67camper's Blog

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”ジャケ見送り”は禁物!

2006-11-17 05:27:57 | jazz & vocal
Like Soul/Gloria Smyth
(World Pacific WP-1293)


 こう言うボーカルはジャケットを見たら日本人は購入を見送るアルバムだとどこかで読んだ記憶があります。さにあらずです!!!ショップで見かけたら,取り出してバックカバーを見て欲しい。ジャズに見識のある者なら,なんじゃこのメンバーは!と思うに違いないです。そう,絶対”買い”のアルバムだと思いますよ。スミスのボイスはややしわかれ声にも聴こえますが,アップテンポではスウィンギーに、バラードでは深い表現力がすばらしく、レンジの広いボーカルを聴かしてくれます。そしてバッキングメンバー。よくぞこれほど自分好みのメンバーを揃えたなと思うような人選です。ピアノから言うと、Les McCann, Terry Trotter, Joe Castro, Ronnie Ballの4人でどうも彼らを中心とした4つのセットがバッキングしています。フロントにはDon Sleet(tp), Teddy Edwards, daniel Jackson(ts)の起用が効果的です。ベースのLeRoy Vinnegar, Ben Tucker, Herbie Lewis, ドラムのRon Jefferson, Lenny McBrowne, Billy Higginsなどという人選も渋いですよね。

 A-1の"Running Wild"から彼女のハスキーでワイルドなボーカルが現れます。Don Sleetのトランペットが好調です。A-3のRonnie Ballのintroに導かれて始まる"Sittin' And Sighin'”ではTeddty Edwardsのサブトーンを生かしたソロが聴きものです。A-5の"Motherless Child"はTerry Trotter(p)とHerbie Lewis(b)をバックに従えたスピリチュアルな歌唱が印象的です。B面の"Gee Baby Ain't I Good To You"や"Time After time"でのスローナンバーでの表現力はすばらしい。またラストの"It Don't Me A Thing"でのアップテンポのノリも最高でDaniel Jacksonのテナーソロもタイトな音色で唸ってしまいます。

 “ジャケ見送り”をしては行けない代表アルバムかも知れませんね。World Pacificのブラックレーベル,シルバーロゴのモノラル盤です。インストファンもぜひ聴いてみたいアルバムだと思います!