I'm Shooting High/Ann Richards
(Capitol T1087)
スタン・ケントン楽団出身の白人歌手といえばジューン・クリスティ、アニタ・オデイ、クリス・コナーの3人がとりわけ有名ですよねぇ。いずれも自分のフェイバライト・シンガー です。1955年、ケントン楽団に参加して最後はケントン夫人にまでなってしまったアン・リチャーズも前記3人には及ばないにしても、注目すべきシンガーと思います。インストファンにもアトコのAnn Man!などはウェストコーストの名手との共演で人気の高いアルバムですよね。オリジナルはマイナーレーベルでもある事から高価ですよね。
Ann, Man!も勿論好きですが、本日アップの"I'm Shooting High" は彼女のデビューアルバムで、ボーカリストとしてのスィンギーなリズム感覚やフラット気味のフィーリングが何ともかわいくて自分の愛聴盤です。Ann, Man!と異なりビッグバンドの演奏です。ピンクを背景にしたカバー、若きリチャーズの容姿も最高です。冒頭のタイトル曲がこのアルバムを象徴していると思います。Brian Farnon指揮のスィンギーなオケに乗ってのリチャーズの若い声が爽快な気分にしてくれますね。B面の"Should I"、"Absense Makes The Heart Grow Fonder"や"Lullaby Of Broadway"の歌唱も注目されます。ややテンポを落としたしっとりとした歌唱は彼女の実力を示した好トラックであろうと思います。
キャピトルのモノラルオリジナル盤です。高価ですがgood condtionのアルバムを提供する横浜ディービーズで購入した一枚だったと記憶しています。