Calm, Cool & Collette/Buddy Collette
(abc-paramount ABC-179)
ミンガス自体,自分はあまりと得意としておらず詳しい事は知らなかったのですがどうやらあのミンガスにベースを弾くように進言したのが、本日の主役バディ・コレットらしい。ミンガスは1922年生まれ,コレットは1921年生まれであり高校は同窓であったといいます。ミンガスはコレットの進言まではチェロを演っていたと言います。この辺りは、ミンガスファンには当然だよって感じかも知れませんが・・・。
さて,コレットはアフリカンアメリカンですが極めてクールなスタイルでチコ・ハミルトンバンドでの活躍が有名で、Pacific Jazzの「In HiFi」でのスウィンギーな演奏を思い起こされる方も多いと思います。以前にweb時代にアップしてあったマイナーレーベル"Challenge Records"の「
Everybody's Buddy」も彼のアドリブの妙をとらえたアルバムですが,本日アップのabc-paramount盤も若手中心のレギュラートリオを従えてのプレイで彼のフルート,アルト,テナーのプレイが楽しめます。 メンバーはCollette(reeds), Dick Shreve(p), John Goodman(b), Bill Dolney(ds)といった当時20歳代の若手を起用しています。このピアニストは前任のDon Freedmanから交代した若手で,A-2の"If She Had Stayed"は彼の美しいオリジナルバラードです。このきれいな旋律にのってテナーを吹くコレットのクールなソロが素晴らしいですね。他のトラックでも、このピアニストのリリカルなプレイは一聴の価値がありそうですよ。B面ではフルートで演奏される”チュニジアの夜”そしてラテンタッチの"Perfida"の美しいテーマが印象的です。
クールな故に余り注目されないリード奏者ですが,このabc盤,渋好みのアルバムで結構気に入っています。地味なカバーですがコーティングが聴いたabcのカバー,そして
bassclefさんが言う”ギザエッジ”付きのようです。