67camper's Blog

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趣味の良い「ベーストリオ」

2007-02-05 07:00:07 | jazz & vocal
Basically Bagley/Don Bagley
(Dot DLP 3070)


 ベーストリオという言葉があるかどうかは知らないが,このアルバムはべースのリーダー盤にありがちな“俺がリーダーだからやるぜ!”見たいないやらしさが感じられない好感度盤でもあります。吉祥寺のオヤジが“ノーブル”とまで評し、横浜ディービーズで¥18000を投入したと言いますが,まんざらわからないでもない気がします。ドン・バグリーはソルトレークシティ出身のべースプレーヤーでケントン楽団やレス・ブラウン楽団など主にビッグバンド畑を歩いて来た人ですが、自分が初めて彼のプレイを意識したのは,ジューン・クリスティの"The Intimate Miss Christy"での彼の伴奏でした。ソフトですが、時にはセロを思わせるピチカートで繰り出されるフレーズは一聴の価値がありますね。

 1957年,ハリウッドの録音で、メンバーは,ジミー・ロールズ(p)、シェリー・マン(ds)とのトリオです。バグリーの名前が最も知られてないですから,彼が良ければあとの2人のプレイは想像通り安定しており、素晴らしいコラボレーションとなっています。A-1のタイトル曲"Basically Bagley"から彼のベースは絶好調!ジャズファンなら思わず笑みがこぼれるプレイで聴き手を魅了してくれます。A-5の"'Round Midnight"のプレイもウォームな低音部とセロを思わせる高音部とバランスよく指板を動く左手の動き見えるようです。B-1の""Maids of Cadiz"のロールズのブルージーなピアノとシェリー・マンのブラシの巧みさもさすがです。 渋い名手の共演で唸る事、間違いなし!

 Dotのモノラル・オリジナル盤です。録音の良さも特筆モノですよ。