Bean Bags/Milt Jackson & Coleman Hawkins
(Atlantic 1316)
(Atlantic 1316)
モダンジャズカルテットはアトランティックのジャズをささえた重要なグループであったと思われますが,このグループのジョン・ルイスとミルト・ジャクソンはそれぞれがリーダーとしてアトランティックレーベルを代表するプレーヤーであったと言えます。特にバイブのミルト・ジャクソンに関してはバラードのうまさには卓越したモノがありますが、MJQを離れた演奏では、よりブルースフィーリングが強くソウルフルな演奏を行い「Bags & ~」という数々の録音を行っています。本日アップのコールマン・ホーキンスとの共演もそんな中の一枚です。「~」には他にはレイ・チャールズやコルトレーン,アンドフルートなんてのもありますが、本日アップのこのアルバムが最も好きなアルバムと言えます。蛇足かも知れませんがバグスはミルト・ジャクソンの愛称として良く知られていますが、ホーキンスの"Bean"(豆)については浅学の自分はこの盤購入まで知りませんでした(涙)。
さて、このアルバムのメンバーのすばらしさ、特にケニー・バレルとトミフラの参加が見逃せませんね。ベースはエディー・ジョーンズ,ドラムはコニー・ケイとくればサポート陣の手堅さ、味ともにベストマッチと言えると思います。A-1の"Close Your Eyes"のソロイスト4人(バグス,ビーン,トミフラ,バレル)のロマンティックなプレイは、もうそりゃ涙ものですね。A-3のバラード"Don't Take Your Love From Me"も同様に名手達のバラードプレイに酔いしれます。B面は一転してブルース中心で"Get Happy"と2曲のバグスのオリジナルブルースからなり,各自の卓越したブルースセンスに脱帽です。ひいきのケニー・バレルのブルージーなプレイが光りますね。
豆を入れた袋のタイトルをイメージしたフロントカバーも味があります。所有盤はアトランティックのブラックレーベル、シルバーロゴのモノラルオリジ盤です。