67camper's Blog

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バリトンと言えば・・・

2007-02-10 05:11:09 | jazz & vocal
Paris Concert/Gerry Mulligan
(Pacific Jazz 1210 KING GXF3134 reissue)

 ジャズ界でバリトンサックスの第一人者といえば長い歴史を通じて,この人”ジェリー・マリガン”だと思います。サージチャロフやペッパー・アダムスなどの名手もいますが,マリガン抜きにはバリトンシーンを語ることは不可能ですよね。そして,マリガンカルテットは結成当時は人気のあったチェット・ベイカーを擁していたわけですが,チェットは麻薬で収監されたため,ボブ・ブルックマイヤーを加えたカルテットに変化していきます。当初から,ピアニストを廃したカルテットという得意なバンド形態を貫いて来たわけですが,ピアノを廃する効果は、自由なインプロビゼーションを追求したことにあることは疑いもありません。ブルックマイヤーを迎えても基本的にこのコンセプトは踏襲されていきました。ボブを加えた最初の録音であり,ボントロ,バリトンと言う低音楽器のみのフロントラインが作る独自のサウンド,スィング感はこのカルテットならではであり,個人的にはチェットを含む物より数段気に入っています。

 54年6月,パリのSALL PLEYELで録音されたライブ盤です。メンバーは前記フロントに,Red Mitchell(b), Frank Isola(ds)を加えたカルテットです。演奏は,冒頭のメンバー紹介に始まり、A面が"Come Out, Come Out Wherever You Are", "Five Brothers", "Makin' Whoopee", "Laura", "Love Me Or Leave Me", B面が"Bernie's Tune", "Walkin' Shoes", "Soft Shoe", "Moonlight In Vermont", "Mortel"と言うマリガン得意の曲が並び,これ一枚でマリガンの全貌を簡単に把握することが出来ると言っても過言ではないと思います。そして"Utter Chaos"、これはバンドのクロージングテーマであったようですが、これが両面最後に配される選曲構成もニクイですね。


the fabulous Gerry Mulligan Quartet vol1, 2

(Vogue 東宝VX4055, 4056 reissue)

 さて本日アップのこのアルバムはパシフィック・ジャズからリリースされたもので、所有盤は当然のキングの再発盤です。原盤は仏Vogueだろうと思います。「上記がそれです。」と言いたいのですが、これも東宝レコードが出したreissueです。でも、この盤の色違いのカバーがカッコよくって気に入っています。もっぱらターンテーブルに載るのはパシフィック盤ですけどね・・・。