67camper's Blog

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吠えるテナー,ジョニー・グリフィン

2007-02-09 02:08:37 | jazz & vocal
Night Lady/Johnny Griffin
(Philips 840 447PY reissue)


 リトル・ジャイアントのニックネームを持つグリフィンは豪快なテナースタイルで知られるハードバップを代表するテナー奏者です。Argo, Blue Note, Riverside, Prestige, Jazzland, Black Lionとモダンジャズを代表するレーベルに万遍なく吹き込みがありどのアルバムでも彼のパワフルに吹きまくるスタイルが味わえますよね。中でもロックジョーとのテナーバトルやモンクのバンドでの演奏は特に彼を足跡を語る上でははずせない経歴であろうと思います。

 グリフィンはアメリカでの実績を積んで62年ヨーロッパに渡って、ケニー・クラーク/フランシー・ボランバンドのスタープレーヤーとして脚光を浴びるようになります。この時代に,オランダのフィリップスに吹き込まれたワンホーンアルバムが本日アップのこのアルバムです。リズムセクションはFrancy Boland(p), Jimmy Woode(b), Kenny Clarke(ds)のトリオでクラーク・ボランバンドの中核をそのまま抜いて来た格好です。クラークはモダンドラムの開祖として知られる名手ですし、ボランもユーロを代表するピアニストであることを示すようなソロを聴かせてくれます。さてグリフィンです。もうB面(アメリカ/エマーシー盤ではA面らしい)の素晴らしさに尽きます。ワルツ曲であるタイトルチューン"Nght Lady", バラードの"Little Man You've Had A Busy Day"そして十八番の"All The Things You Are"とグリフィン節が炸裂します。勿論,A面冒頭のミディアムファーストの"Scramble"ややや早めの"Summertime"のプレイなども時にフリーキーなトーンを交えたソロで印象的です。ボランのスクエアなピアノも好感がもてますね。

 なかなか入手できなかったアルバムですが,フォノグラムの再発で手に入れることが出来た貴重盤でもありますよね。