The Spoiler/Stanley Turrentine
(Blue Note BST84256)
(Blue Note BST84256)
ルードナに続きBlue Noteの8ビートの好アルバムをアップしますね。スタンレイ・タレンタインのアルバムの中ではあまり取り上げられる盤ではないかもしれませんが、このあたりのスモールビッグバンド(ノネット)のアレンジを効かせたソウルフルなアルバム作りが彼には最も合っているかもしれませんね。メンバーはBlue Mitchell(tp), Julian Priester(tb), Stanley Turrentine(ts), James Spaulding(as, fl), Pepper Adams(bs), McCoy Tyner(p), Bob Cranshaw(b, fender-b), Mickey Roker(ds), Joseph Rivera(shakers, tambourine)のノネットです。
Mickey Rokerの激しいダンシングビートとマッコイの強烈なコンピングにのって各人のソロが展開されていく"The Magilla"はアルバム全体のアレンジを担当するデューク・ピアソンの佳曲です。A-2の"When The Sun Comes Out"はスタンレイのバラードプレイにスポットがあたります。A-3の"La Fiesta"はチックのカモメ盤のものとは同名異曲ですが、スタンレイがパナマでローカルバンドと共演したときに仕入れて来たと言うマイナーラテンの美しい曲です。B面トップはこのアルバムのハイライト、"Sonny"と綴られていますがBobby Hebbの大ヒット曲"Sunny"です。この曲のジャズバージョンの白眉とも言うべき演奏でスタンレイの圧倒的なソウルフルなプレイが素晴らしいですね。クランショウはfender bassを使用しておりBNの8ビートジャズの典型ともいえるこの時代ならではの演奏が聴かれます。A-3, B-1でのマッコイのソロの美しさも特筆モノです。ぜひ聴いてみてみてください。
所有盤はBlue NoteのLibertyラベルのステレオ盤です。スタンレイのアルバムでも好きなカバーの一つです。特に鈍く金色に光るテナーのベルが美しいですね。