67camper's Blog

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ボサノバ,ホーキンスの場合

2007-03-07 04:34:40 | jazz & vocal
Desafinado/Coleman Hawkins
(Impulse! AS-28 reissue)


 またまたボサノバものです。もういいよと言われる方は、この先読まなくてもいいですよ(笑)。62年-63年,一気にアメリカでブレイクしたボサノバムーブメントはテナーの巨人をも動かしたと言っていいと思います。テナーサックスとボサノバの話では、絶対にはずせないのはスタン・ゲッツの一連のボッサアルバムですが,カサカサの乾いたビッグトーンで迫る御大ホーキンスのボッサもなかなかの味を持った好アルバムに仕上がっていると思います。

 アルバムはインパルスの62年録音です。パーソネルはホークに加え,Barry GalbraithとHoward Collinsの2本のギター、さらにレギュラーグループからハミングベースで知られるMajor Holly、パーカッションは3人でTommy Flanagan(んーなんだ!トミフラがピアノを弾いてないのです。パーカッショニストとしてのデビュー盤です。)、Eddie Locke, Willie Rodriguezというセプテットです。演奏は極めてリラックスしたノリで,美しいボッサナンバーを中心に演奏されています。A面冒頭のJobimの"Desafinado"、タイトルにしただけあって出だしのホークの乾いたテナーがこの美しいボッサに何の違和感もなくフィットし、この曲の中でも決定的ヴァージョンと言える好演に仕上がっています。B面の冒頭の"One Note Samba"も"Desafinado"に勝とも劣らない好トラックで,メロディアスなホークのプレイが素晴らしいですね。B-2の"O Pato"(The Duck)もキャッチィなテーマの美しいナンバーですが,ここでのガルブレイスのファインソロが聴きモノです。

 所有盤はMCAからのreissueです。当時のボッサの流行をとらえた御大ホークの貴重な一枚と言えますね。