The Great Artistry Of Django Reinhardt
(Clef MGC-516)
(Clef MGC-516)
フランスと言う国は独自の文化を持った国で,あまり他国の文化を容易に取り入れようとはしない国のようにも思えますが,こと芸術に関してはとても寛大でアメリカからもバド・パウエルをはじめ多くのジャズメンが移り活躍の場としたところでもあります。一方,フランスから母国アメリカのジャズへの影響を考えたときにはずせないのがこのジャンゴであろうと思います。MJQが同名の曲,アルバムを作ったことやジョー・パスにも彼へのトリビュートアルバムがありますよね。ギタリストの方はさておき,自分を含めたジャズを聴くことを主体にして来たリスナーにはジャンゴの演奏よりもこの黄門様的ネームバリューのみが頭の中に根ざし彼の演奏をDIGするところまではとてもいけないのが実状です(自分だけか?)。ジプシージャズという言葉が先に歩いてしまい,いろいろな記載を見ても「ジプシージャズ=ジャンゴの音楽」なんて書いてあって,チンプンカンプン、本質は未だに良くわからない自分がいるわけです。
本日のアップはこのジャンゴです。RCA盤の方が,有名かも知れませんが聴いたことがなく、ラストレコーディングかもしれない?という夭逝1ヶ月前のパリ録音のクレフ盤です。Django(g), Maurice Vendair(p), Pierre Michelot(b), Jean-Louis Vialle(ds)のカルテットです。A面は何度も録音している"Night And day"や"Nuages"が聴かれますし,B面の”ブラジル”や"September Song"なんてのもやってくれてます。他のギタリストとの相違点?、言及できる知識が乏しすぎますがコードワークも良いですし,艶のある彼のシングルトーンや高音部のトレモロが泣かせますね。
ってことで、ジャケ買いの極みみたいなアップになってしまいましたが,DSMカバーの10インチ,クレフのオリジナルです。古い音源ですが音質的にも二重丸です。