Byrd At The Gate/Charlie Byrd
(Riverside RS9467)
(Riverside RS9467)
通常のジャズギタープレーヤーはフルアコのギターでプレイするのが当たり前ですが,いわゆるクラシックギター(ガットギター)で奏でられるジャズといえば、やはりボサノバよりのモノになりますよね。このガットギター、ボッサでは弾き語りの脇役としては定番楽器ですし,バーデン・パウエルの様にあっと驚くテクニカルなインストアルバムを作るプレーヤーも居ますよね。アメリカ人でこのガットギターでジャズを演るプレーヤーと言えば、彼チャーリー・バードが第一人者であろうと思います。もちろん彼のボッサへの傾倒はゲッツとの一連のアルバムで有名ですが,温かみのあるトーンでクリスチャン譲りのフレーズを弾きストレートなジャズ曲を演奏するアルバムもギター好きには捨て難い魅力があります。オフビート盤が有名ですが、本日はリバーサイドに版権が移った後のビレッジゲイトのライブ盤をアップしますね。
メンバーはCharlie Byrd(g), Keter Betts(b), Bill Reichenbach(ds)のトリオにホーンとしてClark Terry(tp), Seldon Powell(ts)が客演する格好です。テナーとギターの組み合わせは典型的combinationですが、トランペットとのcombinationは結構少ないのではと思います。テリーの軟らかい音色は不思議とマッチしますし,レスター風のセルダンも好演です。A-1の"Shiny Stocking"からガットギターによる軟らかい温かみのあるスウィングが溢れています。つづくA-2は”モア”。そうですヤコペッティの"Mondo Cane"(世界残酷物語)の主題歌ですよね。ここではセルダンがfeatureされます。A-3の"Blues For Night People"やB-4の"Where Are The Hebrew Children?"はともに7分を越える演奏でガットギターの妙技が満喫できます。またB-1の"Broadway"はクインテットの静かながら白熱のライブで聴きごたえがあります。B-2の"I Left My Heart In San Francisco"もライブならではの選曲で楽しいですよね。
所有盤はリヴァーサイドのステレオ盤でblack label&silver logoです。ガットのジャズもなかなかいいモノです。