67camper's Blog

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これもエリントニアン?

2007-03-17 04:31:03 | jazz & vocal
Joya Sherrill Sings Duke/Joya Sherrill
(20th Century Fox TFM3170)


 バンドシンガーと言うとケントン楽団のアニタ,クリスティ、コナー, リチャーズなどのケントンガールズがボーカルファンにはなじみが深いですよね。ビッグバンドの代表、エリントンとベイシー楽団ではどうでしょう?。ベイシーの方はブルース系シンガーが中心で、ジョー・ウィリアムス、ジミー・ラッシング、ヘレン・ヒュームズなどが代表的です。一方、エリントンバンドでは御大がシンガー自体を楽器の一つと考えた選択が特徴だと言われており,初代アイビー・アンダーソン、ケイ・デイビス,マヘリア・ジャクソン、ベティ・ローシェ、アル・ヒブラー,ハーブ・ジェフリーズなど個性的です。そして,本日スポットを当てるジョヤ・シェリルもエリントン楽団を代表するシンガーとして忘れることが出来ません。黒人独特の良くのびるウォームな声も魅力的ですが、彼女の作詞作曲の才能も有名で全編オリジナル曲で固めたコロンビア盤も知られています。「A列車で行こう」はストレイホーンの作曲として超有名ですが,歌詞はこのジョヤの作詞ともいわれていますよね。  

 本日はマーサー・エリントンのもと,名だたるエリントニアンと共演した65年の録音で伴奏陣の演奏も楽しめるエリントン曲集です。シカゴ録音とNYC録音の二つのセットが収録されており,シカゴ録音ではCootie Williams(tp), Johnny Hodges(as), Paul Gonzalves(ts), Ernie Harper(p), John Lamb(b), Sam Woodyard(ds)のセクステット, NYC録音ではRay Nance(cor, vln), Billy Strayhorn(p), Joe Benjamin(b), Shep Shepherd(ds)のカルテットが伴奏をつとめます。収録曲はA面が"Mood Indigo", "Prelude to A Kiss", "I'm Beginning To See The Light", "Sophisticated Lady", "In A Sentimental Mood"、B面が"Duke's Place", "I'm Just a Lucky So And So", "Daydream", "Things Ain't What They Used To Be", "Squeeze Me"などで全編唄いなれた十八番の歌唱が見事です。"Prelude to A Kiss"でのホッジス,"Sophisticated Lady"でのゴンザルベスなど伴奏陣の演奏も楽しみで聞き所が多いアルバムですね。  

 所有盤は20th Century Foxのモノラルオリジナルと思います。