Our Love Is Here to Stay/The Gene Harris Trio
(Jubilee LP1005)
(Jubilee LP1005)
ジーン・ハリスと言えば誰もが考えるのが,Blue Noteの看板グループとも言うべきスリーサウンズのピアニストですが,本日アップのGene Harrisは別人で白人ピアニストです。彼はクラシックの素養がありジュリアードでも学び,ボストンフィルのコンサートにも出演したような経歴を持っています。黒人のジーン・ハリスが多作でBNに人気盤がたくさんありますが,このジーン・ハリスはマイナーな存在でアルバムもマイナーラベルのジュビリーにパラパラとリーダー盤があるにすぎません。ジュビリーはマイナーレーベルですがハードバップ期に幾多の名盤を生み出した名門レーベルと思います。本日アップの一枚もこのジュビリー盤です。先日,良くコメントをくれる久保田さんがmixiにBurt Goldblattの海シリーズを挙げておられましたが、その中央の奴がこれですね。岩場で抱き合う男女(と思う?)を遠目に捉えた極めてGoldblattらしい美しいカバーです。
ピアノ自体はルバートで出るあたりはクラシック的に聞こえる部分もあり,黒さに欠けますが、こう言うアルバムはカバー片手に眺めながらリラックスするときには最適です。ベースはMike Long, ドラムはGeorge Hermanという無名のプレーヤーです。もう一枚のジュビリー盤"Genie In My Soul"のベン・タッカー入りのほうがbeatが強く人気が高いかも知れませんが,このFSR盤の音の貧弱さには閉口です。その点,こちらの録音はピアノがクリアでいいですね。演奏曲は,タイトル曲"Our Love Is Here to Stay"を始めスタンダード揃いでストレスはないですね。
黄緑ラベル,ブラックロゴのモノラル盤ですが,ジュビリーのオリジかどうか不明です。また御意見いただければ幸いです。