67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

Jubileeを代表するボーカルアルバム

2007-04-21 03:36:27 | jazz & vocal
Detour to The Moon/Mary Ann McCall
(Jubilee JLP1078)


 これだけジャジーなボーカルもそうあるモノじゃない。ジュビリーを代表するボーカルアルバムであるばかりか、ジャズボーカルを代表するアルバムと言っても過言ではないでしょう。メリーアンは1919年、Phillyの生まれですが、Dorsey, Herman, Barnetとバンドシンガーをつとめて来ていますが,バンドの華というより,既にこの時代からジャジーはフィーリングは抜きん出ていたと言います。このジュビリー盤はメンバー,アレンジ,月に因んだ選曲,録音とどれも一級品であり、そして何と言ってもメリーアンのハスキーな声質をいかしたジャジーなボーカルの組み合わせは非の打ち所がありませんね。

 収録曲は全て「月」に関連した曲で,タイトルに引っ掛けてA面冒頭に"Detour Ahead"を持って来ています。アレンジャーは曲により異なり、"Moonlight Becomes You", "Moonglow"(Bob Brookmeyer), "Moon Country", "Detour Ahead", "The Moon Was Yellow"(Bill Russo), "I Wished On The moon"(Jimmy Raney), "Shine On Harvest Moon", "No Moon At All", "Oh You Crazy Moon", "Blue Moon"(Teddy Charles), "It's Only A Paper Moon"(Mal Waldron)という構成で、各人のアレンジの妙を楽しめます。実際の演奏はviola, celloを加えたセット(Teddy Charles, Jimmy Raney, George Duvivier)とストリングスのないセット(Teddy Charles, Jimmy Raney, Mal Waldron, Oscar Pettiford, Jerry Segal)がバッキングしています。どの曲でもメリーアンのややザラッとしたハスキーボイスとジャジーなフレージングが極めて印象的です。



 所有盤はジュビリーのブルーレーベル,シルバーロゴのモノラル、オリジナル盤です。録音も音が厚く,バックの引き締まったサポートもよく捉えられているボーカルの名盤にふさわしいアルバムです。

PS:ブログ仲間でオリジナルに見識の深いNOTさんから、貴重だとご教示いただいた青センターラベルを追記としてアップさせてもらいます。